騎士学生と教官の百合物語

コマドリ

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第1節 リュネメイア編

第14話 進展

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アイリス「見えてきた♪ほら、三番教室だよ♪ふふ..昨日のことバレちゃったらどうしよっか♪」

集合場所の教室の廊下を歩きながらニコニコと微笑みながら、鼻唄をときおり歌いながら、横に歩くコトリに話しかけ


ーーコトリ視点ーー

コトリ「っ…// き、昨日のことはみんなに言っちゃだめだからね…//
その…嫌だったとかじゃなくて…むしろアイリス教官とえっちなことできて…う、嬉しかったんだよ…でも…その…恥ずかしい…から…//」

ご機嫌なアイリス教官に話をふられ、私は赤くなりながら みんなには内緒だからねと言う。

恥ずかしいからと嬉しいんだよ…と小さく私はつぶやき、クールな表情のまま恥ずかしそうにして。

まだお互いの心には距離があるが、少しずつ心の距離は近づいてきていて…
教官の家から一緒に手を繋いで歩くほど仲良くなり、私も少しは素直になってきていて。


ーーアイリス視点ーー

アイリス「ふふ..♪まあ、私からはバレないけど、コトリからバレたりして♪..と、みんなお集まりみたいだね♪」 

扉を開けながら話を続けつつ、室内に入るとそこには既に班の面々..
モニカやセイバー、エリシア、フレイが揃っていて各々会話をしているようだったが、二人が入ってくるのを見ると それぞれ席について


フレイ「えー....それでは揃ったようなので、取り敢えず我々の課題案件である、例の放火事件の経過について、話しておきましょうか」

フレイが中央の教壇に立ち、話始めるとホワイトボードに事件の経過や報告が書かれたものが自動的に表示され


フレイ「前回の時点では、犯人が誰なのか、何人なのか。中央書庫を破壊した目的は?目撃情報は..と。とにかく何もかも不明でしたが..わかったことがあります。」

ホワイトボードの中央部分に事件当日、放火発生前の中央書庫の扉付近が写し出され、その写真を拡大していくと、目元に仮面をつけて豪華絢爛な着物を着た女性が写し出されており


フレイ「この女性が事件発生後にも、頻繁に中央書庫付近で目撃されており、何らかの事情をしっているもの..というのが、捜査を進めるケーガン殿からの情報です。
まあ、我々は補助ですし、当面はこの女性の正体を..」

フレイが話していると、コトリやアイリスの表情に気づき話をやめて二人のほうをむき


ーーコトリ視点ーー

コトリ「わ、私からはバレない…周りからは表情変わらないね、って言われるし。
ん、またあとで。」

アイリス教官からじゃなくて私からバレるかもねと言われ、私は感情を表情に出さないからと返す…ここ数日は表情にいっぱい出ているはずなのに私はそう言って。

言うだけあってクールな表情にすぐに切り替え、私は自分の席へと歩いていく。


セイバー「この映像は…誰か映っていますわね、女性の方でしょうか?
…? コトリさん、どうしましたか?」

コトリ「っ…この人…昨日の…リュネ…。」

エリシア「コトリにアイリス、この女性のことを知っているのか? それにその反応…何があった?」

セイバーやエリシアたちも気づき、私やアイリスに話しかけてくる。

昨日リュネに触れられた肩を私は手で抑え、リュネとの出会いのことを思い出す。

教官の知り合いかもしれない…私はどこまで話してもいいか分からず、ちらりとアイリス教官の方を見て。


ーーアイリス視点ーー

アイリス「昨日、その女の人に襲われたんだよ。二人でなんとか退けたけど..相当の手練れって感じだった。
あの立ち振舞いや、身のこなし..並の騎士じゃ敵わないだろうね」

コトリとエリシアに振られて表情を変えずにいつも通りの様子で、昨日あったことだけを淡々と話を続け


アイリス「なにか知っていることは間違いないんじゃないかな。魔物を操ってもいたし..」

昨日の状況をやや詳細に話してみんなに情報を共有してあげ


フレイ「なるほど..コトリはどうですか。
リュネと名乗ったこの女性..なんでも構いません。思ったことや、印象、どうゆう風に感じたか話してもらえませんか。」

フレイがリュネの情報を更に共有するためコトリに対して話をふり 


ーーコトリ視点ーー

コトリ(アイリス教官とリュネがどういう関係なのか聞いたり、言わないほうがよさそうだね……いつか私が聞いたら、話してくれるのかな…?)

アイリス教官とエリシア教官のやりとりを聞いていて、とりあえずリュネとアイリス教官は顔見知りかもというのは言わない方がいいと判断する…
でもやっぱり気になっていて、いつか私に話してくれたりするのかな? と心のなかでは思っていて。


コトリ「そだね…どうしてか分からないけど、リュネは私に興味を持っていたみたい。」

エリシア「ふむ…コトリに興味か…実力のある騎士候補生だからか…それとも違う何かがあるのか……それに…魔物を操るか…。
どちらにせよ、コトリのことは学園長に話しておいた方がいいな…アイリス、学園長と話が決まるまでは君がコトリの安全を気にしてやってくれ。」

リュネが私に興味を持ったことを話すと、エリシアは少し考え込み…
とりあえず学園長と話すと言い、何かあったらすぐにアイリスたち教官に報告するようにと指示をする。


ーーアイリス視点ーー

アイリス「ん♪私の生徒だからね♪責任を持ってやらせてもらうよ♪」

エリシアの要請を快く引き受けてコトリの方を見て、彼女を安心させるよう小さく微笑み


フレイ「えー..現状、情報は多くありませんし..私はケーガン殿と接触して、このことを伝えておきます。
情報の交換によりー..もう少し、いろいろ引き出せるかもしれませんから」

フレイが話を元に戻すようにして続けると、全員のほうを見ながら


フレイ「各自、コトリさんが狙われたということは他の方にもその可能性はあります。1人で行動することは出来るだけ避けてください。
....また明日、学園長やケーガン殿からの情報を加えて話をすることにしましょうか」

全員の顔を見て異論がでないことを見ると『皆さん授業や、訓練があるでしょうし..解散とします』と宣言し、フレイも退室し


アイリス「コトリ、そういうことだし今日も一緒に帰ろっか♪」

アイリスがコトリに話しかけ始め


モニカ「うわー...コトリちゃん大丈夫でしょうか。そんな危ない人に狙われるなんて..セイバーちゃんも気を付けなきゃですねー」

落ちつかない様子で不安そうな表情を浮かべ呟き。


ーーコトリ視点ーー

コトリ「ん、私は自分で自分の身を守れるけど…その…守ってくれるなら…嬉しい…。」

アイリス教官が私を見て微笑んでくれたので…私はクールな表情の頬を少しだけ赤くし、少しだけ嬉しそうな声で小さくつぶやく。

エリシアは学園長にこのことを話すために教室をあとにして。


コトリ「ん、それじゃあ今日もアイリス教官と一緒に帰ってあげる。」

仕方ないから…と私はそうつぶやくが、その表情はアイリス教官と一緒に帰れることが嬉しいという表情で。


セイバー「モニカさん…コトリさんなら大丈夫ですよ、アイリス教官もついていますし。
……それにモニカさんに何かあっても私が命がけで守りますわ、あなたは私の大切な友達ですからね…だからそんなに不安そうな表情はしないでください。」

セイバーはコトリのことはあの二人なら大丈夫だと伝え、モニカのことは自分が守ってあげると言って。


ーーアイリス視点ーー

アイリス「ふふ♪それじゃあ帰ろうか♪
私の方はもう用事はないけど..コトリは何かあるかな?」

やや夕暮れがかってきた外の様子を見ながら、コトリの用事を聞いて


モニカ「..そうですね♪ありがとうセイバーちゃん♪セイバーちゃんが守ってくれるなら安心です♪
私は戦闘ではあんまり役にたてないから..セイバーちゃんを守れないけど..それでも、強くなって守れたらいいなって思います♪」

セイバーに対して優しく微笑みながら 素直に、でも自分に力がないことを申し訳なさそうにセイバーを大切に想っていることを告げ


ーーコトリ視点ーー

コトリ「ん、私もないよ…本当はいつもは自己練習をしたりしてるんだけど 昨日のこともあるから今日はおとなしく帰るつもり。
ねえ…えっと…その…や、やっぱりなんでもない…。」

アイリス教官にたずねられ、私もその返事を教官に返す。

今日もアイリス教官の家に行ってもいいかな? と言いたかったが…
迷惑かなとか素直に言えなかったりとか色々な感情があり、私はクールな表情でなんでもないと言葉を飲み込む。


セイバー「モニカさん……あ、ありがとう…ございます…私そんなこと言われたの初めてで…その…ほ、本当に嬉しい…です…//
モニカさん、あなたは私が絶対に守ります…その言葉だけで私はもう十分ですわ…♪」

モニカの気持ちを伝えてもらえ、セイバーは頬を赤く染めて恥ずかしそうにもじもじとしていて。

モニカの気持ちを聞いて、セイバーは彼女のことを大切に思い…モニカの手をぎゅっと握りしめ、嬉しそうな微笑みを見せて。


ーーアイリス視点ーー

アイリス「そっか♪それじゃあ行こうか♪じゃあ、私たちは先に帰るから、二人も気を付けて帰るんだよ♪」

コトリの手をとり彼女と一緒に退室して、二人に忠告を告げ


ーーコトリ視点ーー

コトリ「あっ…// う、うん…行く…。」

アイリス教官に手を握られてそのまま教室を出る…手を握られるだけでドキッとし、私は少し赤くなって嬉しそうな表情になって……。
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