男は心から求めた存在達の主として全てを捧げる

五月雨時雨

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男は心から求めた存在達の主として全てを捧げる

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幼き日に祖父が所持していた古き書物でその存在を知ってから、俺は彼らに出会いたいという願望を日に日に膨らませ続けていた。
人間の特徴と龍の特徴を併せ持つ存在をあれは空想の産物だと嘲笑われても、何時まで幼い幻想に浸っているんだと呆れられても、俺はその美しく気高い竜人達に一目会いたいという思いを際限無く滾らせ続けていた。
そんな中、俺はとある地方に伝わる竜人の伝承の情報を手に入れ、それに従って辰の年が訪れた元日という十二年に一度しか行う機会の無い儀式を迷い無く執り行った。情報が正しければ、俺はもう人間社会には戻れない。それを承知で、俺は竜人達との邂逅を求めて儀式を完遂させた。
そして俺は、望み通りの場所へと到達した。書物で目にした竜人達が暮らす隠れ里へと辿り着いた俺は、幾度と無く夢に見た彼らと本当に出会えた事実に思わず感涙を流し、この場で果てても構わないとさえ考えていた。
しかし、感動に耽る俺を待っていたのは予想外の展開だった。それは、竜人達による手厚く情熱的な歓待の展開。俺が抱いていた彼らへの思いを理解し、その思いが湧き上がらせた発情によって思考を淫らに蝕まれた竜人達による、たった一人の俺を奪い合うような肉欲による爛れた歓迎の展開だ。

「旦那様ぁ……! 俺の、お尻、気持ち良いですか……? 旦那様の為に、旦那様がまだ幼い頃から育て上げた俺のお尻で、感じて下さっていますか……?」

自分達が実在しなかった存在だという情報が定着し、その結果起き始めた緩やかな消滅を受け入れていた中で現れた俺の思いに心と身体をあてられた竜人の一人が性器を尻穴で飲み込む形で仰向けの俺の上に跨がった体勢で裸体を上下に往復させ、俺の腹部に人間のそれとは形状の違う性器を打ち付けながら快楽を貪る。

「旦那様の手、気持ちいぃですぅっ! ご奉仕、しなきゃなのに、シコシコされるの堪らないのぉっ!」
「あぁ、また、イきますぅっ! 旦那様の手でおチ○チンを擦られながら、お腰を揺らしちゃいながらぁ! イっちゃうぅぅぅーっ!」

消える流れにあった自分達を救ってくれただけでは無く、心からの憧れと崇拝を寄せてくれた。図らずもそんな状態を作り出していた俺の手に男根を握られ摩擦の愛撫を注がれながら腰を揺らめかせている竜人達が、膝立ちになった裸体を可愛く痙攣させつつ絶頂へと向かう。

「あぁ、んぁっ、旦那様ぁ……欲しいよ、欲しいよぅ……!」
「んくっ、ふうぅぅんっ! りゃめ、らめなのにぃ……旦那様のおチ○チンでイきたいのにぃ……旦那様を見ながら、自分でイっちゃうぅぅぅーっ!!」

順番を待ちきれずに己の裸体を慰めている竜人達が、今俺と快感に浸っている仲間に羨望の眼差しを寄せながら切なげな声を上げる。俺とまぐわいながら頂点を迎えたいと思っている心で制御しきれなくなった自らの手指が作り出す至福で望まない絶頂を自身に与えながら、甲高い鳴き声を放つ。
そんな淫獣達の輪に囲まれ、最愛の主と敬われながら欲望に溺れさせられている俺は、彼らに会いたいとただひたすらに願っていた時とは全く違う欲を募らせている。
美しく、気高く、そして淫猥な彼らの姿をもっと独占したい。人ならざる彼らが俺に絶えず施している術がもたらした絶倫とは関係無く、彼らを愛し乱したい。
人間とは違う肌も、性器も、口も。人間には無い角も、尾も。何もかも全てが愛おしい。これまで向けていた熱を欠片も残さず欲望に変換し、その熱の総量をこれまでとは比較にならない速度で増幅させながら、俺は自分を主と認めて身体を捧げている竜人達に言葉を贈った。

「皆さん、焦らないで下さい。俺はずっとここにいますよ。皆さんを愛する者として、皆さんに愛される夫として、ずっとここにいます。だから……我慢せずに好きなだけ、快感に溺れて下さいね」

ずっとここにいてくれる。俺が明言した言葉に反応して尻穴をきゅぅと窄ませた竜人と、俺の手の中で性器の脈動を激しくさせた竜人達の反応を味わいながら。
何時でも相手をしてくれる、何時までもここにいてくれる。俺の言葉でそれを確信し悦びに表情を蕩けさせながら自慰の勢いを強めた竜人達に笑みを零しながら。
俺は相手任せにしていた交尾を自ら腰を上下に動かすことでより濃密な物へと変化させ手の中で震える性器達を可愛がる摩擦をより心地良いであろう物へと引き上げながら、全員を満足させる夫としての役割を、竜人達に愛され囲われた人間である俺がするべき行動を、俺自身もそれを欲しているという思いをはっきりと伝えつつ彼らがくれた終わり無き命を使い永遠に果たしていくのだった。
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