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■住む場所がないので■
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■住む場所がないので■
「でっかぁ…………!」
突然の異世界転生。チート能力なんてのも授けられることもないまま、俺は知らぬ森にいた。寝起きに一発現れたのは、巨人。転生して、すぐに end of 俺だとか、早速死ぬんじゃないかという不安や恐怖なんかではなく。ましてや、血の気が引くどころか、俺はキラキラと目を輝かせて呟いた。
ドキドキドキ。
ああ、この感じ。ドキドキと心臓が煩くて、それでいて嬉しくて。今までの何よりも感じたことのない高揚感。こんなに大きなものを見たことがない。今まで見たものの中で、一番大きい。
巨人と視線があったまま、互いに言葉を交わすことなく。ただ黙って様子を伺うだけ。沈黙に、業を煮やしたのは俺の方だった。
「俺、高見一郎。アンタは何て言うんだ?」
「うわっ、喋った……! 君、僕が怖くないの? 巨人だよ?」
「?」
「本当に怖くないの?」
「ああ、全然怖くない」
「ほんと!?」
俺の言葉を聞いてニコッと笑った巨人の顔は、随分と可愛らしい顔をしていた。切れ長の目をした俺と異なり、クリクリとした縦にも横にも大きな目。長い前髪の間から見える笑った顔は幼く見えて、可愛いなと素直に思った。
「俺、でっかい物が好きなんだ」
「じゃあ、僕だ!」
ドキドキドキ。
不思議と、心臓だけが喜ぶように鳴っていた。
「ああ、そうだな。うん。俺、やっぱりアンタが好きだよ」
多分、「そういう意味」で。直感的に感じた感情。
「だからさ、名前。教えてくれないか?」
「僕、ソラって言うんだ」
キラキラと光る眼の色が、まるで青空を閉じ込めたような色をしていた。
「とこで、君。人間にしては、随分珍しい恰好をしているけど?」
「ああ、これか! たった今、異世界転生されたところなんだ」
「イセカイテンセイ? 何かの呪文?」
「そんなところだ。おかげで俺、ココがどこかも分からないし、住む家も無いんだよ」
「それは大変だね。ここは巨人族の住む地域。人間の住む地域は、この湖を超えた向こうにあるんだけど……」
「ふーん。一応、人間はいるんだな」
「うん。ただ、人間たちは僕たちのことが怖いみたいだけど」
「だろうなぁ……」
「やっぱり!?」
「ああ、まぁ。悪い。今のは俺が悪かったな。俺たち人間からしたら、やっぱり巨人はでっかいからさ。俺みたいな特殊性癖じゃなきゃ、怖いってなるんだよ」
「そっかぁ……」
「安心しろ、ソラ。俺はソラが好きだからさ!」
「高見は優しいんだね」
ニコリと微笑んだ顔が、やっぱり可愛くて。
俺の心臓はドキドキと鳴りだしたので、やっぱりこれは恋では……? と確信した俺。
(このチャンス、絶対逃さないぞ!)
「なぁ、ソラ」
「うん?」
「話を戻しても良いか? 俺、住む家も無いんだよ。だからさ、ソラが良ければで良いんだが……俺を住まわせてくれないか?」
元いた世界で学んだことは、遠慮していたら何も得られないということ。ここぞとばかりに思っていることを言っていくスタイルに俺は変えていくことにした。
******
とっっっっっても久しぶりの更新!
見切り発車でまたやったもので、詰んでますorz
他のと違って、すぐ終わらせるかもしれません(続けばですが><)
「でっかぁ…………!」
突然の異世界転生。チート能力なんてのも授けられることもないまま、俺は知らぬ森にいた。寝起きに一発現れたのは、巨人。転生して、すぐに end of 俺だとか、早速死ぬんじゃないかという不安や恐怖なんかではなく。ましてや、血の気が引くどころか、俺はキラキラと目を輝かせて呟いた。
ドキドキドキ。
ああ、この感じ。ドキドキと心臓が煩くて、それでいて嬉しくて。今までの何よりも感じたことのない高揚感。こんなに大きなものを見たことがない。今まで見たものの中で、一番大きい。
巨人と視線があったまま、互いに言葉を交わすことなく。ただ黙って様子を伺うだけ。沈黙に、業を煮やしたのは俺の方だった。
「俺、高見一郎。アンタは何て言うんだ?」
「うわっ、喋った……! 君、僕が怖くないの? 巨人だよ?」
「?」
「本当に怖くないの?」
「ああ、全然怖くない」
「ほんと!?」
俺の言葉を聞いてニコッと笑った巨人の顔は、随分と可愛らしい顔をしていた。切れ長の目をした俺と異なり、クリクリとした縦にも横にも大きな目。長い前髪の間から見える笑った顔は幼く見えて、可愛いなと素直に思った。
「俺、でっかい物が好きなんだ」
「じゃあ、僕だ!」
ドキドキドキ。
不思議と、心臓だけが喜ぶように鳴っていた。
「ああ、そうだな。うん。俺、やっぱりアンタが好きだよ」
多分、「そういう意味」で。直感的に感じた感情。
「だからさ、名前。教えてくれないか?」
「僕、ソラって言うんだ」
キラキラと光る眼の色が、まるで青空を閉じ込めたような色をしていた。
「とこで、君。人間にしては、随分珍しい恰好をしているけど?」
「ああ、これか! たった今、異世界転生されたところなんだ」
「イセカイテンセイ? 何かの呪文?」
「そんなところだ。おかげで俺、ココがどこかも分からないし、住む家も無いんだよ」
「それは大変だね。ここは巨人族の住む地域。人間の住む地域は、この湖を超えた向こうにあるんだけど……」
「ふーん。一応、人間はいるんだな」
「うん。ただ、人間たちは僕たちのことが怖いみたいだけど」
「だろうなぁ……」
「やっぱり!?」
「ああ、まぁ。悪い。今のは俺が悪かったな。俺たち人間からしたら、やっぱり巨人はでっかいからさ。俺みたいな特殊性癖じゃなきゃ、怖いってなるんだよ」
「そっかぁ……」
「安心しろ、ソラ。俺はソラが好きだからさ!」
「高見は優しいんだね」
ニコリと微笑んだ顔が、やっぱり可愛くて。
俺の心臓はドキドキと鳴りだしたので、やっぱりこれは恋では……? と確信した俺。
(このチャンス、絶対逃さないぞ!)
「なぁ、ソラ」
「うん?」
「話を戻しても良いか? 俺、住む家も無いんだよ。だからさ、ソラが良ければで良いんだが……俺を住まわせてくれないか?」
元いた世界で学んだことは、遠慮していたら何も得られないということ。ここぞとばかりに思っていることを言っていくスタイルに俺は変えていくことにした。
******
とっっっっっても久しぶりの更新!
見切り発車でまたやったもので、詰んでますorz
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