14 / 32
ルイガノの優しさ苺プリン
しおりを挟む
ブラック家の本来の女主人であり、あまり原作には出てこなかった彼女‥‥凄く綺麗な人。
青い髪色が透き通っていて‥‥
「お空さんみたいでキレー‥‥‥ハッ!ごめんなさい!」
私は何を言っているんだ!?でも本当にモデルさんみたいで綺麗なんだもの!手足も長いし!私がアワアワと慌てると、彼女は私の目線に合わせて笑顔で話しかけてくれた。
「あら、はじめまして。私はビアンキ•ブラックよ。貴女のお名前を聞いてもよろしいかしら?」
うん、あの‥‥殴って気絶させた伯母様の背中を踏みつけたままでいいのかな??
「デ、デローザ、ですっ」
「ふふ、よろしくね。可愛い娘ができて嬉しいわ!」
「‥‥え‥」
ビアンキ様は私の頭を撫でてくれて、優しくぎゅっと抱きしめてくれた。
いつぶりだろう。大人の人に‥‥メイドのチェリー以外に優しく抱きしめてくれたのは‥‥なんだか、ちょっぴり嬉しいな。
そう私達が挨拶をしていた時、メリダ姉様とスコット兄様は、母親であるビアンキ様の元へと駆け寄る。
「‥‥お、お母様‥‥お久しぶりです」
「メリダ‥‥‥可愛いらしい格好ね。元気していたかしら?ずっとあなたが必死で抵抗していたとメイド達にも聞いたわ」
「‥‥‥わ、私は‥‥一番上だから‥」
いつも余裕あるメリダお姉様はボロボロのドレスの裾を握って涙を浮かべていた。スコット兄様は涙を沢山流して母親に色々と文句を言って、ビアンキ様は二人を抱きしめて謝っていた。
二人共‥‥寂しかったんだ。親に沢山甘えたかったんだね。良かった、お母さんに会えて‥‥。
「ん?」
何故か何食わぬ顔で、私の隣にいるルイガノがいた。
「‥‥えと、ルイはママにぎゅっとしなくていいの?」
そう聞いても無言のまま、ただ兄達が泣いているのをじっと見ていた。
ビアンキ様はルイガノの方を見てパァと頬を赤らめて嬉しそうに手を広げる。
「ルイガノね!すぐにわかったわ!!さあさあ、母の胸に来てちょうだい!」
そうビアンキ様がニコニコとしていたのに、ルイガノの一言で空気は一変した。
「‥‥‥‥あの‥‥そもそもお会いしたことがないので遠慮させていただきます」
「「「え」」」
ビアンキ様はショックで固まってしまった。メリダお姉様とスコット兄様は、あーだこーだと、ルイガノに怒っていたけど、確かに、赤ん坊の頃から母親と一度も会えずにいたんだっけ‥‥。
メリダ姉様とスコット兄様は、怪我の手当にビアンキ様と一緒に屋敷へ行った。
ルイガノだけは、自分で手当をするといい、手慣れたように自分で手当してから、私のそばで本を読んでいただけだった。
「ルイ、あのね、久しぶりに会ったママだから、沢山ねお話しした方が良いよ?」
そう私が話しかけると本を読むのをやめたルイガノは溜息を出しながら、近くにあった苺を私の口の中に入れた。
「むぐっ、おいひー‥‥」
「苺プリンもありますけど‥」
「デロ食べたい!ハッ!違う違う!だからね、ママのとこにーー」
「‥‥‥僕まで行ったら‥一人で苺プリンを食べることになるじゃないですか」
そう小さな声で言い、苺プリンを食べ始めた。
ルイガノは‥‥気遣ってくれてたんだ‥‥
私を一人にしないように‥‥
まだ7歳なのに。
前世の記憶があれど、私はやっぱり幼い。
幼いが故に、親が恋しくてたまらなかった。
ほんの少しね、羨ましかったよ。
嬉しい反面、私は部外者だし本物の家族でないと感じちゃったから‥‥
それでも、ルイガノの優しさになんだか救われちゃった!プリンも美味しい!
「‥‥へへ。ありあとね」
そうお礼を言うとルイガノは、コクンと頷き、私も一緒に苺プリンを食べた。
青い髪色が透き通っていて‥‥
「お空さんみたいでキレー‥‥‥ハッ!ごめんなさい!」
私は何を言っているんだ!?でも本当にモデルさんみたいで綺麗なんだもの!手足も長いし!私がアワアワと慌てると、彼女は私の目線に合わせて笑顔で話しかけてくれた。
「あら、はじめまして。私はビアンキ•ブラックよ。貴女のお名前を聞いてもよろしいかしら?」
うん、あの‥‥殴って気絶させた伯母様の背中を踏みつけたままでいいのかな??
「デ、デローザ、ですっ」
「ふふ、よろしくね。可愛い娘ができて嬉しいわ!」
「‥‥え‥」
ビアンキ様は私の頭を撫でてくれて、優しくぎゅっと抱きしめてくれた。
いつぶりだろう。大人の人に‥‥メイドのチェリー以外に優しく抱きしめてくれたのは‥‥なんだか、ちょっぴり嬉しいな。
そう私達が挨拶をしていた時、メリダ姉様とスコット兄様は、母親であるビアンキ様の元へと駆け寄る。
「‥‥お、お母様‥‥お久しぶりです」
「メリダ‥‥‥可愛いらしい格好ね。元気していたかしら?ずっとあなたが必死で抵抗していたとメイド達にも聞いたわ」
「‥‥‥わ、私は‥‥一番上だから‥」
いつも余裕あるメリダお姉様はボロボロのドレスの裾を握って涙を浮かべていた。スコット兄様は涙を沢山流して母親に色々と文句を言って、ビアンキ様は二人を抱きしめて謝っていた。
二人共‥‥寂しかったんだ。親に沢山甘えたかったんだね。良かった、お母さんに会えて‥‥。
「ん?」
何故か何食わぬ顔で、私の隣にいるルイガノがいた。
「‥‥えと、ルイはママにぎゅっとしなくていいの?」
そう聞いても無言のまま、ただ兄達が泣いているのをじっと見ていた。
ビアンキ様はルイガノの方を見てパァと頬を赤らめて嬉しそうに手を広げる。
「ルイガノね!すぐにわかったわ!!さあさあ、母の胸に来てちょうだい!」
そうビアンキ様がニコニコとしていたのに、ルイガノの一言で空気は一変した。
「‥‥‥‥あの‥‥そもそもお会いしたことがないので遠慮させていただきます」
「「「え」」」
ビアンキ様はショックで固まってしまった。メリダお姉様とスコット兄様は、あーだこーだと、ルイガノに怒っていたけど、確かに、赤ん坊の頃から母親と一度も会えずにいたんだっけ‥‥。
メリダ姉様とスコット兄様は、怪我の手当にビアンキ様と一緒に屋敷へ行った。
ルイガノだけは、自分で手当をするといい、手慣れたように自分で手当してから、私のそばで本を読んでいただけだった。
「ルイ、あのね、久しぶりに会ったママだから、沢山ねお話しした方が良いよ?」
そう私が話しかけると本を読むのをやめたルイガノは溜息を出しながら、近くにあった苺を私の口の中に入れた。
「むぐっ、おいひー‥‥」
「苺プリンもありますけど‥」
「デロ食べたい!ハッ!違う違う!だからね、ママのとこにーー」
「‥‥‥僕まで行ったら‥一人で苺プリンを食べることになるじゃないですか」
そう小さな声で言い、苺プリンを食べ始めた。
ルイガノは‥‥気遣ってくれてたんだ‥‥
私を一人にしないように‥‥
まだ7歳なのに。
前世の記憶があれど、私はやっぱり幼い。
幼いが故に、親が恋しくてたまらなかった。
ほんの少しね、羨ましかったよ。
嬉しい反面、私は部外者だし本物の家族でないと感じちゃったから‥‥
それでも、ルイガノの優しさになんだか救われちゃった!プリンも美味しい!
「‥‥へへ。ありあとね」
そうお礼を言うとルイガノは、コクンと頷き、私も一緒に苺プリンを食べた。
55
お気に入りに追加
1,148
あなたにおすすめの小説


『壁の花』の地味令嬢、『耳が良すぎる』王子殿下に求婚されています〜《本業》に差し支えるのでご遠慮願えますか?〜
水都 ミナト
恋愛
マリリン・モントワール伯爵令嬢。
実家が運営するモントワール商会は王国随一の大商会で、優秀な兄が二人に、姉が一人いる末っ子令嬢。
地味な外観でパーティには来るものの、いつも壁側で1人静かに佇んでいる。そのため他の令嬢たちからは『地味な壁の花』と小馬鹿にされているのだが、そんな嘲笑をものととせず彼女が壁の花に甘んじているのには理由があった。
「商売において重要なのは『信頼』と『情報』ですから」
※設定はゆるめ。そこまで腹立たしいキャラも出てきませんのでお気軽にお楽しみください。2万字程の作品です。
※カクヨム様、なろう様でも公開しています。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!

私のかわいい旦那様
Rj
恋愛
優秀だが変わり者とよばれる王太子ダレンに嫁いだシャーリーは、「またやってしまった……」落ち込む夫に愛おしさを感じる。あなたのためなら国を捨てることもいといません。
一話完結で投稿したものにもう一話加え全二話になりました。(10/2変更)
『次代の希望 愛されなかった王太子妃の愛』に登場するグレイスの長女と次男の話ですが未読でも問題なくお読み頂けます。

【完結】私を嫌ってたハズの義弟が、突然シスコンになったんですが!?
miniko
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢のキャサリンは、ある日突然、原因不明の意識障害で倒れてしまう。
一週間後に目覚めた彼女は、自分を嫌っていた筈の義弟の態度がすっかり変わってしまい、極度のシスコンになった事に戸惑いを隠せない。
彼にどんな心境の変化があったのか?
そして、キャサリンの意識障害の原因とは?
※設定の甘さや、ご都合主義の展開が有るかと思いますが、ご容赦ください。
※サスペンス要素は有りますが、難しいお話は書けない作者です。
※作中に登場する薬や植物は架空の物です。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

泣き虫エリー
梅雨の人
恋愛
幼いころに父に教えてもらったおまじないを口ずさみ続ける泣き虫で寂しがり屋のエリー。
初恋相手のロニーと念願かなって気持ちを通じ合わせたのに、ある日ロニーは突然街を去ることになってしまった。
戻ってくるから待ってて、という言葉を残して。
そして年月が過ぎ、エリーが再び恋に落ちたのは…。
強く逞しくならざるを得なかったエリーを大きな愛が包み込みます。
「懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。」に出てきたエリーの物語をどうぞお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる