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一番信頼できる者だから
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あれから三日、何故かメイド達の様子がおかしい。何もしてないのに、何処か化け物を見るかのようで失礼ね。
王宮の図書室へ行くと、学園の帰りなのか眼鏡変人シリウスとまたバッタリと会ってしまった。相変わらず、沢山の本を読み漁ってるわね。
「‥あんた暇なのね。学園の帰りでも勉強してるなんて」
「誰かさんが、学園へ通うと言うから、勉学に追いつけるよう指導する為わざわざ用意をしてるんだよ」
「ん?私の?なんであんたが用意するのよ?」
ズイッと私はシリウスの顔を近くにいき睨みつけるとシリウスは一歩後ろへと下がる。
「‥‥顔が近いっ!」
「何よ!なんであんたが用意してるのかって聞いただけじゃない!」
「あのな、みんな嫌がってんだよ!国王陛下や父上からも頼まれてるんだ!‥‥ったく、お前の相手を最後までしてくれるのは俺ぐらいだぞ。感謝しろよな」
眉間に皺を寄せて、ぶつぶつ文句を言いつつ、沢山の本を持っているシリウス‥‥。
本の内容はわからないけれど多分私がわかりやすいものばかりを選んでいるのがわかる。
あの時、処刑された時、あんただけだったわね。
確かに、味方はシリウス、貴方だけだった。
お礼を言うべき‥‥なのかもしれないけれど、なんだかプライドが許さないわ。いや、言うべきね、そう言うべきなんだけれど‥
「‥‥‥本を半分持つわよ」
「なんで」
「私が読む本でしょ。なら持つわよ。ほほほほ、チビなんだから貸しなさい」
「たったの3センチ違いだろ!俺はまだ伸びるんだよ!持つな!あ!本が落ちただろ!」
「はあ!?だからこの私が持ってあげてやると言ってるじゃないのよ!」
そう私達がギャーギャーと喧嘩をしていると、スッと落ちた本を拾ってくれた人が現れた。
金髪の青年‥‥私が愛していた人。ユウリ•ディアデムだ。
「可愛いらしい声が聞こえてきましたが、レテシア姫様でしたか」
爽やかな笑顔で話しかけてきたユウリ‥‥。
「彼女はこの国の姫ですよ、幼馴染とはいえ上の者に対して、言葉使いに注意をするべきでは?」
「上、ねえ。ならば貴方も言葉に気をつけては?ここは学園ではない、学園内では生徒として接するけれど、今俺は公爵家の立場としてここにいるんだ」
「‥‥っ」
そうユウリとシリウスは話しをしていたけれど、私は顔を見れずにいた。
怖いから。あの時のように殺されてしまうのか、私に好きだと言い優しい笑顔の貴方が‥‥
全部嘘だった。だから今はとても怖い。
怖いというか、殴りたいが近いわね。
「レテシア姫様。来週、アルファス王子の誕生日がありますね。差し出がましいかもしれませんが、そのパーティーの際、ファーストダンスのお相手をしてもよろしいでしょうか。あの‥‥姫様?」
お兄様の誕生日‥‥実質、お兄様の婚約者選びだったけれど、その時私は初めてユウリ様と出会いダンスを踊る。
あ、私が一目惚れをしたからだわ。
「へ!?え、あー、えー‥‥と、あの、ごめんなさい。もう踊る相手がいるの!!」
そう私は隣にいるシリウスの腕を組む。シリウスは私の顔をキッと見る。
【今初めて聞いたが?】
【黙ってなさい】
そう私達は目と目で会話をする。
「‥‥そう、ですか。残念です」
「それと!シリウスはいいの!タメ口で!私が許してるから!‥‥‥‥この王宮で‥‥この国中で一番信頼できる者だからよ!だ、だから貴方が気にすることでないわ。じゃ」
そう私はシリウスの腕を引っ張り急いで図書室へと出て庭先へと向かう。
「‥俺いつから信頼されてたんだよ」
「いいから!早く歩いて!」
「前があまり見えないんだよ!ってばか!本が落ちる!聞けよ」
まともにユウリの顔が見れなかったわ!顔が好み過ぎるのよ!でも一番ゲスなのよ!ゲスゲスな野郎なのよ!!!
「おい」
今はユウリの顔を見て正気でいられなくなるわ!怖いけど、少し勿体ないかもしれないけど、あの男の顔を殴ってけって、髪の毛を抜いてーーそれから、えーと何をすればいいのかしら!?
「‥おい!!」
「何よ!大声出さないで!!いま頭の中パニック中なの!」
シリウスは溜息を出していた。両手で本を沢山持っているせいかシリウスの顔は少ししか見えない。どんな表情かはわからないのは私の目が潤んでるせいかしら。
「‥‥泣いてるのか」
「‥‥え」
私は自分の頬を触ると、すでに涙を流していた事に気づいた。
あぁ‥‥もう嫌だな。
逃げたい。
お父様も国民からも、愛していた人、唯一の友人からも私は必要とされていなかった。
ただ私は愛されていたかった。
馬鹿で愚かな私が、とても嫌いだわ。
「‥‥うっ‥‥」
私がただ泣いていたのをシリウスはただ黙っていた。
王宮の図書室へ行くと、学園の帰りなのか眼鏡変人シリウスとまたバッタリと会ってしまった。相変わらず、沢山の本を読み漁ってるわね。
「‥あんた暇なのね。学園の帰りでも勉強してるなんて」
「誰かさんが、学園へ通うと言うから、勉学に追いつけるよう指導する為わざわざ用意をしてるんだよ」
「ん?私の?なんであんたが用意するのよ?」
ズイッと私はシリウスの顔を近くにいき睨みつけるとシリウスは一歩後ろへと下がる。
「‥‥顔が近いっ!」
「何よ!なんであんたが用意してるのかって聞いただけじゃない!」
「あのな、みんな嫌がってんだよ!国王陛下や父上からも頼まれてるんだ!‥‥ったく、お前の相手を最後までしてくれるのは俺ぐらいだぞ。感謝しろよな」
眉間に皺を寄せて、ぶつぶつ文句を言いつつ、沢山の本を持っているシリウス‥‥。
本の内容はわからないけれど多分私がわかりやすいものばかりを選んでいるのがわかる。
あの時、処刑された時、あんただけだったわね。
確かに、味方はシリウス、貴方だけだった。
お礼を言うべき‥‥なのかもしれないけれど、なんだかプライドが許さないわ。いや、言うべきね、そう言うべきなんだけれど‥
「‥‥‥本を半分持つわよ」
「なんで」
「私が読む本でしょ。なら持つわよ。ほほほほ、チビなんだから貸しなさい」
「たったの3センチ違いだろ!俺はまだ伸びるんだよ!持つな!あ!本が落ちただろ!」
「はあ!?だからこの私が持ってあげてやると言ってるじゃないのよ!」
そう私達がギャーギャーと喧嘩をしていると、スッと落ちた本を拾ってくれた人が現れた。
金髪の青年‥‥私が愛していた人。ユウリ•ディアデムだ。
「可愛いらしい声が聞こえてきましたが、レテシア姫様でしたか」
爽やかな笑顔で話しかけてきたユウリ‥‥。
「彼女はこの国の姫ですよ、幼馴染とはいえ上の者に対して、言葉使いに注意をするべきでは?」
「上、ねえ。ならば貴方も言葉に気をつけては?ここは学園ではない、学園内では生徒として接するけれど、今俺は公爵家の立場としてここにいるんだ」
「‥‥っ」
そうユウリとシリウスは話しをしていたけれど、私は顔を見れずにいた。
怖いから。あの時のように殺されてしまうのか、私に好きだと言い優しい笑顔の貴方が‥‥
全部嘘だった。だから今はとても怖い。
怖いというか、殴りたいが近いわね。
「レテシア姫様。来週、アルファス王子の誕生日がありますね。差し出がましいかもしれませんが、そのパーティーの際、ファーストダンスのお相手をしてもよろしいでしょうか。あの‥‥姫様?」
お兄様の誕生日‥‥実質、お兄様の婚約者選びだったけれど、その時私は初めてユウリ様と出会いダンスを踊る。
あ、私が一目惚れをしたからだわ。
「へ!?え、あー、えー‥‥と、あの、ごめんなさい。もう踊る相手がいるの!!」
そう私は隣にいるシリウスの腕を組む。シリウスは私の顔をキッと見る。
【今初めて聞いたが?】
【黙ってなさい】
そう私達は目と目で会話をする。
「‥‥そう、ですか。残念です」
「それと!シリウスはいいの!タメ口で!私が許してるから!‥‥‥‥この王宮で‥‥この国中で一番信頼できる者だからよ!だ、だから貴方が気にすることでないわ。じゃ」
そう私はシリウスの腕を引っ張り急いで図書室へと出て庭先へと向かう。
「‥俺いつから信頼されてたんだよ」
「いいから!早く歩いて!」
「前があまり見えないんだよ!ってばか!本が落ちる!聞けよ」
まともにユウリの顔が見れなかったわ!顔が好み過ぎるのよ!でも一番ゲスなのよ!ゲスゲスな野郎なのよ!!!
「おい」
今はユウリの顔を見て正気でいられなくなるわ!怖いけど、少し勿体ないかもしれないけど、あの男の顔を殴ってけって、髪の毛を抜いてーーそれから、えーと何をすればいいのかしら!?
「‥おい!!」
「何よ!大声出さないで!!いま頭の中パニック中なの!」
シリウスは溜息を出していた。両手で本を沢山持っているせいかシリウスの顔は少ししか見えない。どんな表情かはわからないのは私の目が潤んでるせいかしら。
「‥‥泣いてるのか」
「‥‥え」
私は自分の頬を触ると、すでに涙を流していた事に気づいた。
あぁ‥‥もう嫌だな。
逃げたい。
お父様も国民からも、愛していた人、唯一の友人からも私は必要とされていなかった。
ただ私は愛されていたかった。
馬鹿で愚かな私が、とても嫌いだわ。
「‥‥うっ‥‥」
私がただ泣いていたのをシリウスはただ黙っていた。
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