私の親友は悪役令嬢!?偽りの婚約者になった私が悪役令嬢役になってしまった件

くま

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足ガクブルな状態とはこういうことだ

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「あれ?ハンカチ落としちゃったかな?」

私はポケットにしまっていたハンカチを何処かで落としてしまった事に気づいたものの、とりあえずローズを探す事に優先した。

キョロキョロと私は走って探していると、公園のベンチで頬を赤らめながらボーと惚けているローズを発見した。

「ローズ!」

「…あ、モカ!はう!ど、どどしよ!」

「ん?何が?」

「……偶然…出会っちゃった!」

「うん?誰に??」

「…お」

「お?」

「推しぃいいいいああ!!!」

そうローズは顔を真っ赤にしながら興奮していた。いや、だからそれは誰なんだろう?そう聞こうとしたけどローズの家の者達が迎えにきて私は慌ててカツラを取り一緒に帰っていった。ローズに婚約をとりやめてくれた話をすると、ローズは信じられない顔をしてビックリしていた。

「…え?本当?本当に本当?」

「うん、好きな人いますーって言ったらしょうがないね、って諦めてくれた!」

「フラグ折れた?折れたの?これ…嘘…良かった…モカ!ありがとう!本当にありがとうー!」

「お礼はチョコレートケーキね!てか、そろそろ私は実家に帰らないといけないや」

ローズは残念そうにしていたけど、来週はまた教会で炊き出しのお手伝いあるしね。

「まあ、ノア王子とはとりあえずもう会う事もないだろうしね!また遊びにいくわ!」

「うん、色々とありがとうね」

そうローズと私は二人で一緒に寝て過ごして別れた。

私はローズが用意してくれた馬車に乗り実家へと帰る。段々と田舎道となり、やっぱり自然の近くに住む方が私は、合っているなあ。

私は実家へ行く前に、いつもお世話になっている教会へと私を運んでシスターに会いにいった。王都へ行ったので子供達にチョコレートのお土産を渡さす為!私だけ美味しい物を食べるよりはやっぱりみんなと少しずつでもよいから一緒にと思ってスキップをしながらシスターの部屋へと向かう。

コンコン

「あら、入ってちょうだい?」

「…シスター!あの、おみやーー」

私は思考が固まってしまった。え?え?今なんでこの人がいるの?ここ田舎よ?何故ここに!?

私が固まっているとシスターはソファーに足を組んで座っている少年を紹介してくれた。

「モカちゃん、初めてお会いするかもしれないわね。この方はこの国の王子のノア王子様よ」

「……モ、モモモカでご、ございまする…」

あ、足がガクブル!!…少しチビってしまったかも!?

ど、どーして王子がここにいるのよお!!!?!
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