青鬼さんは食べられたい

くうもす

文字の大きさ
上 下
6 / 6

青鬼と粽(ちまき)③

しおりを挟む
「あの時の優ちゃん……かっこよかった……命令されただけで射精しそうになっちゃった」

 股間から顔を上げた龍星が嬉しそうに明かす。

「直ぐ出しちゃったもんなー、その後、俺のを咥えながら自分の扱いて……」

 ずっと不埒な妄想の対象だった人の想像を上回る痴態に、優斗の計画は彼方に吹っ飛んだ。

「フェラだけかと思いきや、ローションまで用意されてて」
「アナルの開発もしてたからね。毎日優ちゃんをオカズにして」
「とんだ淫乱だったよな」
「俺の淫乱は、優ちゃん限定だからね」

 竿を扱かれつつ鈴口をチロチロと舐められて、突き上がる快感に自然と腰が揺れた。

「龍兄、そこ寝て、足開いて」

 龍星はいそいそと命令に従う。ラグマットの上に仰向けになり、開いた足を自ら持ち上げた。菊門は期待にヒクヒク蠢き、トロトロと泣いている。

「やらしいなぁ、そんなに挿れて欲しいのかよ」
「ごめんね、我慢できなくて」
「年下の幼なじみを身体で縛りつけようとするだとか」

 優斗はコンドームを装着し、そそり立つ棹を掴んだ。そして、待ち侘びる場所へズブズブと押し込んでやる。プツプツと溢れ出す粘液が、涎のように尻を伝っていった。

「あっ、はん、優ちゃんんん」
「万年発情しちゃって困った鬼ちゃんだよなぁ」
「あん!ごめんね、いやらしくってぇ」
「ここはちょっとな。中イキしてぇんだろ?」
「うん、中がいいっ」
「じゃ、我慢な」

 優斗は龍星の乳首と陰茎を同時に責める。眉を寄せ、必死で耐える美しい顔を堪能し、滾らせた。

「あ、や、イク、イッちゃうよ」
「イッたら辛いだろ、俺はまだだもん。もっとガンガン突きたいもん、奥まで、ほら」

 激しい律動に華奢な身体が揺れる。断続的に高い声を上げる恋人を、優斗は嬉々として苛めた。

「あああっ、イクッ、出ちゃうよ!優ちゃん、扱かないでっ」
「はっ、まだだ。出したらお仕置、ちっ、先走り汁出しすぎだろ、もうぐちょぐちょじゃねぇか」
「お仕置して欲しいんだけどぉ!どうしたらいーのぉ!もぉっ、ダメぇ」

 痙攣するアナルを指で抑え、動きを封じる。射精できないもどかしさに、龍星が泣いて訴えた。

「あっ、ああっ、イクッ、イキたいよぅ!」

 優斗はほくそ笑む。快楽に翻弄され悲痛に歪む表情に、激しく興奮した。腰を引き、ビキビキと脈打つ棹をガツンと奥まで打ち込む。

「仕方ねぇなぁ、イッていーぞ」

 欲望のまま突き上げれば、龍星が仰け反り、勃ち上がった陰茎がぶるりと震えた。白濁を吐き出す様を眺めながら何度か腰を打ち付けた後、優斗も蠢く壁に欲望を放つ。
荒い息を吐き、自分の精液で濡れた白い腹を揺らす龍星に、再び欲望が首をもたげた。

「はぁっ、気持ち良かった優ちゃん……もっとシタイ」
「また朝までコースかよ。明日は休みだから良いけどさ」
「オトコノコの日だろ?めいいっぱい楽しもうよ。優ちゃんをいっぱい食べさせて」

 美しい鬼は舌を出す。尖った八重歯を舐め、妖艶に笑った。

「来年も再来年も。ずっと優ちゃんの『ちまき』は俺のもの。お互い食べ合おう。柏餅に浮気しちゃ嫌だよ」

 結局、捕えられたのは優斗の方なのかもしれない。
 首輪に繋がった鎖の先には、雁字搦めの飼い主。
 欲張りな鬼に求めるまま餌を与え続ける奴隷。
 ――それでも良い。
 挙句の果てに食われても、この美しい鬼の糧となるならば。

 顔を寄せた優斗に、しなやかな腕が伸ばされる。
 開いた赤い口から除く尖った歯。
 引き寄せられ食われる瞬間、湧き上がる恍惚。

 食べられたいのは、果たしてどっちだ?


 青鬼さんは食べられたい
「青鬼と粽」――終――
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

ぱら
2023.04.29 ぱら

男の子の日の大事な行事!(*´艸`)ウフフ

くうもす
2023.04.29 くうもす

毎年チマキを食べ合います(*´֊`*)フフ

解除
ぱら
2023.02.18 ぱら

こっちで見れるとは!
有り難い!有り難い!!(ˇ人ˇ*)

pixivで読もうと頑張ってたのですがID?取得可能できずに始まりの画面をグルグル〜。(:3_ヽ)_

今日のお昼にやっと入れたと思ったらこっちで見れるとは!!(人´∀`*)ヤッタ‐!.。:*+

大変楽しく読ませて頂きました!
青鬼さん最高ー!!(*´艸`*)

くうもす
2023.02.19 くうもす

そうなんですよね。
pixivさんで読めないとのお声を聞き、こちらで公開させていただきました。
読みに来てくれてありがとう!!
嬉しい~♥
また少しずつ追加していく予定なので、よろしくお願いします~

解除
りん
2023.02.18 りん

うあああ!!!

最高ぉぉ(//∇//)
龍星の素早い変わり身の速さ
優斗の腹黒さ…に執着。
大好き〜💕✨

くうもす
2023.02.18 くうもす

こっちもありがとう~♥
いつか過去編も書きたいので
また読みに来てください(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)

解除

あなたにおすすめの小説

とろとろ【R18短編集】

ちまこ。
BL
ねっとり、じっくりと。 とろとろにされてます。 喘ぎ声は可愛いめ。 乳首責め多めの作品集です。

読み切り 過激☆短編集

まむら
BL
一話完結の小説を置いています。 スカトロ表現など過激な表現があるため、苦手な方は読まれないでください。 全てR-18です。

そばにいてほしい。

15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。 そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。 ──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。 幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け 安心してください、ハピエンです。

無理やりお仕置きされちゃうsubの話(短編集)

みたらし団子
BL
Dom/subユニバース ★が多くなるほどえろ重視の作品になっていきます。 ぼちぼち更新

部室強制監獄

裕光
BL
 夜8時に毎日更新します!  高校2年生サッカー部所属の祐介。  先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。  ある日の夜。  剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう  気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた  現れたのは蓮ともう1人。  1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。  そして大野は裕介に向かって言った。  大野「お前も肉便器に改造してやる」  大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…  

浮気をしたら、わんこ系彼氏に腹の中を散々洗われた話。

丹砂 (あかさ)
BL
ストーリーなしです! エロ特化の短編としてお読み下さい…。 大切な事なのでもう一度。 エロ特化です! **************************************** 『腸内洗浄』『玩具責め』『お仕置き』 性欲に忠実でモラルが低い恋人に、浮気のお仕置きをするお話しです。 キャプションで危ないな、と思った方はそっと見なかった事にして下さい…。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

嫌がる繊細くんを連続絶頂させる話

てけてとん
BL
同じクラスの人気者な繊細くんの弱みにつけこんで何度も絶頂させる話です。結構鬼畜です。長すぎたので2話に分割しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。