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魔力は冒険者達を生け贄として絡め取る
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何十人もの冒険者が挑み、そして帰ることは無かった洞窟。入り口付近ですら凶悪な魔物が何体も徘徊しているそんな危険な場所にまた冒険者達が挑み、そして四人全員があえなく力尽きた。
戦うために必要な武器と防具は全て壊れた。体力を回復し魔物を攻撃するために必要な魔力も底をついた。それらを補うための道具ももう無く、何より四人は入り口まで逃げる以前に立ち上がる体力すら残っていない。
為す術無く魔物達に担ぎ上げられ、無抵抗に運ばれる四人。そんな四人が連れてこられたのは洞窟の最深部にあたる広い空間で。そこには洞窟の主である魔族の男と、先に洞窟に挑み四人と同じように力尽きた冒険者達が待っていた。
魔族の男は捕らえた冒険者達を埋め込んだ壁を背にして魔物の手から床へと転がされ情けなくうずくまっている四人を見下ろし、残忍な笑みを浮かべて話しかける。
「やぁやぁ、いらっしゃい。君達も、僕の力の復活に協力しに来てくれたんだね、感謝するよ」
魔族の男が何を言っているのか、四人には分からない。だが、魔族がただ者では無いことはよく分かる。凶暴な魔物達を従え、数え切れない程の冒険者を壁に繋いで支配している存在が、普通の魔族な訳が無い。
逃げなければ。本能の叫びに応えて四人は身体を動かそうとする。しかし、体力がわずかしか戻っていない身体を動かしてもそれは弱々しい身じろぎにしかならず、四人は逃走しようとする意志とは裏腹に全く移動出来ぬまま、魔族の作り出した魔力に肉体を絡め取られてしまった。
「ひっ……!? や、めろ……やめてくれぇっ!」
「た、助け、て……許して、離して……!」
黒い魔力が四人の手足の動きを絞め付けて封じ、申し訳程度に残されていた衣服を引き裂いていく。
裸体に剥かれながら恐怖と怯えに満ちた言葉を紡ぐ惨めな冒険者達を眺める魔族は愉快そうに目を細めながら、無駄なもがきを繰り返す四人に言った。
「おーおー、命乞いとは情けないねぇ、勇敢な冒険者とは思えないよ。ま、冒険者失格でも別に良いよね。君達は今日から、僕の力を増幅させるだけの存在として生き続けるんだもんね」
無慈悲な宣告。それに対して悲痛な哀願を放とうとした四人の口は魔力によって塞がれ、四人は許しを請うことすら不可能にされてしまった。
「んーっ! んぐ、むぅぅ! ふー! ふぐぅぅぅぅ!!」
「あぶっ、ぶむぁぁ! むぉっ、んふぅぅぅっ!!」
言葉を封じられ、手足を拘束された四人の裸体は魔力に包み込まれつつ壁の方へと運ばれていく。壁に近付くにつれて先に捕らえられていた冒険者達のくぐもった絶叫がより鮮明に聞こえ四人は一層激しく暴れるが当然逃れられはせず、四人は壁の低い位置に仲良く並べられ、徐々に変化していく魔力によって肉体を固められ、他の冒険者達と同じように自らの身体を壁の中へと埋め込まれてしまった。
「んふっ、んむふぅぅっ! うぐ、むぐぅっ! んぅぅぅぅ!!」
「んっ、ううぅぅっ! うー! むぉぉぉぉっ!!」
半狂乱で暴れても、身体は動かない。肌に触れている部分以外は完全に壁と同じ石となった魔力は四人の身体を緩み無く絞め付けており、四人は手足を真横に伸ばさせられた体勢から離れられない。
鼻から上以外は全て不定形の魔力と石に変化した魔力に包み込まれている哀れな冒険者達。そんな四人と、四人の先輩にあたる他の冒険者達を見て表情を冷たく笑わせた魔族は、最深部の空間中に響く音量で声を張り上げた。
「さぁ、君達。新しいお仲間だよ、今日からどんな生活を送るのかが彼らにもよく分かるように、手本としてしっかりと悶え苦しむんだよ? 良いね?」
「んぎゅぅぅぅぅぅーっ!! んー! むぎゅぅぅぅぅぅーっ!!」
「あぶぁぁぁーっ! むぁっ、うぅ! ふぶぅぅぅぅぅっ!!」
魔族の男が念じたら、それに反応して裸体を包む魔力が蠢きだし、望まぬ快楽を全身に容赦無く叩き込まれてしまう。責めに掻き乱される心の苦悶と、快楽に屈して絞り出された淫らな体液を魔族の糧として吸収され、遠い過去に魔王と呼ばれ恐れられた魔族の復活を手助けしてしまう。
その残酷な事実を知る先に捕らえられた冒険者達は必死の形相で懇願の思いを含んだ唸りを発し、何も知らない四人は自分の呻きすらも掻き消される必死の唸り達を耳にして恐怖を掻き立てられ、己の力を復活させようともくろむ魔族の男はすでに芳醇となっている冒険者達の恐怖心を自身に流れ込む魔力として存分に味わいながら、哀れな冒険者達を追い詰めよがり狂わせる快楽を注ぎ込むよう自身から切り離し冒険者達と生け贄として捕らえている魔力達に向かって念を送り込むのだった。
戦うために必要な武器と防具は全て壊れた。体力を回復し魔物を攻撃するために必要な魔力も底をついた。それらを補うための道具ももう無く、何より四人は入り口まで逃げる以前に立ち上がる体力すら残っていない。
為す術無く魔物達に担ぎ上げられ、無抵抗に運ばれる四人。そんな四人が連れてこられたのは洞窟の最深部にあたる広い空間で。そこには洞窟の主である魔族の男と、先に洞窟に挑み四人と同じように力尽きた冒険者達が待っていた。
魔族の男は捕らえた冒険者達を埋め込んだ壁を背にして魔物の手から床へと転がされ情けなくうずくまっている四人を見下ろし、残忍な笑みを浮かべて話しかける。
「やぁやぁ、いらっしゃい。君達も、僕の力の復活に協力しに来てくれたんだね、感謝するよ」
魔族の男が何を言っているのか、四人には分からない。だが、魔族がただ者では無いことはよく分かる。凶暴な魔物達を従え、数え切れない程の冒険者を壁に繋いで支配している存在が、普通の魔族な訳が無い。
逃げなければ。本能の叫びに応えて四人は身体を動かそうとする。しかし、体力がわずかしか戻っていない身体を動かしてもそれは弱々しい身じろぎにしかならず、四人は逃走しようとする意志とは裏腹に全く移動出来ぬまま、魔族の作り出した魔力に肉体を絡め取られてしまった。
「ひっ……!? や、めろ……やめてくれぇっ!」
「た、助け、て……許して、離して……!」
黒い魔力が四人の手足の動きを絞め付けて封じ、申し訳程度に残されていた衣服を引き裂いていく。
裸体に剥かれながら恐怖と怯えに満ちた言葉を紡ぐ惨めな冒険者達を眺める魔族は愉快そうに目を細めながら、無駄なもがきを繰り返す四人に言った。
「おーおー、命乞いとは情けないねぇ、勇敢な冒険者とは思えないよ。ま、冒険者失格でも別に良いよね。君達は今日から、僕の力を増幅させるだけの存在として生き続けるんだもんね」
無慈悲な宣告。それに対して悲痛な哀願を放とうとした四人の口は魔力によって塞がれ、四人は許しを請うことすら不可能にされてしまった。
「んーっ! んぐ、むぅぅ! ふー! ふぐぅぅぅぅ!!」
「あぶっ、ぶむぁぁ! むぉっ、んふぅぅぅっ!!」
言葉を封じられ、手足を拘束された四人の裸体は魔力に包み込まれつつ壁の方へと運ばれていく。壁に近付くにつれて先に捕らえられていた冒険者達のくぐもった絶叫がより鮮明に聞こえ四人は一層激しく暴れるが当然逃れられはせず、四人は壁の低い位置に仲良く並べられ、徐々に変化していく魔力によって肉体を固められ、他の冒険者達と同じように自らの身体を壁の中へと埋め込まれてしまった。
「んふっ、んむふぅぅっ! うぐ、むぐぅっ! んぅぅぅぅ!!」
「んっ、ううぅぅっ! うー! むぉぉぉぉっ!!」
半狂乱で暴れても、身体は動かない。肌に触れている部分以外は完全に壁と同じ石となった魔力は四人の身体を緩み無く絞め付けており、四人は手足を真横に伸ばさせられた体勢から離れられない。
鼻から上以外は全て不定形の魔力と石に変化した魔力に包み込まれている哀れな冒険者達。そんな四人と、四人の先輩にあたる他の冒険者達を見て表情を冷たく笑わせた魔族は、最深部の空間中に響く音量で声を張り上げた。
「さぁ、君達。新しいお仲間だよ、今日からどんな生活を送るのかが彼らにもよく分かるように、手本としてしっかりと悶え苦しむんだよ? 良いね?」
「んぎゅぅぅぅぅぅーっ!! んー! むぎゅぅぅぅぅぅーっ!!」
「あぶぁぁぁーっ! むぁっ、うぅ! ふぶぅぅぅぅぅっ!!」
魔族の男が念じたら、それに反応して裸体を包む魔力が蠢きだし、望まぬ快楽を全身に容赦無く叩き込まれてしまう。責めに掻き乱される心の苦悶と、快楽に屈して絞り出された淫らな体液を魔族の糧として吸収され、遠い過去に魔王と呼ばれ恐れられた魔族の復活を手助けしてしまう。
その残酷な事実を知る先に捕らえられた冒険者達は必死の形相で懇願の思いを含んだ唸りを発し、何も知らない四人は自分の呻きすらも掻き消される必死の唸り達を耳にして恐怖を掻き立てられ、己の力を復活させようともくろむ魔族の男はすでに芳醇となっている冒険者達の恐怖心を自身に流れ込む魔力として存分に味わいながら、哀れな冒険者達を追い詰めよがり狂わせる快楽を注ぎ込むよう自身から切り離し冒険者達と生け贄として捕らえている魔力達に向かって念を送り込むのだった。
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