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三. ☆

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「ふっふっふ、淫魔と枕を並べて寝るとはいい度胸ですねタカトさぁん」
先に寝たら味見しちゃいますよ、と旅行先の学生のように興奮していた当人はたちまち眠り込んでしまったため、タカトはひとり夜空を見上げていた。
栄養のある食事に酒盛り、暖かい布団、何もかも久しく味わっていなかったのだろう。
溜まりに溜まった心労は、サキュバスとしての本能さえも上回るほどだったらしい。
毛布に飛びついて数刻、小さな寝息が聞こえてきた。
一方タカトはというと、怒りの炎が未だ燻っているのか、寝つきの悪い様子。
思い浮かぶのは、常に悠然たる態度を崩さない大叔父の朗らかな顔と、故郷の膿である毒虫どもの風貌。王都に追いやられたことは未だに納得できていないが、もし本当に奴らが大叔父を食い物にしようと企んでいるのなら、親族としても見過ごすことは出来ない。
「明日、ひっそりと戻って探りを入れてみよう。全てはそれからだ」
そう決心してタカトが振り返ると、やはりオディーナは幸せそうな表情で眠っていた。
打ち解けてきたとはいえ、彼女が人を誑かす魔性の類であるのは間違いない。
その助力を得たのは、果たして吉と凶、どちらに転ぶのか。
漠然とした不安と期待が綯い交ぜになった心境のまま、ようやくタカトは床に就くのであった。

タカトが目覚めると、隣で寝ていたはずのオディーナの姿が見当たらなかった。
今朝の気候はやや冷え込んでいる。昨夜の酒の量を鑑みるに、用を足しにでも行ったのだろう。そう考えたタカトは、朝の湯汲を済ませようと風呂へと直行したのだが。
「あっ、タカトさぁんいらっしゃ――」
「失礼致した」タカトはもはや目視すらせずに扉を閉めた。
そこに誰がいたのかは改めるまでもないだろう。
「なんでそう逃げやがるんですか、タカトさんのお馬鹿!」
くわっ、とオディーナの紅の眼が開かれ、一筋の光を放ったかと思うと、次の瞬間にはタカトが浴室へと移っていた。
「これは、転移の類の術か」一切対処できなかったことに驚きを隠せないタカト。
「ふふん、言ったはずですよ、搦め手は得意ですって。尤も短い距離でしか使えないのが悲しいところですけどね」
人が二人分、ようやく入れるような狭い空間。
とうとうタカトは、視線を反らせないほどの近さで淫魔の裸体を拝む。
目の前のオディーナは、大層引き締まった身体をしていた。
碌に食事にありつけなかったのも影響しているのだろうが、贅肉の付いてない胴回りはろくろのようにくびれており、そこからすらりと伸びた足は、太ももからつま先に至るまで摩擦を感じさせないほど滑らかな白肌で、一度触れたら延々と撫で回したくなるに違いない。
上を見れば、たぷたぷと揺れる左右対称の豊満なお乳。
百五十余りの背丈の彼女に不釣り合いなほどの大きさで、強い存在感を放っている。
釣り鐘型で張りのある乳房の先端には、髪色に似た淡いピンクの乳輪。
そこからピンと主張する乳首が、今にも吸われるのを待ち望んでいる。
瑞々しい唇にペロリと見える舌は、一度吸い付かれたら魂まで抜き取られるのではないか、そう想像させるほど魅惑的だ。
総括して、とても過酷な環境で生きてきたとは考えられない、性欲を掻き立てられるエロボディであった。

「さあさあ、そこにお座りなさいなタカトさん。サキュバス流・癒しの洗体テクニック披露のお時間ですよ」
怪しすぎる響きに、今にもこの場を離れたくて仕方ないタカト。
しかしそれは次の三つの事柄から、叶わぬ願いなのだ。
第一に、頼みの剣が手元にない。第二に、大叔父に万一のことがあればこの淫魔の力はきっと必要になる。第三に、金を部屋のどこに置いているのか彼女から聞かされていない。
あらゆる方向から外堀を埋められたと気づき、タカトはため息を吐いた。
「むぅ、こんな美人の裸を前にして、ため息ですか。やっぱりタカトさんはいけずですね」
「いや、失礼。そういう意味ではないのですが」
「ならさっさと座って下さい」少しむくれた様子でオディーナが言う。
その圧力に負けてしまったタカトは、観念したかのようにどさっと腰を下ろした。

「ではでは、こちらの泡立ちの良いボディソープをおっぱいに塗りまして」
しゅわしゅわとボディソープの擦れる音が聞こえれば、さすがのタカトでも何をされるかの予想は付く。
むにゅり。タカトの大きな背広に当てられたのは、惜しげもなく披露していたあの目に余るほどの爆乳。体重をかけていくにつれて、乳房の形が楕円形へ、まるで水滴が広がるように吸い付いていく。
「——あはっ、タカトさんの背中、とっても逞しいです♡」
そう言うとオディーナは、乳を上下に擦り付けるようにして身体洗いを始めた。
にゅぱっ、ぐりゅんぐりゅんと、おっぱいが背をなぞるたびに、淫靡な水音が浴室に響く。
「その、この洗い方は、いわゆる……」言い淀むタカト。
「あら、単純なタカトさんでも知ってました?お偉い様はこうやって、女の人に身体を使って洗わせてるって言いますもんねぇ」
ぐりぐりとオディーナが左右に動くと、肩甲骨の端から端まで、こりこりに勃った乳首の感触が走っていく。それは、背中を指でなぞられるよりも敏感に、タカトの神経系をぞくりと刺激した。
「気持ちいいですかぁタカトさん。贅沢ですねぇ、サキュバスのエッチな身体で洗ってもらえるなんて」
まさに未知の快感。ヒクつく身体を制御できずにいる自分を恥じているのか、タカトは押し黙ってしまう。
いつ間にか左へとずれたオディーナはタカトの脇の下へと手を通し、肩から二の腕、手の先に至るまで、その有り余る胸部で挟みながら洗っていく。
おっぱいに留まらず、へそから恥部にかけた部分までもが腕へと当たり、その絶妙な感触の違いが一層心地良さを増していく。
「その、オディーナ殿……」
「ん~?」
「このような戯れを、している場合では」
タカトの言いたいのは、恐らく大叔父に関することであろう。
一刻も早く戻って様子を見なくてはならない、と逸る気持ちを抑えられないのだ。
「それはご心配なく。だってタカトさん、本当なら王都にいなくちゃいけないんですよ。
それを無視して戻るのですから、人目の付かない夜を待たなきゃ入り込めないじゃないですか」
それに、とオディーナは顔を起こして、タカトの耳元で囁く。
「わたし体力は戻っても魔力はまだなんです。さっき使った分で空っぽ、補充しなきゃお役に立てません。いつも着てるいやらしい服だって、自前の魔力で編んでるんですよ。ですからぁ……あむっ」
じゅぷぷぷっ、じゅるじゅるじゅる。
サキュバスの舌技をふんだんに使い、耳たぶから耳輪にかけて丹念になぶっていく。
声に気を取られていたタカトにとっては完全な不意打ちで、背筋が固まったまま快楽を受け止めてしまう。
「ふふっ、歯を食いしばって我慢するタカトさん、可愛いなぁ♡」
「うぐっ……」
侮っていたわけではない、それでも手の平で転がされている。
タカトは今更ながら、誘いに乗ってしまったのを悔やんでいた。
「そんな悔しそうな顔してますけど、ほら見てください。貴方のおちんちんさん、とっても素直に反り返ってますよ」
鎮められるはずがなかった。サキュバスの肢体を擦り付けられ、無反応でいられるほど、タカトは無我の境地に至っていない。
血管が広がり真っ赤になった亀頭が、皮を押しのけて露わになっていた。
「身体の大きさに劣らない、立派なおちんちんですねぇ。カリも高くて、太さも中々。人間の女の子だったらちょっと引いてたかも」
今度は先ほどのボディソープよりも粘性のあるものを胸に擦り付けていく。
ねちょねちょと、スライムのようにべとついたそれを、丁寧に谷間へと充填する。
「さぁ、お待ちかねの本洗いと参りましょう」
タカトの筋骨隆々とした脚の間に膝をつき、とろとろに仕上がったおっぱいスポンジで、おちんちんを迎え入れる態勢に入った。
ずぶずぶずぶ、にゅぽん。
先端が乳肉に埋もれると、そのまま谷間の中で裏筋をなぞられていき、最後には根元まですっぽりと包み込む。胸の大きな女性の特権である、ちんこがはみ出ることのないパイズリ。
潤滑油の役割を果たすボディソープが、乳圧により谷間からあふれ出していた。
「まずは全体をごしごし扱きますね。痒いところがあれば、遠慮なく申し付け下さい♡」
ぱちゅん、ぱちゅん、ぱちゅん。
上下に打ち付けられるおっぱいが根元に当たるたびに、皮膚同士が触れ合う音が響く。
オディーナの乳はとても張りがあるので、剛直にも押し負けず、手で握るのとは違った圧力を与えてくれる。乳が一往復するたびに、タカトは姿勢が徐々に崩れていくのを感じた。
もっとこの柔らかさに溺れたいという欲望が、より強い刺激を求めて腰をぶつけるよう促しているのだ。
「もう、そんなに下がったらイスから落ちちゃいますよ。動き方を変えますから、どうぞそのまま力を抜いて下さいね」
今度はぐりぐりと、左右の乳を交互に擦り合わせるように動かしていく。
密着具合こそ減るものの、それぞれが不規則に擦り合うことで変化が生まれ、ずりゅん、ずりゅんと、まるで手で扱かれてるような早い間隔での水音も、余計に興奮を煽る。

「そうそう、男の人はカリの下に汚れが溜まりやすいですから。こうやって亀頭を重点的に挟んで、ぐりぐり揉み洗いしちゃいます」
亀頭だけを器用に挟み、細やかに振動させるような扱き方での重点責め。
ただ挟むだけではない、豊富なズリテクの数々に、おちんちんは今すぐにも白濁をぶちまけたい衝動に駆られていた。
「仕上げはこうやって、おっぱいを両手で抱えてぇ、上半身ごと大きなストロークをしちゃいますよ」
ぱちゅん、ぱちゅん、ぱちゅん。より強く響く音が、そのまま射精へのカウントダウンを告げているかのようだ。
ぱん、ぱん、と爆乳が揺れるたびに、どれだけ大きなおっぱいに挟まれているのかを分からされる。甘く漏れ出す痺れが、次第に尿道を競り上がっていく。

「ふふふっ、さぁタカトさん。おちんちんを綺麗にしたご褒美をわたしに下さぁい♡最後までぎゅっとしてあげますから、気の済むまでどぴゅどぴゅ、ぶっかけていいんですよ♡」

オディーナがそう言い終わるのを待つことも出来ず、タカトは濃厚なザーメンを乳内へと注ぎ込んだ。

どぴゅ、びゅくびゅく、びゅるるるるっ。

抑えきれずに噴き上げた精液がオディーナの顎へとぶつかり、滴り落ちていく。
まるで噴火のように続く射精を、恍惚とした表情で受け止めながら、オディーナは残った分も搾り出すようにたぷたぷとおっぱいを小刻みに動かした。
「本日のコースはこれにてお終い。お疲れ様、タカトさん♡」
おちんちんに纏わりついた汁をおっぱいで拭き取るお掃除パイズリを続けながら、オディーナは摂取した精の濃厚さに満足げな笑みを浮かべていた。
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