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男は音楽に合わせて新たな主の元へと運ばれる

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自身を詰めた箱が、荒々しい動きで同じ方向へと運搬されていく。
箱の外側からかすかに聞こえる軽快な音楽に合わせて、男が素早く運ばれていく。
箱の内部に用意された機構によって身動きを完全に封じられた男は、その移送を為す術無く受け入れさせられるしか無い。左右の手を頭部の両隣に固定され、足をがに股に開いた形に維持させる内側に柔らかなクッションを携えた金属製の拘束具に縛められた男は、拘束具と一体化している拘束台へと仰向けに縫い付けられた裸体をどうすることも出来ぬまま箱ごと移動させられるしか無い。
拘束台から伸びた棒状の枷を噛まされた口から恐怖と絶望に染まった吐息を零しつつ運ばれる時間がどれだけ続いただろう。箱の中の様子すら伺えない暗闇の中で丸出しにさせられた乳首と男根を間抜けに揺らされながら運搬される屈辱が、どれだけ繰り広げられた頃だろう。
不意に箱の外で鳴っていた音楽が止みそれまで行われていた運搬が停止すると同時に、男は箱を包んでいた紙を剥がす音と自分の新たな持ち主となる無邪気で残酷な少年の声を耳にした。

「このプレゼント俺のー! 何が入ってんだろー!?」

声だけを聞けば、何の変哲も無い発言としか取られないだろう。自身の手に渡った箱の中身に期待を寄せるあどけない少年の言葉としか思われないだろう。
実際は、そんな微笑ましい物ではない。箱を開け、その中にいた自身よりも小さな何処にも逃れられぬ男を目にして屈託の無い笑みを浮かべる少年は、異常な教育を当たり前の物として受けとめながら育った残酷な支配者以外の何者でも無いのだ。

「あ、こいつ知ってる! これ○○が飼ってた捜査員だろ!?」
「そうそう、パパが新しい捜査員を捕まえて僕にくれたから、こっちは今日の交換会で誰かに譲ろうと思ったんだ」

物体を縮小させる輸送を目的として編み出された最新技術を邪悪に応用し、捕獲した捜査員を小さく縮めた男の息子である少年が、自身の用意したプレゼントの所有者となった少年からの問いに応える。
交換の末に友が用意した生きた人間をペットとして飼育し躾ける際に使う淫猥な道具が手元に来た少年達が、盛り上がりの声を聞き拘束台に裸体を括り付けられた捜査員へと集まってくる。

「んぐ、うむうぅ……!」

自分よりも二回り以上年下の少年達に、無様な裸体を観察されている。正義としての誇りを砕かれ、雄として人間としての尊厳をも切り刻まれながら、男は注がれる視線を嫌がるように裸体をくねくねとよじらせる。
その滑稽な身悶えを眺めながら、捜査員の元の飼い主であった少年は目を細め口角を吊り上げつつ、次の飼い主となった友に捜査員の嬲り方を教え始めた。

「この台はね、この横のダイヤルを回すと捜査員さんに自動で快感を送り込んでくれるんだよ。反対のスイッチを弄れば射精をさせないようにも出来るんだ。イきたくて仕方無いのにイけないで苦しんでるところも、もうイきたくないのにイきまくらされて鳴き喚いてるところも簡単に愉しめるんだよ」
「すっげー! じゃあ早速使ってみよ! 家に帰ってからたっぷりイきまくらせられるように、パーティーの間ずっと箱の中で生殺しにしてやろうかな?」
「むぐぅぅっ!? ふっ、ふぶぅっ!!」

口枷による押さえ付けのせいで大きく動かせない頭部を左右に振って許しを請い、自力ではどう頑張っても振り払えない拘束を加えられた上に拘束が解けたとしてもこの室内から逃げ出せない状態となった小さな裸体をなりふり構わずにもがかせる捜査員を堪能しながら、新たな主に君臨した少年は無言で加虐を急かす友人達の意向と自身の欲望に沿って拘束台に繋がれた裸体に無から快楽を生成する機構を作動させるダイヤルを大きく回しつつ、射精を禁じる機構と紐付いたスイッチをオフの方へとスライドさせていくのだった。
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