【完結・BL】異世界転生してみたら、出会った巨人がめちゃくちゃタイプだった件【巨人×人間】

彩華

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■家に帰って来たものの■

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■家に帰って来たものの■

 「「ただいま」」

「お帰り、高見」

「お帰り、ソラ」

ギイィッと扉を引いて、二人で家に帰って発した言葉は帰って来たことを知らせる言葉。それから、互いに迎える言葉。出迎えを互いにしている感じがして良いと、やり始めたら癖になってしまった。
誰かの声がすることは嬉しいので、俺としては嬉しい。好きな相手からだと、猶更だ。

「高見。今日はちょっと沢山食材を買ったから、ご飯楽しみにしててね」

「ああ! ソラの料理は美味いから楽しみだな」

ソラも家に帰りほっとしたのか、幾分機嫌が戻っているように見える。良かったなぁと思いながらソラの手には、確かにいつも以上に多い食材が紙袋に入っているように見えた。

「先にベッドを運んでおくね。前にあったところで良い?」

「頼む。俺も少し休憩しようかな」

「良いよ。ベッドも入れ終わったから少し寝たら?」

「うーん……そうする」

ソラが買って来た新しいベッドを俺の家に入れて、天井を付けなおした。これなら俺はソラに見られることなく一人の時間。ゆっくりと部屋に入り、ソラの視線は無いというのに、思わずキョロキョロと左右を確認したあと。自慰をした時のように毛布を頭から被った。(新しいだけあって、凄くフカフカだ)


「……俺が、ソラに告白する……のか?」

思わず疑問形。尋ねるように言ったところで、リタさんもいない。俺かソラしかいない家で、返事があるわけもない。

『食べて欲しいくらい好き』

「そんなの……ハードルが高過ぎる……っ!」

(言えるか? いや、無理だろ!?!?)

と、心の中で俺の気持ちが反復横跳びをしていて忙しい。言えねぇよぉぉぉ……と毛布の中で体操座りをするように脚を抱える姿勢になりながら、覚えているのはここまで。
うつらうつらとしながら、身体は疲れていたんだろう。気づけば寝落ちしていて、この後俺が起きるのはソラが家の外から聞こえる「高見、ご飯だよ」の声に起きるのは暫くしてからのこと。

*********
******
****


 「高見、ご飯だよ」

「んぁっ!?」

「高見~?」

「起きた、起きたぞ! ソラ」

毛布の中に潜り込んでいたはずだが、息苦しかったのか起きた時には普通に天井が見えた。名前を呼ばれ、身体を起こす。そういえば、風呂は? と自分の身体を触ってしまった。寝巻じゃない。昼寝をしただけらしい。

「昼寝なんて、何年ぶりだろうな」

欠伸を一つしたあと、家を出ればソラが俺を見てクスリと笑った。

「何だよ」

「高見、よく寝てたんだね。寝癖ついてるよ」

「どうせ後で風呂に入るから、良いんだよ」

「可愛いって意味だったんだけど」

「怒った?」と俺の髪を撫でたソラに、俺のキャパを超えて心臓がヤバかった。

「高見、もしかして熱ある? 顔が赤いけど」

ソラにドキドキしてるからだよ! と言えるはずもなく。咄嗟に撫でて来たソラの指を離せばソラの唇がキュッと締まった。

「毛布被って寝てたから、ほら。手を離して。あぁ~早くソラの作ったご飯が食べたいなぁ~」

「分かった。今から持ってくるね」

それからは、いつも通り。
ソラが作ったご飯を食べて、風呂に入って。あとは寝るだけ。違うとすれば、寝る前に、ソラが考えたように言った。

「高見。やっぱり高見は、リタと一緒に暮らしたらどうかな?」

「え……?」

「リタなら、きっと高見のことを歓迎してくれるよ。家の心配もしなくて良いから。この家丸ごとリタのところに持って行くし。そうだなぁ……リタは、料理が少し苦手だから、それは大目に見てあげてね」

「なっ……んで」

「高見?」

「何で、そんなこと言うんだよ……」

俺を離そうとしないでくれ。

********
一部重複投稿のようになっていたらしく、すみません><
削除、タイトル修正ほか完了致しました
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