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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ
第84話 オーレリア=イークレムン
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マサキ「新しい副官?」
前線に築かれた王国軍砦の王国騎士団副団長執務室。そこに、やや間の抜けた声が響いた。
闇色のローブを纏う彼女は黒色の髪を肩にかけながら、金色の瞳を細める。
マサキ「キール…俺は確かに戦争が起こりそうな今、『先を見据えると手が足りない』…そう言ったが、何もこのタイミングでなくてもな。
ただでさえ、ギランバルトや魔族軍の息のかかったものが王国騎士団内部にいるというのに…」
キール「なんだよー…マサキが言ったんでしょ!あたしは曲げないからな。この人事は。
身辺調査もバッチリだし、あたしの部下の中では1番の使い手だ。見立てでは、ゆくゆくはアイリスみたいなそりゃあもう強い剣士になるね!間違いない!」
執務机をバンバンと叩きながらキッとマサキを睨み付けるキールの後ろには王国騎士団の旗と、副団長旗が交差し掲げられている。
それを見てマサキは小さくため息をつき、小さく笑う。
マサキ「…昔から、頑固だからなお前…やれやれ。わかったよ…紹介してくれ」
キール「へへ、マサキならそう言ってくれると思ってた♪といっても、あたしも会うのは初めてなんだよ。……入りなさい、オーレリア」
ーーーー
オーレリア「それでは失礼する。」
キール副団長に呼ばれ 私は部屋の扉を開けて入っていく。
腰まである白銀の髪に紫の瞳 170cm 大きめの胸…キールほどの大きさではないが、腰には大剣と呼べるくらいの剣を持っていて。
オーレリア「お初にお目にかかる キール隊長 殿とマサキ隊長 殿。
オーレリア=イークレムン 本日よりキール隊長の指揮下に入らせてもらう。
騎士としてはこちらの方が先輩だが実力はそちらの方が上だ、隊長 殿の命令には従う 好きに使ってくれ。
代わりにこちらも隊長 殿の剣を学ばせてもらう…まあ私はこんな性格だが、できればよろしく頼む。」
隊長であるキールたちに敬語をあまり使わず、だけど堅苦しいのだったり 人付き合いが苦手だと答えて。
凛としていて、騎士というより剣士として 常に上を目指して精進を怠らないような雰囲気を感じさせて。
ーーーー
キール「こちらこそ初めまして、あたしがキール=ゴールドウィンだ。噂は聞いてるよ、腕利きだってね♪」
ニッと笑いかけて穏やかな様子を見せ、緊張を問いてあげようと配慮する
マサキ「お前……いや、もういいか。
キールからどの程度聞いてるか知らないが、俺は普段はフードを被って素顔を隠してるから普段はジェイドと呼んでくれ。ま、こうゆう場ならマサキで構わないから」
オーレリアが自分のことを知っているのを聞いてジト目でキールを睨むが諦めた様子で、オーレリアに握手を求める。
キール「多目的魔導衆『破天の七杖』を率いてる魔導長様が握手されるなんて…こりゃ嵐が訪れるな。あたしの読みに間違いはない…!あイタッ…♪」
存在が公には伏せられている、『特殊任務専門』の実力派魔導集団の名前を挙げるも、マサキにデコピンされて涙目に
マサキ「はしゃぎすぎだ、オーレリアが来て嬉しいんだろうけど少しは副団長らしくしろ。この後は面接だろう?
俺の方はこの後、哨戒任務が入ってるから何かあれば通信結晶で呼んでくれ…それじゃあな」
フードを被りそのまま部屋を後にするマサキを見て、小さくため息を着くと、執務椅子から立ち上がり
キール「そこに座って…今から面接だよ♪あたしもアナタを簡単に見極めるから、アナタもそうしな。
さて…こちらからいろいろ聞いていく前に、何か質問はある?なんでもいいよ♪」
ソファーに座るよう促し、自分も対面のソファーに座り明るい調子で質問を投げ掛ける。
ーーーー
オーレリア「ふふ 腕利きといっても隊長殿には劣るさ…
ですが自分もここで止まるつもりはありません、いつか隊長殿にも追いついてみせましょう。」
腕利きと言われ キール隊長には劣ると口にするも、私はまだまだ強くなりますと言って。
オーレリア「ん? そうだったのか…ふむ 了解した こちらこそ よろしくお願いする マサキ隊長殿。
(破天の七杖…聞いたことない名だが…私を副官にという話…やはり何かいろいろとあるようだな。)」
マサキ隊長に握手を求められ、私も手を差し出して 握手に応じて。
キール隊長とマサキ隊長のやりとりを見て、いろいろと何か思惑があったりするのかと思ったりし。
オーレリア「ああ 座らせてもらう。
ふむ そうだな…なら単刀直入に聞いておこう…なぜ私を副官にしようと思った?
キール隊長殿にはすでに優秀な副官が3人もいらっしゃる…なのに なぜ私を? 戦力を増やしておきたい事情でもあるとみえるが…。」
ソファーに座り キール隊長になぜ私を副官に? と聞いて…副官に選ばれたことより、すでに副官がいるのに増やす事情があるのかと気になっていて。
ーーーー
キール「なるほど?本当のこと話すかどうか決めるには…オーレリアの考えを聞く必要があるね。
そうそう。あたしの調査で、アナタがギランバルト団長閣下の飼い犬でないことはわかってる…それは前提としてわかってくれ。その上で聞こう」
単刀直入に飾らないオーレリアに好感を抱きつつも、考えを聞きたいとして答えを保留し、片目を瞑ると。そのまま質問をぶつける。
キール「アナタは今の王国騎士団をどう思っているの?あたしの意見や、剣士としての意見は脇に置いて、純粋に王国の1市民として…アナタは何を考え、何を望むのか?」
中堅以上の王国騎士たちの半数以上のものが、特権を良いことに略取、隠蔽、暴力、麻薬、強姦、密輸、禁制品の製造等…様々な犯罪に身をやつし組織が腐敗しているにも関わらず、それを放置しあろうことか、人びとに実態を隠し改善もせず指揮を取るギランバルトのことを思い起こしながら、答えを待つ。
改革を望むのか……ギランバルトに従うことを望むのか、はてさて剣の道にしか興味がないだけの者なのか。
オーレリアの答えいかんで、話す内容を変えなければならない。
ーーーー
オーレリア「ふむ ギランバルト団長…? ああ なるほど…そういうことか…。」
ギランバルト団長の飼い犬という言葉がでて…キール隊長が何を目指してるかなど、私はなんとなく真意に気づいて。
オーレリア「そうだな…はっきり言って気にくわないな。
権力などがあるからと言って、何をやっても許されるという考え方が気にくわない…
力を持つ者はそれを自覚し、その力をどう振るうかが大事…っと 私は、剣の手ほどきを受けた冒険者にそう教えられた。
まあなんだ…つまりはギランバルト団長も、その権力を力の持たない者に振りかざす騎士たちも私は気にくわない…
力ある者はその力を…力なき者たちのために使うのが私の考え方だ。
これで答えになるか? こう偉そうなことを言ってるが、私一人では何も変えられていないのが現状だが…ふっ 剣の腕も政治的なものもまだまだなのが私というわけだ。」
キール隊長に聞かれて、私は自分の信念や思うことなどを答えて。
改革を望んでいるが、今の自分ではまだその道の入り口にすら立てていないことを自覚し苦笑いをして。
ーーーー
キール「うん…いい瞳だ。そしてその思いも。その言葉に敬意を表し、信じ…話そう。あたしの夢も」
小さく笑うと身を乗り出し、真っ直ぐに彼女を見つめる。
キール「あたしは、王国騎士団副団長キール=ゴールドウィン……今の腐敗しきった王国騎士団を本来あるべき形に戻す者。
だけど、それには力がいる。相手は王国騎士団そのもの…この王国の軍事機関が一角。飼い犬もそこら中に居る。
この事態は、王国騎士団副団長だけの剣だけでは手に余る。
『信頼できる優秀な副官』があたしには必要なんだ。だからこそ、頼もう」
言葉を切ると、右手を差し出し握手を求め、強い言葉を言い切る
キール「オーレリア=イークレムン。あたしに…その剣を貸してくれ。
国のため、民のため…それて何より騎士である私たち自身のため…いまこそ、大いなる変革を起こすときなんだ」
ーーーー
オーレリア「ほう キール隊長殿の夢ですか…ええ聞かせてもらいましょう。」
真剣な表情のキール隊長を見て、私も姿勢を正して 彼女の目を見つめ 話を聞くことに。
オーレリア「…ふふ…ははは…まさかそこまで言い切るとはな…若いのに私より考え、大胆な夢を持っているとはな…。
いいだろう…まだまだ未熟な剣だがその夢が叶う時まで、我が身はキール隊長殿の剣となり あらゆる障害を振り払うことを誓おう。」
強く言い切った キール隊長を見て、私は愉快そうに笑みをこぼして。
差し出された右手に 自分も手を差し出し、キール隊長と私は握手を交わし忠誠を誓って…。
………。
「今振り返って見ればあの瞬間、やつらの運命は決定づけられた。転換点ってやつだ」
飲み干したグラスに新しく注がれるワインが揺れるのを見つめる。側に寄る骸骨のウェイターに軽く手で合図を送る。
「あの青臭い夢を描いた小娘は、その強烈なカリスマと確かな剣技で支持者を増やした。
表では、その堅物副官の協力を得て積極的な騎士団への改革運動と、騎士団法の改正運動。
裏では、王国騎士団に対して大きな影響力を持つ特殊魔導部隊『破天の七杖』の魔導長が王国騎士団長に圧力をかけ、それを手助けする。
やつらは少しずつ…だが、着実に変革を騎士団にもたらし始めていた」
相手がグラスを空けると、骸骨のウェイターが再び注ぐ。
「次第に戦争の足音が響く中、やつらは変革をもたらすべく足掻いた」
前線に築かれた王国軍砦の王国騎士団副団長執務室。そこに、やや間の抜けた声が響いた。
闇色のローブを纏う彼女は黒色の髪を肩にかけながら、金色の瞳を細める。
マサキ「キール…俺は確かに戦争が起こりそうな今、『先を見据えると手が足りない』…そう言ったが、何もこのタイミングでなくてもな。
ただでさえ、ギランバルトや魔族軍の息のかかったものが王国騎士団内部にいるというのに…」
キール「なんだよー…マサキが言ったんでしょ!あたしは曲げないからな。この人事は。
身辺調査もバッチリだし、あたしの部下の中では1番の使い手だ。見立てでは、ゆくゆくはアイリスみたいなそりゃあもう強い剣士になるね!間違いない!」
執務机をバンバンと叩きながらキッとマサキを睨み付けるキールの後ろには王国騎士団の旗と、副団長旗が交差し掲げられている。
それを見てマサキは小さくため息をつき、小さく笑う。
マサキ「…昔から、頑固だからなお前…やれやれ。わかったよ…紹介してくれ」
キール「へへ、マサキならそう言ってくれると思ってた♪といっても、あたしも会うのは初めてなんだよ。……入りなさい、オーレリア」
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オーレリア「それでは失礼する。」
キール副団長に呼ばれ 私は部屋の扉を開けて入っていく。
腰まである白銀の髪に紫の瞳 170cm 大きめの胸…キールほどの大きさではないが、腰には大剣と呼べるくらいの剣を持っていて。
オーレリア「お初にお目にかかる キール隊長 殿とマサキ隊長 殿。
オーレリア=イークレムン 本日よりキール隊長の指揮下に入らせてもらう。
騎士としてはこちらの方が先輩だが実力はそちらの方が上だ、隊長 殿の命令には従う 好きに使ってくれ。
代わりにこちらも隊長 殿の剣を学ばせてもらう…まあ私はこんな性格だが、できればよろしく頼む。」
隊長であるキールたちに敬語をあまり使わず、だけど堅苦しいのだったり 人付き合いが苦手だと答えて。
凛としていて、騎士というより剣士として 常に上を目指して精進を怠らないような雰囲気を感じさせて。
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キール「こちらこそ初めまして、あたしがキール=ゴールドウィンだ。噂は聞いてるよ、腕利きだってね♪」
ニッと笑いかけて穏やかな様子を見せ、緊張を問いてあげようと配慮する
マサキ「お前……いや、もういいか。
キールからどの程度聞いてるか知らないが、俺は普段はフードを被って素顔を隠してるから普段はジェイドと呼んでくれ。ま、こうゆう場ならマサキで構わないから」
オーレリアが自分のことを知っているのを聞いてジト目でキールを睨むが諦めた様子で、オーレリアに握手を求める。
キール「多目的魔導衆『破天の七杖』を率いてる魔導長様が握手されるなんて…こりゃ嵐が訪れるな。あたしの読みに間違いはない…!あイタッ…♪」
存在が公には伏せられている、『特殊任務専門』の実力派魔導集団の名前を挙げるも、マサキにデコピンされて涙目に
マサキ「はしゃぎすぎだ、オーレリアが来て嬉しいんだろうけど少しは副団長らしくしろ。この後は面接だろう?
俺の方はこの後、哨戒任務が入ってるから何かあれば通信結晶で呼んでくれ…それじゃあな」
フードを被りそのまま部屋を後にするマサキを見て、小さくため息を着くと、執務椅子から立ち上がり
キール「そこに座って…今から面接だよ♪あたしもアナタを簡単に見極めるから、アナタもそうしな。
さて…こちらからいろいろ聞いていく前に、何か質問はある?なんでもいいよ♪」
ソファーに座るよう促し、自分も対面のソファーに座り明るい調子で質問を投げ掛ける。
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オーレリア「ふふ 腕利きといっても隊長殿には劣るさ…
ですが自分もここで止まるつもりはありません、いつか隊長殿にも追いついてみせましょう。」
腕利きと言われ キール隊長には劣ると口にするも、私はまだまだ強くなりますと言って。
オーレリア「ん? そうだったのか…ふむ 了解した こちらこそ よろしくお願いする マサキ隊長殿。
(破天の七杖…聞いたことない名だが…私を副官にという話…やはり何かいろいろとあるようだな。)」
マサキ隊長に握手を求められ、私も手を差し出して 握手に応じて。
キール隊長とマサキ隊長のやりとりを見て、いろいろと何か思惑があったりするのかと思ったりし。
オーレリア「ああ 座らせてもらう。
ふむ そうだな…なら単刀直入に聞いておこう…なぜ私を副官にしようと思った?
キール隊長殿にはすでに優秀な副官が3人もいらっしゃる…なのに なぜ私を? 戦力を増やしておきたい事情でもあるとみえるが…。」
ソファーに座り キール隊長になぜ私を副官に? と聞いて…副官に選ばれたことより、すでに副官がいるのに増やす事情があるのかと気になっていて。
ーーーー
キール「なるほど?本当のこと話すかどうか決めるには…オーレリアの考えを聞く必要があるね。
そうそう。あたしの調査で、アナタがギランバルト団長閣下の飼い犬でないことはわかってる…それは前提としてわかってくれ。その上で聞こう」
単刀直入に飾らないオーレリアに好感を抱きつつも、考えを聞きたいとして答えを保留し、片目を瞑ると。そのまま質問をぶつける。
キール「アナタは今の王国騎士団をどう思っているの?あたしの意見や、剣士としての意見は脇に置いて、純粋に王国の1市民として…アナタは何を考え、何を望むのか?」
中堅以上の王国騎士たちの半数以上のものが、特権を良いことに略取、隠蔽、暴力、麻薬、強姦、密輸、禁制品の製造等…様々な犯罪に身をやつし組織が腐敗しているにも関わらず、それを放置しあろうことか、人びとに実態を隠し改善もせず指揮を取るギランバルトのことを思い起こしながら、答えを待つ。
改革を望むのか……ギランバルトに従うことを望むのか、はてさて剣の道にしか興味がないだけの者なのか。
オーレリアの答えいかんで、話す内容を変えなければならない。
ーーーー
オーレリア「ふむ ギランバルト団長…? ああ なるほど…そういうことか…。」
ギランバルト団長の飼い犬という言葉がでて…キール隊長が何を目指してるかなど、私はなんとなく真意に気づいて。
オーレリア「そうだな…はっきり言って気にくわないな。
権力などがあるからと言って、何をやっても許されるという考え方が気にくわない…
力を持つ者はそれを自覚し、その力をどう振るうかが大事…っと 私は、剣の手ほどきを受けた冒険者にそう教えられた。
まあなんだ…つまりはギランバルト団長も、その権力を力の持たない者に振りかざす騎士たちも私は気にくわない…
力ある者はその力を…力なき者たちのために使うのが私の考え方だ。
これで答えになるか? こう偉そうなことを言ってるが、私一人では何も変えられていないのが現状だが…ふっ 剣の腕も政治的なものもまだまだなのが私というわけだ。」
キール隊長に聞かれて、私は自分の信念や思うことなどを答えて。
改革を望んでいるが、今の自分ではまだその道の入り口にすら立てていないことを自覚し苦笑いをして。
ーーーー
キール「うん…いい瞳だ。そしてその思いも。その言葉に敬意を表し、信じ…話そう。あたしの夢も」
小さく笑うと身を乗り出し、真っ直ぐに彼女を見つめる。
キール「あたしは、王国騎士団副団長キール=ゴールドウィン……今の腐敗しきった王国騎士団を本来あるべき形に戻す者。
だけど、それには力がいる。相手は王国騎士団そのもの…この王国の軍事機関が一角。飼い犬もそこら中に居る。
この事態は、王国騎士団副団長だけの剣だけでは手に余る。
『信頼できる優秀な副官』があたしには必要なんだ。だからこそ、頼もう」
言葉を切ると、右手を差し出し握手を求め、強い言葉を言い切る
キール「オーレリア=イークレムン。あたしに…その剣を貸してくれ。
国のため、民のため…それて何より騎士である私たち自身のため…いまこそ、大いなる変革を起こすときなんだ」
ーーーー
オーレリア「ほう キール隊長殿の夢ですか…ええ聞かせてもらいましょう。」
真剣な表情のキール隊長を見て、私も姿勢を正して 彼女の目を見つめ 話を聞くことに。
オーレリア「…ふふ…ははは…まさかそこまで言い切るとはな…若いのに私より考え、大胆な夢を持っているとはな…。
いいだろう…まだまだ未熟な剣だがその夢が叶う時まで、我が身はキール隊長殿の剣となり あらゆる障害を振り払うことを誓おう。」
強く言い切った キール隊長を見て、私は愉快そうに笑みをこぼして。
差し出された右手に 自分も手を差し出し、キール隊長と私は握手を交わし忠誠を誓って…。
………。
「今振り返って見ればあの瞬間、やつらの運命は決定づけられた。転換点ってやつだ」
飲み干したグラスに新しく注がれるワインが揺れるのを見つめる。側に寄る骸骨のウェイターに軽く手で合図を送る。
「あの青臭い夢を描いた小娘は、その強烈なカリスマと確かな剣技で支持者を増やした。
表では、その堅物副官の協力を得て積極的な騎士団への改革運動と、騎士団法の改正運動。
裏では、王国騎士団に対して大きな影響力を持つ特殊魔導部隊『破天の七杖』の魔導長が王国騎士団長に圧力をかけ、それを手助けする。
やつらは少しずつ…だが、着実に変革を騎士団にもたらし始めていた」
相手がグラスを空けると、骸骨のウェイターが再び注ぐ。
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