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戯れの拘束は湧き上がる欲望に任せて本物へと引き上げられる
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夜中に目を覚ますと、見知らぬ天井が視界に入った。その事実に寝ぼけた頭に困惑を浮かべた青年は程なくしてここが一人旅の最中に目的地へと続く道を見失い山中をさまよっていた自分を泊めてくれた男性の家であることを思い出し、朝に出発する際の感謝の言葉を練りつつ再び眠りに就こうとした。
しかし、青年は再度の睡眠には辿り着けなかった。階下からの異音に気付いた以上、眠りを継続する訳にはいかないと判断したからだ。
借りた物置部屋の中で静かに起き上がり、寝袋から這い出た青年は音を立てないよう注意しつつ扉を開け、階段を一段一段慎重に降りていく。
家主の男性が自分と同じように目を覚ましているのかも知れない。そんな発想を否定する荒い物音に警戒を強めつつ、青年は扉の隙間から明かりが漏れている部屋へと歩み寄り、内部の様子をそっと扉を開けて確認した。
そこにいたのは、そこで繰り広げられていたのは、自分に柔和な笑みを向け宿泊場所だけでなく夕食まで提供してくれた男が己の欲望を剥き出しにして爛れた快楽に耽る淫猥な光景だった。
「あっ、んはっ、ふぁぁっ! おしり、きもちぃ、じゅぼじゅぼしゅきぃっ!」
赤く火照った顔を幸せそうに蕩けさせながら、男が淫猥な言葉を迷い無く放ちつつ悦びを貪っている。
部屋の床に固定されている薄紫色をした醜悪な棒を己の尻穴で飲み込み、自らの手で装着したのであろう左右の足首同士と手首同士を短い鎖で繋ぐ黒革製の枷を鳴らしている男が、硬く膨らんだ乳首と男根を振り乱し裸体全体を濡らす汗を周囲に撒き散らしつつ肛虐の悦びに酔いしれている。
あんなに穏やかな振る舞いを見せていた人が、獣のように吠えながら快感に溺れている。中性的な雰囲気を漂わせていた数時間前の面影を跡形も無く失った雌の態度を剥き出しにしながら、一切刺激を注がれていない男根から尻穴への責めのみで噴き出させたであろう精液達の前で裸体を休み無く、左右を結合した足と背中で手首同士を繋いだ腕で支えつつ上下に往復させ続けている。
美しい。いやらしい。おそらく自分以外の誰も知らないであろうこの人の隠された本性を隠れて覗き見る背徳感に高揚を募らせながら、青年は息を荒げ興奮を加速させていく。自分よりも年上の男が本能のままに乱れ、己の自由を奪った状態で得る快楽を愉しんでいる。そんな様子をまるで映像作品でも鑑賞するかのように眺めながら、青年はズボンの中で自身の男根を熱く硬く怒張させていく。
「あぁ、ふあぁっ! まりゃイぐぅ! おぢりで……イぐぅぅぅんっ!!」
山中である為、周囲に他の家屋は無い。その事実を把握した上で甲高い嬌声を発しつつ何度目かも忘れた絶頂を堪能した男にわずかな正気を取り戻しながら、青年は元の部屋に戻ろうとした。多分、眠れはしないだろう。真下で行われる男の痴態が切り上げられる時が来ても、煩悶に苛まれる一晩を過ごすことになるだろう。それを覚悟の上で、青年は自身の理性が残っている内にこの場を離れることを決意した。
だが、それは叶わなかった。色の薄まった精液を吐き出し終えた男が仰け反っていた頭部を元の位置に運び、至福の表情を驚愕に染め上げた以上、より近くで痴態を味わいたいと願う無自覚の欲に屈して扉を大きく開き身を乗り出してしまっていた以上、そして自分が観察していた事実を男に気付かれてしまった以上、青年はもう何も見なかった振りをして無言で立ち去ることは出来ない。
「あ、あの、○○君……その、これは、君を招いたのを、忘れてて……いつもの日課をつい、いや、忘れて! 見ないで……っ!」
狼狽しつつ、これが自分の日常であるとする必要の無い説明も交えつつ言い訳する男の姿に、青年が生唾を飲み込む。
怒りを含んだ全力の拒絶だったなら、青年もそこで謝罪を口にするという形で踏みとどまれただろう。しかし、男の反応が罪悪感を込めた羞恥であったが故に、青年は己の制御の道を見失ってしまった。
この人の痴態をもっと見たい。快感に浸る様を味わいたい。湧き上がる衝動に任せて扉を越え男に接近した青年は、何時でも縛めを解けるようにと床に置かれていた精液に濡れた鍵を躊躇い無く右手で持ち上げ没収しつつ、戦慄の眼差しを寄せる男に掠れた声で指示を下した。
「嫌です。もっともっと見せて下さい。□□さんのエロくて可愛い日課、俺にたくさん見せて下さい。見せてくれないと……この鍵、返してあげませんよ?」
「あぁ、そん、な……っ!」
男が打ちひしがれた言葉を漏らし、涙に濡れていた目を絶望に潤ませる。戯れの拘束を本物の拘束に引き上げられ、本当の意味で抵抗を禁じられた事実に男が怯えを示す。
けれど、表情は被虐の増幅に緩んでいる。真の辱めをもたらされた男は年下の青年に隷属を強いられた己の惨めさを嬉しそうに噛み締めつつ、乳首と男根の硬度を引き上げその脈動を激しくさせている。
そんな滑稽で愛しい変化を独占しながら、気ままな一人旅の幸福に満ちた終了を予感しながら、青年は恥じらいつつも裸体の上下運動を再開させた男の前で衣服が精液に濡れることもいとわずに片膝を付き、だらしない顔が一層だらしなくなっていく過程と限界まで体積を増した乳首と男根がみっともなく披露するダンスを男から立ち上る淫臭と共に愉しめる場所を独占していくのだった。
しかし、青年は再度の睡眠には辿り着けなかった。階下からの異音に気付いた以上、眠りを継続する訳にはいかないと判断したからだ。
借りた物置部屋の中で静かに起き上がり、寝袋から這い出た青年は音を立てないよう注意しつつ扉を開け、階段を一段一段慎重に降りていく。
家主の男性が自分と同じように目を覚ましているのかも知れない。そんな発想を否定する荒い物音に警戒を強めつつ、青年は扉の隙間から明かりが漏れている部屋へと歩み寄り、内部の様子をそっと扉を開けて確認した。
そこにいたのは、そこで繰り広げられていたのは、自分に柔和な笑みを向け宿泊場所だけでなく夕食まで提供してくれた男が己の欲望を剥き出しにして爛れた快楽に耽る淫猥な光景だった。
「あっ、んはっ、ふぁぁっ! おしり、きもちぃ、じゅぼじゅぼしゅきぃっ!」
赤く火照った顔を幸せそうに蕩けさせながら、男が淫猥な言葉を迷い無く放ちつつ悦びを貪っている。
部屋の床に固定されている薄紫色をした醜悪な棒を己の尻穴で飲み込み、自らの手で装着したのであろう左右の足首同士と手首同士を短い鎖で繋ぐ黒革製の枷を鳴らしている男が、硬く膨らんだ乳首と男根を振り乱し裸体全体を濡らす汗を周囲に撒き散らしつつ肛虐の悦びに酔いしれている。
あんなに穏やかな振る舞いを見せていた人が、獣のように吠えながら快感に溺れている。中性的な雰囲気を漂わせていた数時間前の面影を跡形も無く失った雌の態度を剥き出しにしながら、一切刺激を注がれていない男根から尻穴への責めのみで噴き出させたであろう精液達の前で裸体を休み無く、左右を結合した足と背中で手首同士を繋いだ腕で支えつつ上下に往復させ続けている。
美しい。いやらしい。おそらく自分以外の誰も知らないであろうこの人の隠された本性を隠れて覗き見る背徳感に高揚を募らせながら、青年は息を荒げ興奮を加速させていく。自分よりも年上の男が本能のままに乱れ、己の自由を奪った状態で得る快楽を愉しんでいる。そんな様子をまるで映像作品でも鑑賞するかのように眺めながら、青年はズボンの中で自身の男根を熱く硬く怒張させていく。
「あぁ、ふあぁっ! まりゃイぐぅ! おぢりで……イぐぅぅぅんっ!!」
山中である為、周囲に他の家屋は無い。その事実を把握した上で甲高い嬌声を発しつつ何度目かも忘れた絶頂を堪能した男にわずかな正気を取り戻しながら、青年は元の部屋に戻ろうとした。多分、眠れはしないだろう。真下で行われる男の痴態が切り上げられる時が来ても、煩悶に苛まれる一晩を過ごすことになるだろう。それを覚悟の上で、青年は自身の理性が残っている内にこの場を離れることを決意した。
だが、それは叶わなかった。色の薄まった精液を吐き出し終えた男が仰け反っていた頭部を元の位置に運び、至福の表情を驚愕に染め上げた以上、より近くで痴態を味わいたいと願う無自覚の欲に屈して扉を大きく開き身を乗り出してしまっていた以上、そして自分が観察していた事実を男に気付かれてしまった以上、青年はもう何も見なかった振りをして無言で立ち去ることは出来ない。
「あ、あの、○○君……その、これは、君を招いたのを、忘れてて……いつもの日課をつい、いや、忘れて! 見ないで……っ!」
狼狽しつつ、これが自分の日常であるとする必要の無い説明も交えつつ言い訳する男の姿に、青年が生唾を飲み込む。
怒りを含んだ全力の拒絶だったなら、青年もそこで謝罪を口にするという形で踏みとどまれただろう。しかし、男の反応が罪悪感を込めた羞恥であったが故に、青年は己の制御の道を見失ってしまった。
この人の痴態をもっと見たい。快感に浸る様を味わいたい。湧き上がる衝動に任せて扉を越え男に接近した青年は、何時でも縛めを解けるようにと床に置かれていた精液に濡れた鍵を躊躇い無く右手で持ち上げ没収しつつ、戦慄の眼差しを寄せる男に掠れた声で指示を下した。
「嫌です。もっともっと見せて下さい。□□さんのエロくて可愛い日課、俺にたくさん見せて下さい。見せてくれないと……この鍵、返してあげませんよ?」
「あぁ、そん、な……っ!」
男が打ちひしがれた言葉を漏らし、涙に濡れていた目を絶望に潤ませる。戯れの拘束を本物の拘束に引き上げられ、本当の意味で抵抗を禁じられた事実に男が怯えを示す。
けれど、表情は被虐の増幅に緩んでいる。真の辱めをもたらされた男は年下の青年に隷属を強いられた己の惨めさを嬉しそうに噛み締めつつ、乳首と男根の硬度を引き上げその脈動を激しくさせている。
そんな滑稽で愛しい変化を独占しながら、気ままな一人旅の幸福に満ちた終了を予感しながら、青年は恥じらいつつも裸体の上下運動を再開させた男の前で衣服が精液に濡れることもいとわずに片膝を付き、だらしない顔が一層だらしなくなっていく過程と限界まで体積を増した乳首と男根がみっともなく披露するダンスを男から立ち上る淫臭と共に愉しめる場所を独占していくのだった。
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