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6】一人でメッセージを確認していると
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6】一人でメッセージを確認していると
今日は北斗の帰りが遅い。
ゆっくりと部屋で一人の時間を満喫中の俺。ゴロゴロとベッドの上でゲームをしたり、漫画を読んだり。本当にゴロゴロしている。
「時間があるって良いなぁ……。ああ、そうだ」
そういえば、北斗に時間があるなら俺たちの番組宛に届いた質問とか目を通しておいて欲しいと言われていたんだった。
「よっと……!」
編集や、届いたメッセージなんかの確認は北斗がよくやってくれている。俺は北斗が一度目を通した後に選別したものの中から、一緒に何をしようかと参加するから最初にメッセージを確認するのは久々だ。
一応、共有で使うのでリビングにパソコンを置いている。自分の部屋を後にして、早速リビングへ。パソコンを付けて、届いたメッセージを確認することにした。
「結構、メッセージ届いてたりするもんだなぁ……。北斗ってば、この中から選別してたのか……」
届いたメッセージを見て見れば、応援メッセージが多く内心ほっとした。(酷いメッセージは来ないように設定はしているが、もしすり抜けてマイナスなメッセージ何かが届いていたら、凹んでいたと思う)
二人が仲が良くて見ていて楽しい、料理が上手い、恰好良い……そんな応援メッセージに嬉しくなってしまう。そんな中、変なメッセージも勿論届いていたりするわけで。
【圭君可愛い。もし北斗君と別れたら、僕のところにおいでよ。絶対気持ち良くしてあげるから】
「うわぁ……」
こんなメール、俺宛で良かった。だが、北斗のことを書かれていることもあり、俺は名前も何も知らない相手に対し、珍しく饒舌に。それから怒っていた。
「大体なんだよ、気持ち良くさせるって。北斗とするの、めちゃくちゃ気持ち良いんだからな? てか、絶対別れないし?」
そもそも、付き合ってないし!!(くそぅ……! こんなメッセージ相手に、何で俺がこんなにダメージ受けなきゃならないんだよ)
「はー……何だよ、これ……」
疲れた。机に顔を突っ伏して、うーんと考える俺。
「北斗いないけど、このメッセージ送って来た奴ブロックしていいかな……」
そうしよう、うん。今決めた、俺の独断で決めた。
さっそくマウスを動かそうと思えば、何故だか自動でマウスが動いて……なんてことはなく。
グイッ、カチッ。
「え? ぁ、北斗? お帰り!?」
「ただいま。圭、俺が帰って来たの気づかないくらい何してんだと思ったらコレか」
カチッ。
俺の手に北斗の手が重なって、何事かと上を見れば北斗が帰って来ていた。未だにマウスを俺の手越しに操作して、ブロックと削除という文字がサクサクと見えた。
「北斗、何してんの!?」
「削除とブロック。これでもう二度と、こいつはメッセージを送れない」
「良いのか?」
「良い。こんなの応援じゃないし」
表情一つ変えず、サラリと言った北斗。
(か……カッコいい~~!!)
じゃない。手が重なってる。
「北斗、手。もう良いよ」
「ああ、悪い」
北斗の手が離れ、俺も場の空気を和まそうと笑って見せた。
「北斗も疲れただろ? てか、凄いよな。こんなの毎回してるの。任せっきりでごめんな?」
「俺が好きでしてることだから、圭は気にしなくて良い。それより圭」
「ん~?」
どうした? と首を傾げれば、これまた先ほどと同じく。北斗が表情を変えずにサラリと言った。
「圭。俺とするの気持ち良いんだ?」
「~~……っ!?」
(どこから聞いてたんだよ!)
「言うか!」と俺は部屋に逃げ込んだが、あとで結局顔を合わせた時も北斗が聞いてきて、最終的に答えるはめになってしまった。
「圭? 俺とするの気持ち良い?」
「…………ハイ」
これも全部、あの変なメッセージを送った奴のせいだ。
********
更新しました。お気に入り・イイネ有難うございます(^^)
健全多めでいくか、R要素も入れるかで割と迷っています。
今日は北斗の帰りが遅い。
ゆっくりと部屋で一人の時間を満喫中の俺。ゴロゴロとベッドの上でゲームをしたり、漫画を読んだり。本当にゴロゴロしている。
「時間があるって良いなぁ……。ああ、そうだ」
そういえば、北斗に時間があるなら俺たちの番組宛に届いた質問とか目を通しておいて欲しいと言われていたんだった。
「よっと……!」
編集や、届いたメッセージなんかの確認は北斗がよくやってくれている。俺は北斗が一度目を通した後に選別したものの中から、一緒に何をしようかと参加するから最初にメッセージを確認するのは久々だ。
一応、共有で使うのでリビングにパソコンを置いている。自分の部屋を後にして、早速リビングへ。パソコンを付けて、届いたメッセージを確認することにした。
「結構、メッセージ届いてたりするもんだなぁ……。北斗ってば、この中から選別してたのか……」
届いたメッセージを見て見れば、応援メッセージが多く内心ほっとした。(酷いメッセージは来ないように設定はしているが、もしすり抜けてマイナスなメッセージ何かが届いていたら、凹んでいたと思う)
二人が仲が良くて見ていて楽しい、料理が上手い、恰好良い……そんな応援メッセージに嬉しくなってしまう。そんな中、変なメッセージも勿論届いていたりするわけで。
【圭君可愛い。もし北斗君と別れたら、僕のところにおいでよ。絶対気持ち良くしてあげるから】
「うわぁ……」
こんなメール、俺宛で良かった。だが、北斗のことを書かれていることもあり、俺は名前も何も知らない相手に対し、珍しく饒舌に。それから怒っていた。
「大体なんだよ、気持ち良くさせるって。北斗とするの、めちゃくちゃ気持ち良いんだからな? てか、絶対別れないし?」
そもそも、付き合ってないし!!(くそぅ……! こんなメッセージ相手に、何で俺がこんなにダメージ受けなきゃならないんだよ)
「はー……何だよ、これ……」
疲れた。机に顔を突っ伏して、うーんと考える俺。
「北斗いないけど、このメッセージ送って来た奴ブロックしていいかな……」
そうしよう、うん。今決めた、俺の独断で決めた。
さっそくマウスを動かそうと思えば、何故だか自動でマウスが動いて……なんてことはなく。
グイッ、カチッ。
「え? ぁ、北斗? お帰り!?」
「ただいま。圭、俺が帰って来たの気づかないくらい何してんだと思ったらコレか」
カチッ。
俺の手に北斗の手が重なって、何事かと上を見れば北斗が帰って来ていた。未だにマウスを俺の手越しに操作して、ブロックと削除という文字がサクサクと見えた。
「北斗、何してんの!?」
「削除とブロック。これでもう二度と、こいつはメッセージを送れない」
「良いのか?」
「良い。こんなの応援じゃないし」
表情一つ変えず、サラリと言った北斗。
(か……カッコいい~~!!)
じゃない。手が重なってる。
「北斗、手。もう良いよ」
「ああ、悪い」
北斗の手が離れ、俺も場の空気を和まそうと笑って見せた。
「北斗も疲れただろ? てか、凄いよな。こんなの毎回してるの。任せっきりでごめんな?」
「俺が好きでしてることだから、圭は気にしなくて良い。それより圭」
「ん~?」
どうした? と首を傾げれば、これまた先ほどと同じく。北斗が表情を変えずにサラリと言った。
「圭。俺とするの気持ち良いんだ?」
「~~……っ!?」
(どこから聞いてたんだよ!)
「言うか!」と俺は部屋に逃げ込んだが、あとで結局顔を合わせた時も北斗が聞いてきて、最終的に答えるはめになってしまった。
「圭? 俺とするの気持ち良い?」
「…………ハイ」
これも全部、あの変なメッセージを送った奴のせいだ。
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