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自称転生王子は残念な王子だから仕方ありませんわね 完
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「みんな聞いてくれい!メアリーと遂に恋人になったぞ!」
「クロ様、紅茶のおかわりいただけますか?」
「かしこまりました。ジャスミン様」
「こら、おい!無視すんなよ!ジャスミン!クロ!」
「ジャスミン様も飛び級で学園に入り、メアリー嬢を抜いて女子生徒で一位をとられるなんて素晴らしいです」
「うん、凄いよ!メアリー嬢を抜いてだなんて頑張ったんだねえ」
「はっはっ!それは私の妹だからだよ!アルテッド、ライラ!!私の自慢の妹だからな!」
「「タイガー様は少し声でかいですよ」」
「アルテッド!ライラ!タイガーまで!俺の話をー」
みんな、ジオ様の話を聞いてないわね。先程私がみんなに教えたら「ようやくくっついたわ!」と言わてしまったもの。ジャスミン様は「攻略対象者全員揃ったけど、やっぱりクロ様が素敵だわーうんうん!」と満足気に紅茶を飲んでいた。
さて、色々あったけれど自称ヒロインのローズさんが今牢にいれられている。チラッとジャスミン様に目配りをしたらジャスミン様は私の視線に気付いたのか首を傾げながら「なんですか?」と聞いてきた。コソッとジャスミン様にローズさんに一目会って話してみたいと言うとジャスミン様は少し悩んだ後、
「ま、、私もあんな風になってたかもしれないしなあー…メアリー様!あとで一緒にいきましょう!」
こうして私はジャスミン様と一緒にローズさんの様子を見に行った。城の地下の薄暗く光もない場所…罪人達が沢山いる奥の牢にかつては可愛らしく綺麗なピンク色の髪は埃まみれでボサボサ……
「ローズさん……」
彼女は私の存在に気づき罵声を浴びはじめた。
「なんで!なんでよ!?私がヒロインなのよ!王子と一緒になるのは私なのに!!あんたは悪役令嬢なのに!」
そんな彼女の様子を後ろで見るジャスミン様は
「ここはゲームじゃないっつーの!馬鹿たれ!」
ローズさんはどうしても私を悪者にしたいみたいね。
彼女にとって私は『悪』。自分が正しいのにと混乱している。色々と認められないんだわ…ローズさんの目はもう正気でいられなくなっていた。いつか…和解が出来たらと思うけど……
「メアリー様。もう行こう?明日ローズさんね、、、隣国へ飛ばされるの…」
そうジャスミン様は帰ろうと言うけれど……
ならば、、、彼女の思う私を見せてあげましょう…
私はスッとローズさんの前に来て高笑いをした。
ポカンとするジャスミン様。
「ふふふっ、いい気分ですこと!庶民が私に逆らうからいけないんですわ!!」
「え、ちょっ、メアリー様どったのよ…?いや、ゲームのまんまの台詞だけどさ…」
高笑いする私にブルブルと笑いながら泣くローズさんは
「ほら…やっぱり悪役令嬢っ…私騙されてたんだ。はめられたんだっ!私は悪くないんだ!悪くない…っ」
「…ふん、もう二度と会えないわね!それではご機嫌よう」
そういい残して私達は去った。もうローズさんとは会えないでしょうね…。
追いかけてきたジャスミン様は
「メアリー様!なんであんな悪役令嬢っぽい…いや、似合ってたけど、うん!」
「……ふふ、わからないわ。意地悪をしたかったわけでないのよ。ただ、、、最後くらいは彼女の思い描く悪役令嬢とやらを演じてみたかっただけよ…それだけ」
「…そっか…」
もう二度会わない、会うことがない自称ヒロインのローズさんは追放された。情報によると、なんでも幼なじみの方もついていったとかそうでないとか…。
「新婚旅行はやっぱりハワイかな!」
「ジオ様…ハワイとはなんですか?」
ジオ様は相変わらず、またわけのわからない事を言っているわね。
「ほら、俺何度も言ってるじゃん!転生したんだって!ハワイっていうのはさー」
…でも彼の隣にいるのはとても楽しく、心が安らぐ。
「ジオ様…好きですわ」
そう彼に呟いたら自称転生王子は今日も残念な事を言っているけれど…仕方ありませんわね。
「クロ様、紅茶のおかわりいただけますか?」
「かしこまりました。ジャスミン様」
「こら、おい!無視すんなよ!ジャスミン!クロ!」
「ジャスミン様も飛び級で学園に入り、メアリー嬢を抜いて女子生徒で一位をとられるなんて素晴らしいです」
「うん、凄いよ!メアリー嬢を抜いてだなんて頑張ったんだねえ」
「はっはっ!それは私の妹だからだよ!アルテッド、ライラ!!私の自慢の妹だからな!」
「「タイガー様は少し声でかいですよ」」
「アルテッド!ライラ!タイガーまで!俺の話をー」
みんな、ジオ様の話を聞いてないわね。先程私がみんなに教えたら「ようやくくっついたわ!」と言わてしまったもの。ジャスミン様は「攻略対象者全員揃ったけど、やっぱりクロ様が素敵だわーうんうん!」と満足気に紅茶を飲んでいた。
さて、色々あったけれど自称ヒロインのローズさんが今牢にいれられている。チラッとジャスミン様に目配りをしたらジャスミン様は私の視線に気付いたのか首を傾げながら「なんですか?」と聞いてきた。コソッとジャスミン様にローズさんに一目会って話してみたいと言うとジャスミン様は少し悩んだ後、
「ま、、私もあんな風になってたかもしれないしなあー…メアリー様!あとで一緒にいきましょう!」
こうして私はジャスミン様と一緒にローズさんの様子を見に行った。城の地下の薄暗く光もない場所…罪人達が沢山いる奥の牢にかつては可愛らしく綺麗なピンク色の髪は埃まみれでボサボサ……
「ローズさん……」
彼女は私の存在に気づき罵声を浴びはじめた。
「なんで!なんでよ!?私がヒロインなのよ!王子と一緒になるのは私なのに!!あんたは悪役令嬢なのに!」
そんな彼女の様子を後ろで見るジャスミン様は
「ここはゲームじゃないっつーの!馬鹿たれ!」
ローズさんはどうしても私を悪者にしたいみたいね。
彼女にとって私は『悪』。自分が正しいのにと混乱している。色々と認められないんだわ…ローズさんの目はもう正気でいられなくなっていた。いつか…和解が出来たらと思うけど……
「メアリー様。もう行こう?明日ローズさんね、、、隣国へ飛ばされるの…」
そうジャスミン様は帰ろうと言うけれど……
ならば、、、彼女の思う私を見せてあげましょう…
私はスッとローズさんの前に来て高笑いをした。
ポカンとするジャスミン様。
「ふふふっ、いい気分ですこと!庶民が私に逆らうからいけないんですわ!!」
「え、ちょっ、メアリー様どったのよ…?いや、ゲームのまんまの台詞だけどさ…」
高笑いする私にブルブルと笑いながら泣くローズさんは
「ほら…やっぱり悪役令嬢っ…私騙されてたんだ。はめられたんだっ!私は悪くないんだ!悪くない…っ」
「…ふん、もう二度と会えないわね!それではご機嫌よう」
そういい残して私達は去った。もうローズさんとは会えないでしょうね…。
追いかけてきたジャスミン様は
「メアリー様!なんであんな悪役令嬢っぽい…いや、似合ってたけど、うん!」
「……ふふ、わからないわ。意地悪をしたかったわけでないのよ。ただ、、、最後くらいは彼女の思い描く悪役令嬢とやらを演じてみたかっただけよ…それだけ」
「…そっか…」
もう二度会わない、会うことがない自称ヒロインのローズさんは追放された。情報によると、なんでも幼なじみの方もついていったとかそうでないとか…。
「新婚旅行はやっぱりハワイかな!」
「ジオ様…ハワイとはなんですか?」
ジオ様は相変わらず、またわけのわからない事を言っているわね。
「ほら、俺何度も言ってるじゃん!転生したんだって!ハワイっていうのはさー」
…でも彼の隣にいるのはとても楽しく、心が安らぐ。
「ジオ様…好きですわ」
そう彼に呟いたら自称転生王子は今日も残念な事を言っているけれど…仕方ありませんわね。
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