21 / 29
悪役お嬢様部活を決めた
しおりを挟む
私達四人はお昼を食べ終え料理部へ見学しにいった。華道部の皆さんと同じ反応だった部員さん達。
真斗達は女子に囲まれ、今お菓子を作っているから食べて欲しいと声をかけられていた。
「キャー!西園寺君がなんで料理部に?!今クッキー焼いていたところなの!食べて食べて!」
「真斗君も甘いもの好きかな?」
「きっ鬼頭君!?が何故ここに!やば、かっこいーわ」
西園寺さんは笑顔で「今お腹いっぱいで、ごめんねまた今度でいいかな」とやんわりお断りをし、真斗は「甘いもの嫌いなんだよ」とぶっきらぼうに答えていた。
あら、おかしいわね。よく私とお団子やらお菓子を一緒に食べてるはずだから甘い物は好きなはずなのに。私の横で鬼頭さんはクッキーを美味しそうに食べている。
「如月さん?」
私に声をかけてくれたのは一組の女子生徒さんだわ。
以前バスケの授業で一緒に受けた一組の女子生徒さんも何人かいたので私は部活をどれにするか見学中だと話をしていた。
そんな私と一組の女子生徒の方と楽しくお話しをしていたら先程まで真斗達に目を向けていた料理部の女子生徒部員が不思議そうに私を見てきた。
「私がくるの、迷惑だったかしら…」
そう私が一組の女子生徒さんに話すと
「え?あははは!迷惑でないよ!まあ確かに私もあの授業一緒に受けていなかったら如月さんの事避けてたけど、話してみたら可愛いんだもん!あ、改めて自己紹介ね。一組の徳永奈々よろしくね」
「……ナナ」
「うん、奈々!好きに呼んでね」
なんだか、前世のメイドのナナを思い出すわ。私の味方だった。ナナ…なんとなく彼女と重ねてしまうわね。それに別なクラスの子とお友達なれたのは嬉しい。
ナナさんに続いて何故か他の女子生徒さん達にも声をかけられた。
女子生徒に囲まれて受け答えしている紫苑を眺めていた西園寺は呟く。
「はは、やっぱり魅力ある人は男女問わず惹かれるもんだね」
「紫苑ちゃん、可愛いとゆうか綺麗だもんなー俺好みっ」
「お前の好みなんて誰も聞いてないだろうが」
「弟くんは黙ってくんね?」
何故か真斗と鬼頭さんはにらみ合い、そんな二人を無視して話を進める西園寺さん。
「それにしても如月さんは料理部に興味あるんだよね?」
西園寺さんはそう笑顔で話題を出し私のやりたい部活を探していると料理部の皆さんに伝えてくれた。
料理部の皆さんは、次はシフォンケーキを作るから一緒に作りましょうと誘ってくれた。
「なんだか以前の如月さんは近寄りがたかったし怖かったけど、今は大丈夫!ウェルカムだよ!」
こうして私は料理部の部長さん達と一緒にシフォンケーキを作り始めた。
「え、、すごっ、如月さんプロ並み!!」
沢山の人が色々と親切に教えてくれたわ。何かをつくるのってこんなに楽しいのね。以前の私では考えられない。
何故か真斗は、ビックリしていた。
「お前料理作れなかったじゃん…」
西園寺さんは一緒に手伝ってくれてる。ちなみに西園寺さんも器用な方だわ。この国の男性は料理上手が多いのかしら?
「あの、初めて作って見た目は悪いかもしれないけれど皆さんどうぞ」
ニッコリと微笑んでたら、皆んな赤い顔をする。
「食べる食べる!ヤバ!如月さん!可愛い」
「女の私でもドキドキしちゃった」
賑やかな雰囲気の中、皆んな私が作ったシフォンケーキを食べてくれた。
「美味しい!やばす!」
「か美味しいですよ!」
西園寺さんは笑顔で一口食べた。
「うん、如月さんは良いお嫁さんなるね」
ふふ、なんだか嬉しいわ。
「いやあー紫苑ちゃん、完璧だね!」
美味しい物を食べるのは好きだけど、作るのを食べて貰うのもいいのものね。確かに楽しいわね、料理部。
真斗は?真斗はどうかしら?チラと様子を見ると
黙って私のシフォンケーキを無言で食べていた。
私は真斗の方へ駆け寄り、話しかけた。
「どうかしら?初めて作ったのよ」
ニコニコしながら真斗がどんな顔をしてるかしらと覗いてみると無表情の真斗。
「…まあ、普通に美味しいけど…」
「……普通?普通に美味しい?それってどういう意味かしら?とても美味しいとかならわかるけど、結局は平凡ということ?」
そう私が話すと、少しため息を出す真斗。
「……美味しいよ。すごく。ほら食ってみろ」
「んぐっ」
真斗がシフォンケーキを私の口へとほうり込む。
その時周りの女子部員はキャーキャー騒いで
鬼頭さんは何やら文句言っていたわね。
西園寺さんは笑顔のまま私を見つめているだけだけど何かしら?とりあえず、うん、決めたわ。
「真斗、私料理部に入るわ!」
そう話すと真斗は少しだけニッコリと微笑みかけてくれた。
料理を作るのが楽しいんですもの。
真斗達は女子に囲まれ、今お菓子を作っているから食べて欲しいと声をかけられていた。
「キャー!西園寺君がなんで料理部に?!今クッキー焼いていたところなの!食べて食べて!」
「真斗君も甘いもの好きかな?」
「きっ鬼頭君!?が何故ここに!やば、かっこいーわ」
西園寺さんは笑顔で「今お腹いっぱいで、ごめんねまた今度でいいかな」とやんわりお断りをし、真斗は「甘いもの嫌いなんだよ」とぶっきらぼうに答えていた。
あら、おかしいわね。よく私とお団子やらお菓子を一緒に食べてるはずだから甘い物は好きなはずなのに。私の横で鬼頭さんはクッキーを美味しそうに食べている。
「如月さん?」
私に声をかけてくれたのは一組の女子生徒さんだわ。
以前バスケの授業で一緒に受けた一組の女子生徒さんも何人かいたので私は部活をどれにするか見学中だと話をしていた。
そんな私と一組の女子生徒の方と楽しくお話しをしていたら先程まで真斗達に目を向けていた料理部の女子生徒部員が不思議そうに私を見てきた。
「私がくるの、迷惑だったかしら…」
そう私が一組の女子生徒さんに話すと
「え?あははは!迷惑でないよ!まあ確かに私もあの授業一緒に受けていなかったら如月さんの事避けてたけど、話してみたら可愛いんだもん!あ、改めて自己紹介ね。一組の徳永奈々よろしくね」
「……ナナ」
「うん、奈々!好きに呼んでね」
なんだか、前世のメイドのナナを思い出すわ。私の味方だった。ナナ…なんとなく彼女と重ねてしまうわね。それに別なクラスの子とお友達なれたのは嬉しい。
ナナさんに続いて何故か他の女子生徒さん達にも声をかけられた。
女子生徒に囲まれて受け答えしている紫苑を眺めていた西園寺は呟く。
「はは、やっぱり魅力ある人は男女問わず惹かれるもんだね」
「紫苑ちゃん、可愛いとゆうか綺麗だもんなー俺好みっ」
「お前の好みなんて誰も聞いてないだろうが」
「弟くんは黙ってくんね?」
何故か真斗と鬼頭さんはにらみ合い、そんな二人を無視して話を進める西園寺さん。
「それにしても如月さんは料理部に興味あるんだよね?」
西園寺さんはそう笑顔で話題を出し私のやりたい部活を探していると料理部の皆さんに伝えてくれた。
料理部の皆さんは、次はシフォンケーキを作るから一緒に作りましょうと誘ってくれた。
「なんだか以前の如月さんは近寄りがたかったし怖かったけど、今は大丈夫!ウェルカムだよ!」
こうして私は料理部の部長さん達と一緒にシフォンケーキを作り始めた。
「え、、すごっ、如月さんプロ並み!!」
沢山の人が色々と親切に教えてくれたわ。何かをつくるのってこんなに楽しいのね。以前の私では考えられない。
何故か真斗は、ビックリしていた。
「お前料理作れなかったじゃん…」
西園寺さんは一緒に手伝ってくれてる。ちなみに西園寺さんも器用な方だわ。この国の男性は料理上手が多いのかしら?
「あの、初めて作って見た目は悪いかもしれないけれど皆さんどうぞ」
ニッコリと微笑んでたら、皆んな赤い顔をする。
「食べる食べる!ヤバ!如月さん!可愛い」
「女の私でもドキドキしちゃった」
賑やかな雰囲気の中、皆んな私が作ったシフォンケーキを食べてくれた。
「美味しい!やばす!」
「か美味しいですよ!」
西園寺さんは笑顔で一口食べた。
「うん、如月さんは良いお嫁さんなるね」
ふふ、なんだか嬉しいわ。
「いやあー紫苑ちゃん、完璧だね!」
美味しい物を食べるのは好きだけど、作るのを食べて貰うのもいいのものね。確かに楽しいわね、料理部。
真斗は?真斗はどうかしら?チラと様子を見ると
黙って私のシフォンケーキを無言で食べていた。
私は真斗の方へ駆け寄り、話しかけた。
「どうかしら?初めて作ったのよ」
ニコニコしながら真斗がどんな顔をしてるかしらと覗いてみると無表情の真斗。
「…まあ、普通に美味しいけど…」
「……普通?普通に美味しい?それってどういう意味かしら?とても美味しいとかならわかるけど、結局は平凡ということ?」
そう私が話すと、少しため息を出す真斗。
「……美味しいよ。すごく。ほら食ってみろ」
「んぐっ」
真斗がシフォンケーキを私の口へとほうり込む。
その時周りの女子部員はキャーキャー騒いで
鬼頭さんは何やら文句言っていたわね。
西園寺さんは笑顔のまま私を見つめているだけだけど何かしら?とりあえず、うん、決めたわ。
「真斗、私料理部に入るわ!」
そう話すと真斗は少しだけニッコリと微笑みかけてくれた。
料理を作るのが楽しいんですもの。
3
お気に入りに追加
437
あなたにおすすめの小説
婚約「解消」ではなく「破棄」ですか? いいでしょう、お受けしますよ?
ピコっぴ
恋愛
7歳の時から婚姻契約にある我が婚約者は、どんな努力をしても私に全く関心を見せなかった。
13歳の時、寄り添った夫婦になる事を諦めた。夜会のエスコートすらしてくれなくなったから。
16歳の現在、シャンパンゴールドの人形のような可愛らしい令嬢を伴って夜会に現れ、婚約破棄すると宣う婚約者。
そちらが歩み寄ろうともせず、無視を決め込んだ挙句に、王命での婚姻契約を一方的に「破棄」ですか?
ただ素直に「解消」すればいいものを⋯⋯
婚約者との関係を諦めていた私はともかく、まわりが怒り心頭、許してはくれないようです。
恋愛らしい恋愛小説が上手く書けず、試行錯誤中なのですが、一話あたり短めにしてあるので、サクッと読めるはず? デス🙇
離婚した彼女は死ぬことにした
まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。
-----------------
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
-----------------
とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。
まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。
書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。
作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!

久しぶりに会った婚約者は「明日、婚約破棄するから」と私に言った
五珠 izumi
恋愛
「明日、婚約破棄するから」
8年もの婚約者、マリス王子にそう言われた私は泣き出しそうになるのを堪えてその場を後にした。
【完】嫁き遅れの伯爵令嬢は逃げられ公爵に熱愛される
えとう蜜夏☆コミカライズ中
恋愛
リリエラは母を亡くし弟の養育や領地の執務の手伝いをしていて貴族令嬢としての適齢期をやや逃してしまっていた。ところが弟の成人と婚約を機に家を追い出されることになり、住み込みの働き口を探していたところ教会のシスターから公爵との契約婚を勧められた。
お相手は公爵家当主となったばかりで、さらに彼は婚約者に立て続けに逃げられるといういわくつきの物件だったのだ。
少し辛辣なところがあるもののお人好しでお節介なリリエラに公爵も心惹かれていて……。
22.4.7女性向けホットランキングに入っておりました。ありがとうございます 22.4.9.9位,4.10.5位,4.11.3位,4.12.2位
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)

記憶がないなら私は……
しがと
恋愛
ずっと好きでようやく付き合えた彼が記憶を無くしてしまった。しかも私のことだけ。そして彼は以前好きだった女性に私の目の前で抱きついてしまう。もう諦めなければいけない、と彼のことを忘れる決意をしたが……。 *全4話
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる