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青年は情報を引き出すために弱点を打ちすえられる

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金属で作られたベッドの柵の上に乗せられている棒と、ベッドの柵の一番端に位置する格子に触れている棒。それは、鉄パイプに赤いスポンジ性のカバーが取り付けられた物で、柵に乗せられている方も柵の格子に触れている方もその場所から離れないよう鎖と南京錠を使って厳重に固定されている。
その厳重に固定された棒は、捕らえた青年の裸体に拘束を施すために用意された物で。棒を使って拘束を与えられた青年は丸出しの恥部を隠すことすらも叶わぬまま腹側を下にした身体を情けなくよじらせることしか出来ない状態へと追いやられてしまっていた。

「んぅっ、む、ぐぅぅっ! う、むぁぁっ! あぅぅぅっ……!!」

口に噛まされた赤いギャグボールごしに焦りと怒りを込めた唸りを上げ、飲み込めずに零れ落ちた唾液でベッドのシーツに染みを作り出しながら青年はどうにかして拘束から抜け出そうと裸体を暴れさせている。
けれど、青年の自由を奪う拘束は外れる気配すら見せない。腰に巻き付けられた黒革のベルトの後部と革の手枷を短く繋ぐ鎖はガチャガチャと冷たい金属音を立てるのみでビクともせず、腰と繋がれた腕の下に通された柵の上の棒は幾ら揺らしても柵から落ちず青年の腕は腰と手首を繋ぐ短い鎖の距離以上に移動出来ないばかりか無理矢理に腕を持ち上げさせている棒のせいで満足にもがかせることもさせて貰えない。
その腕の拘束だけでも絶望的だというのに、青年を捕らえた者はベッドの柵の端にあたる格子に固定した棒に、限界まで開かせた青年の足を幾本ものベルトを用いて過剰なまでに括り付けてしまった。足首を棒に括り付けられ、すねを括り付けられ、膝を、太ももを、付け根を括り付けられた青年の足はもはやつま先くらいしか思い通りには動かせず、無防備にさらけ出された尻穴と男根を覆い隠したくても隠せない。
ベッドの柵に固定された棒と拘束具によって裸体の動きを大きく制限された無様な青年。そんな青年を作り出し置き去りにしていった男は、部屋を去る前と全く変わらない姿の青年を眺めて微笑みを浮かべ、逃れられない青年の背後に立って宣言をした。それは青年に辱めを加えて心と身体を容赦無く追い詰める残酷な宣言だ。

「スパイ君、良い子にして待っててくれたみたいで嬉しいよ。それじゃ早速、お待ちかねの尋問を始めようか」

一方的な言葉に、スパイと呼ばれた青年が反抗の唸りを上げる暇も無かった。男は言葉の終わりと同時に持ち上げていた右手を素早く下ろし、スパイの尻肉を手の平で強く打ちすえてきたのだ。

「んぐぅぅぅぅーっ!?」

バチン、と乾いた音が立ち、青年スパイの尻に鋭い痛みが走る。その乾いた音と鋭い痛みは当然一回では終わらない。男は何度も何度も右手を振り下ろし、尻肉を欲望のままに叩いてスパイに苦悶を注ぎ込む。

「んぶっ、むぅぅっ! うぐ、あぉ、あがっ、ふぐぁぁぁっ!!」
「スパイ君、苦しいね、辛いね。でも、まだまだこれからだよ。スパイ君が情報を吐くまで、苦しさと辛さは大きくなっていくからね」
「んみゅぅぅぅっ!?」

尻肉を襲う痛みに意識を集中させられていた青年スパイは、いつの間にかしゃがんでいた男の左手が睾丸を不意打ちで叩いた衝撃に絶叫し、弱点を嬲る責めから逃れようと裸体を狂ったようにもがかせる。もちろん、もがいた程度で過剰な拘束は振り解けない。無意味な足掻きは、無慈悲な男の加虐心を煽り興奮を募らせるだけ。惨めな抵抗は男の責めの原動力となり、更なる苦悶を生み出すだけだ。

「ほらほら、叩かれるのは嫌だろう? 最初から情報を吐いてればこんな苦しい思いをしなくて済んだのに、スパイ君が強情だったからあと一時間は叩かれっぱなしだよ? 素直に白状しとけば良かったのにね」
「う、ぎゅぅぅっ!? んまっ、うぶぁっ……あぶぁぁぁぁーっ!!」

尻肉を手加減無しに打ちすえられ、睾丸を強弱と緩急を付けた身構えることも許されない不規則な動きで責め立てられる青年スパイは男から与えられる苦しみで限界以上に追い詰められ、一時間後に訪れたギャグボールを外しての問いかけを行われるやいなや、青年は大粒の涙を零し真っ赤に腫れた尻肉とじんじんと痺れる睾丸を力無く揺らしつつスパイとしての誇りをかなぐり捨て男が求める情報を一つ残らず差し出すのだった。
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