23 / 100
アメリー 下克上編
父の日
しおりを挟む
『お父様っ!お母様っ!‥ジェイコブお兄さま!‥‥アデライト姉さま!ソフィア姉さま!』
まって‥‥私ね、ちゃんとお父様とお母様に‥
「サヨナラをしてないんだなぁ‥‥」
わあ、汗びっしょり!久しぶりに家族の夢を見たせいかな?辛い事もあったけれど、楽しい思い出の方が沢山あった私には、まだソフィア姉様のようにサヨナラができなかった。
ソフィア姉様が留学して二年が経って向こうではとても優秀だと評価されている。うん、ソフィア姉様は頑張ってるんだ!
「よーし!ウジウジするよりはまずは自分のやるべき事をしなきゃいけないもんね!」
私は元々住み慣れているマカロン家の屋敷にいて、その屋敷を管理や他の仕事をシリウス伯父様はするんだけど、とにかく仕事が早くてビックリ!そのせいなのか、次々と任せられている。
「シリウス伯父さま!」
「アメリーか、どうした。オヤツの時間はまだだぞ」
と言いながら、シリウス伯父様は飴玉を一粒私に渡すんだよね。仕事には厳しい、融通が聞かない、あのマカロン家の者だと冷たい事を言われても‥‥シリウス伯父様はとても優しい人なんだよね!
「そうだ。アメリー私は来週、視察しに出かけて不在だ」
「え!?また!?!今度は何を押し付けられてるの!?」
「干ばつ問題が発生した場所があってな、すこし王都から離れている太陽教会の近くの場所だ」
「太陽教会って、国一番大きな教会だよね」
それにしても仕事が早くできるシリウス伯父様に嫉妬して、自分の仕事を押し付けていじめる人が沢山いるのが許せないなあ。
「‥‥私もいく!明後日から学園はお休みだもの!」
「周りにはあまり観光するものなどないぞ」
「ううん、社会勉強よ!」
そしてシリウス伯父様をいじめてる貴族が誰かを確認しなければならないね。そう一人で考えているとシリウス伯父様は私の頭をぽんと撫でて笑った。
「アメリー、では私と一緒にいくかい?」
「はいっ!」
そう二人で話していた時、何故かルチータ王子とアル兄様がやってきた。
「朝早くにすまないね、来週太陽教会へ視察しに行ってくれると聞いてね」
そうルチータ王子はニッコリと笑いかけて話すもののシリウス伯父様は溜息を出して
「‥‥まあまずは干ばつ問題が発生した場所を見てから、ですが」
「シリウス、君は仕事が早くて助かるよ」
そんな二人のやり取りにアル兄は呆れた顔をしていた。
「ん。アル兄様‥あ、アルフレッド様!」
「今はアル兄様でいい。元気そうだな」
ルチータ王子はニッコリと私に話しかけてきた。
「シリウスと来週太陽教会付近へ視察しに行くと聞いたけど行くのかい?あそこはあまり店などないけれど」
「全てはマカロン家のためよ!沢山いい事しなくちゃね!お手伝いしにいくの。あ!そうだ!シリウス伯父様に渡したいものがあるの!」
そう!すっかり渡すのを忘れていた!今日はなんてったって父の日だから。初めて‥‥初めて父の日でシリウス伯父様にプレゼントをするのはちょっぴりドキドキだな。
私はシリウス伯父様にハンカチと似顔絵を渡した。
「父の日のプレゼント!」
「‥‥父‥」
「うん、シリウス伯父様は私にとってお父様のような存在だもの!」
「そうか‥‥独り身の私だが‥父か」
そう私が渡すとシリウス伯父様は顔を俯いていた。うん、嬉しいんだね。顔がバレバレだよ。
シリウスとアメリーの二人の様子を見てルチータ王子は真剣な顔でアルフレッドに話す。
「何故、母の日、父の日はあるのに、兄の日はないのか不思議だね」
「おい、変な事言ってないで仕事しろよ」
シリウスにプレゼントをして喜んでいるアメリーを見つめていたルチータだった。
まって‥‥私ね、ちゃんとお父様とお母様に‥
「サヨナラをしてないんだなぁ‥‥」
わあ、汗びっしょり!久しぶりに家族の夢を見たせいかな?辛い事もあったけれど、楽しい思い出の方が沢山あった私には、まだソフィア姉様のようにサヨナラができなかった。
ソフィア姉様が留学して二年が経って向こうではとても優秀だと評価されている。うん、ソフィア姉様は頑張ってるんだ!
「よーし!ウジウジするよりはまずは自分のやるべき事をしなきゃいけないもんね!」
私は元々住み慣れているマカロン家の屋敷にいて、その屋敷を管理や他の仕事をシリウス伯父様はするんだけど、とにかく仕事が早くてビックリ!そのせいなのか、次々と任せられている。
「シリウス伯父さま!」
「アメリーか、どうした。オヤツの時間はまだだぞ」
と言いながら、シリウス伯父様は飴玉を一粒私に渡すんだよね。仕事には厳しい、融通が聞かない、あのマカロン家の者だと冷たい事を言われても‥‥シリウス伯父様はとても優しい人なんだよね!
「そうだ。アメリー私は来週、視察しに出かけて不在だ」
「え!?また!?!今度は何を押し付けられてるの!?」
「干ばつ問題が発生した場所があってな、すこし王都から離れている太陽教会の近くの場所だ」
「太陽教会って、国一番大きな教会だよね」
それにしても仕事が早くできるシリウス伯父様に嫉妬して、自分の仕事を押し付けていじめる人が沢山いるのが許せないなあ。
「‥‥私もいく!明後日から学園はお休みだもの!」
「周りにはあまり観光するものなどないぞ」
「ううん、社会勉強よ!」
そしてシリウス伯父様をいじめてる貴族が誰かを確認しなければならないね。そう一人で考えているとシリウス伯父様は私の頭をぽんと撫でて笑った。
「アメリー、では私と一緒にいくかい?」
「はいっ!」
そう二人で話していた時、何故かルチータ王子とアル兄様がやってきた。
「朝早くにすまないね、来週太陽教会へ視察しに行ってくれると聞いてね」
そうルチータ王子はニッコリと笑いかけて話すもののシリウス伯父様は溜息を出して
「‥‥まあまずは干ばつ問題が発生した場所を見てから、ですが」
「シリウス、君は仕事が早くて助かるよ」
そんな二人のやり取りにアル兄は呆れた顔をしていた。
「ん。アル兄様‥あ、アルフレッド様!」
「今はアル兄様でいい。元気そうだな」
ルチータ王子はニッコリと私に話しかけてきた。
「シリウスと来週太陽教会付近へ視察しに行くと聞いたけど行くのかい?あそこはあまり店などないけれど」
「全てはマカロン家のためよ!沢山いい事しなくちゃね!お手伝いしにいくの。あ!そうだ!シリウス伯父様に渡したいものがあるの!」
そう!すっかり渡すのを忘れていた!今日はなんてったって父の日だから。初めて‥‥初めて父の日でシリウス伯父様にプレゼントをするのはちょっぴりドキドキだな。
私はシリウス伯父様にハンカチと似顔絵を渡した。
「父の日のプレゼント!」
「‥‥父‥」
「うん、シリウス伯父様は私にとってお父様のような存在だもの!」
「そうか‥‥独り身の私だが‥父か」
そう私が渡すとシリウス伯父様は顔を俯いていた。うん、嬉しいんだね。顔がバレバレだよ。
シリウスとアメリーの二人の様子を見てルチータ王子は真剣な顔でアルフレッドに話す。
「何故、母の日、父の日はあるのに、兄の日はないのか不思議だね」
「おい、変な事言ってないで仕事しろよ」
シリウスにプレゼントをして喜んでいるアメリーを見つめていたルチータだった。
60
お気に入りに追加
6,011
あなたにおすすめの小説
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
本日、貴方を愛するのをやめます~王妃と不倫した貴方が悪いのですよ?~
なか
恋愛
私は本日、貴方と離婚します。
愛するのは、終わりだ。
◇◇◇
アーシアの夫––レジェスは王妃の護衛騎士の任についた途端、妻である彼女を冷遇する。
初めは優しくしてくれていた彼の変貌ぶりに、アーシアは戸惑いつつも、再び振り向いてもらうため献身的に尽くした。
しかし、玄関先に置かれていた見知らぬ本に、謎の日本語が書かれているのを見つける。
それを読んだ瞬間、前世の記憶を思い出し……彼女は知った。
この世界が、前世の記憶で読んだ小説であること。
レジェスとの結婚は、彼が愛する王妃と密通を交わすためのものであり……アーシアは王妃暗殺を目論んだ悪女というキャラで、このままでは断罪される宿命にあると。
全てを思い出したアーシアは覚悟を決める。
彼と離婚するため三年間の準備を整えて、断罪の未来から逃れてみせると……
この物語は、彼女の決意から三年が経ち。
離婚する日から始まっていく
戻ってこいと言われても、彼女に戻る気はなかった。
◇◇◇
設定は甘めです。
読んでくださると嬉しいです。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください
ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。
義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。
外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。
彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。
「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」
――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。
⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。