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親が親なら子も子なのか?
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メリダ姉様やスコット兄様、ルイガノと、フェルト王子は先程の事は気にもしない様子でお菓子を食べ始める。
「‥デローザ、食べないんですか?」
そうルイガノは私に山盛りのデザートの皿をくれるのは嬉しいし、食べたいけれど‥‥
ザワザワとすご~く視線を皆様は感じないのかな?!
「可愛いらしいミモザ様が泣いてたわね」
「‥あぁ、ほら、見て。ブラック家の子達よ。虐めたのはあの白い髪色の子みたいよ」
「ブラック家とは関わらない方がいいな。やはり親が親なら子もだな」
「フェルト王子も可哀想に。嫌がらせをされているんだよ」
なんか私の悪口もだけど、基本的に‥‥ブラック家は嫌われている。私も原作読んでいた側だから、ブラック家は『悪役』と決めつけていたから‥‥人の事いえないけど、でも私の知っているメリダ姉様、スコット兄様、ルイガノ、ビアンキ様は‥‥悪い人じゃないもの。コルナゴだけはわからないけど。
「あら、みんなここにいたのね」
黒いドレス姿で現れたビアンキ様に皆ヒソヒソと話をしていた。
『病気で死んだのでは?』
そう私は聞こえた。ビアンキ様を恐れるものもいたけれど、大半の人はクスクスと笑っていた。
ずっと病気がちで社交界でもあまり交友関係を広げてなかったビアンキ様は、ブラック家の駄目な嫁と囁かれていた。
「‥‥お母様を馬鹿にしてるわ」
「誰だ!?さっき母さんを馬鹿にしたやつは!」
「メリダ、スコットやめときなさい。馬鹿な相手をするのは体力の無駄よ」
そう堂々としているビアンキ様はやっぱりカッコいいなあとしみじみ思うよ。私がビアンキ様に見惚れていると、隣りにいたフェルト王子は私に話かける。
「ねえ、デローザ嬢はビアンキ様みたいな人が好きなの?」
「フェルト王子。んーカッコよくて素敵!堂々しててとっても素敵!」
「そうなんだ!へへ」
何故かニッコリ笑いかけてくる主人公に私は首を傾げる。それよりも、ヒロインを追わなくてもよいのかい?いや、まだ恋に気づいてないのかな。一目惚れとはいえ、まだ小さな子だもんねぇ。
「‥‥いちいち、近寄ってこないでください」
「えー?楽しくお話してるだけだよ?ルイガノ君のケチ」
「‥‥は?」
え、なんでまた喧嘩し始めようとしてるの?この二人はやっぱり仲良くできないの!?
色々とブラック家が悪目立ちしていた時
「へぇ。コルナゴ、君の子供達もずいぶん成長したね」
‥‥なんだろう。コルナゴ•ブラックとは別に、怖いとか、逃げたいとか恐怖を感じるわけではない。だけど‥‥絶対的な権力者であり、逆らってはいけない。本能的にそう体が震えた。
「あ、父上ー!」
「フェルト、楽しそうだな」
「はい!僕楽しいです」
フェルト王子は嬉しそうな顔で駆け寄ったのは‥‥この国の国王様だった。
国王様の後ろにはコルナゴ•ブラックが控えていた。一斉に皆頭を下げて挨拶をする。
「‥‥ふむ。なるほど」
ジーッと私やメリダ姉様、スコット兄様、ルイガノを品定めするかのように見つめる国王様の目つきが、なんか‥‥‥嫌だ。
直感だけど、この人はあまり好きではない。王様だけど‥‥なんか‥こう‥‥
「国王陛下、我々は先に帰らせていただきます」
そう一言頭も下げずに、ビアンキ様や私達を帰らせようとするコルナゴ•ブラックは、スタスタと歩き始める。ビアンキ様もメリダ姉様もそれについて行くので、私もついていこうとした時だ。
「デローザ嬢」
え?なんで私の名前を呼ぶの!?私が振り返ると王様はニッコリと微笑みかける。
「何か困るような事があれば、我々に頼ってくれたまへ。コルナゴ•ブラックは少し変わってて困るだろう?」
「えと?あの、コルナゴ様は顔がいいので、だいじょーぶです!お肉も沢山たべてます!」
「‥ふふっ!」
え、なんでビアンキ様笑ったの?!とりあえず褒めたほうよいかなあと!みんなも笑ってる!?だって、コルナゴ•ブラックは確かにイケメンだし‥‥。ドンピシャ好みなんだもの。
ルイガノとコルナゴは同じ顔で同じ反応、というか固まっていた。
‥‥‥国王陛下は、なんか、嘘くさい笑顔‥‥なんだけど‥‥。
周りの貴族達は、優しい国王陛下を絶賛していた。
対照的に、無愛想で我が道を歩くコルナゴ•ブラックには冷ややかで、そして恐ろしい目で見つめる。それが、なんだか違和感を感じてしまうのは私だけ、かな?
「バイバイ!また会おうね!デローザ嬢!」
フェルト王子は可愛らしく手を振り、私は国王陛下とフェルト王子に頭を下げて、歩いていくブラック家のみんなに急いでついていく。
馬車の中に座って、私はまだお腹が空いていた。あまりお菓子食べれなかったなあと思っていた時、スコット兄様が私の肩をチョンチョンと叩いた。
「じゃーん!!みんなで食べようぜ!」
「‥ちょ、はしたない。スコット何沢山お菓子を持ってきたのよ。手癖が悪いわよ?!仮にも貴族としてーー」
「いいじゃん!馬鹿王子達やあの女のせいでゆっくり食べれなかったじゃん。どうせ他のやつらも食べないで話してばっかだろ。ほら!馬車の中だけでもバレないって!母さん達は別な馬車だし!」
そういつ、盗んできたんだと言わんばかりに、沢山のデザート達を出してきたスコット兄様にメリダ姉様やルイガノは呆れていた。
ちょっと悪い事しちゃったかな?でも‥‥
馬車の中で食べるのははしたないかもしれないけど、四人で食べるお菓子はやっぱり美味しい!
その夜私はすぐに眠りについた。
なんか色々あったような、ないような、そんなパーティーだったなあ。
「‥デローザ、食べないんですか?」
そうルイガノは私に山盛りのデザートの皿をくれるのは嬉しいし、食べたいけれど‥‥
ザワザワとすご~く視線を皆様は感じないのかな?!
「可愛いらしいミモザ様が泣いてたわね」
「‥あぁ、ほら、見て。ブラック家の子達よ。虐めたのはあの白い髪色の子みたいよ」
「ブラック家とは関わらない方がいいな。やはり親が親なら子もだな」
「フェルト王子も可哀想に。嫌がらせをされているんだよ」
なんか私の悪口もだけど、基本的に‥‥ブラック家は嫌われている。私も原作読んでいた側だから、ブラック家は『悪役』と決めつけていたから‥‥人の事いえないけど、でも私の知っているメリダ姉様、スコット兄様、ルイガノ、ビアンキ様は‥‥悪い人じゃないもの。コルナゴだけはわからないけど。
「あら、みんなここにいたのね」
黒いドレス姿で現れたビアンキ様に皆ヒソヒソと話をしていた。
『病気で死んだのでは?』
そう私は聞こえた。ビアンキ様を恐れるものもいたけれど、大半の人はクスクスと笑っていた。
ずっと病気がちで社交界でもあまり交友関係を広げてなかったビアンキ様は、ブラック家の駄目な嫁と囁かれていた。
「‥‥お母様を馬鹿にしてるわ」
「誰だ!?さっき母さんを馬鹿にしたやつは!」
「メリダ、スコットやめときなさい。馬鹿な相手をするのは体力の無駄よ」
そう堂々としているビアンキ様はやっぱりカッコいいなあとしみじみ思うよ。私がビアンキ様に見惚れていると、隣りにいたフェルト王子は私に話かける。
「ねえ、デローザ嬢はビアンキ様みたいな人が好きなの?」
「フェルト王子。んーカッコよくて素敵!堂々しててとっても素敵!」
「そうなんだ!へへ」
何故かニッコリ笑いかけてくる主人公に私は首を傾げる。それよりも、ヒロインを追わなくてもよいのかい?いや、まだ恋に気づいてないのかな。一目惚れとはいえ、まだ小さな子だもんねぇ。
「‥‥いちいち、近寄ってこないでください」
「えー?楽しくお話してるだけだよ?ルイガノ君のケチ」
「‥‥は?」
え、なんでまた喧嘩し始めようとしてるの?この二人はやっぱり仲良くできないの!?
色々とブラック家が悪目立ちしていた時
「へぇ。コルナゴ、君の子供達もずいぶん成長したね」
‥‥なんだろう。コルナゴ•ブラックとは別に、怖いとか、逃げたいとか恐怖を感じるわけではない。だけど‥‥絶対的な権力者であり、逆らってはいけない。本能的にそう体が震えた。
「あ、父上ー!」
「フェルト、楽しそうだな」
「はい!僕楽しいです」
フェルト王子は嬉しそうな顔で駆け寄ったのは‥‥この国の国王様だった。
国王様の後ろにはコルナゴ•ブラックが控えていた。一斉に皆頭を下げて挨拶をする。
「‥‥ふむ。なるほど」
ジーッと私やメリダ姉様、スコット兄様、ルイガノを品定めするかのように見つめる国王様の目つきが、なんか‥‥‥嫌だ。
直感だけど、この人はあまり好きではない。王様だけど‥‥なんか‥こう‥‥
「国王陛下、我々は先に帰らせていただきます」
そう一言頭も下げずに、ビアンキ様や私達を帰らせようとするコルナゴ•ブラックは、スタスタと歩き始める。ビアンキ様もメリダ姉様もそれについて行くので、私もついていこうとした時だ。
「デローザ嬢」
え?なんで私の名前を呼ぶの!?私が振り返ると王様はニッコリと微笑みかける。
「何か困るような事があれば、我々に頼ってくれたまへ。コルナゴ•ブラックは少し変わってて困るだろう?」
「えと?あの、コルナゴ様は顔がいいので、だいじょーぶです!お肉も沢山たべてます!」
「‥ふふっ!」
え、なんでビアンキ様笑ったの?!とりあえず褒めたほうよいかなあと!みんなも笑ってる!?だって、コルナゴ•ブラックは確かにイケメンだし‥‥。ドンピシャ好みなんだもの。
ルイガノとコルナゴは同じ顔で同じ反応、というか固まっていた。
‥‥‥国王陛下は、なんか、嘘くさい笑顔‥‥なんだけど‥‥。
周りの貴族達は、優しい国王陛下を絶賛していた。
対照的に、無愛想で我が道を歩くコルナゴ•ブラックには冷ややかで、そして恐ろしい目で見つめる。それが、なんだか違和感を感じてしまうのは私だけ、かな?
「バイバイ!また会おうね!デローザ嬢!」
フェルト王子は可愛らしく手を振り、私は国王陛下とフェルト王子に頭を下げて、歩いていくブラック家のみんなに急いでついていく。
馬車の中に座って、私はまだお腹が空いていた。あまりお菓子食べれなかったなあと思っていた時、スコット兄様が私の肩をチョンチョンと叩いた。
「じゃーん!!みんなで食べようぜ!」
「‥ちょ、はしたない。スコット何沢山お菓子を持ってきたのよ。手癖が悪いわよ?!仮にも貴族としてーー」
「いいじゃん!馬鹿王子達やあの女のせいでゆっくり食べれなかったじゃん。どうせ他のやつらも食べないで話してばっかだろ。ほら!馬車の中だけでもバレないって!母さん達は別な馬車だし!」
そういつ、盗んできたんだと言わんばかりに、沢山のデザート達を出してきたスコット兄様にメリダ姉様やルイガノは呆れていた。
ちょっと悪い事しちゃったかな?でも‥‥
馬車の中で食べるのははしたないかもしれないけど、四人で食べるお菓子はやっぱり美味しい!
その夜私はすぐに眠りについた。
なんか色々あったような、ないような、そんなパーティーだったなあ。
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