【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま

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アメリー 下克上編

ほんの少し距離を置かれた瞬間

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リリアン姫はブルブルと震えながら、ヒューゴ王子に向かって叫ぶ。

「人質?!卑怯!?‥‥ヒューゴ!それは貴方でしょう!父上を殺して‥‥お兄様は‥‥!!」


涙で訴えるリリアン姫にヒューゴ王子は笑って話す。

「姉上、早く俺に指輪を渡してくれない?指輪がないと国民も貴族も納得してくれないんだよねー」

「なんて愚かな!貴方は王になる資格はないわ!何をたくらんでるの?」

「資格もクソもないよ。俺は王になる。でもその前に色々と邪魔してきたそこの金髪王子を殺して、戦争でも起こしこの国丸々貰うのも面白いよねー」

そうケラケラ笑いながら話すヒューゴ王子にアル兄様は素早く剣を抜いて攻撃した。

カキン!と剣と剣がぶつかり合うものの、ヒューゴ王子はアル兄様と同じくらい強かった!!

「へー。あんたも、王子で騎士なわけ?強いなー。そこの金髪王子より俺んとこに来ない?」

「‥‥断る。俺の仕える人はただ一人だからな」


そう少し話すものの、二人はぶつかり合っていた。ソフィア姉様から少し囚われていたアイラさんは隙を見て逃げようとしたけど、ソフィア姉様はその瞬間も逃さず捕まえようとした時、アイラさんは変な粉を撒いた瞬間視界が煙だらけになって周りがよく見えなかった。


「なんだか、今は負けちゃいそうね!ヒューゴ様!無理だわ!先に逃げましょう!!」


そうアイラさんの声は響いた。ヒューゴ王子は

「俺の姉上を『人質』にした国だ。いつ襲っても恨まないでくれよー?‥‥それとルチータ王子、お前は色々邪魔だからな。絶対殺す。あぁ、でもお前は王になっても意味ないもんな?」

「‥‥へぇ?それは楽しみにしてるよ」

そうヒューゴ王子も身代わりの自分の近くにいた兵をアル兄様の方へ差し出して、素早く逃げていった。


「一人残さず追え!!」

「「「ハッ!!!」」」

ルチータ王子の指示の声に従うアル兄様とソフィア姉様、騎士団の人達はすぐに追いかけに行った。



「ケホケホ‥‥煙がすごい!」

「アメリー大丈夫か?」

「うん、ありがとう。ジェイコブお兄様」


「さあ、リリアン姫様。大丈夫ですか?あ、人参クッキー食べますか?」

「‥‥あ、えと。ハ、ハイ」

ジェイコブお兄様のそばにいたリリアン姫はジェイコブお兄様に手を差し伸べられて、ポッと顔を赤くなりながら人参クッキーを食べて落ち着いていた。


「ねえねえ、ルチータ王子。ジェイコブ兄様とお姫様‥‥」

「はは、そうだね。お兄さんは全く気づいてないようだけど」


なんかよくわからないけど、リリアン姫様は恋する乙女の顔になっていた。

チラッと私はルチータ王子を見たけど、ルチータ王子は興味がないのか、戻ってきた騎士団達と話をしていた。

「ルチータ王子、多分ね、まだそこまで遠くまで、逃げてないよ。地図を見ると川があるからーー」

そう私が話しかけるとルチータ王子は人差し指で私の口を閉じてニッコリ微笑む。


「さて小さなレディ。もう探偵ごっことか終わりだよ。これ以上関わらない、君には関係ない事だし子供が出る幕はないよ」


そうルチータ王子は言い残して、リリアン姫をエスコートし、近くの村まで私達は休む事にした。


なんとなく‥‥距離置かれちゃったかも。

悪い事‥しちゃったかな?

やっぱり黙って馬車に乗ったからかな?




その日の夕食時間ルチータ王子はリリアン姫と話す事があると席を外し、夕食後私は久しぶりのジェイコブお兄様とソフィア姉様と三人、改めて顔を合わせた。

「ひ、久しぶりだな‥ソフィア。立派な騎士になったようで僕は嬉しいよ」

「‥‥ジェイコブお兄様も‥‥可愛いらしいマフラーなど作ってるようで、色々と元気そうで良かったですわ」

「‥‥て、天気がいいな!」

「‥‥‥いえ、今は夜で雨が少し降ってきましたわ」


久しぶりの兄妹再会!気まずい雰囲気にピンチ!






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