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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ
第222話 ランとリーメイ②
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私はごく普通の村で誕生し、それから数年後に少し歳の離れた妹も産まれた…
まだ幼かった私は妹ができたことをすごく喜んで、それを見たお母さんとお父さんと私は…
「お姉ちゃんとして、妹を守ってあげてね。」
「うん! 私 お姉ちゃんとしてちゃんと守ってあげる!」
そんなやりとりをしたのを覚えている…だが、その約束を私は守れなかった…
それからすぐして村を魔獣の大群が襲って、私と妹を逃すためにお母さんたちは囮となり、そして亡くなった…
かつて冒険者だった両親の魔法で守られた赤ん坊の妹を抱えて、私は魔獣たちから逃走した…だが幼かった私は逃げきれず、最後には崖から川へと転落しそこで一度意識が途絶えた…。
次に目覚めると、私はある傭兵団に拾われていて…そこで今の養父であるシンドバッド団長たちと出会った…
川で流れていたところを拾われたのは私だけと聞いて、両親も妹も失ってしまった私は絶望した…そして妹を守るという約束を果たせなかった自分自身を憎み…私も今すぐ死にたいと思いながら泣いた…
「ママもパパも死んじゃって…妹も…うぅ…うぁあああああん!」
「そう泣くな、妹は魔法で守られていたのだろ? 魔法で守られてなかったお前が生きてるんだ、なら妹も生きているだろうよ。
妹のことは我が責任もって探してやる…だからお前は生きろ。もしお前がこのまま死んだら、妹を1人にするぞ…そのことをわかれ。」
団長の言葉で私は生きることを選んだ…妹は生きていると信じて、妹を1人にしてしまうのが嫌だったから…
そして私は力を求めて、団長たちに教えをお願いし傭兵となった…妹を守れなく弱かった自分が嫌だったこと、そして今度こそ妹を守るために私は力を欲した…その誓いとして、私は伸ばしていた髪を短くした…。
それから数年が経った頃…妹が教会騎士団の孤児院にいることを知り、私は団長と一緒に孤児院へと向かった…
孤児院で、まずは川から流れてきた妹を拾ってくれた彼女…ルフィナさんに出会った…
ルフィナさんから妹…ランと名付けられた妹の話を聞いて、私はルフィナさんに妹を助けてもらったお礼を伝えた…
それからルフィナさんに案内され、遠目から妹が見えるところまでやってきた…けど私はそこから一歩踏み出すことができず、妹と再会することはできなかった…
「……妹を守れなかった私に、あの子と会う資格はない…それに今更向こうも私を姉とは思わないわ……妹が…ランが今幸せなら、私はそれだけで十分…。」
「はぁ…まったくお前は…ここまで来て、うじうじしおって。
あれこれ理由を付けているが、お前はただあの子に受け入れてもらえず、拒絶されるのが怖いだけ…そして、また同じ状況がきた時にあの子を守れるのかが不安で怖いだけだろう?」
「リーメイさん、あなたのことはシンドバッドさんから聞いてます…そして今こうしてお会いして、あなたがあの子のことを本当に大切に想っていることが伝わってきます。
だから私からは一言だけ…一緒にいるのに資格なんて必要ないと思うわ。ゆっくりでいいから、あなたの想いと向き合ってみて。」
団長が言うことは当たっていた…だがそれ以上は何も言わず、ルフィナさんと同じく私の想いを大切にし、そのうえで想いと向き合って答えを出せと、2人は私に委ねた…
そして今は遠目から見守る形を選び、ちゃんと決心できた時にランと会うことを望んだ…。
それから私はルフィナさんと手紙のやり取りや、成長するランの話を聞いて影から妹の幸せを願っていた…
だが、それも間違いで…私はあの子を1人にして苦しませてしまった…守ると誓いながら、私は苦しんでるあの子に今日まで何もしてやれなかった…
どれだけ私は間違いを犯し『罪』を重ねてしまうんだ…でも今ならまだ間に合う…ランはまだ生きている…自分自身を責めてるだけじゃ何も変えられない…怖くても進む…そして今度こそあの子を守る…私はあの子の『姉』だから……。
まだ幼かった私は妹ができたことをすごく喜んで、それを見たお母さんとお父さんと私は…
「お姉ちゃんとして、妹を守ってあげてね。」
「うん! 私 お姉ちゃんとしてちゃんと守ってあげる!」
そんなやりとりをしたのを覚えている…だが、その約束を私は守れなかった…
それからすぐして村を魔獣の大群が襲って、私と妹を逃すためにお母さんたちは囮となり、そして亡くなった…
かつて冒険者だった両親の魔法で守られた赤ん坊の妹を抱えて、私は魔獣たちから逃走した…だが幼かった私は逃げきれず、最後には崖から川へと転落しそこで一度意識が途絶えた…。
次に目覚めると、私はある傭兵団に拾われていて…そこで今の養父であるシンドバッド団長たちと出会った…
川で流れていたところを拾われたのは私だけと聞いて、両親も妹も失ってしまった私は絶望した…そして妹を守るという約束を果たせなかった自分自身を憎み…私も今すぐ死にたいと思いながら泣いた…
「ママもパパも死んじゃって…妹も…うぅ…うぁあああああん!」
「そう泣くな、妹は魔法で守られていたのだろ? 魔法で守られてなかったお前が生きてるんだ、なら妹も生きているだろうよ。
妹のことは我が責任もって探してやる…だからお前は生きろ。もしお前がこのまま死んだら、妹を1人にするぞ…そのことをわかれ。」
団長の言葉で私は生きることを選んだ…妹は生きていると信じて、妹を1人にしてしまうのが嫌だったから…
そして私は力を求めて、団長たちに教えをお願いし傭兵となった…妹を守れなく弱かった自分が嫌だったこと、そして今度こそ妹を守るために私は力を欲した…その誓いとして、私は伸ばしていた髪を短くした…。
それから数年が経った頃…妹が教会騎士団の孤児院にいることを知り、私は団長と一緒に孤児院へと向かった…
孤児院で、まずは川から流れてきた妹を拾ってくれた彼女…ルフィナさんに出会った…
ルフィナさんから妹…ランと名付けられた妹の話を聞いて、私はルフィナさんに妹を助けてもらったお礼を伝えた…
それからルフィナさんに案内され、遠目から妹が見えるところまでやってきた…けど私はそこから一歩踏み出すことができず、妹と再会することはできなかった…
「……妹を守れなかった私に、あの子と会う資格はない…それに今更向こうも私を姉とは思わないわ……妹が…ランが今幸せなら、私はそれだけで十分…。」
「はぁ…まったくお前は…ここまで来て、うじうじしおって。
あれこれ理由を付けているが、お前はただあの子に受け入れてもらえず、拒絶されるのが怖いだけ…そして、また同じ状況がきた時にあの子を守れるのかが不安で怖いだけだろう?」
「リーメイさん、あなたのことはシンドバッドさんから聞いてます…そして今こうしてお会いして、あなたがあの子のことを本当に大切に想っていることが伝わってきます。
だから私からは一言だけ…一緒にいるのに資格なんて必要ないと思うわ。ゆっくりでいいから、あなたの想いと向き合ってみて。」
団長が言うことは当たっていた…だがそれ以上は何も言わず、ルフィナさんと同じく私の想いを大切にし、そのうえで想いと向き合って答えを出せと、2人は私に委ねた…
そして今は遠目から見守る形を選び、ちゃんと決心できた時にランと会うことを望んだ…。
それから私はルフィナさんと手紙のやり取りや、成長するランの話を聞いて影から妹の幸せを願っていた…
だが、それも間違いで…私はあの子を1人にして苦しませてしまった…守ると誓いながら、私は苦しんでるあの子に今日まで何もしてやれなかった…
どれだけ私は間違いを犯し『罪』を重ねてしまうんだ…でも今ならまだ間に合う…ランはまだ生きている…自分自身を責めてるだけじゃ何も変えられない…怖くても進む…そして今度こそあの子を守る…私はあの子の『姉』だから……。
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