【完結・BL】異世界転生してみたら、出会った巨人がめちゃくちゃタイプだった件【巨人×人間】

彩華

文字の大きさ
上 下
46 / 53

■空気が変わった

しおりを挟む
■空気が変わった

 リタさんのアドバイスは的確だったらしい。
一言「食べて欲しい」というだけで、ソラが俺の好きを特別な好きだと理解した。それと同時に、今まで伝えてきた好きも特別な意味だったと薄々気づいていたことが発覚する。流石にそれは俺の気持ちも考えて欲しいと、行き場のない気持ちが声に出ていた。

「俺の告゛白゛!!!!!!」

やっぱり俺たちに雰囲気なんて無いのだろうか。重たい空気がコメディへと一転する。

(まぁ、良かったんだよな。これで)

重たい空気なんかより、これくらいの空気で良い。もう涙は引っ込んで、開き直った気分だ。フッ……と笑えば、今度はソラが俺の前でオロオロとしていた。

「ご、ごめん! ごめんね!? 高見、気づかなくて。でも嬉しい。僕も高見のことが大好きだよ」

俺の好きに今更ながら気づいたらしい。あー、もう本当に恋愛って分からないな。お互いに初恋なら、猶更か。……なら、気づかったことも許してやろう。

「そうか。じゃあ俺たち、両思いだな」

「うん。何だか、照れるな」

また俺の前に伸びて来た指に、今度は「ちゅっ……」と口づけた。ソラの顔がまた赤く染まる。可愛いと思いながら、二度三度と口づければ可愛い顔に反して、ソラが言った。

「ねぇ、高見……」

「んー?」

俺を見つめるソラの瞳の中に、澄んだ空の色以外の熱が見えた気がした。

「嫌だったら良いんだけどね」

「ああ、何だよ」



「……少しだけ、食べさせて?」



「食゛」


本当に食べされろと言われる想定はしていなかったので、ヒュッ……! と息を飲み。思わず固まってしまった。


「あ、ちがっ! 本当に食べるんじゃなくて、その……味見させて欲しいなって……」

「味見」

「うん。本当に食べたりしないから」

すりっ……♡ とソラの指先が俺の頬を撫で、俺の視線はソラの瞳を見た後、口元へと移っていた。

(ソラに味見される……)

……ゾクッ……♡♡♡

「高見」

(ソラの口の中に見える舌が、俺の身体に這ってくるのか……?)

「ぅ、ぁ……♡」

一瞬、食べられる想像をしてしまい思わず甘い声が漏れた。ソラも俺の声に一瞬目を見開いたが、引こうとすることはない。それどころか、先程以上に熱のある視線を俺に向けながら、もう一度名前を呼んだ。

「高見、味見させて……?」

先程まで顔を撫でた指先が離れ。すりっ……♡と、もう一度撫でたのは俺の下半身だった。

「そっ……! んな、とこ……」

「高見、助けて。僕ね、高見のことを考えるとココが苦しい時があるんだ」

ココ、とは俺の下半身。ソラと同じ、男女の違いを表す一つの付いているソレ。

フーッ♡ フーッ♡ フーッ♡

「高見……♡」

俺を呼ぶソラに、また身体がゾクリとした。

******
ちょっとぬるい感じのをする予定です!
1つか2つくらい?
お気軽に感想頂けると嬉しいです!
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

見ぃつけた。

茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは… 他サイトにも公開しています

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~

朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」 普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。 史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。 その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。 外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。 いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。 領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。 彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。 やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。 無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。 (この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

弟、異世界転移する。

ツキコ
BL
兄依存の弟が突然異世界転移して可愛がられるお話。たぶん。 のんびり進行なゆるBL

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

処理中です...