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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ
第195話 魔神イーリスと壊れかけた魔女
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「人は『消えたら』何処にいくんだろう。君は考えたことがあるかね?」
暗き夜が支配する空間を逃れるように、空には満点の星空が広がり、時折、流星が空に自らの軌跡を描いて消える。
眼前に広がる光景は、どこまでも続く星空をそのまま反射したかのような静かな水面がどこまでも続いていた。
足を2、3歩を進めれば、きっとその水面は優しく受け入れその身体を、心を、自らと均一化し、やがてその存在を同一化するだろう。
「……ある者は『魂が輪廻転生して新たな命となり、またこの世へ芽吹く』と言う。
また別の者は『魂は別の次元へと昇華され定められた日数だけ、また元あった次元へと帰還し生者を見守る』とも。
悲観的な意見では『魂なんて存在しない。その命が……つまりは、心臓の鼓動が消えたその時、それこそが命の終わり』だと言う意見も聞いているがねぇ」
白衣の男性は、並び立つ黒衣を纏う女性に語りかける。
全く対象的な存在の2人の間に流れる空気は、どことなく優しくものだった。
「……そうだな。
俺は……魂が巡ることを信じたい。
例え、その人が『消えた』としても。
消えるその人が、そこに居た。
確かに……存在した証。
誰かが、その人のことを『覚えて』いれば。
その人は生き続けるんだ」
乱れた黒髪を後ろに流し、金色の瞳に柔らかい眼差しを浮かべながら彼女は言い切った。
懐から煙草を取り出して口に咥えこみ、どこまでも続く星空の水面を見つめる。
「はっは♪合理主義者の君にしては、やけにロマンティスムな意見じゃないかね。
君自身の魂が輪廻転生せず、闇神の所有物になることを憂いてのこと…
それとも、信じることで希望的観測にすがりたい一心、といった辺りか」
指先から小さな炎魔法を発すると彼女の口元へ近づけ、彼女もそれを受け入れ煙草の先端を灯す。
大きく吸い込み、そして吐き出すと白煙がまるで苦い想いを逃がしたかのように辺りを白く染めた。
「……そうかもな。
以前、ウルフヘイムと同士討ちに持ち込んだ時は……
後悔や恐れはなかった。
『恩人を救えない』心残りこそあったが。
だが……今は……後悔もあるし、恐れもある。
自分が居なくなることへの恐怖。
こんなに怖い、なんて……
ったく……あのポンコツ吸血鬼のおかげだ。
あいつのおかげで……俺の世界は鮮やかに色づき始めてしまった」
後悔を語る口調は寂しげな色を含みながらも、どこか喜びの感情をも感じさせる。
話の中心たる『吸血鬼』そして『恩人』に由来しているのだろう。
この時間軸のキーパーソンにして、被観測者の彼女を見守ってきたが、どうやら此処までのようだ。
魂まで食い込んだ呪いが、顕現を始めた。
彼女の理知的な印象を与える冷たくも整った容姿が歪む。
腕に……頬に、脚に、腰元。全身に『眼』が顕現する彼女の様は、お世辞にも人間であるとは言えないだろう。
そうでなくとも……あの『包帯顔』は観測者たる、この私の力を根こそぎ奪い、我が物としてしまった。
目の前の哀れな村娘を救済する方法はない。
例えあったとしても、幾度となく『再生』を繰り返し自らの『最後』を引き延ばしてきた彼女の存在定義は、人間の枠組みから外れかけている。
人間とは、致命傷を負い何の処置もない場合、そのまま命の焔が消えるのが常。
しかし、禁忌の魔女は何度致命傷を負っても幾度となく『再生』し復活してきたのが常。
人間の在り方では、ない。
忌まわしい呪怨の魔具と魔力同調率が極めて高かったばかりに、それは加速度的に増し、彼女は人間という枠組みに収まりきらなくなろうとしている。
そう考えれば、このまま消えさせてやった方が彼女のためなのかもしれない。
もし、今、私に彼女を救う力があったとしてもだ。
例え、闇神の供物となろうとも。
例え、彼女の人格が消えたとしても。
例え、彼女の存在の消失で嘆くものが居ても。
『マサキ=ジェイド=サーティナー』
彼女の抱える罪悪感、焦燥感、苦痛。
彼女の存在の消失は、それを纏めて消失させる。
彼女は解放されるのだ。
「……君の長きに渡る旅路の終着点。
それが、ここでいいのかね?
『助けて』『どうして俺が…』
未練や救済の声を発する気持ちは。
他の誰もがその身体を治せなくても、賢龍の彼女ならあるいは……っ!」
観測者としての立場に殉じてきた私が発したとは思えない言葉に自分自身が驚いて、口が止まる。
考えこんでいた私は、彼女の身体の各所が『封魔帯』で覆われていることに気づかなかった。
彼女の配慮だろう。
無数の眼は、魅いられた者を腐敗し滅ぼす。
そんな中、隠されていない左目の金色の瞳は柔らかさを感じさせる。
「………ふ♪観測者としての力を失くしても優しい所、あるんだな。パラドクス」
……やはり禁忌の魔女はお見通しのようだ。
「……もともと、オフェリアが来なきゃ失くしていた命だ。
あいつには感謝している。
それに今の俺には分かるんだ。
この姿になったからか、先生か、あるいはキールの思し召しか。
オフェリアの横には、アイツを本気で想ってくれてる存在を感じる。
キールを助けたいと熱い闘志を燃やす存在を感じる。
……どっちも俺じゃないのは尺だがな。
だが恩人と相棒を託せるだけの想いは感じる」
力強く彼女は言葉を続けた。
「……それに、俺も働いた。結構頑張っただろ?
レインに、ウルフヘイム、クラリッサ……
それに、マリスミゼルに、エリシア。
シンドバット……。
狂化された一流の使い手を1人で6人も倒したんだ。
村娘としては、十二分の働きだ」
助けを求めないのは、その選択肢が彼女には既にないことを理解しているからだ。
「……どんな艱難辛苦が待ち受けようとも。
悪辣な敵がその魔手を伸ばそうとも。
みんなの心に宿る光は変革をもたらし
道を明るく照らし続ける。
みんなの想いが未来を切り開くんだ」
私が確信したそのとき、水平線の先から小さな村娘 が現れる。その表情は見るものを穏やかに和ませる笑顔だった。
彼女はマサキに手を差し出し握手を求める。
「よく頑張ったね…♪
さ、一緒に帰ろう。私たちのお家に!
今ならヴァネッサ先生も、キールちゃんもいるよお♪
ママとパパも、お料理作って待ってるんだ♪」
「…………そうだな、俺は……」
久しぶりに再会した村娘を暖かな眼で見つめる、彼女は『封魔帯』の巻かれた手のひらを見つめ、その手をー……
ーーーー
「……あなた…『フィリア』と似たようなことを言うんだね。」
マサキとパラドクス…そして村娘の少女以外 誰もいないはずの空間に…他の者の声が響く…
その声のした方向…後ろを見るためマサキたちが振り返ると…
闇色のローブを纏い…双刃剣を手に持ち…白銀のショートカットで…緋色の瞳した小柄な少女が立っていて…
招かれたわけでもないのにこの狭間にいる…それは彼女が『普通』ではないことを示し…
そして彼女の背後には…美しい銀の双翼纏いし…高さ7メートルほどの…銀色に輝く騎士型ゴーレムがその神々しい存在感を放っていた。
「観測者の人 驚いてるね。あなたが観測できてない人はこの世界にはまだまだいるんだよ…私とか…さっきの黒騎士とか…まああっちは私と違って時空を跳躍してそうだけど。
ああ 自己紹介がまだだったね……そだね…この姿を見てもらった方が早いかな…っ…んっ…!
見た通り私は『魔神』…それで名前は…名前は……一応 フィリアからもらった『イーリス』って名前もあるんだけど…
フィリアを悲しませた今の私にそれを名乗る資格はないから…だからまあ気軽に魔神さんとでも呼んでくれたらいい。」
そう彼女がつぶやくと…全身から赤黒い闇色の魔力が溢れ出し…
肌が褐色へと染まり…頭には二本のツノ…背中には黒き両翼…そして先っぽが♡型になった尻尾が彼女に生えて…
自身が『深淵の使者である魔神』だということを明かし…そしてどこか責任を感じてる辛そうな…悲しそうな表情を彼女はしながらも…
フィリア=オックスフォードの名前を出し…自分の正体に繋がるヒントをマサキたちに与えて…2人の警戒を解く。
「私がここにいる経緯としては…私と同じく『器』に選ばれた者の気配を感じてね…その気配を放つ人…黒騎士っていう人物の姿を見に来ていたんだけど…
その時 偶然 発見したあなたが魔神さん気になったから…ちょっとここにお邪魔させてもらってるの。
そのついでに…失敗した人生の先輩として…私 口を出しさせてもらおうかな…
あなた…心残りがあるのならまだその手を取る時じゃないんじゃない?」
自身がここにいる理由を語りながら…『アズライールは魔騎の名称かな?』…とか彼女は1人で考え事をつぶやきながらも…
選択肢で失敗したという彼女は真剣な表情で…マサキに言葉をかけていく。
「あなた…その状態を見るに…私と同じく誰かのために無理して早死にするタイプと見たからお節介をやかせてもらうけど…
たぶんその人たち…たとえ他の誰かがいても…そばにあなたもいなきゃ意味がない…
大切な人のうち1人でも欠けたら不幸になる…その人たちを悲しませることになるの…
私はそれを大事な人…フィリアに経験させて身をもって知っているからね…
まあ私は…フィリアとティフィアを悲しませたことには後悔はあるけど…フィリアを守れたことだけは救いなのだけどね…
そこんところを…失敗した先輩としてはっきりと言っておいてあげる。」
あんなにフィリアとティフィアが悲しむとは思わなかった…と小さくつぶやきながら…
マサキが今ここで消えることにより…オフェリアとキールが不幸に…悲しむ現実があると彼女は言い切って。
本当に魔神さん…彼女がマサキの知るイーリス本人だとすると…
歴史上での彼女の最後は…最終決戦時にフィリア=オックスフォードをかばって…その道を切り開いたのち『戦死』となっていた。
「……まあ…そこまできたら消えるのを受け入れるしか選択肢がないのも事実…それを承知でその身体の中のとかを受け入れたのだろうし…
後先 考えずにそれをしてしまう気持ち…魔神さん…わかる…たとえそれで命がないかもと少し考えればわかるはずなのに…それなのに魔神さんも身体が勝手に動いてた身だから…
だけど…今あなたに消えられては魔神さんもすごく困ってしまう事情がある…
さっき黒騎士ついでに包帯顔の存在も知ったのだけど…アレは魔神さんでも…それとあの後ろの『魔騎』っていうのだけど…あの機体を用いても魔神さん1人じゃ勝てないと思う…
でもそれは…フィリアが勝ち取った世界を影から守ってる魔神さんとしては大問題……そこでです…あなた 魔神さんと契約しません?
契約内容は…あの包帯顔を何とかするのに協力してくれるだけで大丈夫…それ以外は今まで通り あなたはあなたの目的のために動いてくれていい…その目的を達成するうえで何か問題があれば魔神さんもあなたに協力するので…
その対価として…あなたが今発現している死に至らしめる分だけの『呪い』を力尽くで引き剥がし…魔神さんがそれを引き受けます…そしてあなたの尽きかけの寿命も…何十年分かはわかりませんができるだけ回復させます…
さすがに魔神さんでは…『真祖』みたいにあなたを永遠の命にするや…血による契約での呪いなどの上書きなどはできません…
そしてあなたのその呪いを私は完全には消せませんし…あなたが再度その闇の力を使えば…その呪いはあなたをまた蝕んでいきます…
だけど一時的による対処なら…『魔神王の器で眷属たる』魔神さんなら…ぎりきりなんとかできるでしょう…
あなたから引き継いだ呪いも…最初は痛みとかの影響で魔神さんかなり弱体化してしまいそうですが…今の魔神さん『不死者』なので死なないですから…そのうち呪いをかき消せるでしょうから気にしないでください…
それプラスさっきの場から生き延びれるだけの…それでいて使用時間などにいろいろと制限がありますが…『呪いに頼らなく』その身体に負担が掛からない『魔法』と『力』も授ける…という契約でどうでしょうか?
ここまでサービスするのは 魔神さんが元は半分人間だったのと…その他いろいろと理由はありますが…一番はあなたに魔神さんと同じ道を歩ませたくないし…その人たちを悲しませたくないのです。」
魔神さんという呼び方が気に入ったのか…
自分のことを 魔神さん と呼んでシリアスな空気をぶち壊しながらも…彼女はマサキの行動を肯定するような素振りを見せ…
自身の体験談を話しながらも…最後の悲しませたくないという部分は特に真剣な表情で語りながら…自身がかつてはもらえなかった選択肢をマサキに与える…。
魔神ですら今では龍族に並ぶ絶滅種に近いが…魔神王といえば 魔王にも並ぶとされるはるか過去に存在したといわれる伝承の中の王で…
それに加えて眷属や器に不死者という…何か重要そうなことも勝手につぶやく彼女…
しかし…心配そうに瞳を潤ませながら…きゅっと両掌を前で組んで…彼女はマサキに契約をお願いしていて…
必死なのか…最初に貼り付けていたクールさはなくなり…魔神の見た目なのに威厳もなく。
ーーーー
マサキ「………吸血鬼の今度は、魔神が俺を助けてくれるってわけか?どうやら俺は割りと世界に好かれてるらしいな」
彼女の姿や背後の銀色の巨人を見ても、禁忌の魔女は特段気にならない様子で皮肉めいた口調で切り替えした。
煙草の白煙を吐く彼女の表情はどこか愉しげで、それでいて眩しいものを見るかのように残った金色の瞳を細める。
村娘と禁忌の魔女は、それぞれ目配せをすると一端、手を降ろす。
マサキ「魔神なんて物騒な名前、お前には似合わないな。
名前は……イーリスって言ったか。
悪いが……お前と契約するつもりはない」
はっきりと彼女は言い切った。しかし、同時に彼女はまだ 封魔帯の巻かれておらず晒されている左顔に優しい表情を浮かべていた。
しかし動揺を隠せないのか、声色はやや弱々しく、張りがないまま語りかける。
マサキ「……イーリス。気持ちは嬉しい。
それにお前が言ってることは、きっと正しくて、何処までもその通りだろう。
事実、俺は強く……強く想っている。
オフェリアと再会し……
キールと先生をこの手で助け……
仲間たちと祝杯を挙げる、その光景を。
……だけどな。
正解だからと言って……それを選ぶかどうかは別の話だ」
本当は差しのべられた手のひらを掴みたい。
そう言いたげに彼女は、今や封魔帯の下には無数の眼が浮かび上がりときおり痙攣する右腕に視線を走らせる。
マサキ「……この呪いは。
今の身体は俺、自身が招いたことだ。
先生が呪怨の魔具を抑えきれなくなるあの時……
俺は『継承』を選択した。
それから長い間……独りで抱え込んで。
ホントは、誰かに相談するべきだったんだ。
だけど、そうせずに力だけを利用してきた。
…たくさん、酷いことを積み重ねていきながら…
この痛みは……この辛さは…この悲しみは。
俺自身が背負うべき『責任』なんだ。
例え……イーリス。
お前が不死であろうと。
……俺はこの責任から、逃げるわけにはいかない。
お前が俺のことを想ってくれてるのはわかった。
なら、尚更、お前には背負わせるわけにはいかないよ。
……なかなか居ないんだよ。少しでも俺のことを想って接してくれる『仲間』ってやつはな。」
イーリスの真剣な想いは伝わったのか、穏やかな笑みを浮かべて優しく彼女に語りかける。
その選択が、どんな意味を持つのか。
その意味を噛み締めているのか、僅かに声を震わせながら。
マサキ「ふ♪………何だよ。初めて会うはずの俺にそんな顔。
……優しいんだな、お前。
前に、見たことがあるよ。
……歴史書の一説。
『騎士の開祖。
開祖の横に必ず肩を並べる緋色の瞳有り。
その者、如何なる時も開祖を支え、慈愛の手を民衆に差し伸べたもう。
其の存在は、調和と理解を生み出さん』
……存外、古びた書物ってのも馬鹿に出来ないな」
ーーーー
イーリス「…!? 責任に…仲間って…あ、あなた…その選択の意味がわかってるの…!?
こうなったら無理やりにでも…! ……っ」
マサキの予想外の選択にイーリスは動揺する…も…すぐさまにマサキを睨みつけ…
彼女の方に魔力を込めた手をかざし……しかし…沈黙の後 何もせずに手を下ろした…。
イーリス「……あなたが決めた決意と意志を踏み躙るようなことを…私も…したくない…
わかりました…契約のことは忘れてください…ですが…偶然とはいえ このまま見つけたあなたを見捨てるなんていうことは…私には…できません…ここで見殺しにしたら…私は一生 自分のことを恨み続けます…
……まだ手はあります…ですがそれは…あなたにとっても私にとっても…『最悪にして最低な手』ではありますが…。」
私が優しくなれたのは…フィリアとティフィアに温もりをもらって優しくしてもらったおかげ…とつぶやきながら…
生きていた頃に体験した…目の前で命が消える瞬間…救えないという現実を思い出しながら…私は遥か過去のことを思い返して…
私と彼女はどこか似ている…『魔神と人間のハーフとして生まれ落ちた』私は…人間と闇の者たちどちらからも受け入れてもらえなく…
私を想ってくれる『仲間』などいなく…初めて『繋がり』ができたのは…フィリアとティフィアに拾われた時だった…ことを…
マサキと自分のことを重ねながら…魔神さんという呼び方もやめ…私はもう一つの提案を彼女へと示す…
最後に大切な人たちを悲しませた…自分と同じ後悔を彼女たちにさせたくないから…。
イーリス「……今のその呪いの眼の危険な症状…腐敗の効果…と『あなたを消失させようとしている呪いが発動したままの状態ごと』それを私が抑え込みます…
そうすれば…あなたはかろうじてこの世に繋ぎとめられ消えることはなく…それでいてその眼によって大切な人たちを傷つけたりすることもなくなるでしょう…
魔神である私の権能で寿命もなんとか回復させます…しかし…これには問題もあります…
眼が閉じ…見た目だけが普段のあなたに戻るだけで…あなたの身体を蝕む『呪いは変わらず発動し続けている状態』で…その呪いによるあなたへの苦痛などは残ったままです…
私が作り出した魔法で『私の力を授ける』ことにより…私があなたの存在の証明を維持をし…私がその悪質な呪いを抑え込むので、戦闘にぎりぎり支障がでないくらいには呪いを緩和できるでしょう…
が…そうなるとあなたは誰かに…私が知っている限りでは…伝承にもある吸血鬼の真祖か…さっき観測者さんが言った賢龍のティフィアに呪いを治してもらうか…その命尽きるまで…
あなたは永遠に『発動し…顕現したままの呪いの痛みや苦しみからは解放されない』ことになります…。
……はっきり言って…その悪質な呪いが顕現し続けてる状態で…消失しないでこの世に存在を保っていることは…
人間…いや…命ある生物にとって…それは死ぬより遥かに惨くて苦痛で生き地獄なこと…
そんな『闇の呪いの焔に心も体も永久に焼かれ続けるような状態』でも…助かる選択肢があるのなら…あなたの『大切な人たちのために生きて戦う』ことを…それを選ぶ覚悟はあなたにありますか…?」
彼女に生きてほしい…
イーリスはマサキに向かって手を差し出す…しかし…彼女に死ぬことができない地獄を体験しろと言っているようなもので…受け入れてもらえるか不安で…手は微かに震えていた…
今マサキに提示している手段は 生き残ることはできるが…代わりに彼女を半永久的に苦しませ続けることになる選択肢でもあり…
自身の力不足により そんな選択肢しか彼女に選ばせてやれないことに…イーリスは辛そうな申し訳なさそうな表情をしていた…。
魔神といっても万能ではない…闇に生きる者なのにその闇の呪いを消すこともできなく…
かろうじて彼女を消失させない程度に繋ぎ止めてやることしかできないことに…自身の力のなさに情けなくなる…。
ーーーー
マサキ「………………」
2つの手が差し伸べられている。
一方は『解放』。
その存在を消失させ、あらゆるものから解き放つ。
すなわち存在の消失。
一方は『拘束』……といっても差し支えないはずだ。
苦痛と彼女の背負う全てが鎖として彼女を縛る。
すなわち存在の証明。
禁忌の魔女は暫く沈黙し、残る左目を閉じた。
マサキ「……俺はどこかで…ずっと居なくなりたいと思ってた。
たぶん、自分自身の価値を認めたくなかったんだ。
認めることは許されないと思ってた。
先生を助けることも出来ず、キールの魔王覚醒も防げず……結局、こうなるまで相棒の隣に居ることも出来なかった。
不器用で不出来な自分が……許せなかった。
だけど自分から消える勇気もなくて、だからこそ消えるための『理由』を見つけては、簡単に命を投げ打つなんて馬鹿な真似をしてきた。
だが………」
彼女はゆっくりと瞳を開き、金色の瞳を『魔神』へと向けた。
マサキ「気がついたら、本気で先生とキールを助けたい。
相棒に恥じないような自分で在りたい。
悠久の時を生きる彼女の幸せな笑顔を見たい。
最後まで……この物語を走り抜きたい。
そう、思ってる自分がいた」
そうしてゆっくりと手を伸ばし、魔神の手を取る。
マサキ「……闇の呪いの焔に心も体も永久に焼かれ続けるような状態、だったか?
それこそが俺が、背負うべきものだ。
…俺は選択するよ。
イーリス……緋色の瞳、慈悲深き魔神。
貴方のお力添えと優しき御心に感謝します。
どうか、この。
壊れかけた魔女に……もう1度、もう1度だけ…
立ち上がるための力をお与え下さい」
手を離すとゆっくりとその場に正座して、彼女への敬意を示して自らの選択とした。
それを見ていた村娘は自らの手を下ろして、小さく笑う。
「まあ……仕方ないか♪
パパとママ、ネッサ先生と、キールちゃんには私から事情を伝えておくよ。
……それじゃあね、みんな♪
私をよろしくお願いいたします♪」
村娘はそう笑顔で伝えると名残惜しげに光となって消えた。
星空の水面が僅かに揺れる。
彼女は選択をした。
もうそれほど時間もないはずだ。
パラドクス「イーリス君……彼女は、ああ言ったが、なに。
私は、魔神さんとの愛称はいいと思うよ♪
何より第一に、親しみが込められている。
そう感じはしないかね♪
ああ、私はパラドクス。
しがない中年紳士だ。以後お見知りおきを♪」
一歩引いたところで事の成り行きを見守っていたところだが、決定は下された。道は決まったのだ。
それなら手をこまねく理由はあるまい。
パラドクス「選択は下された。
早速だが、時間的余裕はない。
モタモタしていれば、禁忌の魔女の現実世界での存在証明が出来なくなる」
右足で思い切り地面を踏みつけ、星空の水面が強く揺れると禁忌の魔女を取り囲むように6本の太い岩柱が地面から盛り上がり配置される。
岩柱には魔法文字が所狭しと刻印され、荘厳な雰囲気を放つ。
パラドクス「魔神さんは、これから……
呪眼に対する封印構築魔法式。
磨り減らされた寿命の回復魔法構築式。
存在証明式を加えた君自身の力の共有術式。
とまあ、3段階の魔法を使うわけだろう?
簡単には言ってみたが、どれも魔力消費の激しく非常に繊細な魔法構築が要求される。
というか、これを連続でやってのけるのは……まあ、シンドバット君でも不可能だろう。
魔神さんだからこその連続封印式だ。
……が、いくら魔神さんでもこの辺りが限界だろう。
彼女の魂は未だに闇神の所有物。
それに干渉するのだからね。
術式に対して非常に激しい反発作用が予想される。
その抵抗は……この私が抑え込もうじゃないかね。
なに。中年紳士からのイーリス君に対するお近づきの印と考えてくれたまえ♪」
ーーーー
イーリス「あっ………ん…やっぱりあなたはどこか私と…フィリアに似ている…
あなたを見ていると…私たちが未来のために戦った意味がちゃんとあったのだと…フィリアの意志と想いが残っているのが感じ取れる…
ん…あなたの選択に…その真摯な意志と想いに…魔神王の器で眷属たる私が応えましょう。」
差し出した私の手を取ってくれた彼女…その彼女の意志と決意に…私は嬉しく思う…
私と同じで生きることに対して…すごく不器用で不出来な彼女…
だけど…それでいて心に秘めている…みんなの想いが未来を切り開くという意志…
フィリアとティフィアが…私たちが掴み取った人の世界で…
フィリアの『想い』などは…後世にもちゃんと受け継がれているみたいだね…
あの時はフィリアを守るためだけの行動だったけど…私が命を賭けた意味は…違う形でも未来へと繋がっていた…。
イーリス「ん…安心して彼女のことは…魔神さんに任せておくといい…ばいばいだ…♪
名前はパラドクスと…ん…なんとなくつけてみたけど…魔神さんという呼び方は自分でも気に入ってる…こちらこそよろしく。
だね…本当はもう少し久しぶりの誰かとの会話を楽しみたかったのだけど…まあそれは次の機会にしようかな…あなたたちとの縁も長くなりそうだし…。
シンドバット? ああ さっきの人か…精霊と人のハーフというのも驚いたけど…あの神剣は魔神さんも驚くほどのすごい威力だったね…まあ包帯の奴には敗れていたけど…
あの包帯の奴らの動きを見た限り…おそらく魔神さんの力も『見切られてる』かもね…魔神さんも人のこと言えないけど…あれって完全にチートってやつだよね…正直ずるい。」
村娘…過去の彼女と約束を交わし…私は優しく微笑みながら彼女を見送って…。
パラドクスと挨拶を交わし…縁も長くなると言ったあと…小さく『もう何百年と彼女だけの相手をするのはさすがに飽きる』とつぶやき。
シンドバットの名前を聞き…包帯の人物たちが『奥義や技の性質などを事前に知っている動きをした』と語り…
そこから導き出される結果は…私が時空跳躍する包帯の人物に戦いを挑んでも…過去の私の戦いの記憶から攻略されて敗北…という答えしかでなく。
イーリス「魔神さんは不死者だから反発作用でも耐えれることはできると思うけど…そだね…術式に集中するためにもパラドクスの好意に甘えることにするよ。
あと魔神さんでもこの連続術式をするのは初めてだから不安もある…得意分野でもないし…
だから『彼女』にも手伝ってもらおうかな…『銀の魔騎アグレアス』…私のフォローをお願いしてもいいかな?」
パラドクスのお近づきの印に甘えつつ…術式の成功率を高めるために…
今の『彼女』の名前を口にし…私の呼びかけとともに騎士型ゴーレムの目が光る。
「……この王たる我にも手伝えと…?」
イーリス「いいじゃない別に減るものでもないんだし…それにあなたの『復活』のお手伝いをしてるんだから…その見返りとして手伝ってくれてもいいんじゃない?
それに彼女を生かすことは今後にも繋がってくると私は思うけど? 包帯の奴を倒し…あなたの野望を叶えるためにね。」
「……器の分際でまた我をうまく言いくるめようとするとは…我 選ぶ相手を間違えたか?」
一つ…大きなため息のあと…『彼女』の目がもう一度光ると…
銀色の巨人と私の地面に…リンクした巨大な魔法陣が浮かび上がる。
イーリス「ん…これで準備は完了…。
この魔法の本来の効力としては『人と人を繋げて…2人の力を一つにする』ものなのだけど…今回はあなたように封印式もプラスしてるけど…それ以外に変わりはないよ…
あとでちゃんと説明するけど…この魔法を使用中 あなたの見た目は変化し…私の力をあなたが使えるようになる…時間制限つきだけど…
私が死後 作り上げたこの『絆の魔法』…他の人たちにも伝え広めてくれると…あなたや…今を生きる人たちの手助けになれると思うから。
それじゃあ魔法の詠唱を始める…
集いし願いの欠けらが一つになる時、
それは新たな星の輝きとなり、
その絆が光さす道となる!
繋がりの結晶よ、
奇跡掴む未来を照らし出せ!
クロスフュージョン!!」
私が詠唱を紡ぎ…魔法が発動すると魔法陣が蒼穹に輝き…
私の身体から極大な魔力が溢れ出し…その魔力がマサキの身体へと向かって流れ込む…
マサキの身体を蒼穹の光に包まれ…それが全て彼女の中に入り込み…光が晴れると…
マサキの見た目が…白銀の髪…緋色の瞳…褐色の肌へと変化していて…
私の…魔神イーリスとしての特徴が前面に出ている見た目へと変化していた。
ーーーー
マサキ「こ、れは………!!」
視界に入る銀色の髪、褐色の肌。そして水面に映る赤色の瞳に思わずパチパチと瞬かせながら驚く表情を浮かべる。
それと同時に魂への干渉から、マサキを取り囲む岩柱が6本ともに大きなヒビが入り、パラパラと崩れ始める。
すかさずもう一度、右足で思い切り地面を踏みつけると更に倍の数の岩柱が盛り上がり、柱の文字が光り闇の魔力を吸収始め。
パラドクス「やれやれ。この柱2本で弱い神様ぐらいなら封印出来るほどの対魔抗力を持つのに……更にダメ押しといこうか」
その言葉とともに岩柱から延びた光の鎖が彼女を縛り上げる。一気に闇の魔力を吸い上げる。
暫く彼女の悲鳴が続いたものの、やがてそれは収まりようやく彼女は呼吸を整えるのを見て、岩柱と光の鎖が外されて。
マサキ「はーっ……はーっ……二人とも済まないな。世話をかけた……っぐ……しかし、この姿は……」
額の汗を腕でぬぐいながら、ややふらつき立ち上がる。しかし改めて普段の黒髪に金色の瞳の姿から、かけ離れた自分の姿に、説明を求める眼差しをイーリスに向け
ーーーー
イーリス「っ…はぁはぁ…んっ…ふぅ…とりあえずのところはうまくいったかな。
あなた…マサキ…よく頑張ったね…お疲れさま…パラドクスもお疲れさま。
ん…その姿については…最初に少し説明したと思うけど『魔法の効果がちゃんと発動している』からこその姿だよ。」
魔法の効果で『私の力をマサキに授けた』ことによる魔力切れで…
二本のツノ…二翼の翼…尻尾…褐色の肌…魔神状態の姿から…元の私の姿に戻って…
マサキ…彼女の名前を呼びながら私は魔法の効果の説明を始める。
イーリス「魔法名はクロスフュージョン…
1人の全ての力をもう1人に託し…2人の力を掛け合わせて融合させる…私が開発した『繋がりの魔法』とでも言う感じかな…
今回の場合は魔神さんの全ての力をマサキに託し…その力とマサキの力が掛け合わさり…融合した状態が今のマサキの姿…
もし逆にマサキがさっきの魔法を詠唱して私に力を託したら…託された側の私の姿には…黒髪や金色の瞳といった…
マサキの見た目などの特徴がでる…つまり今マサキに私の特徴が出てる理由はそういうこと…変身を解いたらちゃんと元のマサキの姿に戻るから安心する…。
もちろん見た目が変化するだけじゃない…魔法の効果により…その姿に変身中は…
マサキの元の身体能力や才能のところへ…私の身体能力や才能がプラスされて…
自身の力に加えて…私固有の能力や魔法も使用できる1人の強力な戦士になったってわけ。」
私は指を1本立てて…何百年もかけて作り上げたオリジナル魔法の説明をしていく。
イーリス「これからはマサキの意志でいつでも自由自在にその状態になれる…けど…時間制限やデメリットもある…
その託された姿への変身時間は最大1時間の制限つき…それに加えて使用した分の時間は…その時間分が経たないと回復しない…
つまりは30分変身したら残り時間は30分…また1時間ずっと変身しようと思ったら30分経たないと無理…そして時間制限で持ち時間である1時間全てを使うと変身状態が強制解除される…
ようするに連続使用や長時間変身して時間のペース配分を考えないと…肝心なところで変身の時間切れになって勝ち目が薄くなる…
さらに全部の力をパートナーに託すから…託した方の1人は魔力が回復するまでその戦闘に参戦できなくなる…
つまり託した状態の魔神さんは…今は戦闘において完全に足手まといにしかならない。」
私は魔神だけど…今の託し終わった魔力切れの状態だったら、低級魔獣にもやられる自信があると…デメリットを説明していき。
イーリス「もちろんメリットもある…最初に説明した通り…託された方は、託してくれたパートナーの力を使えるのはもちろん…
この魔法の真髄は…2人の『心の繋がり…絆』が強いほど…より『魔法の効果が強化されて』託された方は強くなるという感じだね…
まあ…さっき出会ったばかりで芽生えたばかりの私とマサキの繋がりじゃ…私の力を完全に引き出せない借り物状態だろうけど…
それでもそれまではなかった…魔神さんの身体能力や才能がプラスされて…魔神さんの得意な武器に魔法や権能などを使えるから…元の時より遥かにパワーアップしてるけどね。
もちろん魔神さんとの絆を深めていけば…マサキは魔神さんの力をもっとうまく引き出せて使いこなせるはずだよ…
『絆と繋がりをより深めるのは…お互いを想い合うえっちをするのが一番の方法』だね…♪
だからマサキがこの魔法を使う場合は『今の想い人で好きな人とえっちしてから』をおすすめするよ…♪ そうすればその好きな人の力が…マサキとその人を守ることにつながるから…
……マサキはその好きな人との繋がりをちゃんと守ってね…?魔神さんとの約束だから。」
想い人がいるであろうマサキをからかうも…
今の自分にはいない…もうそばにいない…大好きなフィリアのことを思い出し…
私は寂しそうな表情を見せながら…
大切な人との繋がりを繋ぎ止めれているマサキのことが羨ましくて…。
イーリス「んんっ…こほん…説明を再開するけど…魔神王は『様々な力や権能』を使えたとされてるけど…
器で眷属たる魔神さんも…その魔神王が得意とした1つである『重力操作』に長けていて…
ダークネス…ダークブレッド…ダークシールド…クェアボルツ・グラビティ…ベルド・ジー・グラビティ…ベルド・ニュー・グラビティ…
あとは敵に直接ぶつけて砲撃のような衝撃を与える『重力玉』といった…様々な重力魔法が発動可能で…
それに加えて…この『双刃剣』が魔神さんの主力武器だ…今の変身マサキにならこの武器や重力魔法を使用できる才能が備わってる。
………この魔法を私が作り出した理由は…『1人では無理でも…信頼し合った2人の絆でならどんな困難をも超えていける』…のを証明したいために作り出した魔法……だから…マサキともう1人のその彼女さん…それに友達との未来などのために役立ててくれるのなら嬉しい。」
恋人であったフィリアへの未練が溢れてしまっていることに気づき…私は1つ咳払いして説明に戻り…
『超重力の小さな黒球』を右手の掌に作り出し…左手で双刃剣を授けるためにマサキへと差し出しながら…
私には叶えられなかった…想いと約束…
マサキは大切な人たちを守って…マサキも生き残って共に幸せになってね…と微笑んだ。
ーーーー
手にした力は絆となり、やがて道を切り開く。
白衣の紳士は力を使い果たしたのか、霧のように姿を消し。
禁忌の魔女はそれを見届けるとゆっくりと魔神に近づき、何事か言葉を投げ掛ける。
そうして最後に、彼女は神を抱き締めた。
優しく、そして彼女に何かを伝えるかのように……。
……。
………。
化け物へと変わった禁忌の魔女は、その姿を跡形もないほどに消し飛ばされた。
あのお方の最大の障害の1つにして、仇敵を完膚なきまで消してやったのだ。
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そして先代呪怨の魔具の継承者。
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土煙の向こう側にある『何か』を中心に、全てが凄まじい重力にその原型を留めることなく破壊されていく。
「……な、何事ですかっ?この異常な重力場は!」
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「……良い。良い!良いじゃないの!!
マサキ=ジェイド=サーティナー!!!
馬鹿弟子よ!!!この私をもっと楽しませてくれ!!」
獣の瞳を、緋色の瞳は凄まじい魔力の奔流を持って答えとした。
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