【完結・BL】騎士団長様は「とある悩み」を解消したい!【賢者×騎士団長】

彩華

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124】久しぶりに謁見してみたら③

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124】久しぶりに謁見してみたら③

 「レオと恋バナがしたかったのに……!」と拗ねた様子で話す王様。レオ殿の評価をしつつ、私と恋バナをしようとしているのか、レオ殿から聞いた話を私に語っていた。だが、私が話して良いことでもない。

「そうか……しかし気になるのぅ。レオの奴、見てくれも良く、仕事も出来るじゃろ? 浮いた話は無くとも、お主と同じで懸想している者が多いというのに……レオを断るとは」

王様は、レオ殿が好きな相手が気になるらしい。

(ううっ゛……。恐らく……いや、自分で言うのも何ですが、その相手は私です。王様……!)

ぐぅぅぅ……! と思いながら、何とも言えず。思わず力を込めて目を瞑ってしまう。

(それから、レオ殿の告白は断ってないです……!)

「しかもじゃ。あの様子だと、レオの奴。相当入れ込んでおる。諦める様子がないから、長期戦じゃろうなぁ……ん? アランよ、どうした? 顔が赤いぞ?」

「あ、いえ……! なんでもありません……」

(長期戦……)

王様の話を聞きながら、レオ殿が私に対してどういう風に思っているのか。どことなく聞いてしまい、聞いていて恥ずかしくなってしまった。

(確かに王様が言う通り、諦める様子は無さそうだったなぁ)

それどころか、自信満々で。

『俺、絶対アラン様に好きになってもらうんで』

そう言ったレオ殿。

(私がレオ殿のことを好きになる……?)

──────ドキン。

また胸の奥でドキンと鳴ったが、何故だろう? レオ殿のことを思うと、こうして知らない音がする。

「王様。言いにくいですが、レオ殿本人以外に、このような話はあまり宜しくないかと……レオ殿が聞いたら、怒りますよ」

「そうじゃな。確かに、レオの耳に入れば怒られてしまうわい。すまぬ。人の恋を本人がいないのに言うのは悪かったの」

「そうですね」

「それじゃあ……」

レオ殿がいないのに、人の色恋を言うのは良くない。それに、私としても身が持たない。こう……心苦しいというのか。
王様もレオ殿については話を終えて別の話に変わろうとしたが、やはり恋バナというものをしたかったらしい。

「アランよ。お主は誰かに恋しておらぬのか?」

「え!? わ、私ですか!?」

「そうじゃ。この場にいるのは、ワシとお主だけじゃし。どうじゃ?」

「私はまだ、そのっ……好きという感情がよく分からないので……。有難い申し出も、お断りしてますので」

「はぁ……。アランよ、お主は難しく考え過ぎじゃ。そんな好きなんて気持ち、分からないもないんじゃぞ。定義なんてどこにもないからの。アランよ、文武両道を真面目にするのは良いが、肩の力を抜いてみるのも良いことじゃぞ。それこそ、レオに聞いてみると良い」

「そうですか……」

「そんなものじゃ」

「有難うございます。勉強になりました」

「ふぉふぉ。のぅ、今の会話、恋バナっぽくなかったかのぅ?」

「そうですね」

ふふっ、と思わず二人して笑ってしまった。

■久しぶりに謁見してみたら■

 王様と「恋バナ」なるものをすることになった。

*****
お気に入り有難うございます!嬉しいです(^^)
「くっコロ~」と同じ数になりました!自己ベスト更新出来るようにしたいです(笑)
前の話にラッパ?の反応有難うございます!
毎回いっていますが、毎回次の話が白紙でorz
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