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33】他者の意見を聞いてみようと思って
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33】他者の意見を聞いてみようと思って
先日の生配信は、無事に成功……だと思う。
あのあと。配信用のアカウントは、フォローしてくれる人が増えていた。気のせいじゃないくらい、北斗のファンが増えたと思う。アカウントについたコメントは、北斗に関するものが多かった。
『北斗本当にかっこいい!』
『おすすめのカップルチャンネルです』
『北斗くん、圭くんのこと大好きだね』
なんていう感じに。
俺はマイナスなことを書かれていたら嫌だからあまり見ないが、久しぶりの配信だったので、少し評判が気になってアカウントを覗いてしまった。
「だよな~、分かる。あの時の北斗イケメン過ぎたよな」
なんてことを言いながら、俺が今いる場所は家じゃない。大学の近くのカフェにやって来て、人を待っている最中。待っている相手は北斗ではなく、普通に俺の友達で……。
「よぅ、圭。待ったか?」
「いや、待ってない。こっちこそ、わざわざごめんな。蛍」
「いいって。ほら、お前が読みたいって言ってた漫画の新刊。俺読み終わったから、返すのいつでも良いぞ」
「わー! 良いのか!? 有り難う! これ、続きすげぇ気になってたんだ~!」
北斗とは、また違った意味でイケメンの蛍。
俺より高い身長に、北斗がクール系のイケメンだとすれば、蛍は爽やかスポーツマン系のイケメンだ。まぁ実際、スポーツは得意でサッカー部のキャプテンとかも務めていた蛍。(俺の周り、イケメンが多過ぎじゃないか?)
北斗より後の中学からの同級生で、最初から結構気が合ったり、好きな漫画なんかが同じで親しくなった。そのまま志望した大学も同じで、無事に蛍も合格して今でもこうしてよく遊んでいたりする。
(ただ、蛍は北斗と違った意味で特別なんだけど・・・・・・)
「今日はどうしたんだ? 圭」
「あー・・・・・・うん」
大学終わりに、そのまま俺に会いに来てくれた様子の蛍。
教科書なんかが入ったバックを下ろしながら席に着き、適当に注文をして席に着いた。その一連の動作すら格好良く見えて、北斗もそうだが俺ももう少しイケメンになれたらと思う。
どうした? と問われれば、用事があったわけだが一端蛍の注文が来てから。もう人が来ないと分かってから言いたい。俺の様子に何かを察した蛍が、黙ったまま深く追求しなかった
それから間もなくて、注文したものが到着。
ちゃっかり俺も追加で頼んだパフェが来て、お互いに頼んだ物を一口二口食べた後。チラリと蛍が俺の方を見た。
「圭、俺から聞いた方が良いか?」
「あ、いや。大丈夫だ。その・・・・・・この前、久しぶりに配信をしてみたんだけど、蛍は見たか?」
「お前たちの偽装チャンネルをか?」
「しー! 蛍、しー! 一応、カップルってことでやってるから!」
しー! と内緒だとジャスチャーをして蛍に言った。
そう。蛍は、俺たちのカップルチャンネルについて、偽装カップルであることを知っている。理由は簡単だ。俺が相談してるから。
「見たぞ」
「蛍、よく見てくれるよな。有り難うな。で、なんだけど。あの時、俺達ちゃんと付き合ってるカップルっぽく見えたか?」
そんなことを聞いてみることにしたわけだ。
********
更新しました! お気に入り有り難うございます。
そっと別のをのこを出してみました
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『北斗本当にかっこいい!』
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なんていう感じに。
俺はマイナスなことを書かれていたら嫌だからあまり見ないが、久しぶりの配信だったので、少し評判が気になってアカウントを覗いてしまった。
「だよな~、分かる。あの時の北斗イケメン過ぎたよな」
なんてことを言いながら、俺が今いる場所は家じゃない。大学の近くのカフェにやって来て、人を待っている最中。待っている相手は北斗ではなく、普通に俺の友達で……。
「よぅ、圭。待ったか?」
「いや、待ってない。こっちこそ、わざわざごめんな。蛍」
「いいって。ほら、お前が読みたいって言ってた漫画の新刊。俺読み終わったから、返すのいつでも良いぞ」
「わー! 良いのか!? 有り難う! これ、続きすげぇ気になってたんだ~!」
北斗とは、また違った意味でイケメンの蛍。
俺より高い身長に、北斗がクール系のイケメンだとすれば、蛍は爽やかスポーツマン系のイケメンだ。まぁ実際、スポーツは得意でサッカー部のキャプテンとかも務めていた蛍。(俺の周り、イケメンが多過ぎじゃないか?)
北斗より後の中学からの同級生で、最初から結構気が合ったり、好きな漫画なんかが同じで親しくなった。そのまま志望した大学も同じで、無事に蛍も合格して今でもこうしてよく遊んでいたりする。
(ただ、蛍は北斗と違った意味で特別なんだけど・・・・・・)
「今日はどうしたんだ? 圭」
「あー・・・・・・うん」
大学終わりに、そのまま俺に会いに来てくれた様子の蛍。
教科書なんかが入ったバックを下ろしながら席に着き、適当に注文をして席に着いた。その一連の動作すら格好良く見えて、北斗もそうだが俺ももう少しイケメンになれたらと思う。
どうした? と問われれば、用事があったわけだが一端蛍の注文が来てから。もう人が来ないと分かってから言いたい。俺の様子に何かを察した蛍が、黙ったまま深く追求しなかった
それから間もなくて、注文したものが到着。
ちゃっかり俺も追加で頼んだパフェが来て、お互いに頼んだ物を一口二口食べた後。チラリと蛍が俺の方を見た。
「圭、俺から聞いた方が良いか?」
「あ、いや。大丈夫だ。その・・・・・・この前、久しぶりに配信をしてみたんだけど、蛍は見たか?」
「お前たちの偽装チャンネルをか?」
「しー! 蛍、しー! 一応、カップルってことでやってるから!」
しー! と内緒だとジャスチャーをして蛍に言った。
そう。蛍は、俺たちのカップルチャンネルについて、偽装カップルであることを知っている。理由は簡単だ。俺が相談してるから。
「見たぞ」
「蛍、よく見てくれるよな。有り難うな。で、なんだけど。あの時、俺達ちゃんと付き合ってるカップルっぽく見えたか?」
そんなことを聞いてみることにしたわけだ。
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