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悦楽は真の苦悶を蔑ろにしつつ加えられる

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跳び箱のような形状をした機械仕掛けの台の上で、棒状の黒い口枷を噛まされた男達がくぐもった唸りを放ちながら自由を奪われた裸体を狂ったようにもがかせている。台の側面に密着させられ、幾本もの黒いベルトによってその位置へと縫い付けられた手足を痙攣させながら、仰向けの姿勢から逃れられなくされた男達が汗に濡れた裸体を痛々しく跳ねさせつつ、言葉にならぬ声で許しを心の底から欲している。
その様子に、正義の面影は欠片も残されてはいない。涙に潤んだ瞳で哀願の視線を飛ばし、塞がれた口で屈服に満ちた助けて下さいの意思を不明瞭に示す男達からは、悪と対峙する気高き捜査員の態度は一切感じられない。
そんな間抜けな状態に陥った二人の捜査員を黒く歪んだ笑みで嘲った悪の男達は、たったの一時間で滑稽なまでに陥落した正義達から本気のおねだりを引き出すべく歩み寄り、慣れた手付きで言葉を取り上げていた枷を毟り取ってやった。

「ぷぁっ! うぁぁぁっ! もっ、もぉゆりゅじでぇっ!! おぢり! おぢりひっがいでぇぇっ!!」
「おしりがゆいのぉぉっ! ぐるじいのぉぉっ!! おにぇがい、ほじっでぇ! ほじっでぐらじゃいぃぃっ!!」

四肢が括り付けられている面とは違う側面から伸びたチューブの先にあるプラグをねじ込まれ、触れた箇所に対して痒みを引き起こす成分を有した薬品を一時間に渡って少量ずつ注入された尻穴を嬲る苦悶からの解放を求めて、捜査員達は正常な発言を許可された口で一生懸命に責めを請う。
その叫びがどれだけ無様かを知っていても、耐えられない。今の自分達が惨め極まりないと分かっていても、理性を殴り付けるかのように苛烈な痒みの前では誇りや矜持など些細な物でしかない。
このままでは、頭が壊れる。そう危惧する程に無慈悲な痒みに追い詰められた捜査員達は、憎んでいた悪の男達に向かってなりふり構わずに鳴き喚き痒みの解消を懇願する。正義などどうでも良いとすら考えながら、縛められた裸体をくねらせプラグが突き刺さった尻穴を突き出すような腰振りを繰り返しながら、地獄の終了をひたすらに希求する。
しかし、残酷な悪達は完全に堕ちた捜査員達がどんなに縋り付こうとも慈悲を与えようとはしない。用済みとなった口枷を近くのテーブルに置き、互い違いになる形で台の上に固定した二人の股間近くへと接近した悪達はプラグにしゃぶりつく勢いで収縮を繰り返している尻穴の光景を愉しみつつ、その真上で硬く張り詰めている男根の方を弄び始めてしまった。

「お尻よりも先に、こっちを弄ってあげるよ。投与した薬のせいで、パンパンに膨れ上がってお汁も垂らしてるしね」
「っ、やあぁ!? そっちじゃな……あぁ! おぢりぃ! おぢりのほうが、ぐるじっ」
「遠慮しなくても良いよ、捜査員さん達。俺達は優しいから、本当に苦しそうな方を先に苛めてやるよ。お尻はその後にたっぷりほじほじしてやるから、まずはこのビンビンのチ○コを満足させてやろうな?」
「いやっ、いやらぁぁっ! おぢりがいいのぉ! おぢりほじっでぇ! 痒いの! がゆいのぉ! がっ、ゆいぃぃぃぃーっ!!」

痒みだけでなく意に染まぬ発情を誘発する効果も携えていた薬品の影響を受けて限界まで勃起した二本の男根を右手で扱き、雄の快楽に反応して激しくなった尻穴の収縮を堪能しながら、もう一人の汗ばんだ髪を左手で掴み、自身が嬲っている男根の様子を無理矢理に眺めさせ自分達が捕らわれいたぶられるだけの存在になったことを改めて思い知らせながら、悪の男達は何処にも逃れられぬ裸体を生物とは思えない速度で跳ねさせじょじょに声音に含まれる正気の比率を減らしつつ尻穴への攻撃を願う捜査員達の男根を嬉々として摩擦し、痒みに壊れゆく正義に最初の絶頂を迎えさせていくのだった。
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