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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ
第217話 開幕、それぞれの戦い①
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リーゼ「ああ? 誰だてめぇーーっ!?」
リーゼは急に現れたチャイナドレスの女性を睨みつけていたが、何かを察したのかすぐさま両腕を組みガード体勢をとって。
「ーーー奥義…光翼剣っ!」
リーゼ「ぐぅ…!?」
リーゼの前に大柄の男が走り込んできて…構えていた大剣は刀身部分が光輝き、鍔の部分には白き光の翼が現れ…輝く大剣を振り降ろすと一筋の光が走り、その光の翼纏う一太刀がリーゼに直撃する。
その剣撃の衝撃を受けて吹き飛ばされたリーゼは、壁に勢いよく叩きつけられ、そしてそのまま膝をつく。
オーレリア「あっ…な、なぜここにあなたがいるのですか…!」
シリウス「がはは…とりあえずは無事のようだな、オーレリアよ。」
私の方を見て笑いかけてくるシリウス殿…目の前のチャイナドレスの女性は一体何者なのか、そしてシリウス殿はどうしてこんなところにいるのか…そう疑問に思っていると、ブラッシュがいる方にも変化があって…。
ブラッシュ「なに…!?」
アグレゴの護衛していたブラッシュに対して、どこからか風魔法が放たれ、ブラッシュは少し後ろへ回避しながら驚いていて。
するとそこへ…髪の毛や身体のラインを隠した『教会騎士団』シスター服に身を包み、ガーネット色の瞳の女性…
それに続いてガブリエラさまと、彼女の右腕である…腰まである金髪のツインテール、赤の瞳、白のマフラー、黒のぴっちりした服(騎士服みたいなレオタード)に身を包んだ少女…リャンさまの合計3人が現れた。
ユラミルティ「ミレナリオさま…ご無事…というわけではなさそうですが、存命なお姿を見れてユラは安心しました…。」
ミレイ「ユ、ユラ!? どうしてこんな場所にお前が…っ…!」
ユラミルティ「大丈夫ですよミレナリオさま…ここでの事は聞いてはおりますので…ユラはミレナリオさまがどんなお姿だろうと、あなたさまをお慕いしております。
それで…? あなたさまを酷い目に合わせたのは、あの方で間違いはないでしょうか…?」
ミレイは現れたユラという女性に驚くも、自身の身体が改造されてしまってることを思い出し、泣きそうになりながら身体を手で隠そうとして…
だけどユラという女性は優しく微笑んで、ミレイを安心させるように想いのこもった言葉を口にして…しかしブラッシュの方を向くとその雰囲気は一転し、彼を睨みつけて彼女がすごく怒っているのが感じ取れるほどで。
アグレゴ「……姿が見えねぇと思ってはいたが、まさかお前が裏切って、こんな連中をアジトに連れ込むとは思ってなかったぜ…なあ、ガブリエラよ。
それで? 今思えば随分とオーレリアを気にかけていたが…リンゴ…お前もそっち側か?」
リンゴ「はい…私もガブリエラさま側です。」
ブラッシュ「……リンゴも予想外ではあるが、1番はお前だガブリエラ…お前が俺のことを嫌っていたのは知っている。
だがアグレゴさまのことはそれなりに信頼し、アグレゴさまを裏切ることはないと思っていたのだが…。」
ガブリエラ「そうね…確かにあなたの言う通りよ、だけど今回のブラッシュと共謀してのオーレリア調教は納得できないの。
ギランバルトのところにオーレリアを行かせたら、奴はきっとオーレリアの処女を奪うしそれ以外も好き放題するわ…奴は『欲望の化身』よ、それではオーレリアとの約束を破ってるわ。
それに……。」
まさかあの話を聞いてたのかと、アグレゴとブラッシュは呟いていて…そしてガブリエラはさらに話を続けて。
ガブリエラ「リリスから一生のお願いをされたのよ…『魔王ではなくキールって子と、オーレリアを守ってくれ…と契約を交わしたから、あなたもオーレリアって子がピンチになったら守ってあげて、一生のお願い♡』ってね。
まあそれがなくてもオーレリア…ラン…スリス…ミレイ…彼女たちは今私の担当奴隷よ、可愛い奴隷を守るのは主人の役目でしょ?
たとえアグレゴさまでも彼女たちを傷つけようとするのなら見過ごせないわね。」
オーレリア「キール隊長が…魔族とそんな契約を…? っ…!?」
ガブリエラさまの話を聞いて…キール隊長が自身がいなくなった後も私のことを考えていてくれたことを知り、私は必ずキール隊長を助け出すという想いが強まって…
そう誓いを強く胸の中に思っていると、凄まじい殺気と魔力を感じてそちらに目がいき…。
リーゼ「……そうか…シリウス=ブライト…まだてめぇがいたか…だが、あんたじゃ私は倒せない…いや…人ごときの剣じゃ私は倒せない…
そこにいるオーレリア…そしてキールやリュネメイアたち…王国騎士の強者という連中全員が私の『怒り』には勝てなかったんだからなぁ…!」
オーレリア「っ…!」
シリウス「……。」
七翼流の…シリウスの奥義を受けても何ともないのかリーゼは立ち上がり、咆哮を放ちリーゼの全身から全開闇色の魔力が溢れ出して…
死を肌で感じる…私とキール隊長2人で戦った時の比ではない、この獣は人の身では敵わない…ちらりとそんな私の方を見てからシリウスはリーゼに言い放った。
シリウス「ーーー若いな。
その尋常ではならざる力…確かに儂を凌駕してる…だが、所詮 力や剣は己が一部にすぎぬ…
それを振るうのはあくまで己が魂と意思…最後にはそこに込めた一条の想いこそが…全てを決するのだ。
そのことを…キール殿やオーレリア…リュネメイア殿たちの代わりに、儂の『翼』をもって『人』の意地を…想いの力を見せてやろう。
そして…オーレリアよ…お主は儂の戦いをちゃんと見て、その目と心に焼き付けておけ。」
オーレリア「えっ…?」
リーゼ「はは…相変わらず人間は叶わないものを言葉にする生き物だ…そんなもんは今まで私に一切届いてねぇんだよ。
意思やら愛だの言ってる暇があるんならよぉ…だったらいい加減に見せてくれよぉ! その想いの力とやらぉよぉおおお!」
どうして私にもリーゼと同じ言葉を言ったのか、その理由を考える間もなく…両者は闘気を解放し、そのままぶつかり合った……。
リーゼは急に現れたチャイナドレスの女性を睨みつけていたが、何かを察したのかすぐさま両腕を組みガード体勢をとって。
「ーーー奥義…光翼剣っ!」
リーゼ「ぐぅ…!?」
リーゼの前に大柄の男が走り込んできて…構えていた大剣は刀身部分が光輝き、鍔の部分には白き光の翼が現れ…輝く大剣を振り降ろすと一筋の光が走り、その光の翼纏う一太刀がリーゼに直撃する。
その剣撃の衝撃を受けて吹き飛ばされたリーゼは、壁に勢いよく叩きつけられ、そしてそのまま膝をつく。
オーレリア「あっ…な、なぜここにあなたがいるのですか…!」
シリウス「がはは…とりあえずは無事のようだな、オーレリアよ。」
私の方を見て笑いかけてくるシリウス殿…目の前のチャイナドレスの女性は一体何者なのか、そしてシリウス殿はどうしてこんなところにいるのか…そう疑問に思っていると、ブラッシュがいる方にも変化があって…。
ブラッシュ「なに…!?」
アグレゴの護衛していたブラッシュに対して、どこからか風魔法が放たれ、ブラッシュは少し後ろへ回避しながら驚いていて。
するとそこへ…髪の毛や身体のラインを隠した『教会騎士団』シスター服に身を包み、ガーネット色の瞳の女性…
それに続いてガブリエラさまと、彼女の右腕である…腰まである金髪のツインテール、赤の瞳、白のマフラー、黒のぴっちりした服(騎士服みたいなレオタード)に身を包んだ少女…リャンさまの合計3人が現れた。
ユラミルティ「ミレナリオさま…ご無事…というわけではなさそうですが、存命なお姿を見れてユラは安心しました…。」
ミレイ「ユ、ユラ!? どうしてこんな場所にお前が…っ…!」
ユラミルティ「大丈夫ですよミレナリオさま…ここでの事は聞いてはおりますので…ユラはミレナリオさまがどんなお姿だろうと、あなたさまをお慕いしております。
それで…? あなたさまを酷い目に合わせたのは、あの方で間違いはないでしょうか…?」
ミレイは現れたユラという女性に驚くも、自身の身体が改造されてしまってることを思い出し、泣きそうになりながら身体を手で隠そうとして…
だけどユラという女性は優しく微笑んで、ミレイを安心させるように想いのこもった言葉を口にして…しかしブラッシュの方を向くとその雰囲気は一転し、彼を睨みつけて彼女がすごく怒っているのが感じ取れるほどで。
アグレゴ「……姿が見えねぇと思ってはいたが、まさかお前が裏切って、こんな連中をアジトに連れ込むとは思ってなかったぜ…なあ、ガブリエラよ。
それで? 今思えば随分とオーレリアを気にかけていたが…リンゴ…お前もそっち側か?」
リンゴ「はい…私もガブリエラさま側です。」
ブラッシュ「……リンゴも予想外ではあるが、1番はお前だガブリエラ…お前が俺のことを嫌っていたのは知っている。
だがアグレゴさまのことはそれなりに信頼し、アグレゴさまを裏切ることはないと思っていたのだが…。」
ガブリエラ「そうね…確かにあなたの言う通りよ、だけど今回のブラッシュと共謀してのオーレリア調教は納得できないの。
ギランバルトのところにオーレリアを行かせたら、奴はきっとオーレリアの処女を奪うしそれ以外も好き放題するわ…奴は『欲望の化身』よ、それではオーレリアとの約束を破ってるわ。
それに……。」
まさかあの話を聞いてたのかと、アグレゴとブラッシュは呟いていて…そしてガブリエラはさらに話を続けて。
ガブリエラ「リリスから一生のお願いをされたのよ…『魔王ではなくキールって子と、オーレリアを守ってくれ…と契約を交わしたから、あなたもオーレリアって子がピンチになったら守ってあげて、一生のお願い♡』ってね。
まあそれがなくてもオーレリア…ラン…スリス…ミレイ…彼女たちは今私の担当奴隷よ、可愛い奴隷を守るのは主人の役目でしょ?
たとえアグレゴさまでも彼女たちを傷つけようとするのなら見過ごせないわね。」
オーレリア「キール隊長が…魔族とそんな契約を…? っ…!?」
ガブリエラさまの話を聞いて…キール隊長が自身がいなくなった後も私のことを考えていてくれたことを知り、私は必ずキール隊長を助け出すという想いが強まって…
そう誓いを強く胸の中に思っていると、凄まじい殺気と魔力を感じてそちらに目がいき…。
リーゼ「……そうか…シリウス=ブライト…まだてめぇがいたか…だが、あんたじゃ私は倒せない…いや…人ごときの剣じゃ私は倒せない…
そこにいるオーレリア…そしてキールやリュネメイアたち…王国騎士の強者という連中全員が私の『怒り』には勝てなかったんだからなぁ…!」
オーレリア「っ…!」
シリウス「……。」
七翼流の…シリウスの奥義を受けても何ともないのかリーゼは立ち上がり、咆哮を放ちリーゼの全身から全開闇色の魔力が溢れ出して…
死を肌で感じる…私とキール隊長2人で戦った時の比ではない、この獣は人の身では敵わない…ちらりとそんな私の方を見てからシリウスはリーゼに言い放った。
シリウス「ーーー若いな。
その尋常ではならざる力…確かに儂を凌駕してる…だが、所詮 力や剣は己が一部にすぎぬ…
それを振るうのはあくまで己が魂と意思…最後にはそこに込めた一条の想いこそが…全てを決するのだ。
そのことを…キール殿やオーレリア…リュネメイア殿たちの代わりに、儂の『翼』をもって『人』の意地を…想いの力を見せてやろう。
そして…オーレリアよ…お主は儂の戦いをちゃんと見て、その目と心に焼き付けておけ。」
オーレリア「えっ…?」
リーゼ「はは…相変わらず人間は叶わないものを言葉にする生き物だ…そんなもんは今まで私に一切届いてねぇんだよ。
意思やら愛だの言ってる暇があるんならよぉ…だったらいい加減に見せてくれよぉ! その想いの力とやらぉよぉおおお!」
どうして私にもリーゼと同じ言葉を言ったのか、その理由を考える間もなく…両者は闘気を解放し、そのままぶつかり合った……。
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