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40】また相談してしまった②
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40】また相談してしまった②
講義も終わり、蛍と二人でまた話した。といっても、俺の方が相談に乗って貰っているだけだが、蛍は普通に話してくれるので安心する。話を聞いて貰えるだけでも楽になるので、昨日話したばかりだけれど、実は……と話していた。話の中、「どうして北斗は俺とカップルチャンネルをやってるんだろうなぁ」と言えば、蛍は何となく理由が分かるらしい。それなら教えて欲しいと言えば、「やだね」と言われてしまった。
「俺にも事情ってもんがあるんだよ。なぁ……そういえばさ。頬にはキスしてたけど、口にも北斗はキスしてくんの?」
「え、キス?」
蛍がそんなことを聞いてきた。茶化す様子も無いし、多分ただの興味本位だろう。答えるのは迷ったが、悩んでいることもあるので答えてしまう。
「あー……してこない。北斗は今まで一回も口にキスしてきたこと無いんだ。やっぱり、俺だけが北斗のこと好きだからだよなぁ……」
つらぁ……と肩を落とす。唇へのキスって、やっぱり特別だし。恋愛的な意味でいえば、きっと北斗にとって俺は特別じゃない。俺ばかりが好きで、頬のキスも嬉しいがキスを与えられれば、もっと欲しいと思ってしまう。
「はぁ~~……俺って、いつまで片思いしとくんだろう」
かといって、告白する勇気も無い。人を好きになったのも、今まで北斗だけ。初恋をずっと拗らせて、ずっと片思いしている。
「圭」
「ん~?」
「意外と近くに別の出会いがあるかもしれねぇぞ?……っても、北斗しか見えてない圭に言っても、意味ないだろうけど」
蛍がフッと笑って言った。
「そうだけど……! 俺だって、自分で分かってるんだけどさぁ……それでも北斗が好きなんだよ……。蛍、いつも相談のってくれて有難うな」
「本当だよ。まぁ、俺はお前のことが好きだから別に良いけど」
「俺も蛍のこと好きだぞ~!」
蛍も俺の親友だ! と抱き着けば、蛍の腕が背中に回った。北斗とは違う、腕。思わずまたドキンとしたが、相手は北斗だ。あまりベタベタするのも悪いなと、身体を離した。
「いつも有難うな! 話したら少しスッキリした! また宜しくな」
「任せとけ」
「じゃあ、俺次の講義があるから」
御礼だと、バッグに入れていた未開封のお菓子を蛍の手に入れて、俺はまた講義のある教室へと向かった。
「……鈍感なのが良いのか、悪いのかなぁ。あんなに北斗はマウント取って来てるのにな。まぁ、今のままの方が俺にとっては好都合だけど」
俺も片思いしてるから。
そんな蛍のことを言っていたのを、俺は知らない。
******
更新しました。お気に入りほか有難うございます(^▽^)
蛍また出すか迷い中です。名前似たのにするかと適当にしたら、名前が似てるので打ちながら、今どっち?と
迷うことになってしましました(Oh)
宣伝】久しぶりにPixiv更新しました。良かったら見て頂けると嬉しいです
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「あー……してこない。北斗は今まで一回も口にキスしてきたこと無いんだ。やっぱり、俺だけが北斗のこと好きだからだよなぁ……」
つらぁ……と肩を落とす。唇へのキスって、やっぱり特別だし。恋愛的な意味でいえば、きっと北斗にとって俺は特別じゃない。俺ばかりが好きで、頬のキスも嬉しいがキスを与えられれば、もっと欲しいと思ってしまう。
「はぁ~~……俺って、いつまで片思いしとくんだろう」
かといって、告白する勇気も無い。人を好きになったのも、今まで北斗だけ。初恋をずっと拗らせて、ずっと片思いしている。
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「ん~?」
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蛍がフッと笑って言った。
「そうだけど……! 俺だって、自分で分かってるんだけどさぁ……それでも北斗が好きなんだよ……。蛍、いつも相談のってくれて有難うな」
「本当だよ。まぁ、俺はお前のことが好きだから別に良いけど」
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蛍も俺の親友だ! と抱き着けば、蛍の腕が背中に回った。北斗とは違う、腕。思わずまたドキンとしたが、相手は北斗だ。あまりベタベタするのも悪いなと、身体を離した。
「いつも有難うな! 話したら少しスッキリした! また宜しくな」
「任せとけ」
「じゃあ、俺次の講義があるから」
御礼だと、バッグに入れていた未開封のお菓子を蛍の手に入れて、俺はまた講義のある教室へと向かった。
「……鈍感なのが良いのか、悪いのかなぁ。あんなに北斗はマウント取って来てるのにな。まぁ、今のままの方が俺にとっては好都合だけど」
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そんな蛍のことを言っていたのを、俺は知らない。
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