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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ

第191話 アグレゴからの条件

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「……ってことよ。

だから、頼むから逆らわないでくれや。

アグレゴ様、怒ったらやつあたりも酷くてよお。

前なんかホラ、雌だけで構成された教会騎士団パーティー纏めて壊しちゃってさあ。

覚えてるだろ、アレ?」

「あ~……。

巡礼の旅とかで、少年団と旅してた雌どもだろ。

どいつもこいつも勝ち気でなあ……

『神を恐れぬ汚らわしい犯罪者が!必ず天罰が下るぞ!いいか!少年たちには手を出すな!!』

って、イキッてたあいつら。

アグレゴ様、怒って……サキュバス族の体液、ラミア族の魔法、その他モロモロの違法薬物を混ぜたお薬お注射しちまってなあ……」

男どもは一様に渋い顔をする『金にならなかったからなあ』と、隙間隙間にその言葉を呟き。


「……ああ、『おチンポ欲しい♡♡おチンポ欲しいっ♡
』って悲鳴あげても、全く手を出さずによお。

『なんだお前ら。チンポならソコにいっぱいあるだろ
♡若くてガチガチになるやつが♡』

って言って逆レイプ合戦だもんなあ…

正気を取り戻した四ひきぐらいは売れたけど、後は『無料解放小屋』行きだから、たまったもんじゃなかった……」

逆らったらどうなるかの一例を苦い顔をしながら、愚痴を吐きつつ提示しつつ、『商品』に傷は浸けたくないのか、簡素な履き物のみを履かされ、後ろ手に腕を拘束、足にも足枷を装着された状態でアグレゴの待つ部屋への道を歩かせれる。


「まあ、リーダーちゃんの『調教方針』は昨日のうちに決まったみたいだからよ♡

せいぜい、『立派な奴隷♡』になってくれや!

俺たち応援してっからな!

さ、行ってこいリーダーちゃん!」

にこやかな笑顔で励ましの言葉を送られつつ、部屋へ入るよう促される。

部屋に入ると魔族の女を両隣に侍らせたアグレゴが、丸々太った顔に、ニヤニヤ下品な笑みを浮かべる。


アグレゴ「おう、リーダーちゃん。よく眠れたか?

改めて聞かせてくれや、組に入るっーつ話だったよなあ」

ーーーー

オーレリア「……私は約束さえ守ってもらえれば逆らいはしない…それに…こんな拘束をされていたら抵抗すらできないさ。

(アグレゴの奴…何ということをしているのだ…やはり奴は…許せない…。

しかしこいつらはゲスなのは変わらずだが…アグレゴよりは幾分かはましといった感じか…さすがに丸め込めそうにはないが…。)」

男たちに連れられながら、私は彼らのお願いに一応頷いておく…

拘束はキツくはないが…手を動かせないし歩きづらいな…これではもしもの時に支障がでる…何か対策を考えておかねば…。

……『剣と魔法を失った想定』は普段からしている…そのための戦闘手段も鍛えている…

拘束が解かれ…反撃の勝機さえ掴めれば…。


オーレリア「……まあ…一応は頑張るよ。

(調教…か……悪いが心までアグレゴたちの奴隷になるわけにはいかない…

ランにスリスさまや…リンゴ殿たち他の者も含め助け…キール隊長にもう一度会う…

そのためならどんな恥辱を受けようと…私は堕ちるわけにはいかない。)」

立派な奴隷にって…いや…そんな笑顔で応援されても困るのだが…

これから始まる調教を前に身体は震えるが…心には誓いの焔を灯し…私は部屋へと入る。


オーレリア「眠れたというよりは、気を失っていたというのが正しいような気もしますが…ですが…私の想いは昨日と変わっていません…

アグレゴ…さ…ま…が…ランとスリスさまの2人に手を出さず無事を約束していただけるのならば…私はアグレゴ…さま…たちの奴隷となることを誓います…。」

奴隷として…さま…呼びしながら…言葉遣いも慎重に選びながら…

ランとスリスさまのために自らの『身体』を差し出すことを誓い…

拘束され震える身体で膝をついて…私は奴隷としてお願いする。

ーーーー

アグレゴ「ふ~ん…?ちっとは奴隷らしく成ってきたんじゃね?まだまだ未熟だけどよ♪」

身体を震わせ弱々しく膝まづくオーレリアに少し機嫌をよくしつつ、彼女の申し出を聞くとボリボリ頭を掻いて告げる


アグレゴ「……リーダーちゃんなあ……別にお前が誓おうが、誓うまいが俺らにゃあ関係ないんだぜ?

俺らが調教するっつたら、するし、しないって思ったらしない。それだけよお。

それになあ。まだ騎士様の気分が抜けないのはわかるけどよお……奴隷のお前が条件出すのはおかしいだろお。ん?

普通の組なら、とっくにお薬注射されて頭パーン♡されてるぜえ?『余計な思考は潰そう♪』ってな。

まあ俺だから、まだ最初の軽口を大目に見てやってるだけでなあ…」

オーレリアの出した取引を『話にならないわあ』と一蹴しながらも、彼女が納得しやすいように呆れ顔ではあるが理由を説明する。


アグレゴ「……それにだ。

王国から身分を保障されて毎月定額の給料が必ず出る騎士様と違って、こっちは働いた分だけ変動で給料が出る。

そんな余裕のない中よお。

『何も手を出さず拘束しっぱなし』ってのは、割りがあわなすぎってもんだわ。

お前ら騎士様も、よく言うだろ『働かぬもの食うべからず』ってな。

だがまあ……」

更に正論を交えながら畳み掛けるも、オーレリアが納得しないことを予想したのか、妥協案を出すのか、ニヤニヤ♡笑い。


アグレゴ「……リーダーちゃんが、『奴隷調教』を受けるのは決定してるけどよお♡

加えてリーダーちゃんが『俺らの事を手伝う』のを約束するってんなら……♡

仲間の……『ラン』と『スリス』っつたな♡

あいつらを『ぶち壊すこと』だけは絶対にしないでやる。

まあ、いわゆる『正気』ってやつを維持したまま調教だな。再起不能にするのは俺の名にかけてさせねえし、しようとした部下には地獄を見せてやる。

ああ、後……この条件を呑むなら、特別サービスで三匹とも『オマンコ』は弄らないでやるぞ~♡

どうよ、この破格の条件!あ~、俺様、優しすぎだわ~。

ああ、三匹とも他は開発しまくるけどな♡」

機嫌がよいのか、それとも何か企んでいるのか。

デメリットだけの条件ではなく、メリットもある条件を提案してくる。

ーーーー

オーレリア「仲間を守ろうとするのは私の性格なだけ…です……っ…そ、それは…確かにアグレゴ…さま…の言う通り…です…。

(こ、こいつ…一日経って頭が良くなって…いや…これが本来のこいつなのか…。)」

あの時のままのアグレゴなら面白がって私の条件を飲んでいたはず…

だが今はそれが通じない…それどころか私がしつこくお願いしたら守るどころか…問答無用で薬漬けにされて壊されてしまう…

このままではダメだ…だけど…くそ…いったいどうすれば…いいんだ…。


オーレリア「えっ…わ、私が…アグレゴ…さま…たちのお手伝いを…ですか…?

…………わかり…ました…アグレゴ…さま…のお慈悲に感謝を…します…

他の奴隷の彼女たちを傷つけること以外なら…私はアグレゴ…さま…たちのお手伝いを従順にさせて…もらいます…。

(こいつ…いったい何を考えている…?

こちらが断れないことを知っておきながらのこの条件…はっきりいって不気味だ…

だが…ランやスリスさまの身を守るためにも…そして1週間耐えるためにも…今はその条件を飲むしかない…

それにこの条件なら…キール隊長との約束も守れる……汚された身体では…もしかすると受け入れてもらえないかも…しれない…がな…。)」

アグレゴの提案にさらなる卑屈な罠が待ち受けているかもしれない…

けど…その先にしかリンゴ殿の示した一筋の光はないと私は覚悟を決めて…

身体を汚されてしまうことでキール隊長に嫌われるかもしれないと一瞬考えるが…今はそのことを頭の隅に追いやり…

自分の意思とは関係なく勝手に震えてしまう身体で膝をつきながら…奴の奴隷としての感謝を表して。
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