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アメリー 下克上編
それぞれの思惑
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一週間過ぎた。所変わって、ホワイト国の国王やルチータ王子達に知らせが届いた。
フォース国王は第一王子に謀反を起こされ、現在国は混乱して、殺され現在行方不明の姫を探していると。
「フォース国の第二王子が王位に?‥‥謀反をした第一王子は幽閉され、姫は行方不明‥‥ね。ありえないね」
そうキッパリと側近であるアルフレッドに言い放つルチータ王子にアルフレッドもコクンと頷く。
「国王陛下は向こうの国の問題だから、としか答えない。だけど‥‥フォース国の第二王子は知らないが、以前お前と一緒にフォース国へ行き第一王子フレデリック様とリリアン姫様はとても物腰が柔らかい人柄だ。自分の親を殺すなんて‥‥俺でもあるまいし‥‥」
ぎゅっと自分の手を握りしめるアルフレッドにルチータ王子は少し考えていた。
「‥‥三年前、アデライト嬢に手を貸したのはフォース国の第二王子だ。彼は色々と犯罪を犯してる。‥向こうの国王も自分の息子可愛さに罰が甘かったのかな。フォース国王になるには指輪が必要だけど、彼はまだなっていない。いや、なれないのか。それに少しずつだけど‥‥この国でもおかしな事が起きてる」
「あぁ、若い男性が行方不明になる事件だろう?」
「私の可愛い弟が狙われそうだね。さて‥‥フォース国と平和協定を結んでいたが今はまたどうなるかわからないし。‥‥父上はあーは言ってるけど、あの第二王子が怪しい。行方不明のお姫様を極秘で探してみようか。
ホワイト国は警備を徹底だね」
そうルチータ王子とアルフレッドが話している時に、慌てた様子で執務室に入ってきたシリウスがやってきた。
「ルチータ殿下」
「シリウス。今兄弟仲良く話しをしているところなんだけどね」
「‥‥ルチータ、何ふざけてる。シリウス様一体何が?」
シリウスは手紙をルチータ王子に見せた。
追放されたマカロン家の長男からの手紙だった。
「‥‥うん?全部妹達の心配や縫い物とお菓子について書かれてるけど?」
「‥‥あ、それは読まなくていい内容です。最後の方を読んで貰えれば」
そうルチータ王子は手紙を読むと、クスッとと笑った。そんなルチータ王子にアルフレッドは
「‥‥また悪い顔をしているぞ」
「天は我々の味方かもしれないね。今すぐにダイアナ国とホワイト国の国境近くの方へ行くよ。彼も今馬で向かってるようだしね」
そうルチータ王子は色々と指示をし、皆密かに動き始めていた。
「セバスチャン!人参サラダ、多くないかな?ねえ、多くないかな?私ブロッコリーとかもちゃんとお野菜食べてるよ?」
「旦那様とソフィア様の言いつけでございますから」
「がーん!」
倍になってる気がするんだけど‥‥。そう人参サラダをもぐもぐと食べ終えた時、シリウス伯父様が帰ってきた。ちょっと文句言ってもいいよね!?せめてプリンを二人食べてよいか、抗議してもいいよね?
「シリウス伯父様!あのね」
「ダイアナ国近くの国境まで行ってくる。今すぐにだ」
「へ?」
シリウス伯父様がまた出かけるみたいだと話しをしてくれた。ダイアナ国は‥‥ジェイコブお兄様が住んでるところだ。
シリウス伯父様はどうやらジェイコブお兄様に会うみたい!
「わ、私も!私もいく!」
「駄目だ。危険だからね」
「だって!だってお兄様と会うんでしょう!?」
「アメリー君は賢い。だけど本当に今回は駄目だ」
「シリウス伯父様みて!私人参沢山食べたわ!」
「駄目だ」
そうパタパタとシリウス伯父様は急いで準備をしていた。
‥‥私は大人しく待つ。うん。待つ‥‥。
でもシリウス伯父様が異常に慌ててる。あまり慌てない人なのに。これは何かの事件かな?それよりも‥‥私だってお兄様に会いたい!!!
「今日‥‥悪い子になっちゃうかも。でも‥‥」
私はジェイコブお兄様が大好きな甘いお菓子を持ちリュックに入れて、コッソリとシリウス伯父様の馬車の荷物のところへと紛れて乗った。
リリアン姫を馬に乗せて走るジェイコブは、まっすぐ北の方へと向かっていた。
「‥あ、あの、ジェイコブ様‥‥」
「どうしましたか?ここの地域は寒いのでマフラーを。国境近くになれば暑くなりますよ」
「ウサギ柄‥‥‥」
とても可愛いらしい、ピンクのウサギ柄マフラーにほんの少し困惑するものの、クスッと笑ったリリアン姫だった。
別の場所で何人かの騎士団と共に国へ帰ろうと馬に乗っていた銀髪の少女がいた。
その銀髪の少女に、城からやってきた使者が手紙を渡す。
「‥‥ダイアナ国近くの国境?何故かしら」
綺麗なストレートでポニーテール姿のソフィアは帰る方向を変えて手紙の指示通りに向かっていった。
フォース国王は第一王子に謀反を起こされ、現在国は混乱して、殺され現在行方不明の姫を探していると。
「フォース国の第二王子が王位に?‥‥謀反をした第一王子は幽閉され、姫は行方不明‥‥ね。ありえないね」
そうキッパリと側近であるアルフレッドに言い放つルチータ王子にアルフレッドもコクンと頷く。
「国王陛下は向こうの国の問題だから、としか答えない。だけど‥‥フォース国の第二王子は知らないが、以前お前と一緒にフォース国へ行き第一王子フレデリック様とリリアン姫様はとても物腰が柔らかい人柄だ。自分の親を殺すなんて‥‥俺でもあるまいし‥‥」
ぎゅっと自分の手を握りしめるアルフレッドにルチータ王子は少し考えていた。
「‥‥三年前、アデライト嬢に手を貸したのはフォース国の第二王子だ。彼は色々と犯罪を犯してる。‥向こうの国王も自分の息子可愛さに罰が甘かったのかな。フォース国王になるには指輪が必要だけど、彼はまだなっていない。いや、なれないのか。それに少しずつだけど‥‥この国でもおかしな事が起きてる」
「あぁ、若い男性が行方不明になる事件だろう?」
「私の可愛い弟が狙われそうだね。さて‥‥フォース国と平和協定を結んでいたが今はまたどうなるかわからないし。‥‥父上はあーは言ってるけど、あの第二王子が怪しい。行方不明のお姫様を極秘で探してみようか。
ホワイト国は警備を徹底だね」
そうルチータ王子とアルフレッドが話している時に、慌てた様子で執務室に入ってきたシリウスがやってきた。
「ルチータ殿下」
「シリウス。今兄弟仲良く話しをしているところなんだけどね」
「‥‥ルチータ、何ふざけてる。シリウス様一体何が?」
シリウスは手紙をルチータ王子に見せた。
追放されたマカロン家の長男からの手紙だった。
「‥‥うん?全部妹達の心配や縫い物とお菓子について書かれてるけど?」
「‥‥あ、それは読まなくていい内容です。最後の方を読んで貰えれば」
そうルチータ王子は手紙を読むと、クスッとと笑った。そんなルチータ王子にアルフレッドは
「‥‥また悪い顔をしているぞ」
「天は我々の味方かもしれないね。今すぐにダイアナ国とホワイト国の国境近くの方へ行くよ。彼も今馬で向かってるようだしね」
そうルチータ王子は色々と指示をし、皆密かに動き始めていた。
「セバスチャン!人参サラダ、多くないかな?ねえ、多くないかな?私ブロッコリーとかもちゃんとお野菜食べてるよ?」
「旦那様とソフィア様の言いつけでございますから」
「がーん!」
倍になってる気がするんだけど‥‥。そう人参サラダをもぐもぐと食べ終えた時、シリウス伯父様が帰ってきた。ちょっと文句言ってもいいよね!?せめてプリンを二人食べてよいか、抗議してもいいよね?
「シリウス伯父様!あのね」
「ダイアナ国近くの国境まで行ってくる。今すぐにだ」
「へ?」
シリウス伯父様がまた出かけるみたいだと話しをしてくれた。ダイアナ国は‥‥ジェイコブお兄様が住んでるところだ。
シリウス伯父様はどうやらジェイコブお兄様に会うみたい!
「わ、私も!私もいく!」
「駄目だ。危険だからね」
「だって!だってお兄様と会うんでしょう!?」
「アメリー君は賢い。だけど本当に今回は駄目だ」
「シリウス伯父様みて!私人参沢山食べたわ!」
「駄目だ」
そうパタパタとシリウス伯父様は急いで準備をしていた。
‥‥私は大人しく待つ。うん。待つ‥‥。
でもシリウス伯父様が異常に慌ててる。あまり慌てない人なのに。これは何かの事件かな?それよりも‥‥私だってお兄様に会いたい!!!
「今日‥‥悪い子になっちゃうかも。でも‥‥」
私はジェイコブお兄様が大好きな甘いお菓子を持ちリュックに入れて、コッソリとシリウス伯父様の馬車の荷物のところへと紛れて乗った。
リリアン姫を馬に乗せて走るジェイコブは、まっすぐ北の方へと向かっていた。
「‥あ、あの、ジェイコブ様‥‥」
「どうしましたか?ここの地域は寒いのでマフラーを。国境近くになれば暑くなりますよ」
「ウサギ柄‥‥‥」
とても可愛いらしい、ピンクのウサギ柄マフラーにほんの少し困惑するものの、クスッと笑ったリリアン姫だった。
別の場所で何人かの騎士団と共に国へ帰ろうと馬に乗っていた銀髪の少女がいた。
その銀髪の少女に、城からやってきた使者が手紙を渡す。
「‥‥ダイアナ国近くの国境?何故かしら」
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