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自覚した恋情のままに青年は男をもどかしくいたぶる

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研究室に足を踏み入れると、教授である男は真剣な表情で一冊の本を、自由を奪われた裸体の男が支配者の側に立った女からの責めを受けて快楽に悶えているという内容の写真集を読み進めていた。
相変わらず、この人は唐突に何をしているのだろう。そう考えながら呆れ顔で背後から立ち去ろうとした助手の青年は、自分の存在に気付いて本を閉じつつ立ち上がり完全に予想外な提案を口にした教授に呼びとめられた。

「○○君、前々から気になっていたことがある。この本と同じ行為を私にして、確かめさせてもらえないか?」
「……はい?」

好奇心と、関心と、探究心が入り混じった表情を浮かべている何を言ってもとまらない状態の教授の言葉に対し、青年は盛大に顔をしかめつつ、無意味と知りながらも拒絶の意思を込めた返事を諦め悪く発していた。



幾度と無く、学生が置き忘れたであろう、あるいは学内の人目に付かない場所に捨てて行ったであろう猥雑な本を目にしてきた。
その中で自分は、男性器に触れられないままそれ以外を責められて絶頂に達する男の姿に、興味を抱き続けていた。
普通ではあり得ない現象を迎えさせられている者の肉体には、どのような変化が生まれているのだろう。知りたくて知りたくて仕方が無い。
そんな説明を目を幼子のように輝かせて言う教授の男に頭を抱えながらも、助手の青年は要求に承諾を返した。自分以外にこの教授から迷惑を掛けられる人物を増やすのは忍びないと考えたからだ。
故に、青年は教授の邸宅へと足を運び、勝手知ったるリビングで迷い無く裸体を晒した教授の肉体に参考資料として突き付けられた本と同じ拘束を施した。この為に買い揃えたのだと告げられながら差し出された黒革製の枷を用いて手首同士と足首同士を短い鎖で繋ぎ、黒革製の目隠しと穴の空いた黒いギャグボールを装着させて視界と言葉を封じ、手の枷と二階部分の手すりを長い鎖で結合して、青年は裸体の教授に万歳とつま先立ちを同時に行う格好を、何をされても逆らえない格好を用意してやった。
後は、お望み通りに男根以外の部分を快楽で苛んで、絶頂を迎えさせるだけ。どうして自分がこんなことを思いながらも、青年は背後から手を伸ばして無防備にさらけ出された乳首を摘まみ、要望を早く達成させることを求めて抗えぬ教授に悦びを与え始めた。
二人が想像もしていなかった展開が訪れたのは、それが切っ掛けだった。

「あぉ、んぅ! はふ、うぉうぅ」

乳首を捏ねられながら、教授の男はギャグボールを噛まされた口から甘く濡れた喘ぎ混じりの唸りを飲み込めない唾液と共に溢れさせていく。
何も見えない。その事実に想定外の興奮を掻き立てられながら、男は硬く膨らんだ乳首を弄ぶ指に対して過敏な鳴き声を放ちつつ、ビンと張り詰めた男根を揺らめかせる情けない腰振りを繰り返していく。
それらの反応だけを見れば、男に絶頂が迫っていることは明白だろう。男が願った通りの経験が近付いていることは、誰の目にも明らかだろう。
しかし、男はいつまで経っても絶頂に至れない。刺激が足りないのではない、刺激を意地悪に調節されているからだ。乳首をいたぶられるだけで、あっという間に絶頂へと上り詰めた。そんな淫猥な肉体を有していた教授に自分でも知らなかった獰猛な欲望を掻き立てられた助手の青年の指が、決して絶頂を許さない緩急を付けて乳首を苛め倒しているせいで、自らの意思で抵抗と逃走を行えない状況に追いやられた男はどんなに望んでも快楽を極められない生殺しの地獄に為す術無く悶絶を強要され続けていた。

「教授、気持ち良いですか? 俺からのサービスで味わわせてあげてるイけそうでイけない感覚は、愉しんでもらえていますか?」
「おっ、もぉひゃめへぇっ! いあへへ! おえあい、○○、ふぅぅんっ!」

自分勝手で、相手の都合を全く聞かずに己の要望を主張してくる教授の男が、胸元で真っ赤に充血している肉の粒を指に責め立てられながら無様に鳴き喚いている。
上下に引き延ばされた裸体を苦しげに、けれど心地良さげにくねらせている教授の男が、年齢的にも立場的にも下である自分になりふり構わない勢いで許しを請いながら、もどかしく乳首を揉み込み上下左右に弾く指の動きを強めてくれとはしたなくおねだりする。
その様子に、ついさっき自覚した己の本性を更に増幅させられながら、青年は自分に逆らえなくなった教授の乳首を嬉々として足りない悦楽で追い詰めていく。よがり狂う男を堪能しながら理解した感情を、厄介な思考を有する教授に師事し狂った願望を叶え続ける己の内で見付けた恋情を噛み締めつつ、愛しい男のありとあらゆる姿を独占したいという衝動を剥き出しにした責めを、ズボンの内側で勃起した自身の男根を汗ばんだ男の尻肉に押し付けながら叩き込んでいく。

「教授の乳首、もっと気持ち良くなりたいよーってビクビク跳ねてますよ、可愛いですね。でも、まだまだ教授は可愛くなれますよ。今よりもっともっと気持ち良くなりたくさせて、もっともっとイかせて欲しいって思わせて、教授の可愛くてエッチなところをいっぱい引き出してあげますからね」
「おぅ、も、おぉ! ひゅる、ひへ……イぎっ、はいぃ! しゃへー、まひゃ、ひあへへほひいおぉぉっ!!」

一度だけ許された絶頂の際に放出した精液に汚れた足を痛々しく震わせ、恥を忘れ本能に従った一層激しい腰の前後運動で絶頂を懇願する教授を愉しみながら、助手以上の特別になりたいという己の本心を知った青年は、教授を自分だけの物に堕とし淫らに屈服させることを目的とした生殺しを余裕たっぷりに流し込み、愛しい男の思考から射精への渇望以外を跡形も無く、根こそぎ削り落としていくのだった。
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