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アメリー 下克上編
人参とアメリー
しおりを挟む煌びやかな銀髪でツインテール姿の女の子が歩くと周りは注目する。
『あの悪名高い没落したマカロン家の末の子』
それだけではない、長女は反逆罪で捕まり幽閉され、次女は新人の女性騎士として、次々と功績を出して有名であった。
「またアメリー嬢が成績トップ!?」
「おい、人参サラダを眺めながら、何か考えてるぞ」
現在アメリー・マカロンは10歳。何をしていてもしなくてもとにかく目立っていた。
私は人参は大嫌いっ。でも食べなきゃいけない理由があるの。その理由は2つ!それはお化けが嫌いだから。もう一つは大好きな人が好きな食べ物は人参なのだから‥‥!
私は本を一度読めばある程度理解ができていた。
一度人に会えばその顔を忘れない。
でもそんな『出来る子』を家族は望んでなかった。ソフィア姉様を見ればそうだったから。
人にはそれぞれ『立ち位置』が決められている。主役は私ではなく、いつだってアデライト姉様が一番ではなくてはならない。
そう子供ながらに私は悟っていた。
だから、無駄な努力はしないし、嫌いな物は食べたくない。嫌な事は避けるべき。それは全部ソフィア姉様がやってくれる。それで、みんなは私を可愛がってくれている。
そう‥‥それが正しいと思っていた時、3年前ソフィア姉様は突然こう言い出した。
『は?嫌よ。好き嫌いは良くないわ。食べなさい』
ソフィア姉様が変わってしまった!?なんで?!どうして!?好き嫌いをすると、人参の悪魔になるらしい‥‥!それは嫌!それが嫌で人参を食べるしかなかった。
どうして変わったのかな?
どうして怒ってるのかな?
どうして‥‥頑張れるのかな?
どうして人参を食べれるのかな?
「それって良い子なのかなぁ‥」
ソフィア姉様の行動が不思議でたまらなかった。
でも、前のソフィア姉様も今のソフィア姉様も大好きなのは変わりないんだ。でも‥‥その時からなんだか、家族の仲がみんなバラバラになってしまった。ううん、多分元々バラバラだったかもしれない。
もっと良い子になればよかったのか。そうなのかな、そう思って本を読んでいると人参の悪魔がやってきた。
「可愛いアメリー、貴女は絵本とか読むべきよ?どうして、お勉強なんてしてるのかしら」
「アデライト姉さま‥」
「駄目よ。私より成績が良い子なんて可愛くないわ」
そうアデライト姉様は鞭で私を叩いていた。
「ヒック‥ッ!いたい!痛いっ!!アデライト姉さまっ!ごめんびゃさい!‥‥おかあさまあぁあ!」
ドアの近くにはお母様がいた。どんなに必死で助けを求めても助けてくれなかった。ただアデライト姉様がいなくなった後、ギュッと抱きしめてくれていた。
いや、これおかしいよね?!なんで私叩かれるの!!やはり人参の悪魔のせいだ!ぜったいそう!みんな人参食べてないからだ!
段々と疑問をもち始めた私は、ソフィア姉様を影ながら『応援する』事に決めた。でもこれは誰にも知られてはいけない計画!
まずは屋敷にいる人達の再度選び直す必要がある。みんなアデライト姉様信者とは限らない。少なからず、疑問を抱いている者がいるはず‥!!私は少しずつ、少しずつバレないように味方をつけるのは、うん、ちょっとドキドキしていた。
「ん~アデライト姉さま、夜あそびに行ってるの‥‥ソフィア姉さまは知ってるかなー?教えてあげたいけど‥‥夜中にプリン食べてたのバレちゃう!ハッ!そうだ!」
ソフィア姉様は本が大好きっ子だもの!それを思い出した私は、何気なくソフィア姉様が好きそうな本を選び屋敷の図書室へ置いてみた。
「ふふふーん♪推理モノすきだもんねー♪とうぶん、夜ふかししちゃうよね!」
これが見事に当たり、ソフィア姉様は本を見つけては夜遅くまで読んでくれていた。そのおかげでアデライト姉様が夜中遊びまわっていることに気がついてくれた。
他にも色々と手助けをした事はソフィア姉様は気付いてないけど、ルチータ王子だけにはバレちゃう。
マカロン家は今では没落状態。なんとかしないと!!
それにはシリウス伯父様の協力が必要なのだけども‥‥
「でもその前に‥‥うぅっ、人参サラダ‥食べないとだよね」
人参サラダを食べるか食べないか悩む姿のアメリーを小学部の生徒達は
「あの子は、いったい何を考えているんだろうか」
そう視線が集まるものの、アメリーの頭はプリンと人参でいっぱいなのは誰も知らない。多分ルチータ王子のみかも‥‥
アメリー編スタートです!
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