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人ならざる男は人知れず人前で捕らえた青年をいたぶる

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その男はいつも通りに畑仕事に精を出し、百姓仲間と共に夕暮れの景色を楽しみながら酒を酌み交わし、夜の暗闇が辺りを覆い尽くす前に自宅である村はずれの小屋へと戻った。端から見れば、男は何でもない平凡な日常を送ったようにしか思えないだろう。少なくとも百姓仲間を始めとした村の者達は、男は何の変哲も無い人間の日常を送っていると認識していた。
妖力や霊力といったこの世の理を外れた力に縁の無い普通の人間である村の者達は、男の本当の存在に全く気付けていない。故にその者達は、自分達の常識とはかけ離れた姿で救いを求める哀れな青年の声にも全く気付けず、その青年は今日も誰にも知られぬまま脱出を求めての無意味な足掻きを繰り返しつつ、一日中非道な男が与えた責めに苦しみ抜かされてしまった。

「さて、と……退魔師さんよ。随分大人しくなっちまったが……まだ生きているかい?」

村の者達に見せていた朗らかな笑みとは全く別物の残忍な笑みを浮かべながら、衣服を脱ぎ捨て褌一丁になった男が退魔師である青年に問いかける。人間への変化を解除し、燃えるような赤い肌を露わにした鬼の男はくぐもった唸りでの返事すら行えないくらいに憔悴している無様な青年を白い布越しに眺めて黒い笑みを深めると己の鋭い爪に気を付けつつ右手を褌の中に、褌の内側に作られた袋状の部分に運び、そこに閉じ込めていた青年退魔師を取り出した。
それは、鬼の手を下回る大きさに縮められ、纏っていた衣服や所持していた道具を扱えなくなった裸体に拘束の妖術と自動で赤鬼の妖力を栄養として送り込む妖術を施され、小型化された上に自由まで奪われた肉体を鬼の男根が放つ濃い雄の臭いが絶えず襲い来る褌の中に朝から晩まで収納されていた惨め極まりない青年退魔師だ。

「おーい、退魔師さんよ。生きてるんなら返事しな」

鬼が笑い混じりに言っても、鬼の右手に緩く握り込まれた青年は反応を見せない。左右の足を妖術で一つにまとめられ、腕を胴体の横に沿わせた位置から離れられないよう固定され、言葉を発せず自らの舌を噛むことも出来ないよう口に閉じた状態を強制された青年退魔師は呼吸の度に鼻を襲う鬼の男根の臭いに憔悴させられ、形だけの反抗を見せる余裕も失っている。
人間の村に紛れて暮らす自分の正体を見抜き、鬼だからと問答無用で退治しようとしてきた時の鋭さを完全に無くし、身動きを封じられた裸体を右手の中で苦しげにくねらせている青年退魔師の姿は実に滑稽だ。しかし、鬼が本当に見たいのは誇りを砕かれ全てを諦めた青年退魔師ではない。鬼が見たいのは新鮮な怯えと恐怖の反応を示し、残忍な鬼の本能を掻き立ててくれる情けない青年退魔師の姿なのだ。

「んー……返事無いな。それじゃもう一回褌に入れて、返事があるまで待つか」
「っう!? んー! むぐぅぅぅぅっ!!」

また、褌に戻される。小さく変えられた肉体全体に鬼の男根の熱を加えられ、呼吸全てを鬼の男根の臭いに支配される苦悶を味わわされる。それに戦慄し、意識を恐怖で覚醒させられた青年退魔師は鬼の右手に包まれた裸体をじたばたとくねらせながら必死で鳴き叫んだが、無慈悲な鬼はその叫びを無視して右手を動かして悲痛な哀願の絶叫を放ちながら暴れる青年を再度褌に押し込み、青年の肉体を潰さないよう意識しながら敷きっぱなしにしていた布団に腰を下ろしてあぐらをかくと、閉ざされた口で助けを欲する青年がいる自身の褌に向かって冷酷な言葉を嬉々として浴びせかけた。

「出して欲しかったらちゃんと返事するんだぞ? 分かったな、退魔師さんよ?」
「みゅぅぅぅぅーっ!? んぐっ、ぐっ、んうぅ! むぶぅぅぅぅんっ!!」

こんなに声を発しているのに、返事として認めてもらえない。なりふり構わずに救いを望む悲鳴を上げ裸体をもがかせているのに、鬼の妖術で小型化され手足を拘束された肉体では声を遠くまで飛ばせはせず、褌から這い出ることも叶わない。
鬼に挑んで敗れ、為す術無く捕らわれて肉体を変化させられた退魔師の青年は、鬼が満足するまで自分と淫臭と淫らな熱に封じ込める褌という牢獄から出してはもらえないのだ。

「ほらほら、早く返事しないといつまで経っても褌の中だぞ? 意地張ってないでさっさと俺に返事をしちまいな」
「むっ、んぐっ、ふぅ、ふぅぅ! んもぉぉぉっ!!」

体力と気力を大きく削り落とされた身体を半狂乱になって悶えさせ喉が破れんばかりに鳴き喚く褌の中の青年退魔師を嬉しそうに観察しながら、鬼は人間に混ざって暮らしてみようと思い立った自身の気まぐれをきっかけにして最高にいたぶり甲斐のある玩具を思いがけず手に入れた事実に幸福を募らせ、明日もまた人間達の前で褌に閉じ込め人知れず悶え苦しめさせてやろうと考えつつ、湧き上がった興奮に任せて張り詰めた自身の逞しい男根に力を込めて跳ねさせ、自分の物に堕とした青年退魔師の全身を緩く、容赦無く、薄布一枚を隔てて男根で圧迫し、悲鳴の色の滑稽な変化を気が済むまで堪能し続けていた。
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