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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第293話 裏側 もう一つの戦い
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リーゼたちは王都から出て…少し先にある、森林公園へとやってきていた。
レイチェル「それで、これからどうするの?」
リーゼ「王都でのやることはやったし、王に報告しに魔族領へ帰ろうか。それじゃあ、転移魔法を展開して……ん?」
リーゼたちは…近づいてくる気配を感じ、そちらを見る…そこには2人の女性がいた。
1人は…赤髪のショートカット、黒の瞳、黒のマフラー、騎士服(黒のレオタード)を身に纏う女性で…
もう1人は…7年前、魔族たちにも恐れられた『英雄』の1人だった。
「六武聖のヴィレーヌと目的が同じなら…唸る獣の前に、その姿を現すと思っていたよ『転写の魔術師』に『被虐強化』」
フェアラート「あれって『炎帝』ネル…この国の王族騎士じゃん。どうして、こんなところに…それに、もう1人は確か…。」
リーゼ「なるほど『つり』か…シオン皇女殿下や唸る獣を囮にし、私たち六武聖が関わってきたところを、一網打尽にしようという魂胆か。
私たちに気づかれず、追跡してくるとは…ネル君の側近は、なかなかに優秀だねぇ。それでだ…私たちを捕らえるために、君も駆り出されたのかな? ねぇ…アイリス」
王族ネルの側近である騎士クレアが、気づかれずにリーゼたちの後を追跡し…それによりアイリスたちが、リーゼたちの行方を捕捉した。
そして彼女…騎士クレアは、姿を隠したまま待機している。
アイリス「久しぶりだね、リーゼにレイチェル…あれ以来かな?」
レイチェル「ん…あの事件以来だね。」
リーゼ「君とは、かつて『共闘』した仲じゃないか…ここは見逃してくれないかなぁ?」
アイリス「悪いけど、今回は見逃せないよ…あなたたち六武聖が、何を目的に動いているのか確かめなくちゃいけないからね。
……それに…あなたたちには、個人的に聞きたいこともある。」
リーゼ「その様子…どうやら多少は記憶を取り戻したようだねぇ。なら聞きたいことは、キール君のこと…いや、魔王のことかな?」
アイリス「……その返しを聞く限り、やっぱりそうなのかな。」
アイリスは蒼の剣を抜き、切っ先をリーゼに向け、戦闘態勢をとる。
ネル「魔族がこの王国で、再び何をしようとしているのか…洗いざらい吐いてもらおうか。」
リーゼ「『炎帝』と『剣鬼』の2人が相手か。
いいよ…『炎帝』の実力がどれほどのものか…そして、今のアイリス君が7年前より強くなっているのか…この『転写の魔術師』と『被虐強化』が測ってあげるよ。
2人は、巻き込まれないよう離れていてくれ…セレス、レイチェルのことを頼むよ。彼女たちは、私とフェアラートでやるからさ。」
セレス「つまりはこの子の護衛ということですね? 噂に聞く彼女たちと戦えないのは残念ですが、いいですよ、引き受けましょう。」
フェアラート「うわぁ…さらっと私が巻き込まれてるよ。まあ戦闘狂のリーゼと組まされた時点で、やっぱりこうなるよねー。」
そう言うと…手首を切る自傷行為により、フェアラートが6人に分裂し…戦闘が始まった。
6人のフェアラート「さあ、いっくよぉ!」
6人のフェアラートが一斉に口から酸の波を発生させ…大量の波が濁流となって、触れるもの全てを腐食させながら迫る。
ネル「無駄だ…私には効かない。」
ネルが『王族の血を覚醒させる』と…瞳に万華鏡のような紋様が現れ、瞳が真紅に染まる。
その『眼』で、酸の濁流を視点に入れて睨みつけると…濁流が『破壊』され、光となって掻き消える。
リーゼ「それが噂の…あらゆる物を消滅させる『破壊の眼』か。フェアラート…あれには気をつけなよ、君の力をもってしても、増える前に完全に破壊され、消滅させられてしまうだろうからさぁ。」
フェアラート「いやぁ…それは遠慮願いたいかな。私、痛いのはそれなりに好きだけど…本格的なリョナグロ系はさすがに範囲外だよぉ。
それに、破壊されるのは困るかな…まだまだオフェリア先輩と、もっともっと一緒に露出する約束をしてるんだからさ。」
ネル「フェアラートは私が相手をする…だからアイリスさんは、望み通りリーゼを。」
アイリス「はい、ありがとうございます。」
ネルが『王族の血を覚醒させる』と…瞳に万華鏡のような紋様が現れ、瞳が真紅に染まり…
天元に干渉することで規格外でなければ、あらゆる存在・事象を破壊できる『破壊の眼』が使用でき…その瞳魔法と炎魔法を合わせ戦う姿から、ネルは『炎帝』と呼ばれていた。
そして、戦いは…ネルvsフェアラート…アイリスvsリーゼという構図となった……。
レイチェル「それで、これからどうするの?」
リーゼ「王都でのやることはやったし、王に報告しに魔族領へ帰ろうか。それじゃあ、転移魔法を展開して……ん?」
リーゼたちは…近づいてくる気配を感じ、そちらを見る…そこには2人の女性がいた。
1人は…赤髪のショートカット、黒の瞳、黒のマフラー、騎士服(黒のレオタード)を身に纏う女性で…
もう1人は…7年前、魔族たちにも恐れられた『英雄』の1人だった。
「六武聖のヴィレーヌと目的が同じなら…唸る獣の前に、その姿を現すと思っていたよ『転写の魔術師』に『被虐強化』」
フェアラート「あれって『炎帝』ネル…この国の王族騎士じゃん。どうして、こんなところに…それに、もう1人は確か…。」
リーゼ「なるほど『つり』か…シオン皇女殿下や唸る獣を囮にし、私たち六武聖が関わってきたところを、一網打尽にしようという魂胆か。
私たちに気づかれず、追跡してくるとは…ネル君の側近は、なかなかに優秀だねぇ。それでだ…私たちを捕らえるために、君も駆り出されたのかな? ねぇ…アイリス」
王族ネルの側近である騎士クレアが、気づかれずにリーゼたちの後を追跡し…それによりアイリスたちが、リーゼたちの行方を捕捉した。
そして彼女…騎士クレアは、姿を隠したまま待機している。
アイリス「久しぶりだね、リーゼにレイチェル…あれ以来かな?」
レイチェル「ん…あの事件以来だね。」
リーゼ「君とは、かつて『共闘』した仲じゃないか…ここは見逃してくれないかなぁ?」
アイリス「悪いけど、今回は見逃せないよ…あなたたち六武聖が、何を目的に動いているのか確かめなくちゃいけないからね。
……それに…あなたたちには、個人的に聞きたいこともある。」
リーゼ「その様子…どうやら多少は記憶を取り戻したようだねぇ。なら聞きたいことは、キール君のこと…いや、魔王のことかな?」
アイリス「……その返しを聞く限り、やっぱりそうなのかな。」
アイリスは蒼の剣を抜き、切っ先をリーゼに向け、戦闘態勢をとる。
ネル「魔族がこの王国で、再び何をしようとしているのか…洗いざらい吐いてもらおうか。」
リーゼ「『炎帝』と『剣鬼』の2人が相手か。
いいよ…『炎帝』の実力がどれほどのものか…そして、今のアイリス君が7年前より強くなっているのか…この『転写の魔術師』と『被虐強化』が測ってあげるよ。
2人は、巻き込まれないよう離れていてくれ…セレス、レイチェルのことを頼むよ。彼女たちは、私とフェアラートでやるからさ。」
セレス「つまりはこの子の護衛ということですね? 噂に聞く彼女たちと戦えないのは残念ですが、いいですよ、引き受けましょう。」
フェアラート「うわぁ…さらっと私が巻き込まれてるよ。まあ戦闘狂のリーゼと組まされた時点で、やっぱりこうなるよねー。」
そう言うと…手首を切る自傷行為により、フェアラートが6人に分裂し…戦闘が始まった。
6人のフェアラート「さあ、いっくよぉ!」
6人のフェアラートが一斉に口から酸の波を発生させ…大量の波が濁流となって、触れるもの全てを腐食させながら迫る。
ネル「無駄だ…私には効かない。」
ネルが『王族の血を覚醒させる』と…瞳に万華鏡のような紋様が現れ、瞳が真紅に染まる。
その『眼』で、酸の濁流を視点に入れて睨みつけると…濁流が『破壊』され、光となって掻き消える。
リーゼ「それが噂の…あらゆる物を消滅させる『破壊の眼』か。フェアラート…あれには気をつけなよ、君の力をもってしても、増える前に完全に破壊され、消滅させられてしまうだろうからさぁ。」
フェアラート「いやぁ…それは遠慮願いたいかな。私、痛いのはそれなりに好きだけど…本格的なリョナグロ系はさすがに範囲外だよぉ。
それに、破壊されるのは困るかな…まだまだオフェリア先輩と、もっともっと一緒に露出する約束をしてるんだからさ。」
ネル「フェアラートは私が相手をする…だからアイリスさんは、望み通りリーゼを。」
アイリス「はい、ありがとうございます。」
ネルが『王族の血を覚醒させる』と…瞳に万華鏡のような紋様が現れ、瞳が真紅に染まり…
天元に干渉することで規格外でなければ、あらゆる存在・事象を破壊できる『破壊の眼』が使用でき…その瞳魔法と炎魔法を合わせ戦う姿から、ネルは『炎帝』と呼ばれていた。
そして、戦いは…ネルvsフェアラート…アイリスvsリーゼという構図となった……。
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