【完結・BL】誰かを忘れられない、お父さんと僕【年下×年上】

彩華

文字の大きさ
上 下
1 / 15

【BL】誰かを忘れられない、お養父さんと僕

しおりを挟む
■こんな設定
※♡濁点表現あり
※苦手な方はご注意下さい

■僕
・男
・最近高校を卒業。大学は実家から通う

■お父さん
・僕とは血が繋がっていない。小さい時に僕を引き取った
・田舎に住んでいる。仕事は昔都心でマンションを買い、その家賃収入があるため実家に戻り田舎暮らしをしている

*********



■誰かを忘れられない、お養父さんと僕■

 「お゛っ……♡ぉお゛っ……♡」

場所は、長年住んだ家。同級生の友達みたいに、マンションなんてものじゃない。まして、ベッドも無ければフローリングもない。あるのは、一部色の変わった畳と、畳の上に敷かれた布団。それも、今は皺が寄って更には漏らしたような水滴がポタポタと垂れていた。その上に、僕よりも幅広な身体が四つん這いになっている。

(まるで子熊でもいるみたいだ)

鳴き声までも、野生的で。

「あはっ♡きったない喘ぎ声だねぇ……」

僕がそう笑えば、四つん這いの身体が傷ついたように震えた。

********

僕はこの春、無事に高校を卒業し大学への進学を決めた。
家族はお父さんだけ。お母さんは最初からいない。お父さんは口数の少なく、表情をあまり崩す方ではなかったが、自分のことのように喜んでくれているのを知っている。

「よくやったな、おめでとう」

「へへっ。有難う、お父さん」

もうお父さんの身長を抜いているのに、大きな手でガシガシと僕の頭を撫でてくれた。

お父さん。僕のお父さん。
僕と本当の血は繋がっていない、僕を引き取ってくれたお父さん。時々、僕を見ながら僕じゃない誰かを見ているお父さん────僕の、大好きなお父さん。

田舎の。とりわけ、お父さんが引き継いだという古い家に住んでいることもあり、近所でも離れている僕たちの家。暖かくなってきた春の気温に、夏と勘違いし始めたセミの声が外から聞こえ始めた頃。

「お前も、大学に行ったら彼女が出来たりするんだろうなぁ……アイツに似て、顔が良いからモテるぞ」

「……」

アイツ。僕が、小さい頃から出る名前。僕の本当のお父さんのことだ。
僕は、本当のお父さんも勿論大切だと思う。けど今、お父さんに別の感情を抱いている僕からすれば、楽しいものではないわけで。


「お父さん。僕、お父さんのこと好きなんだけど?」

「ん? ああ、俺もお前のこと家族として好きだぞ」


なんてことを言うものだから。良い機会だと「来て」とお父さんを、蒲団を敷いている寝室に引き連れて今に至っている。

「おい、どうし……っ、う……!?」

僕のファースト・キスは、レモン味なんかじゃなくて夕食に食べた鯖の味噌煮の味がした。

「ふ……ぅ……♡」

お父さんが、僕に強く出れないことを知っている。この顔に弱いことも知っている。
だから、悔しいと思いつつも利用することにした。キスをして、舌をねじ込んで。相撲でもするみたいに、お父さんに脚を払い蒲団に押し倒す。

「おい……! こういうのは、好きな子とするものだぞ……!」

「だから、僕はお父さんが好きなんだって。分かってくれないから、身体に覚えさせようと思って」

「なっ……」

「お父さん、大好きだよ」

ちゅっ、と今度は触れるキスを一つ。
それからゆっくりとお父さんの肩を押して、布団に押し倒した。邪魔になるかけ蒲団は部屋の端に寄せる。フーッ……と深呼吸をしてお父さんを見下ろせば、大きな抵抗は無く小さな声で言った。

「……こんなおっさん、抱いても後悔しかねぇからな」

「そんなことないよ」

合図とばかりに、カチリと蛍光灯から伸びた長い紐を引っ張って灯りを寝る時に付けている弱い灯りにした。

「お父さん、脱がして良い?」

「自分で脱ぐ」

「残念」

お互いに一度背中を向け合い、着ていた衣類を脱いだ。下着も抜いて、風呂に入るわけじゃないのに全裸。ああ、僕これからお父さんと……と思うと、振り返る前に思わず口角が上がった。

「おい、脱いだぞ」

「うん。僕も、そっち向くね」

(あ……ヤバイ)

お父さんの裸を見た時、プツンと確かに何か切れるのが分かった。





……ドサッ。


それから二人。シーツの海なんかじゃなくて、布団の海に沈んだ。
キスをして、舌をねじ込んで。耳穴に好きだと囁いて。またキスをして。平らな胸に吸い付いたら、頭を小突かれた。僕より太い脚の間にぶら下がる、僕と同じペニスを撫でる。勃起しなかったら……と不安もあったが、存外お父さんは感じて
いてくれているらしい。
ウェーブがかった陰毛の下から、ムワリと汗混じりの匂い。ゆっくりとだが、確実な芯を持ち始めお父さんのペニスは勃起を始めた。(勿論、僕のペニスは最初から勃起してる)

「お父さん、好き」

何度も呟く。好きだよ、可愛い。そう言えば、お父さんはもっと可愛くなって身体を赤く染めながら「ぁ……あ゛……♡」と僕の手の中に墜ちて来た。快楽で判断の鈍ったお父さんのペニスを、シュコシュコと扱けば「ぁ、あ゛♡ちんこ♡俺の、ちんこ……お゛♡ぉ♡」と言葉も漏れ始め。僕の手はお父さんのザーメンで濡れ、更には手に擦りつけるようにお父さんの腰が揺れ、丸い二つの睾丸がぶつかる音がした。

「んっ、う゛♡んぅ゛~~っ♡」

「お父さん、ちんちん僕に扱かれるの気持良い?」

「良いっ♡ちんちん、凄かれるの気持ち良いぃ゛……ふ、ぅ゛♡」

「ごめんね、少し我慢して」

「へ……ぁ……?」

お父さんには、ペニスじゃなくてナカでイッて貰うから。
ゴロンとお父さんを寝かせれば、ヒクヒクと収縮するアナルが見えた。

「お父さん、お尻がヒクヒクしてるよ。もしかして、一人で弄ってた?」

「~~~~~っ!?」

ヒクッ……♡ ともう一度収縮。アナルの入り口周辺に、一本身近な体毛が生えていたのでピンッ! と引っ張って抜けば「んおぉ゛っ!?♡」とお父さんの腰が揺れた。

ヒクッ♡ ヒクッ♡ ヒクヒクッ♡

「お父さん、隠しても無駄だよ。お尻、縦割れだもん。一人で弄ってたの? それとも、僕が居ない時に誰かと?」

「違う……! ひ、とりで……弄ってた……」

「そうなんだ」

くぷっ……くぱぁっ……♡ くぱっ♡ くぱっ♡

「ん゛っ♡ ぅあ゛♡ぁ、あ゛……♡開く、なぁ゛……っ♡」

「すっごい柔らかい。これならすぐに入りそう」

ジュボッ! ぴとっ……♡

「!」

「分かる? お父さんにアナルに、僕のペニスが入るんだよ」

「ぇ、あ……、ま、……っ」

「待たないってば」

ヌプププププッ……♡

「ぁ、あ、ぁ゛~~っ♡息子のちんこが……♡入って、き……ぅ゛ぁ♡」

「血は繋がってないんから、安心してよ」

ヌププププッ♡ ずちゅん!

ゆっくりとした挿入。柔らかいアナルは、拒むことなく僕のペニスを受け入れた。温かくて気持ちが良いが我慢。根元まで入ったら、今度は一気に腰を前後しペニスをお父さんの腹のナカに打ち付けた。

ズロロロ~~ッ♡ ズチュン! ズロロロ~~ッ♡ ズチュン♡

「お゛っ……♡ぉお゛っ……♡」

ピュクッ♡ ピュクピュクッ♡

蒲団の上は、お父さんが漏らしたような水滴がポタポタと垂れていた。目下、僕よりも幅広な身体が背中を丸め四つん這いになっている。

(まるで子熊でもいるみたいだ)

「んお゛っ♡ぉ゛っ♡ちんこ♡ぁ、あ゛♡ちんこぉ゛……♡」

鳴き声までも、野生的で。

「あはっ♡きったない喘ぎ声だねぇ……」

僕がそう笑えば、お父さんの四つん這いの身体が傷ついたように震えた。

多分、初体験の場所にしては随分なところだと思う。
おまけに、身体を繋げているのは可愛い「彼女」ではない。曲線のある身体でも、柔らか
くもなく。まして、同じペニスが付いている「男」それでもだ。

「ん゛っ……、悪かったな……っ!」

僕の言葉に傷ついたのか、僕の下で熱を受け入れてくれる彼が口元を覆う。ああ、ごめんね? 傷ついちゃった? でも、その汚い喘ぎ声。僕好きなんだよね。野太くて、獣みたいで、僕じゃないと出せない声なんだなって思うと、ゾクゾクする。でも早く機嫌を直して貰わなきゃ。ふふっ、と笑いながら彼の耳元で囁いた。

「ごめんね? でも気にしないで。僕、お父さんの汚い喘ぎ声大好きだからさ……」

ズロロロ~~~~~~……ゴリィッ!♡ ズチュン! ズチュン!

「ん゛お゛っ♡!? お゛……ぉ、お゛……♡ば、か……息子ぉ゛♡」

「うん、うん♡お父さん、だーいすき♡」

僕はお父さんの返事も聞かず、勃起するペニスを思い切りお父さんのナカに打ち付けた。突然の衝撃に背を仰け反らせたお父さん。その太い喉元に吸い付いて。

「一緒にイこうね」

ゴリゴリゴリッ……ビュッ……ビュクビュクビュクビュク~~~~~~♡

「ほ、ぉ゛……♡あ、熱いの……出て……♡」

へこっ♡ と無意識にお父さんが腰を振って、気を失った。


「お父さん、僕のこと好きになりなよ」


■誰かを忘れられない、お養父さんと僕■

(僕のこと、見てよ)

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます

夏ノ宮萄玄
BL
 オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。  ――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。  懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。  義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

僕はお別れしたつもりでした

まと
BL
遠距離恋愛中だった恋人との関係が自然消滅した。どこか心にぽっかりと穴が空いたまま毎日を過ごしていた藍(あい)。大晦日の夜、寂しがり屋の親友と二人で年越しを楽しむことになり、ハメを外して酔いつぶれてしまう。目が覚めたら「ここどこ」状態!! 親友と仲良すぎな主人公と、別れたはずの恋人とのお話。 ⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。 大晦日あたりに出そうと思ったお話です。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

フローブルー

とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。 高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

処理中です...