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不思議な子。※ルイガノ視点
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白い髪色に赤色の瞳の見知らぬ少女は、僕に無条件の笑顔を向けてきた。
彼女の名前はデローザ。一人で話して、色々な顔をして忙しい子で‥‥なんだか相手にするのが正直面倒だなと感じた。何よりも僕の屋敷‥‥領域にズカズカと入ってくるのが気に食わなかった。
あぁ‥‥邪魔なら消した方が良い。
僕の目の前にもう立たせないようにすれば良い。
鴉達の餌にでもすれば、他の人達に見せしめとして、ブラック家らしいかもしれない。既に、顔や手と足には傷だらけで、服もヨレヨレでボロボロだから、もう死ぬだろう。そう思った。
「へへへ、いちごたくあん!ありあとー!」
「‥‥いえ」
明日また来たら、殺そう。そう毎回会うたびにそう思っていたけれど、彼女はある意味図太くたくましい子だと感心する。
デローザは父上が連れてきた養女だった。
それを知ったのは彼女が何者なのか調べたらすぐにわかった。
自分のメイド達に嫌がらせをされても、僕の前では愚痴など言わずに、楽しい話ばかりしてくる。
怪我の事を聞いても、自分が怪我をしたんだと嘘をついた。
‥‥‥僕のように力があるわけでもないのに、何故嘘をついてまで笑顔を見せるのか理解出来なかった。
キラキラとした笑顔の彼女は太陽のようだと思った。
その笑顔が‥‥とても美しく、自分の物にしたいと欲がでてきた。
「ヒィ!?な、なな何故ルイガノ様ご本人が我々の屋敷に!?」
僕はデローザの屋敷にいるメイドと執事全員の顔を見に来た。デローザの味方というべきものは、名前は忘れたけれど、そのメイドのみ。
「‥‥‥後は排除しにきました」
「「「はははは排除!!?」」」
そう彼らを排除しようとした時、毒虫達が僕を止めた。後ろを振り向くとメリダ兄上だった。
「あはは。ねえ、殺しちゃうと、この屋敷内が汚れてあのうさぎちゃんが驚いて泣くと思うわよー?」
そう兄上は、毒虫達を使い屋敷のメイドと執事達を縛り上げて話す。
「あの子はね、私の妹でお気に入りの子よ。死にたくなければ、すぐに全員屋敷から出て行きなさいな」
そう兄上が忠告していくと、彼らはすぐに出ていった。僕はそのまま鴉達と帰ろうとした時、兄上は僕に話しかけてきた。
「ルイガノ、最近楽しそうな顔をしてるんじゃなーい?」
‥‥‥なんだか、腹が立つ顔だな。
ずっと黙っていると、兄上はクスッと笑ってからすぐにいなくなった。
あれから、兄上の手配によりデローザの屋敷内では新しい人間達が入ってきた。また彼女を傷つけようとする人間がいたら、その時は‥‥
「ルイー!!ルイ!みて!お花きれいよ!花かんむり!」
ニコニコとピンク色の花で作った冠を僕の頭に乗せて満足げの顔をするデローザ。
「‥‥‥何んですか。これ」
「へへへー、お花!」
「見ればわかりますよ」
僕よりもデローザのほうが似合うのに‥‥
そう、思っていた時、鴉達が何処かで拾ってきたのか奪ってきたのか、キラキラした物を集めて帰ってきた。
「ルイのカラスさん達キラキラピカピカ、すきだねー?」
本当に不思議な子だな。
「‥‥‥‥鴉は光っている物が好きですから」
そう説明をすると、デローザはまたあの笑顔を僕に向けた。
「ルイもキラキラした子!だから、カラスさん達に好かれてうのね!」
「‥‥‥」
鴉はキラキラと光った物は好き‥‥そして自分の物だと気にいったものに対しては、執着がある。
それは自分が飽きるまでに。
デローザに対するこのわからない感情は、いつか大人になれば‥‥‥‥わかるのかな?
彼女の名前はデローザ。一人で話して、色々な顔をして忙しい子で‥‥なんだか相手にするのが正直面倒だなと感じた。何よりも僕の屋敷‥‥領域にズカズカと入ってくるのが気に食わなかった。
あぁ‥‥邪魔なら消した方が良い。
僕の目の前にもう立たせないようにすれば良い。
鴉達の餌にでもすれば、他の人達に見せしめとして、ブラック家らしいかもしれない。既に、顔や手と足には傷だらけで、服もヨレヨレでボロボロだから、もう死ぬだろう。そう思った。
「へへへ、いちごたくあん!ありあとー!」
「‥‥いえ」
明日また来たら、殺そう。そう毎回会うたびにそう思っていたけれど、彼女はある意味図太くたくましい子だと感心する。
デローザは父上が連れてきた養女だった。
それを知ったのは彼女が何者なのか調べたらすぐにわかった。
自分のメイド達に嫌がらせをされても、僕の前では愚痴など言わずに、楽しい話ばかりしてくる。
怪我の事を聞いても、自分が怪我をしたんだと嘘をついた。
‥‥‥僕のように力があるわけでもないのに、何故嘘をついてまで笑顔を見せるのか理解出来なかった。
キラキラとした笑顔の彼女は太陽のようだと思った。
その笑顔が‥‥とても美しく、自分の物にしたいと欲がでてきた。
「ヒィ!?な、なな何故ルイガノ様ご本人が我々の屋敷に!?」
僕はデローザの屋敷にいるメイドと執事全員の顔を見に来た。デローザの味方というべきものは、名前は忘れたけれど、そのメイドのみ。
「‥‥‥後は排除しにきました」
「「「はははは排除!!?」」」
そう彼らを排除しようとした時、毒虫達が僕を止めた。後ろを振り向くとメリダ兄上だった。
「あはは。ねえ、殺しちゃうと、この屋敷内が汚れてあのうさぎちゃんが驚いて泣くと思うわよー?」
そう兄上は、毒虫達を使い屋敷のメイドと執事達を縛り上げて話す。
「あの子はね、私の妹でお気に入りの子よ。死にたくなければ、すぐに全員屋敷から出て行きなさいな」
そう兄上が忠告していくと、彼らはすぐに出ていった。僕はそのまま鴉達と帰ろうとした時、兄上は僕に話しかけてきた。
「ルイガノ、最近楽しそうな顔をしてるんじゃなーい?」
‥‥‥なんだか、腹が立つ顔だな。
ずっと黙っていると、兄上はクスッと笑ってからすぐにいなくなった。
あれから、兄上の手配によりデローザの屋敷内では新しい人間達が入ってきた。また彼女を傷つけようとする人間がいたら、その時は‥‥
「ルイー!!ルイ!みて!お花きれいよ!花かんむり!」
ニコニコとピンク色の花で作った冠を僕の頭に乗せて満足げの顔をするデローザ。
「‥‥‥何んですか。これ」
「へへへー、お花!」
「見ればわかりますよ」
僕よりもデローザのほうが似合うのに‥‥
そう、思っていた時、鴉達が何処かで拾ってきたのか奪ってきたのか、キラキラした物を集めて帰ってきた。
「ルイのカラスさん達キラキラピカピカ、すきだねー?」
本当に不思議な子だな。
「‥‥‥‥鴉は光っている物が好きですから」
そう説明をすると、デローザはまたあの笑顔を僕に向けた。
「ルイもキラキラした子!だから、カラスさん達に好かれてうのね!」
「‥‥‥」
鴉はキラキラと光った物は好き‥‥そして自分の物だと気にいったものに対しては、執着がある。
それは自分が飽きるまでに。
デローザに対するこのわからない感情は、いつか大人になれば‥‥‥‥わかるのかな?
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