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手遅れのウサギ達は檻の中で更に堕ちる
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気高き狼、雄々しき虎、猛々しき牛、俊敏な狐、流麗なる鷲。そんな動物達の長所を元にした技を用いて戦っていたヒーローの少年達はもう、何処にもいない。幼さ故の思慮の浅さという弱点を突かれ幾重にも張り巡らせた罠を使って生きたまま捕らわれ、没収された能力の代わりに屈辱と恥辱に満ちた新たな能力を与えられた五人の少年はもはや、正義だった頃の面影すら感じられない惨めな状態へと追いやられている。
元の動物とは全く違う、ウサギを元にした淫猥な装飾を無理矢理裸体に着せられた今の少年達は、今の自分達を眺めて愉しんでいる悪と繋がりのある男達に怒りをぶつけることさえも出来はしない。指の使用を禁じる機構を有している真っ白な毛を纏ったグローブとブーツに手足を先端から根本まで覆われた無様な五人は、四肢を隙間無く覆う衣装を脱ぐことを不可能にさせる白い革のベルトと格闘することはおろか、自分と仲間達を閉じ込めている檻の鍵を外そうと試みることさえ叶わない。
頭皮にウサギの耳をかたどった装置を直接取り付けられ、腰の部分にウサギの丸い尻尾に見立てた装置を細胞レベルで接続された哀れな少年達は、無力化された裸体を容赦無く狂わせる非道な感覚から逃れることも許されない。
機械仕掛けのウサギの耳と尻尾が生み出す残忍な干渉に為す術無く嬲られるだけの存在へと貶められた情けない少年達は、狼だった頃の自分を、虎だった頃の自分を、牛の自分を、狐の自分を、鷲の自分を欠片も感じさせない発情しきった間抜けな兎達の自分を檻の中で晒しながら、体内で絶え間無く暴れ回る淫らな衝動に諦め悪く抗う姿を悪への協力者達に滑稽な見世物として提供させられるしか無いのだ。
「ぴょん、ぴょおんっ、ぴょぉぉんっ!」
「ぴょん、ぴょんっ……ぴょぉぉぉんっ!!」
甘く歪んだ悲鳴すらもウサギにちなんだ物へと置き換えられた少年達は、作り物の肉球越しに檻の鉄格子を掴みつつ非道な鑑賞者達を必死に睨み付けている。
自分達はまだ負けていない。こんな責めに屈してなどいない。胸に滾る反抗の意思を示すかのように、己の内に誇りであった動物達はまだ宿っていると主張するかのように、五人は憎き悪と繋がっている男達を鋭い目付きで射抜いている。
だが、それらの意思表示に少年達が意図した効果は一切無い。一生懸命に睨み付けているつもりの蕩けた視線では怒りや憎しみなど伝わらず、みっともなく勃起し淫蜜を垂らしている可愛らしい男根を前後左右に踊らせる無自覚な腰振りを交えている状況では反抗の思いは皆無としか取れない。
まだまだ耐えられる。自らの状態をそう誤認しながら更なる発情へと堕ちていく手遅れのウサギ達を堪能する男達は、取り返しが付く位置に自分達がいると勘違いした淫獣達を詰めた檻をあらゆる角度から観察しつつ、自分達を招待してくれた悪への感謝と敗北が確定した幼きヒーロー達に対する優越感を込めた劣情を胸の内に湧き上がらせていくのだった。
元の動物とは全く違う、ウサギを元にした淫猥な装飾を無理矢理裸体に着せられた今の少年達は、今の自分達を眺めて愉しんでいる悪と繋がりのある男達に怒りをぶつけることさえも出来はしない。指の使用を禁じる機構を有している真っ白な毛を纏ったグローブとブーツに手足を先端から根本まで覆われた無様な五人は、四肢を隙間無く覆う衣装を脱ぐことを不可能にさせる白い革のベルトと格闘することはおろか、自分と仲間達を閉じ込めている檻の鍵を外そうと試みることさえ叶わない。
頭皮にウサギの耳をかたどった装置を直接取り付けられ、腰の部分にウサギの丸い尻尾に見立てた装置を細胞レベルで接続された哀れな少年達は、無力化された裸体を容赦無く狂わせる非道な感覚から逃れることも許されない。
機械仕掛けのウサギの耳と尻尾が生み出す残忍な干渉に為す術無く嬲られるだけの存在へと貶められた情けない少年達は、狼だった頃の自分を、虎だった頃の自分を、牛の自分を、狐の自分を、鷲の自分を欠片も感じさせない発情しきった間抜けな兎達の自分を檻の中で晒しながら、体内で絶え間無く暴れ回る淫らな衝動に諦め悪く抗う姿を悪への協力者達に滑稽な見世物として提供させられるしか無いのだ。
「ぴょん、ぴょおんっ、ぴょぉぉんっ!」
「ぴょん、ぴょんっ……ぴょぉぉぉんっ!!」
甘く歪んだ悲鳴すらもウサギにちなんだ物へと置き換えられた少年達は、作り物の肉球越しに檻の鉄格子を掴みつつ非道な鑑賞者達を必死に睨み付けている。
自分達はまだ負けていない。こんな責めに屈してなどいない。胸に滾る反抗の意思を示すかのように、己の内に誇りであった動物達はまだ宿っていると主張するかのように、五人は憎き悪と繋がっている男達を鋭い目付きで射抜いている。
だが、それらの意思表示に少年達が意図した効果は一切無い。一生懸命に睨み付けているつもりの蕩けた視線では怒りや憎しみなど伝わらず、みっともなく勃起し淫蜜を垂らしている可愛らしい男根を前後左右に踊らせる無自覚な腰振りを交えている状況では反抗の思いは皆無としか取れない。
まだまだ耐えられる。自らの状態をそう誤認しながら更なる発情へと堕ちていく手遅れのウサギ達を堪能する男達は、取り返しが付く位置に自分達がいると勘違いした淫獣達を詰めた檻をあらゆる角度から観察しつつ、自分達を招待してくれた悪への感謝と敗北が確定した幼きヒーロー達に対する優越感を込めた劣情を胸の内に湧き上がらせていくのだった。
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