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愛されるより愛したい

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「ローズ、ケーキを食べて私は気づいたわ」

「貴女食べ過ぎよ。何20個も食べているの、見ているこっちが気持ち悪いわ」

私はチラッと自分の姿を見たあと、ローズの方を見る。悪役令嬢と呼ばれるだけあって、やはり彼女は綺麗だ。そしてオッパイが大きく形も良い。

ヒロインも愛嬌があり、可愛いらしい。そしてオッパイが大きい。

胸板の私は‥‥どうなる!?

「モブ男様は、やはりオッパイが大きい人が好きなんだわ」

「‥‥‥ある意味リゲルも可哀想ね。この馬鹿は‥‥はあ。ねえ、ちょっと‥‥私の胸を見ない!!話しを聞きなさい!」

ローズはケーキを取りあげ、私の方を見る。

「スカーレット、貴女ね、いいかげん気づきなさいな。好きだという事を」

「いや、それは随分前に気づいてるよ、流石に私は馬鹿じゃないよ?」

そう私がサラッと答えるとローズは少し驚くものの、「じゃあ、なんで」という感じで呆れた顔をしていた。

モブ男様‥‥リゲル様は推しだ。最大の推しだ。ファンではなく、純粋に好きなのだ。

「‥‥‥だけど‥‥自信がないのだよ、友よ」

「‥その気持ちはわからなくはないわね、私もよ。好きという気持ちを伝えていても、自信は無いし‥‥だけど、、、」

「だけど?」

「シオン王子が他の令嬢を好きなのならば!目ん玉をくり抜いてやるわ!おほほほ!」

うわあ、完全にヤバい奴だよ。ローズ‥‥。

まあ、ローズは自分の正直な気持ちをシオン王子にぶつけている、しつこいぐらいに。シオン王子も最初はガン無視していたくせに、きちんと手紙を送っていたり、ローズに向き合っているように見えるんだよねえ。

考えれば考えるほど、私は‥‥
ケーキをもう一個追加しよう。それしかないわ。

次の日、食べ過ぎて、胃もたれしてしまい学園へ向かうと目の前には、ピンクヒロインがモブ男様の腕を組んで話しかけていた。

「どんな方が好みですか?」

「‥‥君みたいな子は論外だけど」

「ふふ、シオン王子様は?」

「お前みたいな奴は嫌いだけど」

「照れちゃって!」

‥‥‥腕、組んでやがる。

なんか‥‥悪役令嬢の気持ちとはこんな感じなのだろうか。誰かにとられちゃいそうな‥‥私を見てくれないような‥‥

「私はー私を愛してくれるひとがいいんです」

「「へー‥‥」」

何かがプツンと切れた。

私はピンクヒロインの腕をチョップして間に入る。

「きゃっ!何よ?!」

私はキッとピンクヒロインを見て叫ぶ。


「わ、私はね!愛されるより愛したい派よ!モブ男様はだめ!ぜーったい駄目!私が死ぬまで愛しちゃうんだからああああ!!!」

皆に知れ渡る。泣きながら愛の告白をするスカーレットだった。
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