猫神様と妖かし達と僕の夏休み

くま

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フウタと俺※ツトム視点

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「じいちゃん、この魚なに?」

「お、それネウだわ。味噌とネギ混ぜてネウのタタキを母ちゃんに作ってもらうか」

俺には孫がいる。いや、遠い未来の先の孫らしい。普通なら、コイツ何言ってるんだ?と思うだろうけど、この島には不思議な出来事が沢山あるから俺はすんなり受け止めれた。

孫のフウタは容姿は俺にそっくりで、カッコいいが性格は正反対だな。とにかくおっとりしてるし、マイペースな感じ。でも、根性もあって粘り強さはあるなあと思う。

「じいちゃん!また釣れた!」

「おーすげっ!メバルだな、フウタ!お前釣りの才能あんなあ」

「じいちゃんが教えてくれたんだよ。あ、未来のね」

ニッコリと微笑むフウタの姿がなんだか何処かに消えそうだと一瞬感じてしまった…。

アイツは今何故、この時代へきたのか。
猫神は何を考えているんだろうか。

そして一番気になるのは……


「じいちゃん?そろそろ夕飯だよ。帰ろ」

「ん、おー」


フウタに影がない事だ。この時代の人間じゃないからか?

早く元の時代へ帰れるように助けてあげないと…それには少し、いや、かなり嫌だが…

「アイツに相談するしかねぇのかな」


ポソリと呟くツトムには気付かずに、大量の魚が入ってるバケツをフウタは良い気分だと綺麗な夕日を見て歩いていた。
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