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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ
第92話 違和感の正体
しおりを挟むオーレリア「う…む…た、確かにそういう約束だったが…むぅ…。」
パラドックスの言い分にぐぅのねもでなく、私は複雑そうな表情をみせて。
オーレリア「ふむ…他の者か…そして覚醒と封印魔法に代償か…その条件に当てはまりそうな者に心当たりはなるな…。
もう行くのか? 結局わからぬことだらけだったが、礼は言っておこう…ありがとう、だ。」
パラドックスの言葉を聞き それに当てはまる人物を考えた時、ある人物が1人浮かんで…それはマサキ隊長で。
疑問やら問題が増えただけなような気がするが、進むべき方向を見つけれ 私はパラドックスに礼を言って。
………。
オーレリア「んっ…ここは…キール隊長…ふむ…先ほどのは夢…いや……。
隊長、私はオブライエンに言われていた通り知りたいことを知れたんだ…そこでキール隊長に一つ確認がある、隊長の病というのは魔王が関係しているのか?」
キール隊長に身体を揺らされ 意識が覚醒すると、私は考え込むようなそぶりを見せ。
私は単調直入に隊長に聞いてみて…
隊長は魔王のことを知っているのか一応 反応を確かめる目的もあり、知らないのであれば次はマサキ隊長に聞くためである…
まあパラドックスの話が正しいのなら、その答えはわかるのだがな。
ーーーー
キール「ふっ……そう、実は魔王の力があたしを……って、コラ。変なフリしないでよ、あたし達しかいねーでしょうが」
オーレリアの質問に顔に手を当てながら大袈裟に演技しつつ、ペシと彼女を叩きながら小さく笑いため息をついて
キール「ん、そんなに気にしないでいーから。確かにまあ、頭は……結構痛むんだけどさ。
マサキから定期的に痛みを抑える薬をもらってて、それを携行してるから大丈夫。飲めば数日は痛みが引くんだ。
それに、あたしの側には普段からオーレリアがついてくれるんでしょ?平気平気~っ」
普段と変わらない様子のまま、側に置いてある液体入りの銀筒とオーレリアを見て手をヒラヒラさせて大して気にもしていない様子を
キール「てか……あの『おっさん』せっかくこっちが会いに来てやったってのに……
任務だからって、すーぐに出ていくなんて失礼なやつ。そりゃあたしも気絶したのは悪かったけどさー……」
今度は深々と溜め息をついて、普段はあまり見せない悪態をつく。
キール自身にはオブライエンとオーレリアを会わせるほかに別の目的があったのか、少し考えこむように顎元に指を当てて
ーーーー
オーレリア「ぁ…っ…んむ…! ふ…む…変なフリ…か…。
(この反応…やはりキール隊長は知らなさそうだ…となると…。)」
キール隊長に頭をぺしっと軽く叩かれ、私はおでこを押さえながら考え込み…
これで知っているのはマサキ隊長だな…しかし…あのマサキ隊長がはたして素直に話してくれるだろうか…?
オーレリア「おっさん…? ふむ…キール隊長、そのおっさんというのは誰だ…?」
キール隊長がおっさんという人物が気になり、私はたずねてみる。
オーレリア「数日か…それは大丈夫というのか…? ……ああ 私はいつでも隊長の側にいてやるさ、なんせ私は隊長に惚れているからな。」
心配する様子を見せるも今の時点では隊長に何もしてやれなく、そのかわりにこれからもずっと隊長の側にいることだけは約束して。
ーーーー
キール「誰って、ほらアンタもあったでしょ、『グレイ=D=オブライエン』だよ。
まー、確かに資料で見た感じ、じいさんってほうがしっくりくるかな?白髪に小っこいし、老け顔だしね♪
あのおっさん、優秀で魔法に関しては実力派なんだけど真面目すぎてなかなか融通がねー。効かないらしいんだよ。やれやれ……あたしも苦労するなぁ」
察しの悪いオーレリアを珍しく思ったのか、キョトンとした表情を浮かべながらも小さく溜め息をついて
キール「ふっふっふっ♪良かろう、許ーす♪このあたしに惚れてもっともっと尽くしたまえ♪あ、でも無理しない程度に!」
オーレリアの言葉に腕を組ながらにんまり笑い、芝居がかった様子で敬礼を送りご機嫌な様子を
ーーーー
オーレリア「ふふ…よかろう、了解した…ああ 言っておくが私はこう見えて惚れた奴には尽くすタイプだ、その全力 ちゃんと受け止めてくれるな?」
微笑みを見せるキール隊長に私は尽くすタイプだと言って…
隊長が少し思い返してみると、確かに出会って部下になってからはいつも側でサポートしていた姿が思い出され。
オーレリア「オブライエンがじぃさん…? 私が見た感じでは、糸目で灰色の髪をショートにした女性だったような…? う…む…?」
キール隊長のオブライエンの話を聞き、私は少し混乱した様子を見せて。
ーーーー
キール「……ん?あれ?ノリじゃないの?……マジ?」
いつも繰り広げている気軽さでノッてみたものの、前乗めりで引かないオーレリアに首をかしげ、それから目を細めて確認を
キール「糸目に灰色の髪の女……んー?どうも話が噛み合わないなぁ。もうちょっと、その『オブライエン』のこと教えてよ。
何か他に特徴はなかった?なんでもいい、仕草や口調、魔法に……嫌~な予感がしてきた」
頭をワシャワシャ掻き回しながら苦笑いしながら、詳しい報告をオーレリアに求める
ーーーー
オーレリア「うむ マジだ…ノリとかではない…私と隊長の認識になぜこんな違いが…?」
キール隊長に聞かれるも冗談とかではないと言い、私は顎に手を当て考えるそぶりを見せ。
オーレリア「オブライエンのことか…そうだな…彼女はマサキ隊長のことを頭と呼び、煙管を蒸し…あとは…彼女の助言で、私はパラドックスという男性に会ったくらいだな。」
キール隊長の質問に私はオブライエンとのやりとりを思い出し、それを一から手振りを交えて特徴から全部を教えていき。
ーーーー
キール「えぇえ!いや、あの、そそそ、それは……う、嬉しいけど、考えさせて……//
ほ、ほら!今、戦時下だし……特に忙しいからさ。落ち着いたら……ね?」
少し遅れて、オーレリアの告白を認識するとワタワタと慌てながらも頬を赤らめ断ることはせず、ひとまず延期することを提案する。
キール「そ、それに……煙官に糸目……灰色の髪に、マサキを頭と呼ぶ……!やられた……!」
思わず顔を抑えて悔しげな表情を浮かべる。
キール「あたしたちをいつでも殺れたと挑発のつもりか?
オーレリア……あいつは、オブライエンなんかじゃない。奴はーー……!」
ーー同時刻 王国軍 山岳要塞都都市ーー
都市全体からモクモクと粉塵が立ち上がり、街の至るところに大勢の王国兵士が倒れ伏す中、兵士を積み上げた山の上に灰色のショートの髪を風に揺らしながら、煙を燻らせ女性が鎮座する。
「収穫はありましたか?」
「いやいや全然だねぇ、やっぱり見込みある猛者と戦わなきゃつまらないよ。とはいえ……多くの『素材』は手に入った。
『あいつ』にまた借りを作れるから良しとしようじゃないか……どうだぃ、君も?」
女性は煙菅を差し出しながらも、その黒ローブの男達の一人が首を降り拒否をする。
後ろには気を失いっているものの、魔族に拘束されて積み上げられた数人の部隊長クラスの女性が転がされているのを視線で示す。
「あまりお戯れをされても困ります。我々にとって『魔王軍幹部』の貴女様は作戦の要なのです。……『リーゼ様』」
「今は『オブライエン』を使ってるんだから、そっちで呼びなよぉ、まったく」
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