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第6節 過去編 エリシアとマリスミゼル②
第80話 vsマリスミゼル
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『時間です。両選手は入場して下さい』
拡声魔法による心配の声が響き、歩みを進める。愛用の大杖をもう一度握り締め入場すると双方から観衆の大きな声が上がる。
『今試合の審判は、フィリア学園教官団が1。フレイが勤めます。勝敗は私が試合判断をする、もしくはどちらかが降伏を宣言するまで。双方準備が整ったら私に合図を』
マリスミゼル「ふふ………こうして貴女と戦える貴重な機会です。貴女が先ほど宣言したように、私も簡単に負ける気はありません♪」
大杖を掲げると自身の周りに魔力が渦巻き、ピリピリとした空気が流れるも、笑顔は絶やさずにエリシアに宣言する。
マリスミゼル「我が魔法の真髄……『植物魔法』の力をお見せいたしましょう」
フレイに対して小さく頷いて合図を送る。
ーーーー
私が入場するとマリスと同様に歓声が起こり…私の腰には剣が装備させていて、レオタードへと騎士鎧を換装させて。
エリシア「ふふ そうか…♪ むっ…相変わらず その笑顔でその計り知れない魔力の威圧感…本当に君はすごいやつだよ…。」
マリスに簡単に負ける気はないと言われ、私は微笑みながら剣を構えて。
しかしマリスの魔力でぴりぴりとした感覚を感じると、私は一気に警戒を高めて。
私もフレイ教官に合図を送り…。
エリシア「植物魔法…ふっ 面白い ならこちらは私の魔法騎士としての全てで臨もう!
いくよ マリス! 走れ 雷鳴よ!
(あのモードはまだ持続時間が短い…なら 一気に決め切れる時まで温存しておきたいが…底が知れないマリス 相手にどこまでいけるか…。)」
未知数なマリス相手に奥の手は残しつつ、通常時の全力で私はマリスに向かっていく…まずは様子見の一手を繰り出すことに。
マリスに向かって手をかざすと、私の姿が隠れるほどの雷球がマリスに向かって放ち…
だか雷球はそこまで威力がなく、その影…雷球の背後に隠れ私は走り、本命は接近してからの剣による奇襲を仕掛けて。
ーーーー
マリスミゼル「速い。雷球を盾に接近を…!」
相手の速い動きから大規模な魔法ではなく、無詠唱魔法に切り替え、大杖を円を描くよう両手で回転させる。
すると、地面が盛り上がり爆発的な速度で植物のつるがマリスの足に巻き付き、強靭な力でそのまま自身を大きく上空へ放り投げる。
マリスミゼル「近くに寄らせるとビリビリさせられそうですねっ。
まずは動きを止めましょうか『我が呼び掛けに答えよ、地を咲き、天を舞い我が身を阻む者に至福を与えん』」
落下しながら大杖を振るい呪文を唱えると、試合場に数ヵ所大きなラフレシアのような植物が繁り、強烈な麻痺作用のある赤色の花粉を一気に撒き散らし始める。
マリスミゼル「続けます、『大地の力、神の豊穣、降誕の是』。いでよっ」
今度は幹の太い木が数本生えて、その枝に着地する。平らの平地だった会場は少しずつ森に変わり始める様相を見せ初めている。
マリスミゼル「さすがにエリシアに接近戦は勝てません。悪いけど、優位な展開に持ち込まさせてもらいますよ♪」
ーーーー
エリシア「えっーーなっ…!?
(そ、そんな躱し方をするなんて…さすがに予想外すぎるよ…!)」
左右に躱すということをせずに上空へ…
予想外の避け方をされ、私は驚きながら上空のマリスを見つめて。
エリシア「っ…あぅ…こ、この花粉はまさか…んぁ…くっ…まずい…身体が…。
(これが植物魔法…そしてマリスの実力…私の予想を遥かに上回ってる…。)」
麻痺効果のある花粉を吸い込み、私はよろけ 慌てて片手で口を押さえるがふらふらして。
思考と身体が痺れていくなか 自分の周りが森になっていく様子を見て、マリスの実力があらためて規格外だと実感して。
エリシア「(だけど…負けられない…守れたあの時から思ってた…今度は私が君を守れるくらい強くなりたいって…!)
…来たれ雷鳴よ…そして我が身に宿れ…!」
過去に誘拐された私をマリスは助けてくれて、あの時から私も彼女を守れるくらい強い騎士になることが私の目標となり…
だから彼女に追いつくために、ここでマリスに負けるわけにはいかなくて…
私は目を閉じて言葉を紡ぎ 左手を自身の胸へと当てる…
すると左手から雷魔法が放たれ 身体と剣に雷の力が宿り、私の全身はバチバチと紫色の雷オーラを纏い光輝いて。
エリシア「紫電モード…君に教えてもらった雷魔法を私はこういう応用をしてみた…。
ふっ…なら全力で接近させてもらう…いくぞ…!」
武器などに属性を付与させるということはよくするが、私は自身の肉体へも雷の属性を付与させることを考えついて…しかしそれは繊細な魔力操作がいる危険な使い方で。
雷で肉体が活性化していて…麻痺効果も効き目が薄くなり、紫電を纏いながら私は目にも止まらぬ速さでラフレシアのような植物を剣で一つずつ切り裂いていく。
エリシア「これでこちらは終わりだ…さっきので動きは鈍ってるけど…このモードなら関係…ない…!」
ラフレシアの植物は無力化し、花粉を吸い込みふらふらとしているが私は関係ないと言う。
一呼吸置くと 雷を纏いながら木を駆け上がり、雷のような速さで私はマリスの背後をとり、雷鳴を浴びせようと左手をかざして…。
ーーーー
マリスミゼル「ふふ……♪
なるほど、やはり貴女は雷属性との相性は抜群だったみたいですね。最早、一流の才覚は示したといってもよいでしょう」
エリシアのポテンシャルの高さに感銘を受けながらも、両手で様々な形の印を結ぶと魔力が高まり
マリスミゼル「っ!はやっ……あああぁあ!!……ふふ♪」
一瞬で背後をとられてしまい強力な電撃を食らい悲鳴を上げるも、小さく笑うと彼女の身体が焦げた植物の塊に変わり
マリスミゼル「……。
(危ない危ない……「蔦分身」黒焦げです。あんなの貰うと3日はビリビリとれないでしょうね……それなら……)」
大樹の根元に隠れながら苦笑いを浮かべつつ、近距離戦に持ち込ませないため両手をパンと合わせて鳴らすと、大量の植物の蔦がエリシア目掛けてふりそそぎ
ーーーー
エリシア「よし…もらっ…えっ…!? これは…変わり身というやつか…?
いつの間に…全く…相変わらず抜け目がないというか…さすがは私が惚れた…。」
手応えがあったと思うも、それはマリスではなく植物だったようで…
マリスは魔法だけではなく 作戦や先を読む力を改めて体感し、私は苦笑いしながらもマリスはすごいとあらためて尊敬して。
エリシア「っ…これは蔦…!?
ふっ…はっ…! くぅ…マ、マリスはどこだ…あぅ…っ…しまっ…っあああ!!
……くっ…この蔦…振りほどけ…ない…!」
突然 降り注ぐ蔦を高速で避け、剣で薙ぎ払い対処していくが…
花粉の影響で動きが鈍り、そこで蔦との攻防を制され…
私の両手足に植物の蔦が絡みつき、大の字に拘束された後 全身を蔦に縛られ…
剣で蔦を切れないように手首に絡みつかれ、拘束されると速さを活かすことができず…
汗に蒸れた身体を蔦に縛られた少しえっちい姿を晒しながら、私は抜け出そうと身体をくねらせて…。
拡声魔法による心配の声が響き、歩みを進める。愛用の大杖をもう一度握り締め入場すると双方から観衆の大きな声が上がる。
『今試合の審判は、フィリア学園教官団が1。フレイが勤めます。勝敗は私が試合判断をする、もしくはどちらかが降伏を宣言するまで。双方準備が整ったら私に合図を』
マリスミゼル「ふふ………こうして貴女と戦える貴重な機会です。貴女が先ほど宣言したように、私も簡単に負ける気はありません♪」
大杖を掲げると自身の周りに魔力が渦巻き、ピリピリとした空気が流れるも、笑顔は絶やさずにエリシアに宣言する。
マリスミゼル「我が魔法の真髄……『植物魔法』の力をお見せいたしましょう」
フレイに対して小さく頷いて合図を送る。
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私が入場するとマリスと同様に歓声が起こり…私の腰には剣が装備させていて、レオタードへと騎士鎧を換装させて。
エリシア「ふふ そうか…♪ むっ…相変わらず その笑顔でその計り知れない魔力の威圧感…本当に君はすごいやつだよ…。」
マリスに簡単に負ける気はないと言われ、私は微笑みながら剣を構えて。
しかしマリスの魔力でぴりぴりとした感覚を感じると、私は一気に警戒を高めて。
私もフレイ教官に合図を送り…。
エリシア「植物魔法…ふっ 面白い ならこちらは私の魔法騎士としての全てで臨もう!
いくよ マリス! 走れ 雷鳴よ!
(あのモードはまだ持続時間が短い…なら 一気に決め切れる時まで温存しておきたいが…底が知れないマリス 相手にどこまでいけるか…。)」
未知数なマリス相手に奥の手は残しつつ、通常時の全力で私はマリスに向かっていく…まずは様子見の一手を繰り出すことに。
マリスに向かって手をかざすと、私の姿が隠れるほどの雷球がマリスに向かって放ち…
だか雷球はそこまで威力がなく、その影…雷球の背後に隠れ私は走り、本命は接近してからの剣による奇襲を仕掛けて。
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マリスミゼル「速い。雷球を盾に接近を…!」
相手の速い動きから大規模な魔法ではなく、無詠唱魔法に切り替え、大杖を円を描くよう両手で回転させる。
すると、地面が盛り上がり爆発的な速度で植物のつるがマリスの足に巻き付き、強靭な力でそのまま自身を大きく上空へ放り投げる。
マリスミゼル「近くに寄らせるとビリビリさせられそうですねっ。
まずは動きを止めましょうか『我が呼び掛けに答えよ、地を咲き、天を舞い我が身を阻む者に至福を与えん』」
落下しながら大杖を振るい呪文を唱えると、試合場に数ヵ所大きなラフレシアのような植物が繁り、強烈な麻痺作用のある赤色の花粉を一気に撒き散らし始める。
マリスミゼル「続けます、『大地の力、神の豊穣、降誕の是』。いでよっ」
今度は幹の太い木が数本生えて、その枝に着地する。平らの平地だった会場は少しずつ森に変わり始める様相を見せ初めている。
マリスミゼル「さすがにエリシアに接近戦は勝てません。悪いけど、優位な展開に持ち込まさせてもらいますよ♪」
ーーーー
エリシア「えっーーなっ…!?
(そ、そんな躱し方をするなんて…さすがに予想外すぎるよ…!)」
左右に躱すということをせずに上空へ…
予想外の避け方をされ、私は驚きながら上空のマリスを見つめて。
エリシア「っ…あぅ…こ、この花粉はまさか…んぁ…くっ…まずい…身体が…。
(これが植物魔法…そしてマリスの実力…私の予想を遥かに上回ってる…。)」
麻痺効果のある花粉を吸い込み、私はよろけ 慌てて片手で口を押さえるがふらふらして。
思考と身体が痺れていくなか 自分の周りが森になっていく様子を見て、マリスの実力があらためて規格外だと実感して。
エリシア「(だけど…負けられない…守れたあの時から思ってた…今度は私が君を守れるくらい強くなりたいって…!)
…来たれ雷鳴よ…そして我が身に宿れ…!」
過去に誘拐された私をマリスは助けてくれて、あの時から私も彼女を守れるくらい強い騎士になることが私の目標となり…
だから彼女に追いつくために、ここでマリスに負けるわけにはいかなくて…
私は目を閉じて言葉を紡ぎ 左手を自身の胸へと当てる…
すると左手から雷魔法が放たれ 身体と剣に雷の力が宿り、私の全身はバチバチと紫色の雷オーラを纏い光輝いて。
エリシア「紫電モード…君に教えてもらった雷魔法を私はこういう応用をしてみた…。
ふっ…なら全力で接近させてもらう…いくぞ…!」
武器などに属性を付与させるということはよくするが、私は自身の肉体へも雷の属性を付与させることを考えついて…しかしそれは繊細な魔力操作がいる危険な使い方で。
雷で肉体が活性化していて…麻痺効果も効き目が薄くなり、紫電を纏いながら私は目にも止まらぬ速さでラフレシアのような植物を剣で一つずつ切り裂いていく。
エリシア「これでこちらは終わりだ…さっきので動きは鈍ってるけど…このモードなら関係…ない…!」
ラフレシアの植物は無力化し、花粉を吸い込みふらふらとしているが私は関係ないと言う。
一呼吸置くと 雷を纏いながら木を駆け上がり、雷のような速さで私はマリスの背後をとり、雷鳴を浴びせようと左手をかざして…。
ーーーー
マリスミゼル「ふふ……♪
なるほど、やはり貴女は雷属性との相性は抜群だったみたいですね。最早、一流の才覚は示したといってもよいでしょう」
エリシアのポテンシャルの高さに感銘を受けながらも、両手で様々な形の印を結ぶと魔力が高まり
マリスミゼル「っ!はやっ……あああぁあ!!……ふふ♪」
一瞬で背後をとられてしまい強力な電撃を食らい悲鳴を上げるも、小さく笑うと彼女の身体が焦げた植物の塊に変わり
マリスミゼル「……。
(危ない危ない……「蔦分身」黒焦げです。あんなの貰うと3日はビリビリとれないでしょうね……それなら……)」
大樹の根元に隠れながら苦笑いを浮かべつつ、近距離戦に持ち込ませないため両手をパンと合わせて鳴らすと、大量の植物の蔦がエリシア目掛けてふりそそぎ
ーーーー
エリシア「よし…もらっ…えっ…!? これは…変わり身というやつか…?
いつの間に…全く…相変わらず抜け目がないというか…さすがは私が惚れた…。」
手応えがあったと思うも、それはマリスではなく植物だったようで…
マリスは魔法だけではなく 作戦や先を読む力を改めて体感し、私は苦笑いしながらもマリスはすごいとあらためて尊敬して。
エリシア「っ…これは蔦…!?
ふっ…はっ…! くぅ…マ、マリスはどこだ…あぅ…っ…しまっ…っあああ!!
……くっ…この蔦…振りほどけ…ない…!」
突然 降り注ぐ蔦を高速で避け、剣で薙ぎ払い対処していくが…
花粉の影響で動きが鈍り、そこで蔦との攻防を制され…
私の両手足に植物の蔦が絡みつき、大の字に拘束された後 全身を蔦に縛られ…
剣で蔦を切れないように手首に絡みつかれ、拘束されると速さを活かすことができず…
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