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■備えあればと思ったけれど②
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■備えあればと思ったけれど②
ゴブリンに襲われた経験を経て、自身に何が出来るか? と対策を練ろうとするのは、私の良い所だと思う。勉強熱心というべきか。
援軍に来てくれた皆は、誰一人も知らないであろう。何しろ、私がゴブリンに集中的に襲われた場所は自身の「ペニス」。まさか、このような急所が攻撃を受けるとは思っていなかった場所への強い痛みは、流石に快楽を拾うことは無く。寧ろ、潰されていないかという不安が大きかったのは記憶に新しい。
『い、ぎゅっ……! ぉ゛……、私の、ペニスがぁ……!♡』
そんな、私の情けない悲鳴。
結果。私は今後の対策のために書庫にいるわけだが、ある書物を気に入った本のように読み込む。目的、使い方、形。一文字一文字ゆっくりと、丁寧に読み込む。文字と同じく、ページに丁寧に絵まで描かれていたもの────「貞操帯」だった。
「これは……なるほど……」
この貞操帯には、男女それぞれあるらしい。実に興味深く、自身が対象とする男性の物を見る。その形のインパクトの強さ。鉄製の格子が、ペニスを覆うように連なっている絵を見て、ゴクリと思わず生唾を飲んだ。
(こんなものを、ペニスに? きっと、ゴブリンに襲われた時のようなことがあれば防具にもなるだろうが、しかしこれは……)
……ゴクン。ヒクッ……♡
自身のペニスに、こんなものを巻いていたら? 誰かに見られでもしたら?
そんなことを想像すれば、生唾と同時に興奮するかのように下着の中で睾丸がピクピクと反応した。こんなところで勃起しないように、深呼吸し冷静になる。
その後。数冊書物を借りて部屋に戻り、鍛冶場へ。鍛冶場の責任者と話をつけ、数日夜に貸切で使用させて貰えるようになった。
「すまない。ちょっと試したいことがあるんだが、鍛冶場で作ってみても良いか?」
試したいというか、作りたいのだけれど────「私だけの貞操帯」を。
「アラン様の申し出でしたら喜んで! むしろ、設計図のようなものが有れば、俺たちが作りますよ?」
その申し出は大変ありがたいが、自身の思い描く貞操帯の図面を見られても大丈夫な心の強さは持ち合わせていない。こんな物を作る? と幻滅されてしまうのも辛いものが有る。許せ……! と思いながら、私は半分は本当。半分は嘘をついた。
「有難う。だが、私の剣で気になる箇所があってな。たまには私自ら、直に手入れなどもしていと思ってるんだ」
「そうなんですね」
「いやぁ~。アラン様が、またゴブリンを退治されたと聞きましたが、切れ味を良くするおつもりですかな?」
「まぁ、そんなところだ」
「親方! 火力が上がりません!」
「あー、待ってろ。ちょっと見てやる。すみません、アラン様。簡単な手順なんかはコイツから教わっていて下さい」
「宜しく頼む」
「はっ、はい!」
剣術はたしなんでいても、鍛冶関係は素人に近い。なので、簡単な作業工程を教わり、一人での実習に向けての予習となった。その時間もあっという間に過ぎて、作り方を覚える。
その後は、もっと簡単だ。
習った方法で、野鳥の鳴き声が夜空に響く中。鍛冶場で一人、炎をくべて。ドロドロに熱した鉄を流したり、伸ばして見たり。試行錯誤しながら、私は貞操帯作りに精を出した。
あとは冷やして、様子を見るだけ。誰も私が作っているものを知らない。静かに目的のものを作り出し、装着した際のことを想像しペニスではなくアナルがヒクリと口と同じように生唾を飲んだ。
***********
短い予定なので、もうすぐ終わります
眠たいので駆け足
ゴブリンに襲われた経験を経て、自身に何が出来るか? と対策を練ろうとするのは、私の良い所だと思う。勉強熱心というべきか。
援軍に来てくれた皆は、誰一人も知らないであろう。何しろ、私がゴブリンに集中的に襲われた場所は自身の「ペニス」。まさか、このような急所が攻撃を受けるとは思っていなかった場所への強い痛みは、流石に快楽を拾うことは無く。寧ろ、潰されていないかという不安が大きかったのは記憶に新しい。
『い、ぎゅっ……! ぉ゛……、私の、ペニスがぁ……!♡』
そんな、私の情けない悲鳴。
結果。私は今後の対策のために書庫にいるわけだが、ある書物を気に入った本のように読み込む。目的、使い方、形。一文字一文字ゆっくりと、丁寧に読み込む。文字と同じく、ページに丁寧に絵まで描かれていたもの────「貞操帯」だった。
「これは……なるほど……」
この貞操帯には、男女それぞれあるらしい。実に興味深く、自身が対象とする男性の物を見る。その形のインパクトの強さ。鉄製の格子が、ペニスを覆うように連なっている絵を見て、ゴクリと思わず生唾を飲んだ。
(こんなものを、ペニスに? きっと、ゴブリンに襲われた時のようなことがあれば防具にもなるだろうが、しかしこれは……)
……ゴクン。ヒクッ……♡
自身のペニスに、こんなものを巻いていたら? 誰かに見られでもしたら?
そんなことを想像すれば、生唾と同時に興奮するかのように下着の中で睾丸がピクピクと反応した。こんなところで勃起しないように、深呼吸し冷静になる。
その後。数冊書物を借りて部屋に戻り、鍛冶場へ。鍛冶場の責任者と話をつけ、数日夜に貸切で使用させて貰えるようになった。
「すまない。ちょっと試したいことがあるんだが、鍛冶場で作ってみても良いか?」
試したいというか、作りたいのだけれど────「私だけの貞操帯」を。
「アラン様の申し出でしたら喜んで! むしろ、設計図のようなものが有れば、俺たちが作りますよ?」
その申し出は大変ありがたいが、自身の思い描く貞操帯の図面を見られても大丈夫な心の強さは持ち合わせていない。こんな物を作る? と幻滅されてしまうのも辛いものが有る。許せ……! と思いながら、私は半分は本当。半分は嘘をついた。
「有難う。だが、私の剣で気になる箇所があってな。たまには私自ら、直に手入れなどもしていと思ってるんだ」
「そうなんですね」
「いやぁ~。アラン様が、またゴブリンを退治されたと聞きましたが、切れ味を良くするおつもりですかな?」
「まぁ、そんなところだ」
「親方! 火力が上がりません!」
「あー、待ってろ。ちょっと見てやる。すみません、アラン様。簡単な手順なんかはコイツから教わっていて下さい」
「宜しく頼む」
「はっ、はい!」
剣術はたしなんでいても、鍛冶関係は素人に近い。なので、簡単な作業工程を教わり、一人での実習に向けての予習となった。その時間もあっという間に過ぎて、作り方を覚える。
その後は、もっと簡単だ。
習った方法で、野鳥の鳴き声が夜空に響く中。鍛冶場で一人、炎をくべて。ドロドロに熱した鉄を流したり、伸ばして見たり。試行錯誤しながら、私は貞操帯作りに精を出した。
あとは冷やして、様子を見るだけ。誰も私が作っているものを知らない。静かに目的のものを作り出し、装着した際のことを想像しペニスではなくアナルがヒクリと口と同じように生唾を飲んだ。
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短い予定なので、もうすぐ終わります
眠たいので駆け足
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