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淫猥な虎は次の欲望を早くも滾らせる
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爪の使用を禁じる機構を有した鍵付きの黒い手袋と一体化している黒革の枷を手首に嵌められた腕を小刻みに震わせながら、虎獣人の男は黒革の目隠しの下で瞳を恍惚に蕩けさせつつ発情に染まった裸体をくねくねとよじらせていた。
手首の枷と天井の金具を繋ぐ鎖のせいで、何処にも逃れられない。万歳とつま先立ちを同時に強要された裸体は、拘束の前に自らの意思で摂取した薬品が引き起こしている淫猥な衝動を鎮めることも叶わない。己の願いに沿って自由を奪われる状況と生殺しの苦悶を受け入れた虎は、縞柄の体毛を汗でじっとりと湿らせた逞しき裸体を際限無く火照らせつつ、無自覚に腰を前後に揺らし太くしなやかな尾と限界まで張り詰め切った男根を踊らせていた。
変態。その表現がこれ以上無く似合う虎が逃げ場の無い欲望に苛まれ始めてから一時間。視界を閉ざされているが故に室内に設置された時計を確認出来ず、解消出来ない肉欲に絶えず嬲られている状況も相まって永遠のように感じられた一時間。そんな甘く辛く心地良い地獄の果てに、虎はとうとうその瞬間を迎えた。それは、自分が置き去りにされていた部屋の扉が開き、数人の男が室内へと踏み込む至福の到来と同じ意味を持つ瞬間だ。
「はぁ、っは、はあぁ……っ!」
目隠しの向こうに、男達がいる。拘束され情けなく高まりきった裸体を取り囲む形で、男達が自分を眺めている。
その事実を脳内で噛み締め自身の惨めさすらも興奮の材料としていく淫乱な虎が無意識の腰振りの速度を引き上げる様を堪能した男達は狼獣人特有の尖った口をわずかに歪めつつ、虎に問いを浴びせた。
「お客様、身体でのおねだりよりも先に今回希望されたコースの再確認をお願い致します。お客様が希望されたのは、どのコースですか?」
予約した際には告げられていなかった展開に、虎が乱れた呼吸を更に乱しつつ心をきゅんとときめかせる。自分を一層無様な存在へと追い立て惨めさを増幅させてくれる要求をぶつけられた虎が、被虐の愉悦を掻き立てられていく。
「お答え頂けないのであれば、ずっとこのままですよ、お客様。それが嫌なら、お答え下さい。堪えきれずに一生懸命に腰を揺らしながら私達の到着を待っていたお客様が求めたのは、このはしたない身体と、自分から進んで何をされても逆らえない格好になった心が欲しがっているのは……どの、コースですか?」
再度紡がれた狼の問いに対して、虎は理性で考えるよりも先に口を開き、たくさん苛めて下さいと同じ内容を持ったコース内容の復唱を行った。
「っ、あぁ……私が望んだのは、全身舐め舐め、一晩じっくり、イき地獄コースですぅっ。拘束オプションと、媚薬オプション……それから、人数追加オプションを付けた……コースです……っ!」
「ふふっ……お客様、よく出来ました」
「あぁっ!? は、あぁぁ……っ!」
欲望を幾つも乗せた注文内容を己の口で発した虎を褒めながら、もてなす側に回った者達の中で一番上の地位を持つ狼が太く厚く長い舌で尖りきった左の乳首を舐め回す。それに続く形で、部下である他の狼達も虎に向かって舌を伸ばし見た目の雄々しさとは裏腹に虐げられたい願望を極限まで蓄積させた裸体を舐めしゃぶっていく。
だが、虎の生殺しは終わらない。虎が内に滾らせた思いを勝手に汲んで責めの予定を変化させた狼達は、虎が本当に責めて欲しがっている男根や尻穴を除いた箇所に舌を這わせ、確かに心地良いのに絶頂には至れないという先程以上の生殺しを嬉々として与えていく。
「あぁ、んぁっ、はあぁぁんっ!? イけ、にゃいぃ!? なんれ、イか、ひぇへぇ……!」
「お客様、まずはいっぱい我慢をしてみましょうか。せっかくの拘束オプションなんですから愉しまないと損ですしね」
「頭がおかしくなるくらいに我慢させた後に、当初の予定通りにイき地獄コースに入らせて頂きますね。その方がお客様にとっても辛くて、苦しくて、嬉しいでしょう?」
「常連のお客様である貴方だから施している特別なサービスです。遠慮せずにご堪能下さい。嫌がっても無理矢理に焦らし抜かれる苦悶に狂わされながら、今の自分が弄ばれるだけの存在になったことをしっかりと理解しながら、射精への渇望をたっぷりと溜め込んで下さいね?」
「あっ、あぅ、うぁぁぁ……!!」
一切望んでいないコース内容の一部変更に抗議する意思を魅力的な地獄の提案がもたらした欲情に上書きされながら、淫猥な虎は狼に包囲され狼の舌に足りない悦楽を注がれている裸体を痙攣させつつ、早くも次の予約の検討をまだかすかに理性が残っている思考に募らせていくのだった。
手首の枷と天井の金具を繋ぐ鎖のせいで、何処にも逃れられない。万歳とつま先立ちを同時に強要された裸体は、拘束の前に自らの意思で摂取した薬品が引き起こしている淫猥な衝動を鎮めることも叶わない。己の願いに沿って自由を奪われる状況と生殺しの苦悶を受け入れた虎は、縞柄の体毛を汗でじっとりと湿らせた逞しき裸体を際限無く火照らせつつ、無自覚に腰を前後に揺らし太くしなやかな尾と限界まで張り詰め切った男根を踊らせていた。
変態。その表現がこれ以上無く似合う虎が逃げ場の無い欲望に苛まれ始めてから一時間。視界を閉ざされているが故に室内に設置された時計を確認出来ず、解消出来ない肉欲に絶えず嬲られている状況も相まって永遠のように感じられた一時間。そんな甘く辛く心地良い地獄の果てに、虎はとうとうその瞬間を迎えた。それは、自分が置き去りにされていた部屋の扉が開き、数人の男が室内へと踏み込む至福の到来と同じ意味を持つ瞬間だ。
「はぁ、っは、はあぁ……っ!」
目隠しの向こうに、男達がいる。拘束され情けなく高まりきった裸体を取り囲む形で、男達が自分を眺めている。
その事実を脳内で噛み締め自身の惨めさすらも興奮の材料としていく淫乱な虎が無意識の腰振りの速度を引き上げる様を堪能した男達は狼獣人特有の尖った口をわずかに歪めつつ、虎に問いを浴びせた。
「お客様、身体でのおねだりよりも先に今回希望されたコースの再確認をお願い致します。お客様が希望されたのは、どのコースですか?」
予約した際には告げられていなかった展開に、虎が乱れた呼吸を更に乱しつつ心をきゅんとときめかせる。自分を一層無様な存在へと追い立て惨めさを増幅させてくれる要求をぶつけられた虎が、被虐の愉悦を掻き立てられていく。
「お答え頂けないのであれば、ずっとこのままですよ、お客様。それが嫌なら、お答え下さい。堪えきれずに一生懸命に腰を揺らしながら私達の到着を待っていたお客様が求めたのは、このはしたない身体と、自分から進んで何をされても逆らえない格好になった心が欲しがっているのは……どの、コースですか?」
再度紡がれた狼の問いに対して、虎は理性で考えるよりも先に口を開き、たくさん苛めて下さいと同じ内容を持ったコース内容の復唱を行った。
「っ、あぁ……私が望んだのは、全身舐め舐め、一晩じっくり、イき地獄コースですぅっ。拘束オプションと、媚薬オプション……それから、人数追加オプションを付けた……コースです……っ!」
「ふふっ……お客様、よく出来ました」
「あぁっ!? は、あぁぁ……っ!」
欲望を幾つも乗せた注文内容を己の口で発した虎を褒めながら、もてなす側に回った者達の中で一番上の地位を持つ狼が太く厚く長い舌で尖りきった左の乳首を舐め回す。それに続く形で、部下である他の狼達も虎に向かって舌を伸ばし見た目の雄々しさとは裏腹に虐げられたい願望を極限まで蓄積させた裸体を舐めしゃぶっていく。
だが、虎の生殺しは終わらない。虎が内に滾らせた思いを勝手に汲んで責めの予定を変化させた狼達は、虎が本当に責めて欲しがっている男根や尻穴を除いた箇所に舌を這わせ、確かに心地良いのに絶頂には至れないという先程以上の生殺しを嬉々として与えていく。
「あぁ、んぁっ、はあぁぁんっ!? イけ、にゃいぃ!? なんれ、イか、ひぇへぇ……!」
「お客様、まずはいっぱい我慢をしてみましょうか。せっかくの拘束オプションなんですから愉しまないと損ですしね」
「頭がおかしくなるくらいに我慢させた後に、当初の予定通りにイき地獄コースに入らせて頂きますね。その方がお客様にとっても辛くて、苦しくて、嬉しいでしょう?」
「常連のお客様である貴方だから施している特別なサービスです。遠慮せずにご堪能下さい。嫌がっても無理矢理に焦らし抜かれる苦悶に狂わされながら、今の自分が弄ばれるだけの存在になったことをしっかりと理解しながら、射精への渇望をたっぷりと溜め込んで下さいね?」
「あっ、あぅ、うぁぁぁ……!!」
一切望んでいないコース内容の一部変更に抗議する意思を魅力的な地獄の提案がもたらした欲情に上書きされながら、淫猥な虎は狼に包囲され狼の舌に足りない悦楽を注がれている裸体を痙攣させつつ、早くも次の予約の検討をまだかすかに理性が残っている思考に募らせていくのだった。
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