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え?フルボッコと悪の道は時にはチョコよりも甘いよ!
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本日二学年生は修学旅行とやらで三日ほど不在!
そう!姉様がいない!!
黙って鞄の中に入って一緒に行こうとしたら、エリオスにはすぐバレてしまったわ。くっ…!
姉様に会えない日々が始まろうとしていた。
因みに執事試験がやってきた。
クロは飛び級で一次試験を突破したようで、執事は15歳から受けることができる。
「見事にクロは悪業もしない立派な子になったわ」
本来なら育て親に虐待はされるわ、悪い事をするわでとても危険な男の子キャラだった。今のクロなら、ヒロインちゃんと出会ったらなんか純愛物になりそうよね!見てみたいかも!
「クロ試験の場所はどのあたりなの?」
私はクロに入れてもらった紅茶を飲みながら、お菓子を食べて聞いた。
「えーと確か、ヨドゲリオン教会近くの試験会場ですよ」
ヨドゲリオン……だと?
これは、あれか!?ヒロインとクロが出会うイベントじゃない!?!
クロエラ(今はクロ、だけど)ルートではこうだ。
悪の道へ進むクロエラはヨドゲリオン協会近くに密売などの取引の人を「貴様は面白くないな、、つまらん」といい、密売人をフルボッコ!そんな血も涙もないクロエラにヒロインは見かけて
「やめてください!悪いことをしている人でもそんなに傷つけたら痛いじゃないですか!」
と止める。そんな無知なヒロインを最初はうざったいと思っていたが学園で彼女と再会。お節介やきな彼女にドンドン惹かれるクロエラ、そして人を愛する事を覚えていくのよね。
しかーし!ゲームの力がここにもきたのよね!?
なんか心配になってきたわ!多分姉様を断罪はしないわよね!?それにクロ!その密売人と会ったりしてフルボッコとかしないわよね?会わないわよね!?いや、まてまて!悪の道へ進まないわよね!?
私がプルプル青ざめていたらクロは心配そうに声をかけてきた。
「マリアお嬢様?どうかされましたか?」
「クロ!フルボッコは…ダメよ!」
「?筆記テストのみだけなので大丈夫ですよ。でも頑張ります!」
と、いう事で試験当日私はクロの後をつける事にしたわ!
「ねえ、なんで会長の後をついてるわけ?僕勉強で忙しいんだけど!?トム先輩も何かマリア嬢になんか言ってあげてよ!」
「マリアお嬢様は直ぐ突っ走るタイプなんで、すいません」
「レオ君!聞いて!真剣な話しよ!」
私はレオ君の手をぎゅっと握りしめて説得した。
「ちょっ!何手を繋いで…!?ち、近いよ!かお!
」
レオ君は急に顔を赤くなってるようだけど、わかるわ!怒っているのよね!でもここ説得しないと!
「彼を…クロを悪の道にいかないように見守るだけよ!」
「は?」
トムとレオ君は首を傾げているけど、私はクロが悪の道へ行かないか心配になったの!そして姉様を守る為よ!
「さあ!クロに気づかれないように尾行するわよ!」
と言うものの、クロはふつーに試験会場へ行き、ふつーにやり遂げた感じの顔で会場から出てきた。
「レオ君!みてこの素晴らしいチョコレートパフェ!」
たっぷりの生クリームに生チョコトッピングにチョコレートアイスにムース!
なんて美味しいのかしら!
「いや、もう会長外でて帰ろうとしてるよ。」
え!?そーなの!?なんもなかったわけ!?
「まったく、ほら!もう帰るよ!僕は忙しいんだからさ!さあ、帰って勉強するよ!」
レオ君は私の手を引っ張りだし。
「レオ君!私には大切な事があるのよ!」
「は?タピオカミルク飲んでホットドッグ三本食べてパフェ食べて何が大事なわけ?マリエ嬢に報告させてもらうよ」
え。それは困るわ!
「ト、トム!貴方なら、わかるよね!」
私はトムにすがる思いで助けを求めたけど、トムは申し訳なさそうに
「すいませんマリアお嬢様、時間ですよ」
「イベントが!クロが!フルボッコ!」
トムは用事があると、離れていき強制的に帰らされました。
あぁ…フルボッコ…悪の道がああ、あ
ガラの悪い男3人組はカフェで銀髪の少女をニヤニヤして見ていた。
「おい、あれを見ろよ。あの銀髪の少女。貴族だ、かなりの高い服を身につけてるぜ」
「へーありゃあ、上玉だな。今日は薬を売るのをやめてあの子をさらうか!」
「俺賛成!」
男3人は少女に近づこうとした時、背後から殺気を感じ振り向くと黒い髪の青年、クロが立っていた。
「…貴様等、何面白くない話をしてるんだ」
「ひっ!誰だおまえ!く、黒髪!?」
クロはゆっくり歩いて彼らに近づき
「我が主を狙うクソが」
一瞬で大の男達を倒してスッキリしたクロに
「あ、クロ君ここにいたー。お嬢様は帰ったよ、ってうわ!?
この人達倒しちゃったの!?」
「ふん、マリアお嬢様を狙っていた罰だ。私は帰る、トムすまないが騎士団に連絡してくれないか」
「え?どうして?」
「こいつら麻薬の売人だ」
クロはマリアに早く試験の事を伝えたいことと、自分の容姿でなかなか騎士団も話を聞いてくれないと説明をしてからその場から立ちさった。トムはこくんと頷き、倒された男3人を逃げないようロープで縛り騎士団に連絡しようとしたとき
「アンタだれよ!?!」
知らない女の子がトムに怒って声をかけてきた。
「え?いや、君こそだれかな?」
「クロエラ様いないし!!なんでモブキャラがいるのよぉ!!」
理不尽に何故か責められたトムだった。
特にイベントもなかった今日に私はクロに
「試験結果は来週だね!とりあえず、フルボッ…でないや!試験ご苦労様!あのねメイドさんにたのんで、チョコパフェ作ってもらったからパフェで乾杯しよー!トムもレオ君も早く早く!」
試験ご苦労様でした!イベントもなかったって事はクロエラルートは回避したみたいね!!
よしゃああ!
そう!姉様がいない!!
黙って鞄の中に入って一緒に行こうとしたら、エリオスにはすぐバレてしまったわ。くっ…!
姉様に会えない日々が始まろうとしていた。
因みに執事試験がやってきた。
クロは飛び級で一次試験を突破したようで、執事は15歳から受けることができる。
「見事にクロは悪業もしない立派な子になったわ」
本来なら育て親に虐待はされるわ、悪い事をするわでとても危険な男の子キャラだった。今のクロなら、ヒロインちゃんと出会ったらなんか純愛物になりそうよね!見てみたいかも!
「クロ試験の場所はどのあたりなの?」
私はクロに入れてもらった紅茶を飲みながら、お菓子を食べて聞いた。
「えーと確か、ヨドゲリオン教会近くの試験会場ですよ」
ヨドゲリオン……だと?
これは、あれか!?ヒロインとクロが出会うイベントじゃない!?!
クロエラ(今はクロ、だけど)ルートではこうだ。
悪の道へ進むクロエラはヨドゲリオン協会近くに密売などの取引の人を「貴様は面白くないな、、つまらん」といい、密売人をフルボッコ!そんな血も涙もないクロエラにヒロインは見かけて
「やめてください!悪いことをしている人でもそんなに傷つけたら痛いじゃないですか!」
と止める。そんな無知なヒロインを最初はうざったいと思っていたが学園で彼女と再会。お節介やきな彼女にドンドン惹かれるクロエラ、そして人を愛する事を覚えていくのよね。
しかーし!ゲームの力がここにもきたのよね!?
なんか心配になってきたわ!多分姉様を断罪はしないわよね!?それにクロ!その密売人と会ったりしてフルボッコとかしないわよね?会わないわよね!?いや、まてまて!悪の道へ進まないわよね!?
私がプルプル青ざめていたらクロは心配そうに声をかけてきた。
「マリアお嬢様?どうかされましたか?」
「クロ!フルボッコは…ダメよ!」
「?筆記テストのみだけなので大丈夫ですよ。でも頑張ります!」
と、いう事で試験当日私はクロの後をつける事にしたわ!
「ねえ、なんで会長の後をついてるわけ?僕勉強で忙しいんだけど!?トム先輩も何かマリア嬢になんか言ってあげてよ!」
「マリアお嬢様は直ぐ突っ走るタイプなんで、すいません」
「レオ君!聞いて!真剣な話しよ!」
私はレオ君の手をぎゅっと握りしめて説得した。
「ちょっ!何手を繋いで…!?ち、近いよ!かお!
」
レオ君は急に顔を赤くなってるようだけど、わかるわ!怒っているのよね!でもここ説得しないと!
「彼を…クロを悪の道にいかないように見守るだけよ!」
「は?」
トムとレオ君は首を傾げているけど、私はクロが悪の道へ行かないか心配になったの!そして姉様を守る為よ!
「さあ!クロに気づかれないように尾行するわよ!」
と言うものの、クロはふつーに試験会場へ行き、ふつーにやり遂げた感じの顔で会場から出てきた。
「レオ君!みてこの素晴らしいチョコレートパフェ!」
たっぷりの生クリームに生チョコトッピングにチョコレートアイスにムース!
なんて美味しいのかしら!
「いや、もう会長外でて帰ろうとしてるよ。」
え!?そーなの!?なんもなかったわけ!?
「まったく、ほら!もう帰るよ!僕は忙しいんだからさ!さあ、帰って勉強するよ!」
レオ君は私の手を引っ張りだし。
「レオ君!私には大切な事があるのよ!」
「は?タピオカミルク飲んでホットドッグ三本食べてパフェ食べて何が大事なわけ?マリエ嬢に報告させてもらうよ」
え。それは困るわ!
「ト、トム!貴方なら、わかるよね!」
私はトムにすがる思いで助けを求めたけど、トムは申し訳なさそうに
「すいませんマリアお嬢様、時間ですよ」
「イベントが!クロが!フルボッコ!」
トムは用事があると、離れていき強制的に帰らされました。
あぁ…フルボッコ…悪の道がああ、あ
ガラの悪い男3人組はカフェで銀髪の少女をニヤニヤして見ていた。
「おい、あれを見ろよ。あの銀髪の少女。貴族だ、かなりの高い服を身につけてるぜ」
「へーありゃあ、上玉だな。今日は薬を売るのをやめてあの子をさらうか!」
「俺賛成!」
男3人は少女に近づこうとした時、背後から殺気を感じ振り向くと黒い髪の青年、クロが立っていた。
「…貴様等、何面白くない話をしてるんだ」
「ひっ!誰だおまえ!く、黒髪!?」
クロはゆっくり歩いて彼らに近づき
「我が主を狙うクソが」
一瞬で大の男達を倒してスッキリしたクロに
「あ、クロ君ここにいたー。お嬢様は帰ったよ、ってうわ!?
この人達倒しちゃったの!?」
「ふん、マリアお嬢様を狙っていた罰だ。私は帰る、トムすまないが騎士団に連絡してくれないか」
「え?どうして?」
「こいつら麻薬の売人だ」
クロはマリアに早く試験の事を伝えたいことと、自分の容姿でなかなか騎士団も話を聞いてくれないと説明をしてからその場から立ちさった。トムはこくんと頷き、倒された男3人を逃げないようロープで縛り騎士団に連絡しようとしたとき
「アンタだれよ!?!」
知らない女の子がトムに怒って声をかけてきた。
「え?いや、君こそだれかな?」
「クロエラ様いないし!!なんでモブキャラがいるのよぉ!!」
理不尽に何故か責められたトムだった。
特にイベントもなかった今日に私はクロに
「試験結果は来週だね!とりあえず、フルボッ…でないや!試験ご苦労様!あのねメイドさんにたのんで、チョコパフェ作ってもらったからパフェで乾杯しよー!トムもレオ君も早く早く!」
試験ご苦労様でした!イベントもなかったって事はクロエラルートは回避したみたいね!!
よしゃああ!
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