38 / 39
セイロンとキリス
しおりを挟む
あれから数ヶ月が経った。
キャンディとお義母様、リプトン家の当主、一族は没落となり、お父様は心労で倒れ、避暑地へ、そのまま家督は私が引き継ぐ事なった。
ぐーたらとはほど遠い生活だわ。
学園に通いつつ、家の仕事もするものだからとにかく忙しい毎日だったけれど、そばにはいつも‥‥セイがいたから大丈夫だった。
「リゼ、私もついていっていいでしょうか」
「ふふ、セイ。エリザベス様も貴方に会いたいらしいわ。それにお話しもあるみたいよ?」
「私にですか?」
「えぇ、そう手紙に書いてあったわ。さあ行きましょう」
今日は久しぶりにエリザベス様達とお茶会なので手土産にチョコレート菓子を持ち城へ向かうと、エリザベス様とダージリン王太子が待っていた。
「お、きたな。リゼ嬢とセイ君」
「‥‥ダージリン王太子、その呼び名やめて下さい」
「お二人とも、おまたせしまして申し訳ございません」
「リゼ様、お忙しいのにお茶会へ来てくださってありがとう」
「エリザベス様とのお茶会は楽しいですもの」
そう私達は甘いお菓子と共に話す。エリザベス様はお妃教育はもう終わり、来年にはダージリン王太子と結婚をするとの事だ。
「ドレスがね、沢山ありすぎて‥‥」
ズラッと沢山のドレスのデザイン‥‥どれも素敵ね!!エリザベス様にはシンプルかつ、上品なデザインが良いけれど、、
「人生一度の結婚式となると、可愛らしいデザインも着たくなりますよね。これは確かに迷います」
「ですよね!?」
そう私とエリザベス様が話しているとダージリン王太子は
「ドレスなんてなんでもいいじゃねえか?どれも似たようなーーもがっ」
そう口出すダージリン王太子にセイは口を手で塞ぐ。あら、なんだかお二人は仲良しさんね。セイはチラッと私を見てから、少し頬を赤く染めて目を逸らしてエリザベス様に話しかける。
「ところでエリザベス様、私に何かお話しがあると聞きましたが‥」
「あぁ、その事ね。リゼ様にも今後関わる事ですから、そのお話が本題ですの」
なんの話なのか私とセイはお互いの顔を見て、エリザベス様のお話しを聞く事にした。
ダージリン王太子はセイから解放されて、また椅子に座り出した。
エリザベス様は紅茶を一口飲んでから、セイを見る。
「貴方はリゼ様と一緒にいるお覚悟はあるのはわかりますが、リゼ様は現在オレンジペコーの当主でもあります。その当主と一緒になるには、まだ貴方に足りないものがあるのはご存知かしら」
シンと静かな雰囲気となる。セイはピシッとエリザベス様を真っ直ぐ見つめる。
「‥‥身分ですね。私はまだ見習い騎士を目指している学生に過ぎません。どんなにこれから功績を上げても、それ相応の身分が重要です」
私は咄嗟にセイの手をぎゅっと握ると、セイは私を見て、安心して下さいと言わんばかりに微笑んでくれた。
「私は次期王妃として、これからこの国を見守らなければなりません。貴方は強いです、リゼ様と幸せにもなってほしいと願っております。
それと‥‥この馬鹿のそばにいて、信頼できる臣下となって欲しいのですが‥」
この馬鹿というのは、もちろんダージリン王太子だ。皆一斉にダージリン王太子をジッと見つめるがダージリン王太子はヘラヘラ笑うだけだった。ダージリン王太子は、一気に紅茶を飲み干して話しだす。
「ま、要はさ、セイロン!お前キーモン家の養子になれ」
「「はい???」」
突然の事を言いだす、ダージリン王太子に私とセイは声を出してしまった。エリザベス様はダージリン王太子の口に大量のクッキーを入れて睨み黙らせた。
「あの、エリザベス様。キーモン家はエリザベス様の‥‥セイをエリザベス様の義弟に?」
「ふふ、少し近いわね。キーモン家の跡継ぎがいなかったらそうしてたかもしれませんわ。セイロン様は優秀な方ですが、我がキーモン家の跡継ぎはもう弟に決まってますわ」
「‥ではキーモン家にというのは‥」
そう私とセイが質問をするとエリザベス様はダージリン王太子をチラッと見て話す。
「‥‥どの家にも自由奔放な子はいて困まる者ですものね。私のお父様には、弟がいるの。つまり私にとっては叔父にあたるかしら‥‥
その叔父はね、ある令嬢に恋をしたの。だけど令嬢にはすでに婚約者がいて、それでもそばにいたいからと理由で家と名を捨て出ていった人なの。私も最近まで顔とかは知らずに過ごしてたのだけれど‥‥すぐ身近にいて驚きましたわ」
「‥‥つまり、その‥エリザベス様の叔父にあたる方の養子にと?」
「えぇ、私も初めてお会いした時は驚きましたが‥‥本来の名前と身分を、セイロン様の為に取り戻すとおっしゃりましたわ」
「まってください。エリザベス様、その方は私と面識があるのですか?」
そうセイが質問をすると、エリザベス様は苦笑いをしていた。身近にいた?どんな方かしら??
後ろから「エリザベス」と声をかけてくる中年男性がやってきた。
「あら、お父様だわ。外交の仕事を終えたんだわ」
そうエリザベス様は席をたち、キーモン公爵の元へ寄る。この方がエリザベス様のお父様ね、外国へ行く事が多く、私も初めてお会い‥‥ん?私はチラッと、セイを見た。セイも私と同じくキーモン公爵のお姿に違和感というか‥。
タレ目で緑色の髪で、『誰かさん』と似ているからだ。いや、キーモン公爵の方が頭が良さそうで品があり、ピシッとしていらっしゃるわね。
「セイ‥‥私キーモン公爵の、その家出をした実の弟さんって、一人しか思い浮かばないわ」
「えぇ‥私も一人思い当たる人物がおります」
セイの剣の師匠でもあり、我がオレンジペコー家の騎士団長であるキリス団長だわ。
彼の本当の名前はプアール・キーモンだった。
ーー真夜中の夜ーー
「おやすみなさい」
「リゼ良い夢を」
二人は見つめい、挨拶をして各々の部屋へと戻る。
セイロンはまだ部屋へと戻らず、訓練所の方へと足を運ぶとそこには酒を飲みながら、座っていたキリス団長がいた。
呆れた顔をしながら団長に話しかけるセイロン。
「‥‥あなたは何をしているのですか」
「んなあに、もうすぐ俺は出ていく身だからな。少しばかりこの屋敷の思い出を思いだしてたんだわ」
「‥‥」
キリス団長はフウとタバコも出して吸い始めてセイロンを見る。
「で、俺をお父様と呼ぶきになったか?」
「なりませんよ。それにまだ私達は赤の他人です」
「それと俺の本当の名前は知ってるだろうがーー」
「あなたは、キリス。私の師であり、女と酒が好きでどうしようもない団長ですよ」
ツンとそう答えるセイロンを見てニヤニヤ笑うキリスに、セイロンは少し不愉快な顔をするものの話しを続けた。
「‥キリス団長、あなたが恋をした方というのはーーリゼの母親だったのですか」
「‥‥‥若気のいたりだ。気にすんな。今は世の中の女性全員大好きだから!」
そう茶化すキリス団長に、セイロンは黙ったまま訓練用の木刀を投げる。
「うぉ?なんだ?久しぶりに稽古か?」
「えぇ、まあ‥‥」
二人は何も話す事なく、ただ剣の稽古を朝方まで続けていた。何度も何度も、撃ち合いながら‥‥
キリス団長は『勘弁してくれー!』と朝泣いている声が聞こえてきたとかなんとか。
キャンディとお義母様、リプトン家の当主、一族は没落となり、お父様は心労で倒れ、避暑地へ、そのまま家督は私が引き継ぐ事なった。
ぐーたらとはほど遠い生活だわ。
学園に通いつつ、家の仕事もするものだからとにかく忙しい毎日だったけれど、そばにはいつも‥‥セイがいたから大丈夫だった。
「リゼ、私もついていっていいでしょうか」
「ふふ、セイ。エリザベス様も貴方に会いたいらしいわ。それにお話しもあるみたいよ?」
「私にですか?」
「えぇ、そう手紙に書いてあったわ。さあ行きましょう」
今日は久しぶりにエリザベス様達とお茶会なので手土産にチョコレート菓子を持ち城へ向かうと、エリザベス様とダージリン王太子が待っていた。
「お、きたな。リゼ嬢とセイ君」
「‥‥ダージリン王太子、その呼び名やめて下さい」
「お二人とも、おまたせしまして申し訳ございません」
「リゼ様、お忙しいのにお茶会へ来てくださってありがとう」
「エリザベス様とのお茶会は楽しいですもの」
そう私達は甘いお菓子と共に話す。エリザベス様はお妃教育はもう終わり、来年にはダージリン王太子と結婚をするとの事だ。
「ドレスがね、沢山ありすぎて‥‥」
ズラッと沢山のドレスのデザイン‥‥どれも素敵ね!!エリザベス様にはシンプルかつ、上品なデザインが良いけれど、、
「人生一度の結婚式となると、可愛らしいデザインも着たくなりますよね。これは確かに迷います」
「ですよね!?」
そう私とエリザベス様が話しているとダージリン王太子は
「ドレスなんてなんでもいいじゃねえか?どれも似たようなーーもがっ」
そう口出すダージリン王太子にセイは口を手で塞ぐ。あら、なんだかお二人は仲良しさんね。セイはチラッと私を見てから、少し頬を赤く染めて目を逸らしてエリザベス様に話しかける。
「ところでエリザベス様、私に何かお話しがあると聞きましたが‥」
「あぁ、その事ね。リゼ様にも今後関わる事ですから、そのお話が本題ですの」
なんの話なのか私とセイはお互いの顔を見て、エリザベス様のお話しを聞く事にした。
ダージリン王太子はセイから解放されて、また椅子に座り出した。
エリザベス様は紅茶を一口飲んでから、セイを見る。
「貴方はリゼ様と一緒にいるお覚悟はあるのはわかりますが、リゼ様は現在オレンジペコーの当主でもあります。その当主と一緒になるには、まだ貴方に足りないものがあるのはご存知かしら」
シンと静かな雰囲気となる。セイはピシッとエリザベス様を真っ直ぐ見つめる。
「‥‥身分ですね。私はまだ見習い騎士を目指している学生に過ぎません。どんなにこれから功績を上げても、それ相応の身分が重要です」
私は咄嗟にセイの手をぎゅっと握ると、セイは私を見て、安心して下さいと言わんばかりに微笑んでくれた。
「私は次期王妃として、これからこの国を見守らなければなりません。貴方は強いです、リゼ様と幸せにもなってほしいと願っております。
それと‥‥この馬鹿のそばにいて、信頼できる臣下となって欲しいのですが‥」
この馬鹿というのは、もちろんダージリン王太子だ。皆一斉にダージリン王太子をジッと見つめるがダージリン王太子はヘラヘラ笑うだけだった。ダージリン王太子は、一気に紅茶を飲み干して話しだす。
「ま、要はさ、セイロン!お前キーモン家の養子になれ」
「「はい???」」
突然の事を言いだす、ダージリン王太子に私とセイは声を出してしまった。エリザベス様はダージリン王太子の口に大量のクッキーを入れて睨み黙らせた。
「あの、エリザベス様。キーモン家はエリザベス様の‥‥セイをエリザベス様の義弟に?」
「ふふ、少し近いわね。キーモン家の跡継ぎがいなかったらそうしてたかもしれませんわ。セイロン様は優秀な方ですが、我がキーモン家の跡継ぎはもう弟に決まってますわ」
「‥ではキーモン家にというのは‥」
そう私とセイが質問をするとエリザベス様はダージリン王太子をチラッと見て話す。
「‥‥どの家にも自由奔放な子はいて困まる者ですものね。私のお父様には、弟がいるの。つまり私にとっては叔父にあたるかしら‥‥
その叔父はね、ある令嬢に恋をしたの。だけど令嬢にはすでに婚約者がいて、それでもそばにいたいからと理由で家と名を捨て出ていった人なの。私も最近まで顔とかは知らずに過ごしてたのだけれど‥‥すぐ身近にいて驚きましたわ」
「‥‥つまり、その‥エリザベス様の叔父にあたる方の養子にと?」
「えぇ、私も初めてお会いした時は驚きましたが‥‥本来の名前と身分を、セイロン様の為に取り戻すとおっしゃりましたわ」
「まってください。エリザベス様、その方は私と面識があるのですか?」
そうセイが質問をすると、エリザベス様は苦笑いをしていた。身近にいた?どんな方かしら??
後ろから「エリザベス」と声をかけてくる中年男性がやってきた。
「あら、お父様だわ。外交の仕事を終えたんだわ」
そうエリザベス様は席をたち、キーモン公爵の元へ寄る。この方がエリザベス様のお父様ね、外国へ行く事が多く、私も初めてお会い‥‥ん?私はチラッと、セイを見た。セイも私と同じくキーモン公爵のお姿に違和感というか‥。
タレ目で緑色の髪で、『誰かさん』と似ているからだ。いや、キーモン公爵の方が頭が良さそうで品があり、ピシッとしていらっしゃるわね。
「セイ‥‥私キーモン公爵の、その家出をした実の弟さんって、一人しか思い浮かばないわ」
「えぇ‥私も一人思い当たる人物がおります」
セイの剣の師匠でもあり、我がオレンジペコー家の騎士団長であるキリス団長だわ。
彼の本当の名前はプアール・キーモンだった。
ーー真夜中の夜ーー
「おやすみなさい」
「リゼ良い夢を」
二人は見つめい、挨拶をして各々の部屋へと戻る。
セイロンはまだ部屋へと戻らず、訓練所の方へと足を運ぶとそこには酒を飲みながら、座っていたキリス団長がいた。
呆れた顔をしながら団長に話しかけるセイロン。
「‥‥あなたは何をしているのですか」
「んなあに、もうすぐ俺は出ていく身だからな。少しばかりこの屋敷の思い出を思いだしてたんだわ」
「‥‥」
キリス団長はフウとタバコも出して吸い始めてセイロンを見る。
「で、俺をお父様と呼ぶきになったか?」
「なりませんよ。それにまだ私達は赤の他人です」
「それと俺の本当の名前は知ってるだろうがーー」
「あなたは、キリス。私の師であり、女と酒が好きでどうしようもない団長ですよ」
ツンとそう答えるセイロンを見てニヤニヤ笑うキリスに、セイロンは少し不愉快な顔をするものの話しを続けた。
「‥キリス団長、あなたが恋をした方というのはーーリゼの母親だったのですか」
「‥‥‥若気のいたりだ。気にすんな。今は世の中の女性全員大好きだから!」
そう茶化すキリス団長に、セイロンは黙ったまま訓練用の木刀を投げる。
「うぉ?なんだ?久しぶりに稽古か?」
「えぇ、まあ‥‥」
二人は何も話す事なく、ただ剣の稽古を朝方まで続けていた。何度も何度も、撃ち合いながら‥‥
キリス団長は『勘弁してくれー!』と朝泣いている声が聞こえてきたとかなんとか。
606
お気に入りに追加
3,320
あなたにおすすめの小説

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載中しております。

マルフィル嬢の日々
夏千冬
恋愛
第一王子アルバートに婚約破棄をされてから二年経ったある日、自分には前世があったのだと思い出したマルフィルは、己のわがままボディに絶句する。
それも王命により屋敷に軟禁状態。肉襦袢を着込んだ肉塊のニート令嬢だなんて絶対にいかん!
改心を決めたマルフィルは、手始めにダイエットを始めた。そして今年行われるアルバートの生誕祝賀パーティーに出席することをスタート目標に、更生計画を開始する!
※こちらはアルファポリス様、小説家になろう様で投稿させて頂きました「婚約破棄から〜2年後〜からのおめでとう」の連載版です。タイトルは仮決定です。
こちらからお断りです
仏白目
恋愛
我が家は借金だらけの子爵家
ある日侯爵家から秘密裏に契約結婚が持ちかけられた、嫡男との結婚 受けて貰えるなら子爵家を支援するが?という話
子爵家には年頃の娘が3人いる 貧乏子爵家に縁を求めてくる者はなく、まだ誰も婚約者はいない、侯爵家はその中の一番若い末娘を求めていた、
両親はその話に飛びついた,これで自分たちの暮らしも楽になる、何も無い子爵家だったが娘がこんな時に役に立ってくれるなんて,と大喜び
送り出され娘はドナドナな気分である
「一体何をされるんだろう・・・」
*作者ご都合主義の世界観でのフィクションです。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

攻略対象の王子様は放置されました
白生荼汰
恋愛
……前回と違う。
お茶会で公爵令嬢の不在に、前回と前世を思い出した王子様。
今回の公爵令嬢は、どうも婚約を避けたい様子だ。
小説家になろうにも投稿してます。

助けた青年は私から全てを奪った隣国の王族でした
Karamimi
恋愛
15歳のフローラは、ドミスティナ王国で平和に暮らしていた。そんなフローラは元公爵令嬢。
約9年半前、フェザー公爵に嵌められ国家反逆罪で家族ともども捕まったフローラ。
必死に無実を訴えるフローラの父親だったが、国王はフローラの父親の言葉を一切聞き入れず、両親と兄を処刑。フローラと2歳年上の姉は、国外追放になった。身一つで放り出された幼い姉妹。特に体の弱かった姉は、寒さと飢えに耐えられず命を落とす。
そんな中1人生き残ったフローラは、運よく近くに住む女性の助けを受け、何とか平民として生活していた。
そんなある日、大けがを負った青年を森の中で見つけたフローラ。家に連れて帰りすぐに医者に診せたおかげで、青年は一命を取り留めたのだが…
「どうして俺を助けた!俺はあの場で死にたかったのに!」
そうフローラを怒鳴りつける青年。そんな青年にフローラは
「あなた様がどんな辛い目に合ったのかは分かりません。でも、せっかく助かったこの命、無駄にしてはいけません!」
そう伝え、大けがをしている青年を献身的に看護するのだった。一緒に生活する中で、いつしか2人の間に、恋心が芽生え始めるのだが…
甘く切ない異世界ラブストーリーです。

【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。

婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる