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【BL】何も無かったとは言わせない
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■何も無かったとは言わせない■
「お父さん、僕のこと好きになりなよ」
そう縋るように、甘えるように。
長年の拗らせた自身の恋心を打ち明けたのは、昨日のことだった。
(強硬手段にも、ほどがあるけど)
*********
「……」
田舎の朝は早い。
澄んだ空気に乗って、野鳥の鳴き声が目覚ましのように響く頃。僕はこの家で一番に起きた。この家でと言ったところで、この家には僕とお父さんしかいない。男二人だけの生活。
目の前にあるのは、おじさんなのにエッチな形をしたお父さんのお尻。昨日寝冷えしないように掛けた蒲団が捲れ、お尻が丸出しになっている。
おじさんと言っても、十分若く顔も良い。(僕目線だが)
薄い身体の僕と違って、肉厚の身体。見るからにムッチリとして美味しそう。可愛い子熊みたいな身体をしている。口数は少ないが、堅実的で優しい性格のお父さん。きっと女の人が知ったら、放っておかないタイプだ。
(でもなぁ……お尻、縦割れなんだよなぁ……)
綺麗なお尻の割れ目にそって下に下れば、窄まっているアナルは普通とは異なり縦に割れていた。それはつまり、この場所が使い込まれていることを意味している。
(僕が居ない時に、一人で弄ってたのかな)
何それ、超エッチ。
情事の最後、気を失ったお父さんの身体を綺麗に拭いて僕も眠りについたのは昨日の事。夜中に健気にお父さんの身体についた汗と、どちらのものか分からない白濁を丁寧に拭き取った。……途中、一回くらい良いよね? と眠るお父さんの顔に白濁をかけたのは黙っておこう。
まだ身体を繋げた余韻が残っているといっても、好きな人の裸体が目の前にあれば、それはそれで反応してしまうのが、男というもので。
(あれ? 僕ってば、こんなに欲張りだったっけ?)
今まで大人しくて良い子と言われていたはずなのに、お父さんに関してだけは我儘になっていた。
「僕だってさ、初めては優しく抱きたかったんだよ?」
後出しじゃんけんのような言い訳。でもさ。流石に10年以上拗らせてる恋心をさ。
お前には興味が無い、モテるぞ。なんてアウトオブ眼中宣言されちゃったら、分からせてやるってなっちゃうでしょ?
「だから、半分はお父さんのせいだからね」
そんなことを思いながら、僕は無防備に眠り続けるお父さんを見つめた。
起きたら多分、もう前みたいな関係には戻れない。お父さんは、何も無かったと言うかもしれないけど、僕が嫌だ。
「……ふごっ……!」
「ぷはっ……! ちょっ、何それ……くくっ……こういうところはおじさんなの……?」
僕が真剣に考えているのに、お父さんは起きる気配も無く。呼吸が苦しくなったのか、本当に熊の鳴き声のような声を出した。おかしくて、笑うしかない。もう良いや。お腹も空いたし、起こそう。うん。そうしよう。
昨日から、僕のお父さんへの判断はレベルアップしている。強硬手段ならお手の物。
「お父さん」
耳元に近づいて、名前を呼んでも反応なし。ならこうだ。ニヤリと笑って、レロォ……と舌先で小さな耳穴に舌をねじ込んだ。
レロォッ……♡ ぬちっ♡ ぴちゃっ……♡
「ふぉ゛っ……♡お゛っ……おぉ゛っ♡♡!?」
ビクビクッ♡ と身体をのけ反らせ、昨日聞いた汚くて可愛い声を漏らしたお父さん。その眼はあっとう間に開いて、頭までのけ反ったお父さんと視線が合った。
「おはよう、お父さん。良い朝だね」
「……っ!」
何か言いたげなお父さんの口が動く前に、僕は誤魔化すように言った。
「何? またキスしてあげようか?」
■何も無かったとは言わせない■
(昨日のことを思い出して、僕を意識してよ)
「お父さん、僕のこと好きになりなよ」
そう縋るように、甘えるように。
長年の拗らせた自身の恋心を打ち明けたのは、昨日のことだった。
(強硬手段にも、ほどがあるけど)
*********
「……」
田舎の朝は早い。
澄んだ空気に乗って、野鳥の鳴き声が目覚ましのように響く頃。僕はこの家で一番に起きた。この家でと言ったところで、この家には僕とお父さんしかいない。男二人だけの生活。
目の前にあるのは、おじさんなのにエッチな形をしたお父さんのお尻。昨日寝冷えしないように掛けた蒲団が捲れ、お尻が丸出しになっている。
おじさんと言っても、十分若く顔も良い。(僕目線だが)
薄い身体の僕と違って、肉厚の身体。見るからにムッチリとして美味しそう。可愛い子熊みたいな身体をしている。口数は少ないが、堅実的で優しい性格のお父さん。きっと女の人が知ったら、放っておかないタイプだ。
(でもなぁ……お尻、縦割れなんだよなぁ……)
綺麗なお尻の割れ目にそって下に下れば、窄まっているアナルは普通とは異なり縦に割れていた。それはつまり、この場所が使い込まれていることを意味している。
(僕が居ない時に、一人で弄ってたのかな)
何それ、超エッチ。
情事の最後、気を失ったお父さんの身体を綺麗に拭いて僕も眠りについたのは昨日の事。夜中に健気にお父さんの身体についた汗と、どちらのものか分からない白濁を丁寧に拭き取った。……途中、一回くらい良いよね? と眠るお父さんの顔に白濁をかけたのは黙っておこう。
まだ身体を繋げた余韻が残っているといっても、好きな人の裸体が目の前にあれば、それはそれで反応してしまうのが、男というもので。
(あれ? 僕ってば、こんなに欲張りだったっけ?)
今まで大人しくて良い子と言われていたはずなのに、お父さんに関してだけは我儘になっていた。
「僕だってさ、初めては優しく抱きたかったんだよ?」
後出しじゃんけんのような言い訳。でもさ。流石に10年以上拗らせてる恋心をさ。
お前には興味が無い、モテるぞ。なんてアウトオブ眼中宣言されちゃったら、分からせてやるってなっちゃうでしょ?
「だから、半分はお父さんのせいだからね」
そんなことを思いながら、僕は無防備に眠り続けるお父さんを見つめた。
起きたら多分、もう前みたいな関係には戻れない。お父さんは、何も無かったと言うかもしれないけど、僕が嫌だ。
「……ふごっ……!」
「ぷはっ……! ちょっ、何それ……くくっ……こういうところはおじさんなの……?」
僕が真剣に考えているのに、お父さんは起きる気配も無く。呼吸が苦しくなったのか、本当に熊の鳴き声のような声を出した。おかしくて、笑うしかない。もう良いや。お腹も空いたし、起こそう。うん。そうしよう。
昨日から、僕のお父さんへの判断はレベルアップしている。強硬手段ならお手の物。
「お父さん」
耳元に近づいて、名前を呼んでも反応なし。ならこうだ。ニヤリと笑って、レロォ……と舌先で小さな耳穴に舌をねじ込んだ。
レロォッ……♡ ぬちっ♡ ぴちゃっ……♡
「ふぉ゛っ……♡お゛っ……おぉ゛っ♡♡!?」
ビクビクッ♡ と身体をのけ反らせ、昨日聞いた汚くて可愛い声を漏らしたお父さん。その眼はあっとう間に開いて、頭までのけ反ったお父さんと視線が合った。
「おはよう、お父さん。良い朝だね」
「……っ!」
何か言いたげなお父さんの口が動く前に、僕は誤魔化すように言った。
「何? またキスしてあげようか?」
■何も無かったとは言わせない■
(昨日のことを思い出して、僕を意識してよ)
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