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寝取られ、ヤケ喰い、見知らぬ青年と一夜を過ごす

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私はお父様譲りの青い髪色に吊り目であり、双子の妹は亡くなった母親譲りの淡いピンク色の髪にタレ目な、お裁縫よりも剣や勉学を好む私、容姿もそうだけどとにかく性格が正反対な双子だった。

周りの令息達はいつもマリアを見て好きになる。守ってあげたくなる可愛らしい令嬢なマリアと、勝ち気な性格の私はいつもみんなに比べられていた。

「女が乗馬や剣など」

「女性に勉学は必要ない」

など、ふざけた事を言われつつも、それでも幼馴染であるルノーは私の味方だった。

家の事業や経営を学ぶため、隣国へと留学したのも‥‥

『エマは凄いな!俺ずっと応援するから!』

ぎゅっと手を握りしめ、初めてキスをしたあの時‥‥この人は‥‥この人だけは私を見てくれている。そう信じてたのに‥‥




ズキン!と頭が痛く私は起き上がる。

「‥‥うぅ‥‥ぶん殴るんじゃなくて、キン⚫︎マを潰しておけばよかったわ」

目を開けると、知らない部屋だった。

‥‥え?え?どこ?!ここ。

「‥‥っ。頭、痛っ‥‥」

「水を飲みますか?」

「あ、ありがとう。やっぱり2日酔いには冷たい水が1番ーー‥‥え」

「おはようございます」


ツンとした涼しい顔でメガネをクイッと直しながら話す、黒髪の眼鏡青年‥‥

「‥‥いや、だれ?」

私が顔を真っ青になっていると、彼は深いため息を出す。
何故、彼は上半身ハダカなのでしょうか。
そして私は、キャミソール一枚‥‥

「‥‥‥あ、ああああああの‥‥あの、私達って、あの、もしや‥‥‥‥ヤッ‥ヤッ」


私は固まってしまった。冷静になろう、
昨夜私は久しぶりパーティーへ参加したんだ。
それでヤケ喰いをしたのは覚えている!
お酒‥‥間違えて飲んじゃったの?!まだ未成年なのに!!?

‥最悪だわ。こんなこと、親や周りにバレたら‥‥

ハッ!前世ではよくある話しじゃない!(無いよ)
一夜限りの相手って!!そうよくあることよ!チラッと私は隣りにいる彼を見る。

‥‥うん、よし。

「私達は何もなかった」

「‥‥は?」

「私たちは!何も!なかった!」

そう私は大声で見知らぬ彼に言い、素早くドレスを着ようとするが見当たらない!

「‥‥あれ、私のドレスは‥‥?!」

「あぁ、それはーー」

後ろから声をかけてくる黒髪青年がしゃべらないように、私は彼の口を手で抑える。

「‥‥貴方は黙っててくれる!?」

「‥‥‥」

私が彼を睨むと、黒髪の彼は何も言ってこず、ただ私をジーッと見てくる‥‥なんだか、気まずいわ。私だけが慌ててるんだもの。何故、冷静なわけ!?手慣れてるのね。

コンコンとドアが開き、メイドの一人が入ってきた。何食わぬ顔で、無言のまま素早く私に新しいドレスを着せてくれた。

え、何、頭が混乱してしまう。

そもそも私は今どこにいるの!?

王宮のパーティーに参加して‥‥あぁ‥‥。
チラッとメイドを見ると‥‥王宮で働いているメイド専用制服だわ。
メイドはまた頭を下げて、朝食を運んだ物をテーブルに置いて出ていく。

どうやらここは王宮‥‥。

パーティーの客人の一人?王宮で?王宮で滞在できる人なんて一握りじゃない?いや、今はとにかく‥‥

私は青年の肩をポンポンと軽く叩いて

「昨夜の事はお互いわすれましょう。でわ!」

笑顔でそう告げて、トンズラした。自分でも思う、最低な逃げ方をしました。ルノー達の事、責めれやしない‥‥

「くっ‥なんでお酒なんて飲んだのよぉ‥!」

私はヒッソリと自分の屋敷へ帰るが、幸い父親は仕事でいなかった!!

「エマお嬢様!何処へ行かれてたのですか!!」

執事長達にはものすごい勢いで叱られはしたけど、婚約破棄した後な故、同情の声もありお咎めはなかった。


「‥‥あ‥‥エマっ‥‥帰ってきてくれたの?」

ピンク色の髪を靡かせて、階段から降りてきた双子の妹マリアだった。

屋敷内でザワザワとし始める。私の元婚約者を奪ったマリア‥‥。マリアは申し訳なさそうな顔をし、周りのメイドや執事達も気まずい顔をする。


いや、そんな事よりも‥‥

あの見知らぬ黒青年と私は一夜を過ごした事で混乱中なんです!!















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