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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第257話 私たちでなら
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コトリ「風神の弾切れ…だけど、ダメージは十分に与えられた…次で決める。」
あと一歩のところまでドウセツさんを追い詰め、ほぼ勝ちを確信する。
が、未だ余力を残しているような表情をしている彼女を見て…私は魔力を溜めながら、最後まで油断することなく警戒し。
ドウセツ「ここまで追い詰められるとは思いませんでした…どうやらその力すでに、現役の騎士をも遥かに上回っていますね。
……すでに十分とあなた方の力を示してもらいました…ですが勝負は勝負…こちらも『奥の手』を使わせてもらいます。」
コトリ「…! その前に決めきる…漆黒なる闇よ…この地に集まりて…世界を拒む檻となれっーークェアボルツ・グラビティ…!」
ドウセツ「ーーー聖槍 抜錨」
詠唱して魔法を発動し、黒い球体を複数出現させ、そこから円状がこの魔法の範囲になり…球体が出現しているところの重力が変化し、重力の拘束により、ドウセツさんの行動は全て封じられた…はずだった。
しかし、ドウセツさんが言葉を紡ぐと…彼女の身体から光が放たれ、重力の力場は消し飛んで…彼女の背には槍の聖痕が発現し、蒼く光輝きながら浮かび上がっていた。
コトリ「なっ…!?」
ドウセツ「戦乙女としての力を覚醒させた今の私に…『その姿』のコトリさんがどれだけ食らいつけるか、見せてもらいますよ。」
彼女たち三姉妹に与えられた『創造神の祝福』は…次女クレイシアが朝に…長女ドウセツが昼に…三女アルティナが夜に…という条件下で、発動者の『身体能力 魔力 戦闘技術とあらゆる全ての性能が3倍』になるというもので…
さらには自身のダメージを時間経過毎に徐々に回復する『リジェネ』効果も付与された。
ドウセツ「我は射手、走れ、閃光よーーーレイ」
空中に魔力で無数に作り出した光の足場を使って、ドウセツさんは縦横無尽に飛び回り…超速で移動を繰り返しながら魔法を発動し、ほぼ360度から私に向かって光が降り注ぎ襲い掛かってくる。
コトリ「うそ…魔力の足場を作り出しながら、同時に魔法を使用するなんて…!?
七翼流 水の型 水円陣! っ…ぐっ!」
ドウセツ「使える魔力が3倍…魔力制御も3倍…そして魔法威力に身体機能も3倍です…単純な強さ3倍だとは思わない方がいいですよ。」
私は腰に剣を構え、剣へと纏わせ魔力を水魔法へと変化させ…剣を横に薙ぎ、膜を張るように…円状に水魔法を発生させ、水流の流れで軌道をずらして攻撃を受け流そうとする…
しかし光魔法の威力が強すぎて突き破られ、爆発などにより私はダメージを受け…その間にドウセツさんは、私との距離を詰めてくる。
ドウセツ「ふっ! はぁ! せぁ!」
コトリ「くっ…ふぁ…あぅ…!
(な、なんて速さ…目でぎりぎりしか追いきれない…! モニカのサポートがなかったら…この姿じゃなきゃもうすでに負けてる…!)」
ほぼ360度ならの槍攻撃を辛うじて剣で防ぐが、そのたびに押し負けて私の身体が衝撃で後方に弾かれる…
魔の状態になっているのにドウセツさんに力負けし、単純な速さでは完全に負けてしまっていて…モニカの魔法の効果でぎりぎり凌げてはいるが、この状況そう長くは保たない。
ドウセツ「……防戦一方ですが、戦闘不可能になる一撃はことごとく躱すとは…やはりその見切りの技術など、驚くべき才能です…
ですがいくら『その状態』とはいえ、まだまだ発展途上の今のコトリさんでは、今のこの状態の私には届きません…このまま押し切らせてもらいます。」
コトリ「そだね…悔しいけど、パワーでも魔法でも…そして私の土俵であるはずのスピードでも、今のドウセツさんに『私は』敵わない…
でもそれは『私だけ』でならでしょ?」
ドウセツ「…? …っ…!?」
ドウセツさんは『それ』に気づき振り返る…
私がドウセツさんを引き付けている間に、極限まで魔力を高めて何かをしようとしているセイバーがそこには居た。
セイバー「ええ、そうですわよコトリさん…『私たち3人でなら』届きますわ!
ーーー来たれ烈風よ…そして我が身に宿れ…!」
セイバーは目を閉じて言葉を紡ぎ、左手を自身の胸へと当てる…すると左手から風魔法が放たれ、身体と拳に風の力が宿り…風纏うセイバーの全身は暁色のオーラで光輝いた。
コトリ「ふふ…あれがこっちの『切り札』みたいだよ。そっちの手の内は全て知れた…だからこっからは総力戦といこっか。」
セイバー「暁風モード……それでは『紫電』の弟子…セイバー=ネーヴラント…参りますわ!」
私が初めて見るセイバーの魔法…友で好敵手である彼女の成長した力を目の当たりにし、私は微笑みながら、2人で戦乙女に駆ける……。
あと一歩のところまでドウセツさんを追い詰め、ほぼ勝ちを確信する。
が、未だ余力を残しているような表情をしている彼女を見て…私は魔力を溜めながら、最後まで油断することなく警戒し。
ドウセツ「ここまで追い詰められるとは思いませんでした…どうやらその力すでに、現役の騎士をも遥かに上回っていますね。
……すでに十分とあなた方の力を示してもらいました…ですが勝負は勝負…こちらも『奥の手』を使わせてもらいます。」
コトリ「…! その前に決めきる…漆黒なる闇よ…この地に集まりて…世界を拒む檻となれっーークェアボルツ・グラビティ…!」
ドウセツ「ーーー聖槍 抜錨」
詠唱して魔法を発動し、黒い球体を複数出現させ、そこから円状がこの魔法の範囲になり…球体が出現しているところの重力が変化し、重力の拘束により、ドウセツさんの行動は全て封じられた…はずだった。
しかし、ドウセツさんが言葉を紡ぐと…彼女の身体から光が放たれ、重力の力場は消し飛んで…彼女の背には槍の聖痕が発現し、蒼く光輝きながら浮かび上がっていた。
コトリ「なっ…!?」
ドウセツ「戦乙女としての力を覚醒させた今の私に…『その姿』のコトリさんがどれだけ食らいつけるか、見せてもらいますよ。」
彼女たち三姉妹に与えられた『創造神の祝福』は…次女クレイシアが朝に…長女ドウセツが昼に…三女アルティナが夜に…という条件下で、発動者の『身体能力 魔力 戦闘技術とあらゆる全ての性能が3倍』になるというもので…
さらには自身のダメージを時間経過毎に徐々に回復する『リジェネ』効果も付与された。
ドウセツ「我は射手、走れ、閃光よーーーレイ」
空中に魔力で無数に作り出した光の足場を使って、ドウセツさんは縦横無尽に飛び回り…超速で移動を繰り返しながら魔法を発動し、ほぼ360度から私に向かって光が降り注ぎ襲い掛かってくる。
コトリ「うそ…魔力の足場を作り出しながら、同時に魔法を使用するなんて…!?
七翼流 水の型 水円陣! っ…ぐっ!」
ドウセツ「使える魔力が3倍…魔力制御も3倍…そして魔法威力に身体機能も3倍です…単純な強さ3倍だとは思わない方がいいですよ。」
私は腰に剣を構え、剣へと纏わせ魔力を水魔法へと変化させ…剣を横に薙ぎ、膜を張るように…円状に水魔法を発生させ、水流の流れで軌道をずらして攻撃を受け流そうとする…
しかし光魔法の威力が強すぎて突き破られ、爆発などにより私はダメージを受け…その間にドウセツさんは、私との距離を詰めてくる。
ドウセツ「ふっ! はぁ! せぁ!」
コトリ「くっ…ふぁ…あぅ…!
(な、なんて速さ…目でぎりぎりしか追いきれない…! モニカのサポートがなかったら…この姿じゃなきゃもうすでに負けてる…!)」
ほぼ360度ならの槍攻撃を辛うじて剣で防ぐが、そのたびに押し負けて私の身体が衝撃で後方に弾かれる…
魔の状態になっているのにドウセツさんに力負けし、単純な速さでは完全に負けてしまっていて…モニカの魔法の効果でぎりぎり凌げてはいるが、この状況そう長くは保たない。
ドウセツ「……防戦一方ですが、戦闘不可能になる一撃はことごとく躱すとは…やはりその見切りの技術など、驚くべき才能です…
ですがいくら『その状態』とはいえ、まだまだ発展途上の今のコトリさんでは、今のこの状態の私には届きません…このまま押し切らせてもらいます。」
コトリ「そだね…悔しいけど、パワーでも魔法でも…そして私の土俵であるはずのスピードでも、今のドウセツさんに『私は』敵わない…
でもそれは『私だけ』でならでしょ?」
ドウセツ「…? …っ…!?」
ドウセツさんは『それ』に気づき振り返る…
私がドウセツさんを引き付けている間に、極限まで魔力を高めて何かをしようとしているセイバーがそこには居た。
セイバー「ええ、そうですわよコトリさん…『私たち3人でなら』届きますわ!
ーーー来たれ烈風よ…そして我が身に宿れ…!」
セイバーは目を閉じて言葉を紡ぎ、左手を自身の胸へと当てる…すると左手から風魔法が放たれ、身体と拳に風の力が宿り…風纏うセイバーの全身は暁色のオーラで光輝いた。
コトリ「ふふ…あれがこっちの『切り札』みたいだよ。そっちの手の内は全て知れた…だからこっからは総力戦といこっか。」
セイバー「暁風モード……それでは『紫電』の弟子…セイバー=ネーヴラント…参りますわ!」
私が初めて見るセイバーの魔法…友で好敵手である彼女の成長した力を目の当たりにし、私は微笑みながら、2人で戦乙女に駆ける……。
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