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吊るされた肉体は必死のもがきで淫獄を引き寄せる

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口に開いたままの状態を強いる赤色のギャグボールに存在する穴から唾液をとめどなく零しつつ、己の身に加えられた仕打ちをまだ知らぬ青年が安らかな睡眠を貪っている。仮に意識を取り戻したとしても周囲の状況を伺えなくされた目を黒布の目隠しの下で閉じ、二の腕を胴体に繋いだ上で左右の手首を背中側で縛る上半身の縄と足首同士と太もも同士を遊び無く括る下半身の縄を与えられそこに上半身と太ももを短く結合する追い打ちの縄と鴨居をつま先立ちの姿勢を強要する形で繋がれた無様な青年は、無防備にさらけ出された恥部に淫猥な装置をあてがわれた屈辱の現実を知る由も無いまま、捕らわれた際に投与された薬品の効果で眠り続けている。
その状況がどれくらい保たれた頃だろう。一人きりで放置された青年は、絶望を嫌でも思い知らせる立場の中で意識を取り戻してしまった。

「うぁっ、むあぁ!? んぐっ、むぶうぅ!」

視界を閉ざす黒布の内側で目を見開き、だらしなく垂れ落ちる唾液の量を増やしつつ焦りに歪んだ唸りを発し、可能な範囲で指をもがかせながら縄で一体化させられた上半身と太ももを悶えさせる青年が、爪先のみが畳に触れた状態で小刻みに震える足を軸にした試行錯誤をなりふり構わずに開始する。
尻穴と男根を襲う不快な違和感に苛まれながら、青年はじたばたと裸体を暴れさせ危機からの脱出を追い求める。
無論、そんな努力程度で解ける拘束を用意する程青年を捕獲した存在は馬鹿では無い。裸体へと厳重に這わされた縄達は青年がどんなに力を込めようとも緩みすらせず、頑丈な鴨居は青年が全体重を掛けて負荷を加えようとも全くビクともしない。
むしろ、己の解放を欲する青年の行動は尻穴と男根に装着された機械達を駆動開始に導く大きな揺れという情報を生み出すことしか出来はしなくて。逃れようと頑張った青年はその頑張りを淫猥な苦悶を引き寄せるスイッチへと変換されながら、自分を縛り上げて置き去りにした非道な存在の思い通りに嬲られる展開を作り出されてしまった。

「あぉっ!? ふぐ、ぶっ、ふみゅぅぅぅっ!?」

青年の尻穴にねじ込まれていたバルーンプラグが、限界まで拡張した腸内に細かな振動の刺激を注ぎ出す。ぴっちりと閉じさせられた左右の太ももの真後ろに密着させられていた男根へと巻き付けられていた黒革製のベルトが内蔵されたローターの振動を用いて男根に甘い悦びを味わわせながら、堪えきれずに膨張した男根を嬲る苛烈な食い込みの拷問を根元と亀頭の真下に叩き込んでいく。
それらの苦悶から離れたくても、青年は離れられない。尻穴を震わせるプラグを抜くことも、射精を禁じる程の強さで男根を締め上げつつ震わせてくる二本のベルトを毟り取ることも、非道な淫具に電力を送っている自身の真後ろに設置された箱型の機械に触れることはおろか機械があることの認識すらも出来なくされた惨めな青年は、拒めぬ快楽にただただ翻弄させられ達したくても達せない生殺しの拷問に狂わされるしか無い。
一切の選択肢と抵抗を完全に没収された無様極まりない青年は、自分を捕らえた存在の思い通りに心と身体を淫蕩に擦り減らされ、一人きりの空間で屈服に至るまで為す術無く打ちのめされるしか無いのだ。

「あっ、あぅえへ……んっ、むぐうぅ! だえは、と、えへ……っ!!」

自分にしか聞こえぬ不明瞭な哀願を悲痛に絞り出す青年の思いに応える者は当然おらず、無抵抗に甘く狂わされる道以外を潰された哀れな青年は淫具の駆動音しか返事らしい返事が無い事実に改めて恐怖しつつ、諦め悪く全身を圧迫する縄をぎちぎちと鳴らし続けていた。
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