【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

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アデライト  逆行復讐編

自分のやりたい事

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「アデライト!大丈夫かい!」

突然我が家にやってきたのは、オレンジ色の髪の少年。オスカー・フォルフはソフィアの婚約者だわ。

「‥あら、すっかり貴方の事忘れていたわ」

ルカとまた会え無事救出できて嬉しかったからこの男の事を忘れていたわ。あぁ、そうよ。私の美しい顔を汚した張本人‥‥。
私はハァとため息を出しながら、オスカー様を睨む。

「帰ってくださるかしら?貴方の顔を見たら余計気分が悪くなったわ」

「え?えーと、あ、アデライト?僕だよ?オスカーだよ?会いにきたんだよ?」

「だからどうというの?それに貴方はソフィアの婚約者でしょう。ソフィアは庭の花の手入れをしているわよ」

そうオスカー様は顔を青ざめてから少し涙目になっていたけど、早く目の前から消えてほしい。どうも体が疲れやすいのよね。

「‥‥本来なら僕達が婚約する関係だったのに。あぁ、ショックで、アデライトの、か弱い心を傷つけたんだね!とりあえずソフィアに会って帰るよ!」

そう言って私の前から立ち去っていった。
私は窓から、ソフィアとオスカー様が話しているところを見つめていた。ソフィアは嬉しそうに話ているわね。

「ソフィア‥あの子の性格がガラリと変わったのっていつだったかしら?」

そう考えているとき、屋敷内はパタパタとメイドと執事、そして医師達が来ていた。

「アデライトお嬢様!」

「ナタリア、どうしたの。みんな騒がしくて苛々するわ」

「もう少しでお産まれますよ!末のお子様が!奥様が今頑張っています」

「‥‥え?今日?」

アメリーが生まれてくるのは後一か月先なのに、早いわね。‥‥そう、アメリーが生まれるのね。ならば‥早く行動すべきかもしれないわ。

「ナタリア、以前私がお願いした事をしてちょうだい」

「え、あの、絶縁されたシリウス様の屋敷に?」

「ナタリア、貴女はお父様とシリウス伯父様と古くから知っているのでしょう」

「し、知っているというか、シリウス様は‥私の初恋の方ですよ」

ポッと頬を赤らめながら、幼少期の頃から母親とナタリアがメイドとして働き、ナタリアはシリウス伯父様を慕っていた事を話すけれど、正直どうでもいいわ。

「とにかく、手紙と書類をシリウス伯父様に渡して」


そう私はナタリアにお願いした後、自分の部屋へと向かっていた時、メイドに聞きつけたのかソフィアとオスカー様がやってきた。

「オスカー様、帰られたのでは?」

「いや、ぼ、僕はただ心配で!」

「アデライトお姉様、もう少しで生まれそうだと聞いて‥‥やっぱりお姉様も心配で」

いえ、静かに過ごしたいから、自分の部屋に戻ろうとしただけよ。

そうソフィアがオロオロしていた時、ふらふらと歩く姿のジェイコブお兄様が現れた。

汗だくで腕や足に、顔にもアザが沢山あった。
厳しい剣術の練習ね‥‥泣くのを堪えつつ、私達を見つけては嘘の笑顔を振りまくお馬鹿な兄。

「アデライト、ソフィア!聞いたか?もう少しで生まれるらしいな!よし、僕達も一緒に」

「心配せずとも、あの子は生まれてくるわ。そんな事よりジェイコブお兄様。コレを飲んで」

スッと私が出したのは、私お手製の薬草入りドリンク。
前回はルカの薬草学の本や、他の本を読んで知識だけはわかっていたのよね。実際に薬を作ってみたけれど、ルカに飲ませるわけにはいかないもの。

「ジェイコブお兄様、これを飲んでちょうだい」

「‥‥いや、なんか、ドローとしてて。これはあれ、あの、ちゃんと医師に許可がおりてる薬?」

「私のお手製で、美しく賢い私が許可したものよ。早く」

「え、ちょ、それはいくら兄の僕でもー‥ちょっと嫌かなああ~あははは!ガボッ!」

ジェイコブお兄様の口に無理やり、薬草入りドリンクを飲ませて、あまりの苦さなのか甘党のジェイコブお兄様はショックで倒れたけれど、生きているから問題ないわね。

「もう少し、トカゲとかの量を増やして甘さをなんとかしなきゃならないわね。今度ルカとルカのお母様に相談してみようかしら‥‥ん?」

ソフィアは倒れているジェイコブお兄様を心配そうに声をかけていて、オスカー様は信じられないという顔で私を見て震えていた。

「‥まままま‥‥アデライト君は‥‥狂ったんだね!?僕との婚約できなくて!!
魔女になったんだね!危険な毒を作って‥!」

そう言いながらオスカー様は逃げていった。
ソフィアは少し気まずそうに私に話しかける。

「‥‥あ、あの、別にオスカー様はアデライト姉様を嫌ってるわけではないと思います。私も今のはビックリしましたし。オスカー様は昔から‥アデライト姉様を慕ってて‥‥」

「別に私はあの男に嫌われても構わないわ。
私は私のやりたいようにしているの、この薬も私が好きでやってるの」

「‥‥好きで‥やってる。やりたいように‥」

「何かどうとかは言わずとも、そのうち腹が立つほど、貴女も好きな事をするはず。‥‥ったくなんで私が‥私疲れたわ。ジェイコブお兄様をお願い」

そうアデライトは立ち去る姿を、ソフィアは少しだけ羨ましそうに見つめていた。

「んん‥‥ドロドロいやだ‥あまいの、甘いお菓子、、あとかわいいぬいぐるみを‥ハッ!ソフィア!」

「大丈夫ですか?ジェイコブお兄様」

「‥う、うん。‥‥ハッ!アデライトは!?ほっ、いない。よかっ…いやよくない。うん。ってあれ???なんか体軽い!あのドロドロのおかげかな?やった!明日の剣術の稽古もいけるぞ!」

そうジェイコブは手や足を確認していた。そんな兄をソフィアはぎゅっと自分の手を握りながら、ジェイコブに話しかける。


「‥‥わ、私もダメですか?」

「なにが?」

「‥‥剣術の稽古です」

「え?!!女のソフィアが!?」

「‥‥変、ですか?」

そうソフィアが勇気を出したと察したジェイコブは腕を組みながら考えていた。

「……えっと、たぶん、お父様達は許さない」

「ですよね」

「だから、まずはこっそり見物してくれ!見物くらいなら何もいってこないだろうし!それに僕の師匠はきびしいけど良い人だ。来年になったらルチータ王子の側近護衛としていくみたいだけどね」

そうジェイコブが提案した事にソフィアは嬉しそうに、首を縦にふる。

「‥‥あ、ソフィアも教えてくれたから。実はな、僕は剣よりもお菓子を作ったり編み物する方が好きなんだよ。……変だろ」

「え!そうなんですか!?変じゃないです!でもお父様達には‥‥内緒ですね」

「あぁ、内緒だな。アデライトも知らない事だから。以前アデライトに厳しく言われたからなあ」

「多分…今のアデライトお姉様に言っても大丈夫だと思いますよ?」

「なんで?最近のアデライトは、か弱いどころか、ちょっと怖いぞ?ムチをな、叩いてくる!地味に痛いし!」

「ふふ、多分、ジェイコブお兄様の趣味を聞いて鼻で笑うかもしれませんけど、それ以上否定とかしなそうです。ムチはくるかもしれませんね!」

「それは勘弁だよー」とクスクス笑い合うジェイコブとソフィアだった。

その夕方、マカロン家に可愛らしく、とても元気な女の子の赤ちゃんが生まれた。

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